万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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それでも釣り合う

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「ラガスって、男爵にはなれそうだけど、そういう……立場? って嫌がりそうじゃない」

核心を突くような発言をしたのは、シェリカ。
彼女は大してラガスとこういう関係がある訳ではない。

ただ、彼よりは多くの令嬢や令息と関わってきた。
だからこそ、ラガスが本当の意味で権力や立場に興味がないタイプの人間ではないかと勘付いていた。

「そうなのですか、イーリス」

「…………そうですわね。特に、好むタイプではないと思いますわ」

普通に考えれば、あり得ない。
権力という眼には見えずとも強力な力が手に入れば、実行出来る行動の幅が更に広がる。

そんな事はラガスも解ってはいるが、解りつつも……それでも、大して興味はない。

「だよね~~~」

「……既に、セルシアさんという高いた立場を持つ方がいるから?」

「ん~~~~……割と、パートナーがそういう立場だから、自分がそういう立場にならなくても良いって考えてるのかも」

実際のところ……本当にシェリカの予想通り。

加えて、ティールは自身が爵位を得て、権力的な意味での立場が上がれば、実家に……次期当主である長男のカロウスに迷惑を掛けるのではないかという考えもあった。

ラガスが男爵の爵位を授かれば、ラガスはリゼード家から独立する形になる。
とはいえ、独立したとしてもラガスにその気がないのであれば、基本的にリゼード家の傘下の一つとしてカウントされる。

必然的に変わらず男爵家であったとしても、リゼード家の地位は高まる。
そうなると……面白くないと感じる者たちが現れる。

ラガスの前世と比較するとまだガキではあるが、この世界では一応成人した大人。
その辺りのことを考えられる頭は持っているため、ラガスは基本的に爵位を得たくない。

「なるほど。そうなると少し困りますね……ですが、ハンターランクが……現在はブロンズだったでしょうか。実力を考慮すれば、既にゴールド…………もしくは、それ以上あってもおかしくないでしょう」

「爵位とは違うものの、ゴールドランクの冒険者ともなれば、一般的な騎士よりも立場が上…………立場としては、十分通じるだろう」

当然だが、ゴールドランクの冒険者ともなれば、そこら辺の騎士よりも数段上の戦闘力を有している。

そこまで到達するまでに得たコネ、経験からくる対応力なども比にならない。
そのため、ハンターのことが気に入らない騎士がいたとしても、己の立場を権力という形にして振るったとしても、逆にゴールドランクという権力で叩き潰され、裏で消されてしまうこともある。

「現時点でAランクモンスターを……二体ぐらい倒してるんだっけ? てなると、五年後ぐらいにはSランクのモンスターとか討伐してそうだし…………あんまりハンターの事詳しくないけど、Sランクのモンスターとか討伐したら、プラチナランクになれそうじゃない?」

「「「「「………………」」」」」

あっけらかんとあり得ないことを口にするシェリカ。

ただ、ラガスたちがあり得ないという思い込みをぶっ壊す側の人間であると知っており、イーリスたちはなんとも言えない表情になる。

(馬鹿なのですかと言いたいけれど、まだまだ強くなると仮定すれば……)

(Sランクのモンスター………………でも、ハンターとして活動してるんだもんね)

(無茶が過ぎる……とは言えないのだろう)

(普通なら、そのモンスターによって被害が出ていないのであれば、挑む様な相手ではないのですが……ハンターという職業に就いているのであれば、関係無いのかもしれませんね)

(狼竜っていう従魔も一緒に戦うなら……セルシアさんも、シュラさんも戦うのが好きそうだし、挑む理由は……強いモンスターを倒したいから、って理由で本当に挑んじゃいそう)

彼女たちは何かに毒された、思考力がバグった訳ではない。

ただ、ただただ正確にラガスたちのことを理解しているだけである。
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