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井上くん
第四話
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──七月
数カ月に渡って所長と先輩が担当していたコンペが通ったということで、今夜飲み会をやると社内グループチャットが鳴る。とは言っても所長はいつも金だけ置いていってさっさと帰ってしまうという理想の上司。
今夜もそろそろ帰るらしい。若いやつで飲めと席を立った。そうして隣にいた先輩の肩に手をポンと乗せるとニンマリする。
「おぃ、恭介、お前も若くないんだから帰るぞ」
「文哉は? 置いていけない、酔ったらどうする」
「先輩、オレが面倒みますから大丈夫ですよ」
助け舟のつもりでオレがそう言うと食い気味に「駄目だ」と断られてしまった。
「信用できませんか?」
「そうじゃない。お前だって強くないだろうが」
「井上はどう見てもザルだろ」
「井上の新人研修でこいつぶっ倒れたことあるから……」
所長が不思議そうな顔をしている横で、先輩はその時を思い出してか辛そうに言った。
覚えている。当時下戸な人がいてその人の代わりに飲んでやっていたところ、先輩が滅茶苦茶心配しはじめたから潰れたフリをしたんだ。所長の言うとおり本来のオレはザルである。
部屋まで肩を貸してくれたり着替えさせてくれたり、あれは幸せな思い出だ。
「でもそれで鍛えられたんじゃないの?」
「仁、お前のその筋肉脳が心配だ」
「恭介がお堅いんだよ」
「井上、僕が抜けたらお前がこの場の年長者だからな」
「分かってます」
「おいおい、サークルじゃねえんだ、酒の場は楽しく過ごさないと」
「井上わかってるな」
先輩は所長を無視してオレに厳しい視線を送る。
「はい。安心してください」
「……じゃあ、オジサンたちは帰るからねぇ、おつかれさん!」
所長がその場から立ち去ってしまうと、先輩はようやく諦めて立ち上がり自身の鞄を手に取ると、オレの前へやってきて額に人差し指を突き当てた。
「井上、飲みすぎるなよ?」
最後に額を弾いてニコッとした。
先輩は文哉を連れて帰りたいほど心配だろうな。俺に年長者という脅しをかけて、俺が先輩を裏切らないことを利用してる。そういう信用を重ねてきたから当然なんだけど。信用スコアを貯めて貯めて、こうやって今夜みたいに先輩の役に立つことでオレは先輩の側にいられる。
先輩たちが居なくなって、文哉がようやく解放されたと笑った。
「もう、兄貴も恭介くんも大袈裟だよね」
恭介くん──。
文哉と先輩の特別な呼び方。仕事ではなるべく下の名前で呼ばないのが社会人のルールだろうが、文哉と仁は苗字で呼ばれるより、区別のために社内では下の名前で呼ばれることが多い。そのせいもあってか、文哉は先輩のことを恭介くんと平気で呼ぶ。周りも咎めない。恭介&文哉ファンクラブ会員だから。どうやらそんなものが出来たらしいんだ。
「恭介くんて、社内でも呼んでるね」
つい発してしまう。嫉妬とは、怖いものだ。
「えっ、あぁ駄目かな……」
「まぁ、プライベートと仕事は違うんで。分けたほうがいいとは思うけど」
「井上さんは、恭……槇さんのこと、なんて呼んでるんですか?」
こんなことを聞くほどに文哉という人間は世間知らずだ。これは先輩のせいではなく上野の家の者が箱入りに育ててしまったんだろう。まぁ、下の名前で呼び合おうかという職場はあるだろうし法律を犯しているわけでもない。しかし弊社はそのようなグローバルな会社ではございません。
「井上さんは先輩って呼んでますよね」と向かいに座るバイトが突然横槍を入れた。
「……るせぇ。オレはちゃんと先輩と呼ばせてくださいと了解を得ている」
オレのオレだけの、特権だ。
「じゃあ僕も先輩て呼ぼうかな」
「ひぇぇぇ、かわいい!! 文哉くんの先輩呼び、破壊力ある」
バイトに言われて文哉はほんのりピンク色の頬を手のひらで隠すような仕草をする。
「そもそも恭介くんはずっとお兄さんみたいな僕の先輩のような人ですからね、ぴったり! 明日からそう呼ぼう」
「……」
屈託なく天使のように笑う文哉を先輩は大切にしている。それをオレが壊すわけにはいかない。
余計なこと言わなきゃ良かった。
まだ文哉くんって呼びかけるのを羨ましいと聞いていたほうが良かっただなんて、思いもしなかった。
翌日、なにも知らないで「先輩」と文哉に呼ばれて嬉しそうにしたのを見てしまったから。頬を赤らめて、きれいな白い項まで赤らめたから。
オレが入社してから二年、オレだけが呼んでたはずなのに。
「よぉ」
コピー室で先輩に会った。
「……うス、槇さんお疲れ様です」
「……、井上どうかしたのか?」
「どしたんスか」
「いや……。お疲れ様。あ、原稿忘れんなよ」
「……うス」
なんで、イライラの矛先を先輩に向けているんだオレは。オレの気持ちなんか知らない先輩はコピー機に挟まったままの原稿を渡してくれた。
「井上」
「なんスか?」
「いや」
先輩は言い淀む。
「あ……、それ、来週の定例で配るやつか」
「はい、新人研修のやつですけど」
「研修の準備大丈夫か? もし大変なら手伝うからな。学科試験もうじきだろ?」
「あ……、はい。どうもっス」
一級建築士の学科試験は間もなくだ。先輩は何かと試験のことを気にしてくれてる。でもそれは今年受けてみろよと先輩が発破かけた手前責任を感じているわけで、オレを心配しているわけじゃない。
「井上」
さっさとコピー室を出ようとするオレを先輩は呼び止めた。足を止めておそるおそる振り向くと、少し眉の下がった先輩がオレを見ていた。
「僕はお前の先輩だろ? 元教育係だ」
「……!」
「だから、先輩って呼べ、頼ってくれ、な?」
学科試験が無事に終わった。学科の結果は九月。それに合格すれば次は設計製図の実技試験が待っている。
先輩って呼べって言ってくれた先輩に、オレはなにも言えなかった。こんなオレの心配してくれてたのに、オレから拒否してどうするんだっての。
幸せな片思いは、この三ヶ月揺らぎっぱなしだ。原因は分かってる。先輩の恋の相手が文哉なんじゃないかって思い始めてから、メンタルはボロボロだ。
正直、こんなにダメージを受けるとは思わなかった。先輩が誰を好きであろうと気持ちは揺るがないし、先輩の側に居られたらそれで幸せなはずだった。
どうしてしまったんだろう。
ただ、以前のように先輩後輩で居たい。
なのに、自分の嫉妬心がそれを邪魔してる。
文哉なんかより、オレに、オレをって。
心底卑しい自分に腹が立つ。
数カ月に渡って所長と先輩が担当していたコンペが通ったということで、今夜飲み会をやると社内グループチャットが鳴る。とは言っても所長はいつも金だけ置いていってさっさと帰ってしまうという理想の上司。
今夜もそろそろ帰るらしい。若いやつで飲めと席を立った。そうして隣にいた先輩の肩に手をポンと乗せるとニンマリする。
「おぃ、恭介、お前も若くないんだから帰るぞ」
「文哉は? 置いていけない、酔ったらどうする」
「先輩、オレが面倒みますから大丈夫ですよ」
助け舟のつもりでオレがそう言うと食い気味に「駄目だ」と断られてしまった。
「信用できませんか?」
「そうじゃない。お前だって強くないだろうが」
「井上はどう見てもザルだろ」
「井上の新人研修でこいつぶっ倒れたことあるから……」
所長が不思議そうな顔をしている横で、先輩はその時を思い出してか辛そうに言った。
覚えている。当時下戸な人がいてその人の代わりに飲んでやっていたところ、先輩が滅茶苦茶心配しはじめたから潰れたフリをしたんだ。所長の言うとおり本来のオレはザルである。
部屋まで肩を貸してくれたり着替えさせてくれたり、あれは幸せな思い出だ。
「でもそれで鍛えられたんじゃないの?」
「仁、お前のその筋肉脳が心配だ」
「恭介がお堅いんだよ」
「井上、僕が抜けたらお前がこの場の年長者だからな」
「分かってます」
「おいおい、サークルじゃねえんだ、酒の場は楽しく過ごさないと」
「井上わかってるな」
先輩は所長を無視してオレに厳しい視線を送る。
「はい。安心してください」
「……じゃあ、オジサンたちは帰るからねぇ、おつかれさん!」
所長がその場から立ち去ってしまうと、先輩はようやく諦めて立ち上がり自身の鞄を手に取ると、オレの前へやってきて額に人差し指を突き当てた。
「井上、飲みすぎるなよ?」
最後に額を弾いてニコッとした。
先輩は文哉を連れて帰りたいほど心配だろうな。俺に年長者という脅しをかけて、俺が先輩を裏切らないことを利用してる。そういう信用を重ねてきたから当然なんだけど。信用スコアを貯めて貯めて、こうやって今夜みたいに先輩の役に立つことでオレは先輩の側にいられる。
先輩たちが居なくなって、文哉がようやく解放されたと笑った。
「もう、兄貴も恭介くんも大袈裟だよね」
恭介くん──。
文哉と先輩の特別な呼び方。仕事ではなるべく下の名前で呼ばないのが社会人のルールだろうが、文哉と仁は苗字で呼ばれるより、区別のために社内では下の名前で呼ばれることが多い。そのせいもあってか、文哉は先輩のことを恭介くんと平気で呼ぶ。周りも咎めない。恭介&文哉ファンクラブ会員だから。どうやらそんなものが出来たらしいんだ。
「恭介くんて、社内でも呼んでるね」
つい発してしまう。嫉妬とは、怖いものだ。
「えっ、あぁ駄目かな……」
「まぁ、プライベートと仕事は違うんで。分けたほうがいいとは思うけど」
「井上さんは、恭……槇さんのこと、なんて呼んでるんですか?」
こんなことを聞くほどに文哉という人間は世間知らずだ。これは先輩のせいではなく上野の家の者が箱入りに育ててしまったんだろう。まぁ、下の名前で呼び合おうかという職場はあるだろうし法律を犯しているわけでもない。しかし弊社はそのようなグローバルな会社ではございません。
「井上さんは先輩って呼んでますよね」と向かいに座るバイトが突然横槍を入れた。
「……るせぇ。オレはちゃんと先輩と呼ばせてくださいと了解を得ている」
オレのオレだけの、特権だ。
「じゃあ僕も先輩て呼ぼうかな」
「ひぇぇぇ、かわいい!! 文哉くんの先輩呼び、破壊力ある」
バイトに言われて文哉はほんのりピンク色の頬を手のひらで隠すような仕草をする。
「そもそも恭介くんはずっとお兄さんみたいな僕の先輩のような人ですからね、ぴったり! 明日からそう呼ぼう」
「……」
屈託なく天使のように笑う文哉を先輩は大切にしている。それをオレが壊すわけにはいかない。
余計なこと言わなきゃ良かった。
まだ文哉くんって呼びかけるのを羨ましいと聞いていたほうが良かっただなんて、思いもしなかった。
翌日、なにも知らないで「先輩」と文哉に呼ばれて嬉しそうにしたのを見てしまったから。頬を赤らめて、きれいな白い項まで赤らめたから。
オレが入社してから二年、オレだけが呼んでたはずなのに。
「よぉ」
コピー室で先輩に会った。
「……うス、槇さんお疲れ様です」
「……、井上どうかしたのか?」
「どしたんスか」
「いや……。お疲れ様。あ、原稿忘れんなよ」
「……うス」
なんで、イライラの矛先を先輩に向けているんだオレは。オレの気持ちなんか知らない先輩はコピー機に挟まったままの原稿を渡してくれた。
「井上」
「なんスか?」
「いや」
先輩は言い淀む。
「あ……、それ、来週の定例で配るやつか」
「はい、新人研修のやつですけど」
「研修の準備大丈夫か? もし大変なら手伝うからな。学科試験もうじきだろ?」
「あ……、はい。どうもっス」
一級建築士の学科試験は間もなくだ。先輩は何かと試験のことを気にしてくれてる。でもそれは今年受けてみろよと先輩が発破かけた手前責任を感じているわけで、オレを心配しているわけじゃない。
「井上」
さっさとコピー室を出ようとするオレを先輩は呼び止めた。足を止めておそるおそる振り向くと、少し眉の下がった先輩がオレを見ていた。
「僕はお前の先輩だろ? 元教育係だ」
「……!」
「だから、先輩って呼べ、頼ってくれ、な?」
学科試験が無事に終わった。学科の結果は九月。それに合格すれば次は設計製図の実技試験が待っている。
先輩って呼べって言ってくれた先輩に、オレはなにも言えなかった。こんなオレの心配してくれてたのに、オレから拒否してどうするんだっての。
幸せな片思いは、この三ヶ月揺らぎっぱなしだ。原因は分かってる。先輩の恋の相手が文哉なんじゃないかって思い始めてから、メンタルはボロボロだ。
正直、こんなにダメージを受けるとは思わなかった。先輩が誰を好きであろうと気持ちは揺るがないし、先輩の側に居られたらそれで幸せなはずだった。
どうしてしまったんだろう。
ただ、以前のように先輩後輩で居たい。
なのに、自分の嫉妬心がそれを邪魔してる。
文哉なんかより、オレに、オレをって。
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