穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ

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番外編

番外編⑤エリオ君との放課後

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 5月半ばの放課後、俺はチアの自主練の前に図書館に寄っていくことにした。

 最近寮に帰ったらずっと自主練してるから、部屋にいるとどうしても練習でのミスとかが気になって課題をやる気にならないんだよね。
 放課後の図書館は人がまばらで机も空いてるし、適度に人の気配がして課題に集中しやすいから結構好き。

「どこに座ろうかな~ってあれ?エリオ君?」

 適当に席を探して歩いていたらよく目立つ水色が目に入り俺は近寄って声をかけた。

「えっ先輩!?どうしてここに……?」
「課題やってから帰ろっかなって、エリオ君も勉強?」
「僕は明日の予習を少し……あとは調べ物もあったので……」

 流石優等生。やっぱり予習とかちゃんとやるタイプなんだ。俺は予習とかしたことないから本当に凄いと思う。

「へー!偉いね、流石!ねぇ隣座って良い?」
「へっ!?……どど、どうぞ」

 何故かちょっと挙動不審だったけど、エリオ君から了承をもらえたので俺は椅子を引き隣に腰掛ける。

「……か、課題ってどんなのなんですか?」
「種族学のレポート!前のやつがS評価だったから今回も頑張ろっかなって」
「へぇ……先輩ってあんまり勉強してなさそうなのに意外ですね」
「もー!エリオ君俺の事なんだと思ってるの?」

 エリオ君からのなかなかな評価に俺はジト目で反論する。確かにペア授業でよく見られてる魔法や実技はあんまり得意じゃないから、そう見えてても仕方ないけどさ。

「俺、種族学は得意だから教えてあげよっか?」

 まあ、こういう時はいじけたりしないで、あえて歳上としての余裕を見せるのが先輩ってものだよね。そう思い直して俺はオシャレ用の伊達メガネをかけてエリオ君に笑いかける。

「えっ!?せ、先輩……め、眼鏡!?」
「この間のエリオ君の真似ー!なんちゃって。どう?これなら勉強できそうに見えるでしょ?」

 俺の先輩らしい一面を見たからか、エリオ君は急にそわそわとし始めた。こういう時は畳み掛けるのが一番なので、俺は立ち上がってエリオ君の後ろに回り込む。そのまま覗き込むようにして彼の手の甲に手を重ねて先輩ムーブを続けた。

「ほら、教科書開いて!エリオ君わからない所とかない?」
「……っ、てて、手!?」
「ん、何?よく聞こえないんだけど……」
「……っ!?!?!?」

 返事がよく聞こえなかったからちょっと顔を近づけただけなんだけど、何故かエリオ君は見てわかるほど真っ赤になって固まってしまった。

「あれ、もしかして体調悪い?保健室連れて行こっか?」
「えっ、いや、あの……その違っ……」

 最近体育祭の練習とか多いし、一年生は慣れてないから体調を崩してるのかも。それなら無理して勉強するより早く休んだほうがいいよね。

「立てる?運んだりはできないけど、俺荷物持つから……あ!そうだほら、手出して?」
「はっ、はい?……って、え!?!?」

 俺は差し出されたエリオ君の手をぎゅっと握って引っ張る。やっぱり手もすごく熱いし熱があるのかも。こうしている間にも繋がった手から伝わる体温はどんどん熱くなっていく。これはちゃんと保健室で診てもらわないとね。
 エリオ君の荷物を持ちながら、俺は保健室までの少し長い道のりを駆け足で進んでいく。5月半ばの放課後の時間はこうして慌ただしく過ぎていった。
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感想 1

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みんなの感想(1件)

ミミ
2025.12.17 ミミ

初めての感想なの拙いところが多いと思いますが失礼します!
 みんなが抱えている種族や思春期から生まれる問題や悩みに心を奪われ更新されているところまで一気に読んでしまいました!特にフレンの悩みが私は好きでそれに対するジンの悪い誘い?が大好物でした!ありがとうございます!!そしてフレンがみんなに心開くことができる日が来るといいなと思っています!
 素晴らしい作品をありがとうございます!これからも頑張ってください!!

2025.12.17 春凪アラシ

ミミさんありがとうございます!
この物語に目を止めていただきありがとうございます!その上素敵な感想までいただけてとても嬉しいです。まだまだ物語は途中ですがここまで書いた甲斐がありました!

フレンの悩みはずっと書きたかったこと、そしてジンとの関わりは私も書いていてとても楽しいのでそう言っていただけて凄く嬉しいです。

種族が違うそれぞれの子達が、関わりあって、少しずつ関係が変わっていく、そんな物語をこれからも書いていきたいと思います!
これからもフレン達の行く末を、ミミさんのペースで見守っていただけると嬉しいです☺️

解除

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