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これからは
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涙を零して何度も「好き」と呟いた蓮。那月は込み上げるものをぐっと堪えて額の汗を拭う。
思えば、偶然だが携帯の検索画面を見られた時に彩世の話を蓮にしていた。あの時の表情も、度々その話題になれば様子がおかしかったのも全て理由が繋がった。
それに、蓮は那月の気持ちを分かった上で好きと伝えたんだということも。
一一一あの小学生の時、もしかして相手の行動は好意からだったのかなって考えたことはあったけど、その時から今も好き…?僕のことを…。
「…っありがとう」
「……ん、うん」
「僕…、トラウマで男の人を怖くなったのに、まさか男の人を好きになるなんて夢にも思ってなかった。でも…きっと、男とか女とか関係なくて…、僕は彩世先輩っていう人を好きになったんだと思う」
「……うん」
「だから…蓮くんの気持ちには応えられないけど…、ありがとう。こんな僕のことずっと好きでいてくれて」
「…っ那月くん」
一一一過去のことがあったから今があって、今まで苦しんだから先輩とも出会えたのかもしれない。もし、とか、たらればなんて考え出したらキリがないけど…。今はただ、目の前のことと向き合って大事にしていきたい。
「あの、よかったら…僕と改めて友達になってくれないかな」
「…っえ、」
「あっ、えっと…酷なこと言ってるのかもしれないけど…その、でも、僕は蓮くんとこのまま疎遠になるのは…」
「いい、の…?」
「う、うん!!」
涙目になりながら問いかけてきた蓮に、那月は大きく頷いた。
「もうお互いたくさん苦しんだと思うし…、過去のことを忘れは出来なくても、新しい思い出を増やしたいなって」
「…っでも、すぐには好きな気持ち消せないし、普通に振る舞えるまで時間かかるかも…」
「それでもいいよ。そうなれるまで待ってるから」
「……っあり、がとう」
2人は目を擦りながら柔らかく微笑み合う。お互い、子供の頃の記憶を重ね合わせ、その面影が消えていくことを感じた。あの出来事と苦しく囚われていた過去を、しっかり「過去」にできたような気がしたのだ。
「…彩世先輩には敵わないだろうって分かってたけど、やっぱりどこかで諦めきれなかったんだ。でもこうやって話せて、ちゃんと振られてよかった」
蓮はそう言うとスッキリしたような表情で笑い、反対方向を振り返る。
「これからよろしくね、那月くん」
「…っうん!蓮くん」
「じゃあ、俺先にグラウンド戻ってるね」
蓮が歩いていき、那月の元から去った後。那月は深く深呼吸をしてしゃがみこむ。緊張が解けて安堵したせいで、足の力が抜けてしまった。
一一一泣いてちゃダメだよ…。そろそろ先輩が委員会終わって来る頃なのに…。ちゃんと先輩に返事をしたいのに…。
「…っはぁ、僕…やっぱり泣き虫なのかな」
鼻を啜りながらそう1人で呟いた時。
「相変わらず泣き虫だね、ナツくんは」
低い声が聞こえたのと同時に、目の前に誰かのしゃがみ込んだ足が見えた。そして頭にはポンッと手で撫でられる感触。
「えっ…!」
慌てて顔を上げると、すぐ目の前に同じ目線になっている彩世がいた。
「せ、先輩…!な、なんでここ…」
「委員会終わってすぐ、たまたまナツくんの友達…あの女の子に会って、男子と2人きりで校舎裏の方に行ったって聞いたから…ちょっと焦って探しちゃった」
「え…っ、あ、それは…」
「うん、大丈夫。ごめんね、さっき見つけて隠れてたんだけど…話聞こえてきちゃった」
彩世は潤んだ目で見上げてくる那月の目元を手で拭い、優しく頬を撫でた。
「まあ、実は前にあの男の子…相野くんだっけ。あの子から直接気持ちは聞いてたけど…」
「え!?れ、蓮くんと話したんですか!?」
「…ああ、うん。夏夜行祭の準備中にちょっとね。だから告白かなって思って、出て行かなかった」
「……っあ、僕、」
「ナツくん、頑張ったね」
「……っ」
「泣き虫だけど、強くなったよ」
その優しい声に、また涙が溢れ出そうになった那月。彩世の方へよろけてしまい、地面に膝をついた。彩世も地面に腰を下ろし、その体を支えて自分の方へと抱え込む。
思えば、偶然だが携帯の検索画面を見られた時に彩世の話を蓮にしていた。あの時の表情も、度々その話題になれば様子がおかしかったのも全て理由が繋がった。
それに、蓮は那月の気持ちを分かった上で好きと伝えたんだということも。
一一一あの小学生の時、もしかして相手の行動は好意からだったのかなって考えたことはあったけど、その時から今も好き…?僕のことを…。
「…っありがとう」
「……ん、うん」
「僕…、トラウマで男の人を怖くなったのに、まさか男の人を好きになるなんて夢にも思ってなかった。でも…きっと、男とか女とか関係なくて…、僕は彩世先輩っていう人を好きになったんだと思う」
「……うん」
「だから…蓮くんの気持ちには応えられないけど…、ありがとう。こんな僕のことずっと好きでいてくれて」
「…っ那月くん」
一一一過去のことがあったから今があって、今まで苦しんだから先輩とも出会えたのかもしれない。もし、とか、たらればなんて考え出したらキリがないけど…。今はただ、目の前のことと向き合って大事にしていきたい。
「あの、よかったら…僕と改めて友達になってくれないかな」
「…っえ、」
「あっ、えっと…酷なこと言ってるのかもしれないけど…その、でも、僕は蓮くんとこのまま疎遠になるのは…」
「いい、の…?」
「う、うん!!」
涙目になりながら問いかけてきた蓮に、那月は大きく頷いた。
「もうお互いたくさん苦しんだと思うし…、過去のことを忘れは出来なくても、新しい思い出を増やしたいなって」
「…っでも、すぐには好きな気持ち消せないし、普通に振る舞えるまで時間かかるかも…」
「それでもいいよ。そうなれるまで待ってるから」
「……っあり、がとう」
2人は目を擦りながら柔らかく微笑み合う。お互い、子供の頃の記憶を重ね合わせ、その面影が消えていくことを感じた。あの出来事と苦しく囚われていた過去を、しっかり「過去」にできたような気がしたのだ。
「…彩世先輩には敵わないだろうって分かってたけど、やっぱりどこかで諦めきれなかったんだ。でもこうやって話せて、ちゃんと振られてよかった」
蓮はそう言うとスッキリしたような表情で笑い、反対方向を振り返る。
「これからよろしくね、那月くん」
「…っうん!蓮くん」
「じゃあ、俺先にグラウンド戻ってるね」
蓮が歩いていき、那月の元から去った後。那月は深く深呼吸をしてしゃがみこむ。緊張が解けて安堵したせいで、足の力が抜けてしまった。
一一一泣いてちゃダメだよ…。そろそろ先輩が委員会終わって来る頃なのに…。ちゃんと先輩に返事をしたいのに…。
「…っはぁ、僕…やっぱり泣き虫なのかな」
鼻を啜りながらそう1人で呟いた時。
「相変わらず泣き虫だね、ナツくんは」
低い声が聞こえたのと同時に、目の前に誰かのしゃがみ込んだ足が見えた。そして頭にはポンッと手で撫でられる感触。
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慌てて顔を上げると、すぐ目の前に同じ目線になっている彩世がいた。
「せ、先輩…!な、なんでここ…」
「委員会終わってすぐ、たまたまナツくんの友達…あの女の子に会って、男子と2人きりで校舎裏の方に行ったって聞いたから…ちょっと焦って探しちゃった」
「え…っ、あ、それは…」
「うん、大丈夫。ごめんね、さっき見つけて隠れてたんだけど…話聞こえてきちゃった」
彩世は潤んだ目で見上げてくる那月の目元を手で拭い、優しく頬を撫でた。
「まあ、実は前にあの男の子…相野くんだっけ。あの子から直接気持ちは聞いてたけど…」
「え!?れ、蓮くんと話したんですか!?」
「…ああ、うん。夏夜行祭の準備中にちょっとね。だから告白かなって思って、出て行かなかった」
「……っあ、僕、」
「ナツくん、頑張ったね」
「……っ」
「泣き虫だけど、強くなったよ」
その優しい声に、また涙が溢れ出そうになった那月。彩世の方へよろけてしまい、地面に膝をついた。彩世も地面に腰を下ろし、その体を支えて自分の方へと抱え込む。
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