この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~

仮実谷 望

文字の大きさ
2 / 97

第1話 俺の家の蔵に謎の黒い穴が見つかった

しおりを挟む
 2022年5月1日。

 暇なんでニヤニヤ動画で面白いMAD動画を探して動画をにやけつつ見ていたら時間が過ぎていた。

 何か食うもんは無いかと台所に行くが相変わらず何もないかと思ったが、そんなことはない。
 毎日爺ちゃんが果物を切っておいてくれていた。リンゴ半分、バナナ半分、柿3分の1ぐらい。
 それと特製ココアだ。これは蜂蜜、ゴマ、豆乳が入ったうちの特製だ。
 爺ちゃんは和室で寝ていた。婆ちゃんはいない、どうやら買い物にでも行っているようだ。
 暫くすると爺ちゃんが起きた。

「拓朗いたのか。ちょっと昼飯まえだが、蔵の確認をしてくれんか」

「あ、はいわかったよ爺ちゃん」

「婆さんが帰ってきたら飯にするからな、お願いだぞ」

 俺はいつもの日課の蔵の確認を行う。庭に併設されている少しだけ大きい蔵。
 そこに行き、中の様子を確認する。

 古めかしい南京錠を外して中の様子を確認する。
 これは家の先祖代々からある蔵なのでよくわからないものから、価値のある物までさまざまだ。と言ってもそんなに高価なものはないけどな。

 謎の鮮やかな紋様が描かれた盾のようなもの。紅蓮の赤い刀身を持つ長剣とか。謎の首飾りとか。

 そんな色んなものをチェックしていって、盗難はされていないなと確認を行って蔵のドアを閉めようとした。少しだけ違和感を感じた。
 蔵の全体から迸る異様な感覚に襲われる瘴気のようなどす黒い暗黒色のオーラが感じ取れた。よく注視して見ると蔵の端っこのほうが黒い渦のような逆巻の穴が開いている。

 なんだこれ昨日見たときは無かったのに……いくらなんでもおかしいだろと俺は思った。
 ああ~でも日課でおこづかい貰えるとはいえだるいわ~だるすぎる。
 普通に寝たい。クソみたいに眠い。
 目を疑う幻覚が見えてきた。
 こんな黒い渦のような穴が開いているなんて、あまりにも現実離れした光景に眉を顰める。

 警戒して黒い穴に近づくが、なんか吸引力を感じる。引力で引っ張られるような感じだ。

「うわあああああ!?」

 そして俺は黒い穴に飲み込まれた。



 ●●●●●●●●●●


 いたったったたた……なんだここは……
 そこは洞窟のようなだが石造りの作りは人工的な雰囲気を醸し出していた。
 目の前にはドアがあり、そこを出たらモンスターとかが出てきそうなそんな感じだ。
 ドアを開けて少しだけ覗いたら、ところどころに蝋燭の火がついていて、壁はうっすらと光っている。
 ヒカリゴケでも自生しているのだろうか?
 迷宮なんだろうか? いやダンジョンか。
 ここは個室のような感じで机と椅子があるだけで何もない。
 とまあ言ってみたがどうしよう、と後ろを見るとまたもや渦が黒い穴があった。
 もう一度飛びこんでみると、あっさり元の蔵に戻れた。
 
 俺はどうしようと頭を捻った。めんどくさいからとりあえず昼ご飯を食べてから考えよう。

 ●

 婆ちゃんが買い物から帰ってきて、出来合いのおかずでご飯を食べた。

 そして自室で考える。ダンジョンか……どうなんだろう? 何の装備も無しで挑むのは流石にヤバイと思う。俺は普通の人よりもちょっと強い程度だから武器無しは流石にきついと思う。
 
 俺は爺ちゃんの蔵の数々の装備を使わせてもらおうと考えた。

「婆ちゃん、爺ちゃん、ちょっと出かけてくるわ」

「どこにいくんだい?」

「ちょっと駅前までね……」

 そう言って、出かけるふりをして蔵に入るこっそりと。蔵にある物で防具になりそうなのが…………これとか。
 俺は鎖帷子を取った。なおこの鎖帷子は爺ちゃんの趣味で作った特注品で昔の戦国武将が付けていた物ではない。

 最近できたものなのでめちゃくちゃ新品に近い。
 しかも丈夫だ。まあ防具はこれと俺の部屋にあったプロテクターかな。
 武器は……この西洋剣のような刀とか。

 これも爺ちゃんの特注品……なのだ。
 西洋剣のような刀だ。結構使えそう。
 切れ味はたまに爺ちゃんが試し切りをするので結構鋭い。
 さあ、これと食料と水にヘッドライトを頭につけて、リュックを背負って出発だ!!
 わくわくするわ~美少女とか出てきたらどうしよう~~~
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!

枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕 タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】 3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!

バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話

紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界―― 田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。 暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。 仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン> 「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。 最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。 しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。 ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと―― ――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。 しかもその姿は、 血まみれ。 右手には討伐したモンスターの首。 左手にはモンスターのドロップアイテム。 そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。 「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」 ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。 タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。 ――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――

【魔物島】~コミュ障な俺はモンスターが生息する島で一人淡々とレベルを上げ続ける~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
【俺たちが飛ばされた魔物島には恐ろしいモンスターたちが棲みついていた――!?】 ・コミュ障主人公のレベリング無双ファンタジー! 十九歳の男子学生、柴木善は大学の入学式の最中突如として起こった大地震により気を失ってしまう。 そして柴木が目覚めた場所は見たことのないモンスターたちが跋扈する絶海の孤島だった。 その島ではレベルシステムが発現しており、倒したモンスターに応じて経験値を獲得できた。 さらに有用なアイテムをドロップすることもあり、それらはスマホによって管理が可能となっていた。 柴木以外の入学式に参加していた学生や教師たちもまたその島に飛ばされていて、恐ろしいモンスターたちを相手にしたサバイバル生活を強いられてしまう。 しかしそんな明日をも知れぬサバイバル生活の中、柴木だけは割と快適な日常を送っていた。 人と関わることが苦手な柴木はほかの学生たちとは距離を取り、一人でただひたすらにモンスターを狩っていたのだが、モンスターが落とすアイテムを上手く使いながら孤島の生活に順応していたのだ。 そしてそんな生活を一人で三ヶ月も続けていた柴木は、ほかの学生たちとは文字通りレベルが桁違いに上がっていて、自分でも気付かないうちに人間の限界を超えていたのだった。

掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~

テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。 しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。 ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。 「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」 彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ―― 目が覚めると未知の洞窟にいた。 貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。 その中から現れたモノは…… 「えっ? 女の子???」 これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

処理中です...