13 / 30
婚活パーティの怪
しおりを挟む
S恵さんは三十代前半、女盛りの年頃の時に婚活パーティに参加したという。自分の周りの女性たちもぼちぼちと結婚して、子供がいたりする人も増えてきた。そろそろ自分も考えなきゃなと思い行動に移してみた。
会場に着くとそこには目を血走らせた様な、ギラつく視線の男女ばかり。皆が皆お互いを値踏みしていた。
女達は何人かの少数のグループに分かれて男に視線を送りながらボソボソと小声で話し、男の方も何やらブツブツとしゃべりながら会話のハウツー本なんかを読んでいたりする。
自分は明らかに浮いている。あらっ間違って来ちゃったかしらと思ったそうだ。
パーティが始まると主催者側の意向で、最初は頻繁にお相手を交代させられた。そうして、短い時間に何度も自己紹介させられ、いざここからは自由にどうぞとなった時には、疲れ果てていた。
ああ……めんどくさい……もういいや……と会場の隅で飲み物片手にぐったりとしていた時である。
「やっぱり、疲れちゃいますよね」と男が話しかけてきた。小奇麗なスーツ姿で、髪型もこざっぱりした清潔感あるイケメン。あ……ちょっと良いな、と思ったそうだ。
話しているうちに意気投合してきて、このままバーで一杯やりませんか? なんて話になった。
S恵さんがOKの返事をしそうになった時である。男の首の脇から何かがニョキニョキっと出てきた。手の様である。
痛む寸前のバナナの様な黒ずんだ指の、指先だけがマニュキュアで鮮やかな赤、女の手である、手はそのまま男の首に巻き付いていき、その首を締めあげた。
男の顔が見る見る紫になっていく、しかし男は爽やかな笑顔のまま、駅前のあの店知っています? なんて聞いてくる。
あっ! やばいっ! と思って「無理、貴方には付いていけません」と断った。
すると男はちっ! と舌打ちして「見える奴か」と言い残し、紫の顔のまま立ち去ったそうだ。
会場に着くとそこには目を血走らせた様な、ギラつく視線の男女ばかり。皆が皆お互いを値踏みしていた。
女達は何人かの少数のグループに分かれて男に視線を送りながらボソボソと小声で話し、男の方も何やらブツブツとしゃべりながら会話のハウツー本なんかを読んでいたりする。
自分は明らかに浮いている。あらっ間違って来ちゃったかしらと思ったそうだ。
パーティが始まると主催者側の意向で、最初は頻繁にお相手を交代させられた。そうして、短い時間に何度も自己紹介させられ、いざここからは自由にどうぞとなった時には、疲れ果てていた。
ああ……めんどくさい……もういいや……と会場の隅で飲み物片手にぐったりとしていた時である。
「やっぱり、疲れちゃいますよね」と男が話しかけてきた。小奇麗なスーツ姿で、髪型もこざっぱりした清潔感あるイケメン。あ……ちょっと良いな、と思ったそうだ。
話しているうちに意気投合してきて、このままバーで一杯やりませんか? なんて話になった。
S恵さんがOKの返事をしそうになった時である。男の首の脇から何かがニョキニョキっと出てきた。手の様である。
痛む寸前のバナナの様な黒ずんだ指の、指先だけがマニュキュアで鮮やかな赤、女の手である、手はそのまま男の首に巻き付いていき、その首を締めあげた。
男の顔が見る見る紫になっていく、しかし男は爽やかな笑顔のまま、駅前のあの店知っています? なんて聞いてくる。
あっ! やばいっ! と思って「無理、貴方には付いていけません」と断った。
すると男はちっ! と舌打ちして「見える奴か」と言い残し、紫の顔のまま立ち去ったそうだ。
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
霊和怪異譚 野花と野薔薇[改稿前]
野花マリオ
ホラー
その“語り”が始まったとき、世界に異変が芽吹く。
静かな町、ふとした日常、どこにでもあるはずの風景に咲きはじめる、奇妙な花々――。
『霊和怪異譚 野花と野薔薇』は、不思議な力を持つ語り部・八木楓と鐘技友紀以下彼女達が語る怪異を描く、短編連作形式の怪異譚シリーズ。
一話ごとに異なる舞台、異なる登場人物、異なる恐怖。それでも、語りが始まるたび、必ず“何か”が咲く――。
語られる怪談はただの物語ではない。
それを「聞いた者」に忍び寄る異変、染みわたる不安。
やがて読者自身の身にも、“あの花”が咲くかもしれない。
日常にひっそりと紛れ込む、静かで妖しいホラー。
あなたも一席、語りを聞いてみませんか?
完結いたしました。
タイトル変更しました。
旧 彼女の怪異談は不思議な野花を咲かせる
※この物語はフィクションです。実在する人物、企業、団体、名称などは一切関係ありません。
本作は改稿前/改稿後の複数バージョンが存在します
掲載媒体ごとに内容が異なる場合があります。
改稿後小説作品はカイタとネオページで見られます
洒落にならない怖い話【短編集】
鍵谷端哉
ホラー
その「ゾワッ」は、あなたのすぐ隣にある。
意味が分かると凍りつく話から、理不尽に追い詰められる怪異まで。
隙間時間に読める短編ながら、読後の静寂が怖くなる。 洒落にならない実話風・創作ホラー短編集。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる