14 / 103
14 ひとりの部屋で
しおりを挟む
構内を移動しながら俺はきょろきょろと視線を動かす。
千早は俺たちとは学部が違う。
使う校舎も基本違うため、食堂くらいでしか顔を合わせないからいるわけがないのに。
無意識に俺は、千早の姿を探してしまっていた。
そのことに気が付き、慌てて俺は宮田の方へと視線を向けて尋ねた。
「なあ宮田」
「何?」
「あの、金曜日、薬がって言ってたけど、アレは大丈夫なのか?」
金曜日、宮田は発情期になったと言っていた。それが千早に見つかり、宮田はあいつに連れて行かれそうになったわけだが。
発情期は超辛いものらしいが、宮田からはそんな感じがしない。
確か一週間位続くと聞いた。
だからまだ宮田は発情期まっただなかなはずではないだろうか。
「あぁ、あれね。薬飲んでるから今日は大丈夫だよ。一昨日と昨日はキツくて家で寝てたけど、ピーク過ぎちゃえば薬で抑えられるから」
「ならよかった」
……それならまた、あいつに襲われることはない……のか?
そもそも千早は、宮田に手を出さないと俺と約束したし、ふたりが顔を合わせる機会などほぼないはずだ。
食堂以外にカフェテラスやファストフードもあるから、余程の事がない限り千早と会うことはないだろう。
夕方からのバイトを終え、俺は小雨が降る中家へと急いだ。
時刻は二十二時近く。
家帰って飯食って、風呂入ったらあっという間に二十三時になってしまった。
俺は、自室に音楽を流し、隠してあった玩具を取り出す。
明るいのは嫌だから、ベッド横のスタンドだけ点けて。
千早に押し付けられた玩具は、この間突っ込まれたやつよりもやや大きなものだった。
ベッドに座り、俺はペニスの形をしたその玩具――ディルドを見つめた。
準備はできている。
ご丁寧に、千早はローションやコンドームまで渡してきやがった。なので俺はとりあえずそのディルドにコンドームを被せる。
なんか間抜けな光景だな、これ。
『自分でやれよ』
と、確かに言われたけれど。
本当に俺、自分でやんの?
考えるだけで身体中の血液が沸騰しそうだ。
その時、スマホがメッセージの受信を知らせる。
誰だよこんな時に。
妙にドキドキしながら、俺はケーブルにさしたままのスマホを手に取り、メッセージを確認する。
表示された名前に、俺の心臓は跳ね上がる。
そこには、千早の名前が書かれていた。
なんだよあいつ。
メッセージにはこう書かれていた。
『ブルートゥースのイヤホンマイク、持ってるよな?』
持ってるけど、なんでそんなこと聞くんだあいつ。
俺はディルドを横に置き、震える手で返事を打ち込む。
『持ってるけどなんだよ?』
するとすぐに返事が来た。
『用意して待ってろ』
なんでそんな事……
何か用でもあるのか? メールで充分だろうに。
そう思いながら俺は、座卓で充電中の片耳用イヤホンマイクを取り、ベッドへと戻った。
右耳にそれをセットし、スマホと繋げて俺は、千早に準備ができたことを知らせる。
するとメッセージアプリを通じて電話がかかってくる。
その音にビビりながら、俺は震える手で通話ボタンを押した。
「なんだよ、千早」
『お疲れ様、琳太郎』
一日以上ぶりに聞く千早の声に、俺の心が揺れる。
『手伝ってやろうと思って』
「何を」
『オナニー』
恥ずかしいことをなんの躊躇もなく言われ、俺は顔が熱くなるのを感じた。
「な、な、な……」
『俺が聞いていれば、ヤるだろ?』
「う、あ、え……そ、そんなこと……」
ないとも、あるとも言えず、俺は押し黙る。
なにこの状況。
俺、千早に聞かれながらコレ、突っ込むの?
嘘だろ?
戸惑っていると、千早が言った。
『黙ってないで、早く服脱げよ』
「う……」
千早の声には、人を従わせる力がある。
「わ、わかったよ」
なんで俺、従ってるんだ? そう思いつつ俺は、スウェットパンツに手をかけた。
下着ごと脱ぎ、下半身が丸出しになる。
「ほら、脱いだぞ」
『ちゃんとタオル用意してあるだろうな? シーツ汚すと大変だぞ』
「んなことわかってるよ! でかいの敷いてある!」
思わず声を上げてしまい、俺は慌てて口を押さえる。
一階が両親の寝室なので、二階には俺しかいない。
姉たちはすでに家を出ている。
だから声を聞かれるおそれはないだろうが。
それでも恥ずかしすぎる。
イヤホンから千早の笑う様子が伝わってきて、更に恥ずかしさが増す。
『……そんなに気にするなら、うちに来たらいいのに』
「だ、だ、誰が行くかよ、今日は月曜日だろ」
声を潜めて答えると、千早は残念そうに答えた。
『あぁ、そうだな。まあ、そのうち自分から来るようになるだろう』
「ンなことになるわけねーだろ」
『そんなこと言ってられるの、今のうちだけだ。お前は俺の「番(つがい)」なんだから、そのうち自分から求めるようになるよ』
恋人でもセフレでもなく、番と呼ぶこいつの神経がしれない。
ていうかどんな自信だよそれ。
色々と言い返してやりたいが、下半身丸出しのままでいるほうが恥ずかしく、俺はことを進めることにした。
「もう時間ねぇから、さっさとやることやらせろよ」
『ああそうだな、じゃあ、琳太郎。まず、ローションを手につけろ』
声に含まれる威圧に、俺は逆らうことができなかった。
言われた通り、俺は震える手でローションの蓋を開けた。
それを指に絡めそして、うつ伏せになり尻を上げる。
「おい、手につけたぞ」
『よく中を慣らせよ。じゃないと、傷がつくからな』
ならこんな事やらせるんじゃねえよ。
心の中で悪態をつきつつ、俺はローションを絡めた指で後孔なぞった。
「あ……」
ぬるりとした自分の指の感触に、思わず声が漏れてしまう。
俺はゆっくりと穴に指を挿れ、そしてすぐに引き抜いた。
思ったよりもすんなり指が入り、その事に驚く。
それはそうか。
三日も千早に突っ込まれて泣かされたんだもんな……
指くらい、すんなり入るか……
俺はローションを追加し、指を中に挿れた。さっきよりも深く。
でも自分ではそんなに深く挿れられない。
「あ……はぁ……」
すぐに甘い声がでて、ペニスに熱が溜まっていくのがわかる。
昨日はいくら擦ってもイけなかった。
これならイけるかもしれない。
そんな考えがよぎり、吐息を漏らした。
イヤホンから、千早が笑うのが聞こえてくる。
『ははは……いい声だな、琳太郎。もう、指じゃあ足りないんじゃないのか?』
俺の気持ちなんて見透かしているような事を言われ、俺は顔が熱くなるのを感じた。
「ふ……あぁ……千早……」
『なんだ? 琳太郎』
「ん……指じゃあ、足りない」
素直に認め、鼻にかかる声で答える。その間も指の動きは止めない。
やばい、中、気持ちいい。
奥の方が疼くのに、指じゃあ全然届かない。
「千早……挿れたい……」
昨日の夜、イきたかったのにイけなかったが、中に挿れたらイけるかもしれない。
そう思うと早くあのディルドを突っ込みたくなる。
あぁ、挿れてぇ。
中、ぐちゃぐちゃにかき混ぜてぇ。
「千早、お願い……」
『そこに、俺はいないだろ? 自分で選べよ、琳太郎』
そう言われ、なんで俺は千早の許しを得ようとしていたのか困惑する。
そうだ、ここに千早はいない。
俺は指を引き抜き、用意しておいた除菌シートで指を拭いそして、ディルドを手にした。
『ちゃんと、ローションつけろよ』
んなことはわかってる。
俺ははやる気持ちを抑えながら、ローションをディルドに絡めた。
ペニスの形のディルドは、ローションをかけると余計に生々しくなる。
俺はドキドキしながら、そのディルドを尻へと持っていきそして、先端を後孔に宛てがった。
『自分で挿れてみろ』
千早の声に気持ちが昂ぶっていく。
俺は息を吐き、ゆっくりとディルドを中に挿れた。
「あぁぁぁ……」
俺の後孔はすんなりとディルドの亀頭を飲み込み、深く入り込んでいく。
あぁ、これだ。
俺が欲しかった刺激はこれなんだ。
『どうだ、琳太郎。ディルド、全部入った?』
「ん……あぁ……」
口を開けば出るのは喘ぎ声ばかりで答えられない。
やばい、これ。前さわるよりいい。
俺はディルドを掴み、懸命に抜き差しを繰り返した。
そのたびに、ローションがぐちゅぐちゅと、卑猥な音をたてる。
「あっ……千早……イイ……これ、気持ち、イイ」
『気に入ったならよかった。その様子だと、余裕で入ったみたいだな』
「ん……ン……」
答えたいのに、言葉に全くならなくなってしまう。
俺は夢中で、ディルドを動かし続けた。
時折先端が前立腺を刺激し、そのたびに先端から先走りが溢れていく。
昨日はどうやってもイけなかったのに、やばい、これ、もうイきそう。
『イくときは、ちゃんと名前呼べよ、琳太郎』
千早の声が甘い響きをもち、俺の耳に絡みついてくる。
俺はディルドをぐちゅぐちゅと動かしながら、言われた通り、千早の名前を口にした。
「ちは……や、イく……もう、イくからあ……」
『あぁ、イけよ。全部、聞いててやるから』
「あ、だめ、だめ、千早……イくイく……」
ここにはいないのに、千早に全部見られているような気がして、俺は呆気なく精を放った。
大きく息をつき射精感に浸りながら俺はそのままごろん、とベッドに転がる。
ヤバい、これ。
気持ち良すぎる。
俺、後ろじゃないとイけなくなったのか?
まじかよ……
その事に戸惑っていると、イヤホンから声が聞こえた。
『琳太郎』
名を呼ばれ、思わず甘い声が出る。
「あ……」
『明日が、楽しみだな』
明日……火曜日は、千早に会う日。
そう思い、俺は期待で胸を踊らせた。
千早は俺たちとは学部が違う。
使う校舎も基本違うため、食堂くらいでしか顔を合わせないからいるわけがないのに。
無意識に俺は、千早の姿を探してしまっていた。
そのことに気が付き、慌てて俺は宮田の方へと視線を向けて尋ねた。
「なあ宮田」
「何?」
「あの、金曜日、薬がって言ってたけど、アレは大丈夫なのか?」
金曜日、宮田は発情期になったと言っていた。それが千早に見つかり、宮田はあいつに連れて行かれそうになったわけだが。
発情期は超辛いものらしいが、宮田からはそんな感じがしない。
確か一週間位続くと聞いた。
だからまだ宮田は発情期まっただなかなはずではないだろうか。
「あぁ、あれね。薬飲んでるから今日は大丈夫だよ。一昨日と昨日はキツくて家で寝てたけど、ピーク過ぎちゃえば薬で抑えられるから」
「ならよかった」
……それならまた、あいつに襲われることはない……のか?
そもそも千早は、宮田に手を出さないと俺と約束したし、ふたりが顔を合わせる機会などほぼないはずだ。
食堂以外にカフェテラスやファストフードもあるから、余程の事がない限り千早と会うことはないだろう。
夕方からのバイトを終え、俺は小雨が降る中家へと急いだ。
時刻は二十二時近く。
家帰って飯食って、風呂入ったらあっという間に二十三時になってしまった。
俺は、自室に音楽を流し、隠してあった玩具を取り出す。
明るいのは嫌だから、ベッド横のスタンドだけ点けて。
千早に押し付けられた玩具は、この間突っ込まれたやつよりもやや大きなものだった。
ベッドに座り、俺はペニスの形をしたその玩具――ディルドを見つめた。
準備はできている。
ご丁寧に、千早はローションやコンドームまで渡してきやがった。なので俺はとりあえずそのディルドにコンドームを被せる。
なんか間抜けな光景だな、これ。
『自分でやれよ』
と、確かに言われたけれど。
本当に俺、自分でやんの?
考えるだけで身体中の血液が沸騰しそうだ。
その時、スマホがメッセージの受信を知らせる。
誰だよこんな時に。
妙にドキドキしながら、俺はケーブルにさしたままのスマホを手に取り、メッセージを確認する。
表示された名前に、俺の心臓は跳ね上がる。
そこには、千早の名前が書かれていた。
なんだよあいつ。
メッセージにはこう書かれていた。
『ブルートゥースのイヤホンマイク、持ってるよな?』
持ってるけど、なんでそんなこと聞くんだあいつ。
俺はディルドを横に置き、震える手で返事を打ち込む。
『持ってるけどなんだよ?』
するとすぐに返事が来た。
『用意して待ってろ』
なんでそんな事……
何か用でもあるのか? メールで充分だろうに。
そう思いながら俺は、座卓で充電中の片耳用イヤホンマイクを取り、ベッドへと戻った。
右耳にそれをセットし、スマホと繋げて俺は、千早に準備ができたことを知らせる。
するとメッセージアプリを通じて電話がかかってくる。
その音にビビりながら、俺は震える手で通話ボタンを押した。
「なんだよ、千早」
『お疲れ様、琳太郎』
一日以上ぶりに聞く千早の声に、俺の心が揺れる。
『手伝ってやろうと思って』
「何を」
『オナニー』
恥ずかしいことをなんの躊躇もなく言われ、俺は顔が熱くなるのを感じた。
「な、な、な……」
『俺が聞いていれば、ヤるだろ?』
「う、あ、え……そ、そんなこと……」
ないとも、あるとも言えず、俺は押し黙る。
なにこの状況。
俺、千早に聞かれながらコレ、突っ込むの?
嘘だろ?
戸惑っていると、千早が言った。
『黙ってないで、早く服脱げよ』
「う……」
千早の声には、人を従わせる力がある。
「わ、わかったよ」
なんで俺、従ってるんだ? そう思いつつ俺は、スウェットパンツに手をかけた。
下着ごと脱ぎ、下半身が丸出しになる。
「ほら、脱いだぞ」
『ちゃんとタオル用意してあるだろうな? シーツ汚すと大変だぞ』
「んなことわかってるよ! でかいの敷いてある!」
思わず声を上げてしまい、俺は慌てて口を押さえる。
一階が両親の寝室なので、二階には俺しかいない。
姉たちはすでに家を出ている。
だから声を聞かれるおそれはないだろうが。
それでも恥ずかしすぎる。
イヤホンから千早の笑う様子が伝わってきて、更に恥ずかしさが増す。
『……そんなに気にするなら、うちに来たらいいのに』
「だ、だ、誰が行くかよ、今日は月曜日だろ」
声を潜めて答えると、千早は残念そうに答えた。
『あぁ、そうだな。まあ、そのうち自分から来るようになるだろう』
「ンなことになるわけねーだろ」
『そんなこと言ってられるの、今のうちだけだ。お前は俺の「番(つがい)」なんだから、そのうち自分から求めるようになるよ』
恋人でもセフレでもなく、番と呼ぶこいつの神経がしれない。
ていうかどんな自信だよそれ。
色々と言い返してやりたいが、下半身丸出しのままでいるほうが恥ずかしく、俺はことを進めることにした。
「もう時間ねぇから、さっさとやることやらせろよ」
『ああそうだな、じゃあ、琳太郎。まず、ローションを手につけろ』
声に含まれる威圧に、俺は逆らうことができなかった。
言われた通り、俺は震える手でローションの蓋を開けた。
それを指に絡めそして、うつ伏せになり尻を上げる。
「おい、手につけたぞ」
『よく中を慣らせよ。じゃないと、傷がつくからな』
ならこんな事やらせるんじゃねえよ。
心の中で悪態をつきつつ、俺はローションを絡めた指で後孔なぞった。
「あ……」
ぬるりとした自分の指の感触に、思わず声が漏れてしまう。
俺はゆっくりと穴に指を挿れ、そしてすぐに引き抜いた。
思ったよりもすんなり指が入り、その事に驚く。
それはそうか。
三日も千早に突っ込まれて泣かされたんだもんな……
指くらい、すんなり入るか……
俺はローションを追加し、指を中に挿れた。さっきよりも深く。
でも自分ではそんなに深く挿れられない。
「あ……はぁ……」
すぐに甘い声がでて、ペニスに熱が溜まっていくのがわかる。
昨日はいくら擦ってもイけなかった。
これならイけるかもしれない。
そんな考えがよぎり、吐息を漏らした。
イヤホンから、千早が笑うのが聞こえてくる。
『ははは……いい声だな、琳太郎。もう、指じゃあ足りないんじゃないのか?』
俺の気持ちなんて見透かしているような事を言われ、俺は顔が熱くなるのを感じた。
「ふ……あぁ……千早……」
『なんだ? 琳太郎』
「ん……指じゃあ、足りない」
素直に認め、鼻にかかる声で答える。その間も指の動きは止めない。
やばい、中、気持ちいい。
奥の方が疼くのに、指じゃあ全然届かない。
「千早……挿れたい……」
昨日の夜、イきたかったのにイけなかったが、中に挿れたらイけるかもしれない。
そう思うと早くあのディルドを突っ込みたくなる。
あぁ、挿れてぇ。
中、ぐちゃぐちゃにかき混ぜてぇ。
「千早、お願い……」
『そこに、俺はいないだろ? 自分で選べよ、琳太郎』
そう言われ、なんで俺は千早の許しを得ようとしていたのか困惑する。
そうだ、ここに千早はいない。
俺は指を引き抜き、用意しておいた除菌シートで指を拭いそして、ディルドを手にした。
『ちゃんと、ローションつけろよ』
んなことはわかってる。
俺ははやる気持ちを抑えながら、ローションをディルドに絡めた。
ペニスの形のディルドは、ローションをかけると余計に生々しくなる。
俺はドキドキしながら、そのディルドを尻へと持っていきそして、先端を後孔に宛てがった。
『自分で挿れてみろ』
千早の声に気持ちが昂ぶっていく。
俺は息を吐き、ゆっくりとディルドを中に挿れた。
「あぁぁぁ……」
俺の後孔はすんなりとディルドの亀頭を飲み込み、深く入り込んでいく。
あぁ、これだ。
俺が欲しかった刺激はこれなんだ。
『どうだ、琳太郎。ディルド、全部入った?』
「ん……あぁ……」
口を開けば出るのは喘ぎ声ばかりで答えられない。
やばい、これ。前さわるよりいい。
俺はディルドを掴み、懸命に抜き差しを繰り返した。
そのたびに、ローションがぐちゅぐちゅと、卑猥な音をたてる。
「あっ……千早……イイ……これ、気持ち、イイ」
『気に入ったならよかった。その様子だと、余裕で入ったみたいだな』
「ん……ン……」
答えたいのに、言葉に全くならなくなってしまう。
俺は夢中で、ディルドを動かし続けた。
時折先端が前立腺を刺激し、そのたびに先端から先走りが溢れていく。
昨日はどうやってもイけなかったのに、やばい、これ、もうイきそう。
『イくときは、ちゃんと名前呼べよ、琳太郎』
千早の声が甘い響きをもち、俺の耳に絡みついてくる。
俺はディルドをぐちゅぐちゅと動かしながら、言われた通り、千早の名前を口にした。
「ちは……や、イく……もう、イくからあ……」
『あぁ、イけよ。全部、聞いててやるから』
「あ、だめ、だめ、千早……イくイく……」
ここにはいないのに、千早に全部見られているような気がして、俺は呆気なく精を放った。
大きく息をつき射精感に浸りながら俺はそのままごろん、とベッドに転がる。
ヤバい、これ。
気持ち良すぎる。
俺、後ろじゃないとイけなくなったのか?
まじかよ……
その事に戸惑っていると、イヤホンから声が聞こえた。
『琳太郎』
名を呼ばれ、思わず甘い声が出る。
「あ……」
『明日が、楽しみだな』
明日……火曜日は、千早に会う日。
そう思い、俺は期待で胸を踊らせた。
31
あなたにおすすめの小説
どっちも好き♡じゃダメですか?
藤宮りつか
BL
俺のファーストキスを奪った相手は父さんの再婚相手の息子だった――。
中学生活も終わりに近づいたある日。学校帰りにファーストキスを自分と同じ男に奪われてしまった七緒深雪は、その相手が父、七緒稔の再婚相手の息子、夏川雪音だったと知って愕然とする。
更に、二度目の再会で雪音からセカンドキスまで奪われてしまった深雪は深く落ち込んでしまう。
そんな時、小学校からの幼馴染みである戸塚頼斗から「好きだ」と告白までされてしまい、深雪はもうどうしていいのやら……。
父親の再婚が決まり、血の繋がらない弟になった雪音と、信頼できる幼馴染みの頼斗の二人から同時に言い寄られる生活が始まった深雪。二人の男の間で揺れる深雪は、果たしてどちらを選ぶのか――。
血の繋がらない弟と幼馴染みに翻弄される深雪のトライアングルラブストーリー。
【完結】いばらの向こうに君がいる
古井重箱
BL
【あらすじ】ヤリチンかつチャラ男のアルファ、内藤は、上司から見合いを勧められる。お相手の悠理は超美人だけれども毒舌だった。やがて内藤は悠理の心の傷を知り、彼を幸せにしてあげたいと思うようになる──
【注記】ヤリチンのチャラ男アルファ×結婚するまではバージンでいたい毒舌美人オメガ。攻視点と受視点が交互に出てきます。アルファポリス、ムーンライトノベルズ、pixiv、自サイトに掲載中。
ジャスミン茶は、君のかおり
霧瀬 渓
BL
アルファとオメガにランクのあるオメガバース世界。
大学2年の高位アルファ高遠裕二は、新入生の三ツ橋鷹也を助けた。
裕二の部活後輩となった鷹也は、新歓の数日後、放火でアパートを焼け出されてしまう。
困った鷹也に、裕二が条件付きで同居を申し出てくれた。
その条件は、恋人のフリをして虫除けになることだった。
変異型Ωは鉄壁の貞操
田中 乃那加
BL
変異型――それは初めての性行為相手によってバースが決まってしまう突然変異種のこと。
男子大学生の金城 奏汰(かなしろ かなた)は変異型。
もしαに抱かれたら【Ω】に、βやΩを抱けば【β】に定着する。
奏汰はαが大嫌い、そして絶対にΩにはなりたくない。夢はもちろん、βの可愛いカノジョをつくり幸せな家庭を築くこと。
だから護身術を身につけ、さらに防犯グッズを持ち歩いていた。
ある日の歓楽街にて、β女性にからんでいたタチの悪い酔っ払いを次から次へとやっつける。
それを見た高校生、名張 龍也(なばり たつや)に一目惚れされることに。
当然突っぱねる奏汰と引かない龍也。
抱かれたくない男は貞操を守りきり、βのカノジョが出来るのか!?
ノエルの結婚
仁茂田もに
BL
オメガのノエルは顔も知らないアルファと結婚することになった。
お相手のヴィンセントは旦那さまの部下で、階級は中尉。東方司令部に勤めているらしい。
生まれ育った帝都を離れ、ノエルはヴィンセントとふたり東部の街で新婚生活を送ることになる。
無表情だが穏やかで優しい帝国軍人(アルファ)×明るいがトラウマ持ちのオメガ
過去につらい経験をしたオメガのノエルが、ヴィンセントと結婚して幸せになる話です。
J.GARDEN58にて本編+書き下ろしで頒布する予定です。
詳しくは後日、活動報告またはXにてご告知します。
幼馴染は僕を選ばない。
佳乃
BL
ずっと続くと思っていた〈腐れ縁〉は〈腐った縁〉だった。
僕は好きだったのに、ずっと一緒にいられると思っていたのに。
僕がいた場所は僕じゃ無い誰かの場所となり、繋がっていると思っていた縁は腐り果てて切れてしまった。
好きだった。
好きだった。
好きだった。
離れることで断ち切った縁。
気付いた時に断ち切られていた縁。
辛いのは、苦しいのは彼なのか、僕なのか…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる