74 / 133
再起不能
しおりを挟む
「騎士団と魔法師団の合格者もいるんだろう。私が一人で相手をしてあげるから、皆でかかっておいで。」
ポアブルをブラックに任せ、転がっているバジルという男は適当に端に寄せる。
演習場所の外側にはバリアをはった。
「言っとくが、やらなければお前たちは腰抜けで、内定取消だ。」
やっても徹底的に恥をかかせてやるから、内定取消だけどな。
「ひッ。」
「たった一人の人間を閉じ込めて、5人で寄ってたかって拘束して、カメラまで回して何をする気だったのかな?そんなことを現行犯でしでかした君たちだけど、内定を取り消されたくないのなら、それでも自分が有用だということを陛下の前で証明したまえ?」
無理だろうけれど。
ざわ…ざわ…。
騎士と魔法師が中央の学生5人を見つめる。
壇上から眺める陛下のまなざしも厳しい。
ふふふ。入団前に膿が分かってよかったよ。
君たちに『力』があるのは危険だからね。徹底的に『力』を削いであげる。
ブラックに預けたポアプルを見た。
「ポアプル。君の参考にもなるはずだから、よく見ておいてね。君の婚約者のカッコイイところを。」
「こっ、こ……!ちきしょう、やるしかねえ!」
ポアプルを襲った時のように、5人は連携してホワイトを襲おうとした。
「あああ、かわいそ。」
ブラックが笑う。
「かわいそう?」
「ああ。かわいそうだよ。ホワイトが言ったように、よく見とくといいよ。彼の戦い方を。」
ポアプルの胸はどきどきと高鳴った。
戦い始めの陛下の合図とともに、閃光の速さでホワイトが走る。
「パラライズ・ミスト!」「ミックス、サイレント!」
「………!!!!」
リーダーの男と、魔法師団の男が口をパクパクさせている。
「戦いの定石は最初に回復や補助役を潰すことだ。そして、魔術師がソロで戦う時は自分の強化が先だ。戦いの前に前もってやっておくのもいい。もしも魔法が使えない騎士の場合なら、魔道具やスクロールで補ってもいいな。」
「……くっ、このっ!」
騎士団に内定していた大男が剣を振りかぶって向かってくる。
「あはは。当たらないねぇ。回復役や補助役がいなければこの程度。ポアプルの方がよっぽど強い気がするなぁ。」
ホワイトはロッドを手に、剣をいなし、叩きおった。
一方的な蹂躙。
「この程度なの?チンピラに毛が生えた程度じゃないか。つまらないから、状態異常を解いてやろう。」
パチンと指をはじき、5人の動きに切れが戻る。
リーダーと魔法師も、魔法が使えるようになったようだ。
「陛下。この者たちは更生を期待しておいておくほど価値はありませんし、万が一、鍛えてそれを悪事に利用されたら国益を損ないます。ここで、牙を抜いてもいいですよね?」
「ああ。許す。」
「うあぁあああああああああああああああああああ!!」
身体能力をあげた4人が突っ込み、魔法師が火球を放った。
「遅い。」
ホワイトの魔力から、夥しい水が勢いよく火を消し、逆に劫火が放たれ、その次に竜巻、雷撃が所狭しとバリアの中で暴れ狂った。
「「「「「ギャアアアアアアアアアアアアアア!」」」」
黒こげになって気を失った彼らの下へホワイトは歩むと、ニッコリほほ笑んで記憶を操作した。
「えげつないのう。さすが副団長。」
陛下も、背筋を震わせる。
「さあ、これでこいつらはもうおしまい。あとはその寝っ転がってるやつだけど、これは後で私がなんとかしよう。ポアプル、君はもう安全だし、逆恨みされることもないからね。」
ポアプルは、ブラックを見上げる。
「………あいつ、何をやったの?今。」
「ん?たぶんだけど、『卒業前の旅行で羽目を外して山でキャンプをして、山火事と雷の直撃にあった』と記憶を改ざんして、回復と魔導士の魔力回路と騎士団のやつとあと二人の右手や右足の神経を焼き切ったんだと思うけど。腕のいい医者なら治せるけど、これは罰だから、裏から手を回して治せない体にするんだと思う。」
「あいつ、やばくない?」
「普段はあんなじゃないよ。よっぽど君のことが好きなんじゃないか?」
ふうん。
そか。
………あれ?なんでこんなにうれしいんだろう。
ポアブルをブラックに任せ、転がっているバジルという男は適当に端に寄せる。
演習場所の外側にはバリアをはった。
「言っとくが、やらなければお前たちは腰抜けで、内定取消だ。」
やっても徹底的に恥をかかせてやるから、内定取消だけどな。
「ひッ。」
「たった一人の人間を閉じ込めて、5人で寄ってたかって拘束して、カメラまで回して何をする気だったのかな?そんなことを現行犯でしでかした君たちだけど、内定を取り消されたくないのなら、それでも自分が有用だということを陛下の前で証明したまえ?」
無理だろうけれど。
ざわ…ざわ…。
騎士と魔法師が中央の学生5人を見つめる。
壇上から眺める陛下のまなざしも厳しい。
ふふふ。入団前に膿が分かってよかったよ。
君たちに『力』があるのは危険だからね。徹底的に『力』を削いであげる。
ブラックに預けたポアプルを見た。
「ポアプル。君の参考にもなるはずだから、よく見ておいてね。君の婚約者のカッコイイところを。」
「こっ、こ……!ちきしょう、やるしかねえ!」
ポアプルを襲った時のように、5人は連携してホワイトを襲おうとした。
「あああ、かわいそ。」
ブラックが笑う。
「かわいそう?」
「ああ。かわいそうだよ。ホワイトが言ったように、よく見とくといいよ。彼の戦い方を。」
ポアプルの胸はどきどきと高鳴った。
戦い始めの陛下の合図とともに、閃光の速さでホワイトが走る。
「パラライズ・ミスト!」「ミックス、サイレント!」
「………!!!!」
リーダーの男と、魔法師団の男が口をパクパクさせている。
「戦いの定石は最初に回復や補助役を潰すことだ。そして、魔術師がソロで戦う時は自分の強化が先だ。戦いの前に前もってやっておくのもいい。もしも魔法が使えない騎士の場合なら、魔道具やスクロールで補ってもいいな。」
「……くっ、このっ!」
騎士団に内定していた大男が剣を振りかぶって向かってくる。
「あはは。当たらないねぇ。回復役や補助役がいなければこの程度。ポアプルの方がよっぽど強い気がするなぁ。」
ホワイトはロッドを手に、剣をいなし、叩きおった。
一方的な蹂躙。
「この程度なの?チンピラに毛が生えた程度じゃないか。つまらないから、状態異常を解いてやろう。」
パチンと指をはじき、5人の動きに切れが戻る。
リーダーと魔法師も、魔法が使えるようになったようだ。
「陛下。この者たちは更生を期待しておいておくほど価値はありませんし、万が一、鍛えてそれを悪事に利用されたら国益を損ないます。ここで、牙を抜いてもいいですよね?」
「ああ。許す。」
「うあぁあああああああああああああああああああ!!」
身体能力をあげた4人が突っ込み、魔法師が火球を放った。
「遅い。」
ホワイトの魔力から、夥しい水が勢いよく火を消し、逆に劫火が放たれ、その次に竜巻、雷撃が所狭しとバリアの中で暴れ狂った。
「「「「「ギャアアアアアアアアアアアアアア!」」」」
黒こげになって気を失った彼らの下へホワイトは歩むと、ニッコリほほ笑んで記憶を操作した。
「えげつないのう。さすが副団長。」
陛下も、背筋を震わせる。
「さあ、これでこいつらはもうおしまい。あとはその寝っ転がってるやつだけど、これは後で私がなんとかしよう。ポアプル、君はもう安全だし、逆恨みされることもないからね。」
ポアプルは、ブラックを見上げる。
「………あいつ、何をやったの?今。」
「ん?たぶんだけど、『卒業前の旅行で羽目を外して山でキャンプをして、山火事と雷の直撃にあった』と記憶を改ざんして、回復と魔導士の魔力回路と騎士団のやつとあと二人の右手や右足の神経を焼き切ったんだと思うけど。腕のいい医者なら治せるけど、これは罰だから、裏から手を回して治せない体にするんだと思う。」
「あいつ、やばくない?」
「普段はあんなじゃないよ。よっぽど君のことが好きなんじゃないか?」
ふうん。
そか。
………あれ?なんでこんなにうれしいんだろう。
46
あなたにおすすめの小説
悪役令息物語~呪われた悪役令息は、追放先でスパダリたちに愛欲を注がれる~
トモモト ヨシユキ
BL
魔法を使い魔力が少なくなると発情しちゃう呪いをかけられた僕は、聖者を誘惑した罪で婚約破棄されたうえ辺境へ追放される。
しかし、もと婚約者である王女の企みによって山賊に襲われる。
貞操の危機を救ってくれたのは、若き辺境伯だった。
虚弱体質の呪われた深窓の令息をめぐり対立する聖者と辺境伯。
そこに呪いをかけた邪神も加わり恋の鞘当てが繰り広げられる?
エブリスタにも掲載しています。
魔王に転生したら、イケメンたちから溺愛されてます
トモモト ヨシユキ
BL
気がつくと、なぜか、魔王になっていた俺。
魔王の手下たちと、俺の本体に入っている魔王を取り戻すべく旅立つが・・
なんで、俺の体に入った魔王様が、俺の幼馴染みの勇者とできちゃってるの⁉️
エブリスタにも、掲載しています。
転生したら本でした~スパダリ御主人様の溺愛っぷりがすごいんです~
トモモト ヨシユキ
BL
10000回の善行を知らないうちに積んでいた俺は、SSSクラスの魂として転生することになってしまったのだが、気がつくと本だった‼️
なんだ、それ!
せめて、人にしてくれよ‼️
しかも、御主人様に愛されまくりってどうよ⁉️
エブリスタ、ノベリズムにも掲載しています。
タチですが異世界ではじめて奪われました
雪
BL
「異世界ではじめて奪われました」の続編となります!
読まなくてもわかるようにはなっていますが気になった方は前作も読んで頂けると嬉しいです!
俺は桐生樹。21歳。平凡な大学3年生。
2年前に兄が死んでから少し荒れた生活を送っている。
丁度2年前の同じ場所で黙祷を捧げていたとき、俺の世界は一変した。
「異世界ではじめて奪われました」の主人公の弟が主役です!
もちろんハルトのその後なんかも出てきます!
ちょっと捻くれた性格の弟が溺愛される王道ストーリー。
不遇の第七王子は愛され不慣れで困惑気味です
新川はじめ
BL
国王とシスターの間に生まれたフィル・ディーンテ。五歳で母を亡くし第七王子として王宮へ迎え入れられたのだが、そこは針の筵だった。唯一優しくしてくれたのは王太子である兄セガールとその友人オーティスで、二人の存在が幼いフィルにとって心の支えだった。
フィルが十八歳になった頃、王宮内で生霊事件が発生。セガールの寝所に夜な夜な現れる生霊を退治するため、彼と容姿のよく似たフィルが囮になることに。指揮を取るのは大魔法師になったオーティスで「生霊が現れたら直ちに捉えます」と言ってたはずなのに何やら様子がおかしい。
生霊はベッドに潜り込んでお触りを始めるし。想い人のオーティスはなぜか黙ってガン見してるし。どうしちゃったの、話が違うじゃん!頼むからしっかりしてくれよぉー!
【BLーR18】箱入り王子(プリンス)は俺サマ情報屋(実は上級貴族)に心奪われる
奏音 美都
BL
<あらすじ>
エレンザードの正統な王位継承者である王子、ジュリアンは、城の情報屋であるリアムと秘密の恋人関係にあった。城内でしか逢瀬できないジュリアンは、最近顔を見せないリアムを寂しく思っていた。
そんなある日、幼馴染であり、執事のエリックからリアムが治安の悪いザード地区の居酒屋で働いているらしいと聞き、いても立ってもいられず、夜中城を抜け出してリアムに会いに行くが……
俺様意地悪ちょいS情報屋攻め×可愛い健気流され王子受け
異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる
ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。
アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。
異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。
【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。
αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。
負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。
「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。
庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。
※Rシーンには♡マークをつけます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる