12 / 103
12懐かしい自宅
しおりを挟む
夕暮れの中に佇む自宅が、なんだか懐かしい感じがする。
どこにでもあるグレーの壁の一戸建て。金曜日の朝ぶりに、俺は自宅に帰還した。
早く自室で横になりたい。
そう思った俺は親に、夕飯は後で食べると告げ、そそくさと部屋に向かった。
六畳一間の俺の部屋。
ベッドと座卓と、クローゼットに本棚。
俺はショルダーバッグを本棚のそばに放り投げると、ぼす、とベッドに寝転がった。
あぁ、自分の部屋の匂いがこんなにも落ち着くなんて。
やべえ、このまま寝そうだ俺。
疲労感が酷い。
俺は枕を抱きしめて、この数日あったことを思い出した。
発情期を迎えたらしい宮田に迫った千早を止めたことから、なぜかあいつの部屋に連れて行かれ、あれやこれやとされて。
番になるよう求められた。
……やっぱこれ、夢じゃねえの?
試しに俺は頬を引っ張ってみる。
痛い。
ってことは夢じゃねーのか、あれ。
まあそうだよな。
だって滅茶苦茶身体つれーもん。
まだ尻に違和感ある。
あいつの部屋を出る前も突っ込まれたしな……
中に出されてないだけましか。
それ以外は玩具突っ込まれてアンアン泣かされて。
身体に、脳に、快楽を刻み込まれた。
やべえ。
思い出したら変な気分になってきた。
寝よう。
身体は疲れてるんだから。
目を閉じると、あっという間に眠りに落ちていった。
目が覚めて、辺りを見回しここが自室である事を認識し、思わずほっとする。
電気をつけたまま寝てしまったため、室内は明るかった。
枕横に置いたスマホを掴み、時間を確認すると二十一時を過ぎたところだった。
家に帰って来たのが十八時前だから……三時間くらい寝ていたのか。思ったより経ってなかった。てっきりもう真夜中かと思ったのに。
そこで始めて腹が減っていることに気が付き、俺は重い身体を押して、ベッドから立ち上がった。
夕食を取りシャワーを浴びて、自室に戻る。
時刻は二十二時過ぎ。
何もする気にならず、俺はベッドに寝転がり毛布をかぶった。
千早の言う番って、要はセックスの相手をする、ってことだよな。それってセフレてこと?
……そう思うとなんか微妙な気持ちになる。
しかも俺、週に四日もあいつに抱かれるわけだよな。
顔を合わせていない時は自分でやれとか無茶苦茶だろ。
でも押し付けられた玩具を俺はちゃんと持ち帰って来た。
家族に見られたらまずいので、ベッド下の引き出しの、奥深くに隠してある。
昨日も今日も、散々玩具で中をかき回された。
そのおかげでだいぶ拡張されたらしいが、その事実が恥ずかしくて仕方ない。
目を閉じれば思い出す、千早にされた数々の行為。
キスをされ舌を吸われ、乳首をいじられて……
頭の中に浮かんだ映像を消しさることなどできなくて、俺は、我慢できずスウェットの隙間から手を突っ込みペニスを握った。
それはすでに硬くなり始め、腹の奥がじんじんと熱くなっていく。
「あぁ……はぁ……」
千早にされたことを思い出しながら、俺はペニスを扱いた。
『先走りでびしょびしょだな、ここ』
耳の奥に響く、千早の声。
「ん……あぁ……」
『後ろの穴、ぱっくりと口開けて、ひくひくしてるぞ?』
妄想の中の千早が俺を煽り立てていく。
今日もさんざん抱かれて、玩具で中をぐちゃぐちゃにされたのに。
なんで俺、こんな気持ちになってるんだ?
だめだと思うのに手の動きは止まらず、俺はあいている手で乳首を摘みあげた。
痛みはすぐに快楽へと変わり、もっと欲しいと脳が訴える。
「千早……」
あいつの名を呼び、俺はどんどん手の動きを早めていった。
やばい、止まんない。
千早との時間を思い出すだけでもっとしたくなってくる。
ペニスと乳首の刺激だけでは物足りず、中が切なげに収縮を繰り返している。
って、なんで中に欲しいとか思ってんだ、俺?
前だけでイけたはずなのに、物足りなさに身体が疼く。
何だよこれ。
挿れてぇ……中に挿れて、ぐちゃぐちゃにしてぇ……
今日散々やられたってのに、本能が千早を欲している。
俺、こんなに淫乱だったっけ? 違う、そんなんじゃない。
年頃だし自分ですることはあったが、いたってノーマルだ。尻に玩具挿れて楽しむ趣味はなかったはずなのに。
千早との狂った時間は、俺を変えるのに充分だったらしい。
でも今から腹ン中綺麗にして……なんてやってらんねぇよ。
あぁ、イきてぇのに、これじゃあ全然物足りねーじゃねぇか。
千早の馬鹿。こんな風にしやがって、責任取れよ……!
俺は、心の中で千早に悪態つきながら、イけないことにもどかしさを感じていた。
翌朝。
結局あのあとイけず、疼く身体を鎮めることもできなくてよく眠れなかった。
あー、マジかよ。
俺、もしかして尻に突っ込まねぇとイけなくなったのか?
もやつきながら俺は、駅から大学までの道を歩く。
天気は薄曇り。もしかしたら昼過ぎから雨が降るかもしれないと言うので、とりあえず折りたたみ傘は持ってきた。
白い空を見上げ、俺はため息をつく。
ほんとに俺、尻に玩具つっこまねぇとイけねぇのかなあ……
……今日、試せばわかる……?
『これ持って、自分でやってみろ』
頭の中で、千早の声が繰り返し響く。
あいつの声は麻薬か何かか?
頭で響く千早の声は、甘い響きで俺の心をかき乱していく。
俺はぶんぶんと首を横に振り、人の流れに乗り大学へと急いだ。
どこにでもあるグレーの壁の一戸建て。金曜日の朝ぶりに、俺は自宅に帰還した。
早く自室で横になりたい。
そう思った俺は親に、夕飯は後で食べると告げ、そそくさと部屋に向かった。
六畳一間の俺の部屋。
ベッドと座卓と、クローゼットに本棚。
俺はショルダーバッグを本棚のそばに放り投げると、ぼす、とベッドに寝転がった。
あぁ、自分の部屋の匂いがこんなにも落ち着くなんて。
やべえ、このまま寝そうだ俺。
疲労感が酷い。
俺は枕を抱きしめて、この数日あったことを思い出した。
発情期を迎えたらしい宮田に迫った千早を止めたことから、なぜかあいつの部屋に連れて行かれ、あれやこれやとされて。
番になるよう求められた。
……やっぱこれ、夢じゃねえの?
試しに俺は頬を引っ張ってみる。
痛い。
ってことは夢じゃねーのか、あれ。
まあそうだよな。
だって滅茶苦茶身体つれーもん。
まだ尻に違和感ある。
あいつの部屋を出る前も突っ込まれたしな……
中に出されてないだけましか。
それ以外は玩具突っ込まれてアンアン泣かされて。
身体に、脳に、快楽を刻み込まれた。
やべえ。
思い出したら変な気分になってきた。
寝よう。
身体は疲れてるんだから。
目を閉じると、あっという間に眠りに落ちていった。
目が覚めて、辺りを見回しここが自室である事を認識し、思わずほっとする。
電気をつけたまま寝てしまったため、室内は明るかった。
枕横に置いたスマホを掴み、時間を確認すると二十一時を過ぎたところだった。
家に帰って来たのが十八時前だから……三時間くらい寝ていたのか。思ったより経ってなかった。てっきりもう真夜中かと思ったのに。
そこで始めて腹が減っていることに気が付き、俺は重い身体を押して、ベッドから立ち上がった。
夕食を取りシャワーを浴びて、自室に戻る。
時刻は二十二時過ぎ。
何もする気にならず、俺はベッドに寝転がり毛布をかぶった。
千早の言う番って、要はセックスの相手をする、ってことだよな。それってセフレてこと?
……そう思うとなんか微妙な気持ちになる。
しかも俺、週に四日もあいつに抱かれるわけだよな。
顔を合わせていない時は自分でやれとか無茶苦茶だろ。
でも押し付けられた玩具を俺はちゃんと持ち帰って来た。
家族に見られたらまずいので、ベッド下の引き出しの、奥深くに隠してある。
昨日も今日も、散々玩具で中をかき回された。
そのおかげでだいぶ拡張されたらしいが、その事実が恥ずかしくて仕方ない。
目を閉じれば思い出す、千早にされた数々の行為。
キスをされ舌を吸われ、乳首をいじられて……
頭の中に浮かんだ映像を消しさることなどできなくて、俺は、我慢できずスウェットの隙間から手を突っ込みペニスを握った。
それはすでに硬くなり始め、腹の奥がじんじんと熱くなっていく。
「あぁ……はぁ……」
千早にされたことを思い出しながら、俺はペニスを扱いた。
『先走りでびしょびしょだな、ここ』
耳の奥に響く、千早の声。
「ん……あぁ……」
『後ろの穴、ぱっくりと口開けて、ひくひくしてるぞ?』
妄想の中の千早が俺を煽り立てていく。
今日もさんざん抱かれて、玩具で中をぐちゃぐちゃにされたのに。
なんで俺、こんな気持ちになってるんだ?
だめだと思うのに手の動きは止まらず、俺はあいている手で乳首を摘みあげた。
痛みはすぐに快楽へと変わり、もっと欲しいと脳が訴える。
「千早……」
あいつの名を呼び、俺はどんどん手の動きを早めていった。
やばい、止まんない。
千早との時間を思い出すだけでもっとしたくなってくる。
ペニスと乳首の刺激だけでは物足りず、中が切なげに収縮を繰り返している。
って、なんで中に欲しいとか思ってんだ、俺?
前だけでイけたはずなのに、物足りなさに身体が疼く。
何だよこれ。
挿れてぇ……中に挿れて、ぐちゃぐちゃにしてぇ……
今日散々やられたってのに、本能が千早を欲している。
俺、こんなに淫乱だったっけ? 違う、そんなんじゃない。
年頃だし自分ですることはあったが、いたってノーマルだ。尻に玩具挿れて楽しむ趣味はなかったはずなのに。
千早との狂った時間は、俺を変えるのに充分だったらしい。
でも今から腹ン中綺麗にして……なんてやってらんねぇよ。
あぁ、イきてぇのに、これじゃあ全然物足りねーじゃねぇか。
千早の馬鹿。こんな風にしやがって、責任取れよ……!
俺は、心の中で千早に悪態つきながら、イけないことにもどかしさを感じていた。
翌朝。
結局あのあとイけず、疼く身体を鎮めることもできなくてよく眠れなかった。
あー、マジかよ。
俺、もしかして尻に突っ込まねぇとイけなくなったのか?
もやつきながら俺は、駅から大学までの道を歩く。
天気は薄曇り。もしかしたら昼過ぎから雨が降るかもしれないと言うので、とりあえず折りたたみ傘は持ってきた。
白い空を見上げ、俺はため息をつく。
ほんとに俺、尻に玩具つっこまねぇとイけねぇのかなあ……
……今日、試せばわかる……?
『これ持って、自分でやってみろ』
頭の中で、千早の声が繰り返し響く。
あいつの声は麻薬か何かか?
頭で響く千早の声は、甘い響きで俺の心をかき乱していく。
俺はぶんぶんと首を横に振り、人の流れに乗り大学へと急いだ。
31
あなたにおすすめの小説
どっちも好き♡じゃダメですか?
藤宮りつか
BL
俺のファーストキスを奪った相手は父さんの再婚相手の息子だった――。
中学生活も終わりに近づいたある日。学校帰りにファーストキスを自分と同じ男に奪われてしまった七緒深雪は、その相手が父、七緒稔の再婚相手の息子、夏川雪音だったと知って愕然とする。
更に、二度目の再会で雪音からセカンドキスまで奪われてしまった深雪は深く落ち込んでしまう。
そんな時、小学校からの幼馴染みである戸塚頼斗から「好きだ」と告白までされてしまい、深雪はもうどうしていいのやら……。
父親の再婚が決まり、血の繋がらない弟になった雪音と、信頼できる幼馴染みの頼斗の二人から同時に言い寄られる生活が始まった深雪。二人の男の間で揺れる深雪は、果たしてどちらを選ぶのか――。
血の繋がらない弟と幼馴染みに翻弄される深雪のトライアングルラブストーリー。
【完結】いばらの向こうに君がいる
古井重箱
BL
【あらすじ】ヤリチンかつチャラ男のアルファ、内藤は、上司から見合いを勧められる。お相手の悠理は超美人だけれども毒舌だった。やがて内藤は悠理の心の傷を知り、彼を幸せにしてあげたいと思うようになる──
【注記】ヤリチンのチャラ男アルファ×結婚するまではバージンでいたい毒舌美人オメガ。攻視点と受視点が交互に出てきます。アルファポリス、ムーンライトノベルズ、pixiv、自サイトに掲載中。
ジャスミン茶は、君のかおり
霧瀬 渓
BL
アルファとオメガにランクのあるオメガバース世界。
大学2年の高位アルファ高遠裕二は、新入生の三ツ橋鷹也を助けた。
裕二の部活後輩となった鷹也は、新歓の数日後、放火でアパートを焼け出されてしまう。
困った鷹也に、裕二が条件付きで同居を申し出てくれた。
その条件は、恋人のフリをして虫除けになることだった。
変異型Ωは鉄壁の貞操
田中 乃那加
BL
変異型――それは初めての性行為相手によってバースが決まってしまう突然変異種のこと。
男子大学生の金城 奏汰(かなしろ かなた)は変異型。
もしαに抱かれたら【Ω】に、βやΩを抱けば【β】に定着する。
奏汰はαが大嫌い、そして絶対にΩにはなりたくない。夢はもちろん、βの可愛いカノジョをつくり幸せな家庭を築くこと。
だから護身術を身につけ、さらに防犯グッズを持ち歩いていた。
ある日の歓楽街にて、β女性にからんでいたタチの悪い酔っ払いを次から次へとやっつける。
それを見た高校生、名張 龍也(なばり たつや)に一目惚れされることに。
当然突っぱねる奏汰と引かない龍也。
抱かれたくない男は貞操を守りきり、βのカノジョが出来るのか!?
ノエルの結婚
仁茂田もに
BL
オメガのノエルは顔も知らないアルファと結婚することになった。
お相手のヴィンセントは旦那さまの部下で、階級は中尉。東方司令部に勤めているらしい。
生まれ育った帝都を離れ、ノエルはヴィンセントとふたり東部の街で新婚生活を送ることになる。
無表情だが穏やかで優しい帝国軍人(アルファ)×明るいがトラウマ持ちのオメガ
過去につらい経験をしたオメガのノエルが、ヴィンセントと結婚して幸せになる話です。
J.GARDEN58にて本編+書き下ろしで頒布する予定です。
詳しくは後日、活動報告またはXにてご告知します。
幼馴染は僕を選ばない。
佳乃
BL
ずっと続くと思っていた〈腐れ縁〉は〈腐った縁〉だった。
僕は好きだったのに、ずっと一緒にいられると思っていたのに。
僕がいた場所は僕じゃ無い誰かの場所となり、繋がっていると思っていた縁は腐り果てて切れてしまった。
好きだった。
好きだった。
好きだった。
離れることで断ち切った縁。
気付いた時に断ち切られていた縁。
辛いのは、苦しいのは彼なのか、僕なのか…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる