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早めに
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SIDE メリル、シュラ
「それにしても、シュラにしては珍しいわね」
「ん? 何がだよ」
ビーチに到着してから遊泳のアビリティを磨き始めて数時間後、さすがに休憩を取ることにした二人。
「私はいつも通りラガス坊ちゃまの考えに賛同するのかと思ってのだけど」
「別に無理強いするつもりはねぇよ。ただ、不釣り合いとは思わねぇからよ」
今朝、ラガスに伝えた内容は、決して盛った訳ではない。
シュラは本気でイーリスであればラガスに合う人物だと思っていた。
「それによ、ラガスさんはイーリスさんのこと……もう、嫌いではないっしょ」
出会ったばかりのことは互いに嫌い合っていた事は覚えていたシュラ。
その頃のままの関係値であれば、実力などが釣り合ったとしてもと思えてしまうが……現在の関係値を見れば、あり得ない組み合わせだとは思えない。
「ふふ、そうね」
「やっぱりそうだよな。別にラガスさんは全ての女性を、令嬢を毛嫌いしてるとかじゃねぇ。寧ろ普通に接した思うけど……普通じゃん」
「…………えぇ、そうね」
何がどう普通なのか、メリルはシュラの言いたい事がある程度解る。
普通に接するということは、それらの人物に対しては、普通以外の……普通以上の感情を持っていないのと同義。
ただ、イーリスに対する対応は……間違いなく普通の対応ではなかった。
「って考えると、割と気が合うんじゃねぇかと思ってよ」
「……私の感覚だと、ラガス坊ちゃまはイーリス様に幸せになってほしいと願ってると思うの」
「それは……あれか。友人として、ってやつか」
「そうね。シュラも、ラガス坊ちゃまが優しいのは解ってるでしょ」
「あぁ、そうだな」
関係が良好になった人間には、可能な限り幸せになってほしい。
そう願ってしまうのが、ラガスという人間である。
「つまり、あれか。イーリス様が幸せになれないかもしれないってなったら、ラガスさんとくっ付いた方が良いんじゃねぇかってことか」
「大雑把に言うとね」
「ん~~~~~…………なんか、あり得そうな気はすっけど、最終的に判断するのはラガスさんだしな~~」
関係が良好な者に対しては優しい人間であるラガス。
ただ、恋愛に関してはクソペーペーな赤点ギリギリ野郎である。
加えて……一応、まだ前世の日本人的な常識が残っている。
「つかよ、ぶっちゃけな話、メリルがそういう方向で進めたいなら、早めに進めないとヤバいんじゃねぇのか?」
「そうなのよね」
メリルとしても、無理強いするつもりはない……一応、そのつもりはない。
ただ、その方が最終的にラガスの幸せにも繋がると思っていた。
「ラガス坊ちゃまは、いつまでハンターとして活動され続けると思う?」
「そんなの、生涯現役じゃねぇの?」
「……それはないと言えないところが、ラガス坊ちゃまの恐ろしいところね」
ラガスは年齢的に、これから全盛期を迎える。
そして全盛期を越えれば当然、肉体は衰えていく。
しかし、それはあくまで体の老化に従っての下降。
激闘を越え続けることで上がり続けた成長まで消える訳ではない。
(七十……それこそ、八十や九十を過ぎたとしても…………脚はルーフェイスがいるから、移動は問題ない。戦闘に関しても、技術が衰えるとは思えない)
国内の探索だけではなく、国外にも興味を持っている。
ルーフェイスがいるため、現段階でも移動速度は同業者たちと比べても速いため、少なくとも初老になる前には終わっている筈。
ただし、冒険の範囲が別大陸にまで広がった場合、本当に五十六十を越えてハンターとして活動し続けられる可能性がある。
「……くそ失礼なのは解ってるけど、貴族令嬢の結婚適齢期の問題だよな」
「そうよ。だからあなたの言う通り、二人に多少なりともその気があるなら、早めに進めたいのだけど……ラガス坊ちゃまは素直じゃないし、イーリス様も素直じゃなさそうなのよね」
「くそ失礼だけど、多分そうなんだろうな」
可能性がある未来に立ち塞がる障壁な様に、従者二人は苦笑いを零すのだった。
「それにしても、シュラにしては珍しいわね」
「ん? 何がだよ」
ビーチに到着してから遊泳のアビリティを磨き始めて数時間後、さすがに休憩を取ることにした二人。
「私はいつも通りラガス坊ちゃまの考えに賛同するのかと思ってのだけど」
「別に無理強いするつもりはねぇよ。ただ、不釣り合いとは思わねぇからよ」
今朝、ラガスに伝えた内容は、決して盛った訳ではない。
シュラは本気でイーリスであればラガスに合う人物だと思っていた。
「それによ、ラガスさんはイーリスさんのこと……もう、嫌いではないっしょ」
出会ったばかりのことは互いに嫌い合っていた事は覚えていたシュラ。
その頃のままの関係値であれば、実力などが釣り合ったとしてもと思えてしまうが……現在の関係値を見れば、あり得ない組み合わせだとは思えない。
「ふふ、そうね」
「やっぱりそうだよな。別にラガスさんは全ての女性を、令嬢を毛嫌いしてるとかじゃねぇ。寧ろ普通に接した思うけど……普通じゃん」
「…………えぇ、そうね」
何がどう普通なのか、メリルはシュラの言いたい事がある程度解る。
普通に接するということは、それらの人物に対しては、普通以外の……普通以上の感情を持っていないのと同義。
ただ、イーリスに対する対応は……間違いなく普通の対応ではなかった。
「って考えると、割と気が合うんじゃねぇかと思ってよ」
「……私の感覚だと、ラガス坊ちゃまはイーリス様に幸せになってほしいと願ってると思うの」
「それは……あれか。友人として、ってやつか」
「そうね。シュラも、ラガス坊ちゃまが優しいのは解ってるでしょ」
「あぁ、そうだな」
関係が良好になった人間には、可能な限り幸せになってほしい。
そう願ってしまうのが、ラガスという人間である。
「つまり、あれか。イーリス様が幸せになれないかもしれないってなったら、ラガスさんとくっ付いた方が良いんじゃねぇかってことか」
「大雑把に言うとね」
「ん~~~~~…………なんか、あり得そうな気はすっけど、最終的に判断するのはラガスさんだしな~~」
関係が良好な者に対しては優しい人間であるラガス。
ただ、恋愛に関してはクソペーペーな赤点ギリギリ野郎である。
加えて……一応、まだ前世の日本人的な常識が残っている。
「つかよ、ぶっちゃけな話、メリルがそういう方向で進めたいなら、早めに進めないとヤバいんじゃねぇのか?」
「そうなのよね」
メリルとしても、無理強いするつもりはない……一応、そのつもりはない。
ただ、その方が最終的にラガスの幸せにも繋がると思っていた。
「ラガス坊ちゃまは、いつまでハンターとして活動され続けると思う?」
「そんなの、生涯現役じゃねぇの?」
「……それはないと言えないところが、ラガス坊ちゃまの恐ろしいところね」
ラガスは年齢的に、これから全盛期を迎える。
そして全盛期を越えれば当然、肉体は衰えていく。
しかし、それはあくまで体の老化に従っての下降。
激闘を越え続けることで上がり続けた成長まで消える訳ではない。
(七十……それこそ、八十や九十を過ぎたとしても…………脚はルーフェイスがいるから、移動は問題ない。戦闘に関しても、技術が衰えるとは思えない)
国内の探索だけではなく、国外にも興味を持っている。
ルーフェイスがいるため、現段階でも移動速度は同業者たちと比べても速いため、少なくとも初老になる前には終わっている筈。
ただし、冒険の範囲が別大陸にまで広がった場合、本当に五十六十を越えてハンターとして活動し続けられる可能性がある。
「……くそ失礼なのは解ってるけど、貴族令嬢の結婚適齢期の問題だよな」
「そうよ。だからあなたの言う通り、二人に多少なりともその気があるなら、早めに進めたいのだけど……ラガス坊ちゃまは素直じゃないし、イーリス様も素直じゃなさそうなのよね」
「くそ失礼だけど、多分そうなんだろうな」
可能性がある未来に立ち塞がる障壁な様に、従者二人は苦笑いを零すのだった。
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