【完結】王子様たちに狙われています。本気出せばいつでも美しくなれるらしいですが、どうでもいいじゃないですか。

竜鳴躍

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悪が栄えたためし無し2

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「クローヴが泣いた。あいつ、胡散臭いぞ。」
クミンの発言に、みんなが頷く。

「一緒にいるのは、亡くなったとかいう兄の側近だった男だそうだ。しかし、顔色が悪い。何か妙だ。」
遅れてきたカモミールが、気づいたことを言う。


「あのくそ皇帝、あっちの『僕』に言いがかりをつけて、暴力を振るおうとしたんだよ。絶対に悪い奴だよ。」



パーティー会場から出たクミンたちは、近くの一室で固まって話をしていた。



コンコン。

そこに、新婚旅行に行って、まだ帰らないはずのブラックとミリーが旅装束のまま入って来た。



「ブラック!どうしたんですか?」


「ホワイト。どうしたもこうしたもない。最後に立ち寄ったトウホウで、お家騒動に巻き込まれて解決してきたんだが、犯人の最後の一人が、人質付きで今日のパーティーに来ているっていうから、とんでかえってきたんだ。」


ブラックは説明した。

先代皇帝の崩御とあわせて、王弟が謀反を興し、側妃とおいを唆して正妃を殺し、正統な次代の皇帝である兄を襲って、皇位を我が物としていたこと。

しかし、兄は生きていて、ブラックたちも協力し、王弟と側妃、国にいた一味は全て処刑し、今では兄の清聖が皇帝となって国を立て直していること。

国を離れられない清聖から、黒闇は殺してもいいと言われていること。

好色男で、美形なら男女問わず手を出す変態で、皇帝になった時、国では多くの若者が被害に遭ったこと。

清聖を逃がすために黒闇の言いなりになっている海里が、今、この会場に同伴させられていること。



「誰かが被害にあう前に捕まえよう。海里さんを助けたい…!」


クミンとアッサムはクローヴを守らなければならないし、退室してすぐに戻るのも妙なので、ブラックたちは急ぎドレスアップして、ホワイトとポアプルと一緒に会場に戻った。



ポアプルは、会場の隅にいた兄に気づき、真っ青になった。



あの変態王子がどこかへ連れ込もうと執拗に腕を掴んでいるのは、自分の下の兄だ。



みんなが急ぎそこへ向かおうとする、その前に。

立ちふさがった男がいた。



「黒闇様!立場を盾にするのはおやめください。友好国とはいえ、他国に来てこのようなふるまい、我が国を愚弄しているのですか?」

散々黒闇の心の中で種無し種無しと愚弄されていた男が、妻に続いて国民を襲うのかと、怒りを燃やしていた。
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