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「提案」1/2
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魔物研究所に戻るなりフォ・ドさんがすっ飛んできた。そして、
「人魚に近づくなと言ったじゃろうっ!! 忠告を無視するとは言語道断っっ!!」
ガチでキレられた。
杖をブンブン振り回し、唾を飛ばしながら30分も説教を受けるはめに。
「あ~頭痛い」
フラフラしながらリビングにしている部屋に入る。
「当然の報いだな。これにこりたらもう勝手な行動するなよ」
「・・・ふぁーい。でも、あそこまで怒らなくても」
「・・・反省してないのか」
「そうゆうわけじゃなくて」
珍しく第一王子がムッとしている。フォ・ドさんといい第一王子といい。人魚の件について厳しくないか?
なんだか身体が重くてキッチンのカウンターにひじをつくと、第一王子がオレのすぐ横に並んで顔を覗きこんできた。(近っ)
「ダイヤ、おまえが思ってるより人魚は危険な魔物だ。頼むからもうひとりで近づくな。いいな」
「・・・」
まっすぐすぎる第一王子の瞳に思わずこくん、と頷いてしまった。(素直か)
よし。と満足げにオレの頭を撫でる。
なんだこれ。
オレは第一王子の弟か。
でも、悪い気がしないのはなんでだ。
トクン、と鼓動が鳴って変な気分になる。
第一王子の大きい手から伝わってくる体温があったかくて、
「ダイヤ?」
「・・・き、気持ち悪い・・・。吐きそう」
頭がガンガンして痛いし、身体がすごく重い。そんで、急にめまいと吐き気がして気持ちが悪い。
カウンターから離れて、口元を手でおさえながら、立っているのもつらくてその場にしゃがみこむ。
「おい、しっかりしろ」
第一王子の声が遠く聞こえる。と、思ったら、いきなり体が浮いた。
どうやら第一王子に抱きかかえられているみたいだ。
「今、ジジイに診てもらうからな」
「・・・」
オレを抱えながら研究室へ向かう第一王子の顔が今まで見たことないくらい必死で、ときめいた。なんて、意識が途切れる直前で思った。
ヤバイ、マジでオレ、第一王子が好きみたいだ。
3日3晩寝込んだオレは4日目でようやく目を覚ました。
「人魚に触れられておったとはな」
「それが原因ですか?」
渡された、いかにも苦そうなドロッとした深緑色の解毒薬を眺めてげっそりする。
「そうじゃ。いわゆる魔毒がまわったんじゃろ。ついでに、人魚の誘惑酔いもじゃな」
「魔毒? 誘惑酔い?」
「魔毒は魔物の毒のことじゃ。人魚に直接的な毒はないが、存在だけで普通の人間には毒じゃ。誘惑酔いも人魚の魔力や術が効きすぎたり、当てられてのことじゃ」
なにをしとる、さっさと飲め。と促すフォ・ドさん。
魔毒なんて言葉、初めて聞いた。翻訳を通してだからなんともいえないけど、多分、こっちの世界だけの言葉だ。(魔物あっての単語かな)
あと、誘惑酔いは車酔いと一緒か。
腹をくくって、グィッと一気に飲み干す。ゲップと一緒になんとも言えないものが腹の底から戻って来て、それだけでまた意識が飛びそうになった。
「もう2、3日は安静にしてるのが良いじゃろう」
「すみません、ベッドをお借りしちゃって。世話までしてもらって」
ベッドと椅子しかない4畳ほどの部屋を眺めてから、からっぽのコップをフォ・ドさんに渡しながら頭を下げる。
「なーに、この部屋はもともと空き部屋だったんじゃ。気にすることはない。おまえさんが寝込んでる間も看病をしたのはロウ坊っちゃんじゃ」
「え!」
驚くオレに、ひゃっひゃっと愉快そうに笑うフォ・ドさん。
コンコン、とドアをノックする音が。
「うむ、噂をすれば・・・じゃな。わしは研究室に戻る。おまえさんはしっかり身体を休めることじゃ」
よっこいせ、と杖を突きながら椅子から立ち上がる。
「フォ・ドさん、ありがとうございます」
ぺこりともう一度深く頭を下げる。
フォ・ドさんと入れ替わりに第一王子が部屋に入ってきた。
「起きてて大丈夫なのか」
「・・・うん、なんとか」
3日ぶりの第一王子の顔がエグすぎて直視できない。
いや、多分、好きだって自覚したから、直視できない。
だって、さっきからオレの心臓がうるさい。
それともただ単に解毒薬が効いてきたのか。(その方がいい!)
フォ・ドさんが今さっきまで座っていた椅子に第一王子が座る。
「まだ顔色悪いな。寝てた方がいいんじゃないのか?」
「そ、そうだな! オレもそう思う!」
どもった! しかも、声がやたら大きく出た!(ひぃ!)
ドキドキしすぎて口から解毒薬が出てきそうだ。ついでに吐きそう。
今までどうやって第一王子と接していたんだ、オレ。
つーか、好きってなんだよ、第一王子もオレも男だぞ?! なんでラブ感情が芽生えるんだよ、意味わかんねー。
とにかく時間が欲しい。気持ちの整理をする時間が欲しい。
病み上がりを利用して第一王子をさっさと部屋から追い出そうと思ったけど、オレが思ってることとは真逆のことを第一王子は口にした。
「今、なんて?」
「このままジジイのところにいるのも不便だろ。オレの部屋に行こうぜ」
「今?!」
「・・・あたりまえだろ。安心しろ。寝ててもいつも通り勝手に移動してやるから。オレのベッドに」
フッと鼻で笑う第一王子。
お、『オレのベッド』って、言い方ーーー。
今更だけど、その言い方、なんかやらしいからやめてくれーーー。つーか、誤解を招く!
「ジジイ、全然看病なんかしないぜ? ダイヤが寝てる間俺が看てやったんだ」
「さっき聞いた。えーと・・・ありがとう」
「おう。・・・寝ないのか? ならもう行くか」
そう言われ、慌てて「待った」をかける。
「し、城に戻りたい」
「は?」
「ロウにばかり頼るのは悪いかなーって思うんだよな。最近、出かけたりして忙しいみたいだし。城なら面倒をみてくれるオレ担当のメイドさんがいるし。同じ水魔法持ちの」
「・・・城だと、ルノーが黙ってないぞ。いいのか? それに今は聖女の迎え入れで忙しいはず」
若干不機嫌そうな第一王子がオレを睨む。
「あーそうか。でも、そこは大丈夫なんじゃない? 人がいっぱいいるんだし。ルノーだってオレのこと心配してのことだし」
「なんでそんなに城がいいんだ?」
「え、なんでって・・・」
ていうか、それはオレのセリフなんですけど。
なんか今日の第一王子、食い下がるな。淡泊な奴だと思ってたんだけど。
第一王子の部屋に行ったら当然ベッドはひとつだから一緒に寝るし、昼間は魔物退治でいないとしても、それ以外は一緒。
心の整理する暇がない! つーか、一緒のベッドってなんだよ!!(今更)
よく今まで一緒に寝れてたな、オレ!! 今は無理! 一緒なんて無理!!
「・・・なんて言えねー・・・」
「? なんか言ったか?」
「べつに。ていうか、ロウの部屋、狭いからやだ」
「は?」
「ロウの部屋、ふたりには狭い。あと、はく製の魔物が怖い! 今まで黙ってたけどあれ、マジで悪趣味なんだよ。体調戻ればまぁ気にしないけど、魔毒に当てられたオレにとっては気が休まらないっつーか。とにかく、ロウの部屋は無理! 頼むから城にしてくれ」
さすがに言い過ぎたか、第一王子が一瞬固まった気がしたけど、
「・・・そこまで言うならわかった。勝手にしろ」
「そうする」
ホッとするもつかの間、城内にあるオレの部屋のソファに座っていた。
「ちょっと罪悪感・・・」
急に広い部屋に移動したせいか、心細くなる。
第一王子には悪いことしちゃったけど、これでゆっくり自分と向き合って考えられる。
よっこいせ、とフォ・ドさんみたいに掛け声をかけながらソファから立ち上がってベッドへ行こうとしたら、勢いよくドアが開き、血相変えてルノーが部屋に入って来た。
「ダイヤ様!! たった今、兄上から伝言がっっ!! 魔物の魔毒に当てられ三日三晩寝込んでいたと。ご気分はいかがですか? 3日ほど安静が必要とのことですが、なにか食べたいものはありますか? 医者、いえ、調合師を呼んで解毒薬を!!」
オレの両手を握りしめながらまくしたてるルノーにめまいが。
「・・・と、とりあえず、寝かせて欲しい」
ぐったりするオレに、ようやく手を放してくれたルノーは慌ててオレをベッドに寝かせてくれた。
第一王子のやつ、いつもは知らせたりしないくせに。わざとやったな。
むかついたけど、ちょっとキュンッとした。
「人魚に近づくなと言ったじゃろうっ!! 忠告を無視するとは言語道断っっ!!」
ガチでキレられた。
杖をブンブン振り回し、唾を飛ばしながら30分も説教を受けるはめに。
「あ~頭痛い」
フラフラしながらリビングにしている部屋に入る。
「当然の報いだな。これにこりたらもう勝手な行動するなよ」
「・・・ふぁーい。でも、あそこまで怒らなくても」
「・・・反省してないのか」
「そうゆうわけじゃなくて」
珍しく第一王子がムッとしている。フォ・ドさんといい第一王子といい。人魚の件について厳しくないか?
なんだか身体が重くてキッチンのカウンターにひじをつくと、第一王子がオレのすぐ横に並んで顔を覗きこんできた。(近っ)
「ダイヤ、おまえが思ってるより人魚は危険な魔物だ。頼むからもうひとりで近づくな。いいな」
「・・・」
まっすぐすぎる第一王子の瞳に思わずこくん、と頷いてしまった。(素直か)
よし。と満足げにオレの頭を撫でる。
なんだこれ。
オレは第一王子の弟か。
でも、悪い気がしないのはなんでだ。
トクン、と鼓動が鳴って変な気分になる。
第一王子の大きい手から伝わってくる体温があったかくて、
「ダイヤ?」
「・・・き、気持ち悪い・・・。吐きそう」
頭がガンガンして痛いし、身体がすごく重い。そんで、急にめまいと吐き気がして気持ちが悪い。
カウンターから離れて、口元を手でおさえながら、立っているのもつらくてその場にしゃがみこむ。
「おい、しっかりしろ」
第一王子の声が遠く聞こえる。と、思ったら、いきなり体が浮いた。
どうやら第一王子に抱きかかえられているみたいだ。
「今、ジジイに診てもらうからな」
「・・・」
オレを抱えながら研究室へ向かう第一王子の顔が今まで見たことないくらい必死で、ときめいた。なんて、意識が途切れる直前で思った。
ヤバイ、マジでオレ、第一王子が好きみたいだ。
3日3晩寝込んだオレは4日目でようやく目を覚ました。
「人魚に触れられておったとはな」
「それが原因ですか?」
渡された、いかにも苦そうなドロッとした深緑色の解毒薬を眺めてげっそりする。
「そうじゃ。いわゆる魔毒がまわったんじゃろ。ついでに、人魚の誘惑酔いもじゃな」
「魔毒? 誘惑酔い?」
「魔毒は魔物の毒のことじゃ。人魚に直接的な毒はないが、存在だけで普通の人間には毒じゃ。誘惑酔いも人魚の魔力や術が効きすぎたり、当てられてのことじゃ」
なにをしとる、さっさと飲め。と促すフォ・ドさん。
魔毒なんて言葉、初めて聞いた。翻訳を通してだからなんともいえないけど、多分、こっちの世界だけの言葉だ。(魔物あっての単語かな)
あと、誘惑酔いは車酔いと一緒か。
腹をくくって、グィッと一気に飲み干す。ゲップと一緒になんとも言えないものが腹の底から戻って来て、それだけでまた意識が飛びそうになった。
「もう2、3日は安静にしてるのが良いじゃろう」
「すみません、ベッドをお借りしちゃって。世話までしてもらって」
ベッドと椅子しかない4畳ほどの部屋を眺めてから、からっぽのコップをフォ・ドさんに渡しながら頭を下げる。
「なーに、この部屋はもともと空き部屋だったんじゃ。気にすることはない。おまえさんが寝込んでる間も看病をしたのはロウ坊っちゃんじゃ」
「え!」
驚くオレに、ひゃっひゃっと愉快そうに笑うフォ・ドさん。
コンコン、とドアをノックする音が。
「うむ、噂をすれば・・・じゃな。わしは研究室に戻る。おまえさんはしっかり身体を休めることじゃ」
よっこいせ、と杖を突きながら椅子から立ち上がる。
「フォ・ドさん、ありがとうございます」
ぺこりともう一度深く頭を下げる。
フォ・ドさんと入れ替わりに第一王子が部屋に入ってきた。
「起きてて大丈夫なのか」
「・・・うん、なんとか」
3日ぶりの第一王子の顔がエグすぎて直視できない。
いや、多分、好きだって自覚したから、直視できない。
だって、さっきからオレの心臓がうるさい。
それともただ単に解毒薬が効いてきたのか。(その方がいい!)
フォ・ドさんが今さっきまで座っていた椅子に第一王子が座る。
「まだ顔色悪いな。寝てた方がいいんじゃないのか?」
「そ、そうだな! オレもそう思う!」
どもった! しかも、声がやたら大きく出た!(ひぃ!)
ドキドキしすぎて口から解毒薬が出てきそうだ。ついでに吐きそう。
今までどうやって第一王子と接していたんだ、オレ。
つーか、好きってなんだよ、第一王子もオレも男だぞ?! なんでラブ感情が芽生えるんだよ、意味わかんねー。
とにかく時間が欲しい。気持ちの整理をする時間が欲しい。
病み上がりを利用して第一王子をさっさと部屋から追い出そうと思ったけど、オレが思ってることとは真逆のことを第一王子は口にした。
「今、なんて?」
「このままジジイのところにいるのも不便だろ。オレの部屋に行こうぜ」
「今?!」
「・・・あたりまえだろ。安心しろ。寝ててもいつも通り勝手に移動してやるから。オレのベッドに」
フッと鼻で笑う第一王子。
お、『オレのベッド』って、言い方ーーー。
今更だけど、その言い方、なんかやらしいからやめてくれーーー。つーか、誤解を招く!
「ジジイ、全然看病なんかしないぜ? ダイヤが寝てる間俺が看てやったんだ」
「さっき聞いた。えーと・・・ありがとう」
「おう。・・・寝ないのか? ならもう行くか」
そう言われ、慌てて「待った」をかける。
「し、城に戻りたい」
「は?」
「ロウにばかり頼るのは悪いかなーって思うんだよな。最近、出かけたりして忙しいみたいだし。城なら面倒をみてくれるオレ担当のメイドさんがいるし。同じ水魔法持ちの」
「・・・城だと、ルノーが黙ってないぞ。いいのか? それに今は聖女の迎え入れで忙しいはず」
若干不機嫌そうな第一王子がオレを睨む。
「あーそうか。でも、そこは大丈夫なんじゃない? 人がいっぱいいるんだし。ルノーだってオレのこと心配してのことだし」
「なんでそんなに城がいいんだ?」
「え、なんでって・・・」
ていうか、それはオレのセリフなんですけど。
なんか今日の第一王子、食い下がるな。淡泊な奴だと思ってたんだけど。
第一王子の部屋に行ったら当然ベッドはひとつだから一緒に寝るし、昼間は魔物退治でいないとしても、それ以外は一緒。
心の整理する暇がない! つーか、一緒のベッドってなんだよ!!(今更)
よく今まで一緒に寝れてたな、オレ!! 今は無理! 一緒なんて無理!!
「・・・なんて言えねー・・・」
「? なんか言ったか?」
「べつに。ていうか、ロウの部屋、狭いからやだ」
「は?」
「ロウの部屋、ふたりには狭い。あと、はく製の魔物が怖い! 今まで黙ってたけどあれ、マジで悪趣味なんだよ。体調戻ればまぁ気にしないけど、魔毒に当てられたオレにとっては気が休まらないっつーか。とにかく、ロウの部屋は無理! 頼むから城にしてくれ」
さすがに言い過ぎたか、第一王子が一瞬固まった気がしたけど、
「・・・そこまで言うならわかった。勝手にしろ」
「そうする」
ホッとするもつかの間、城内にあるオレの部屋のソファに座っていた。
「ちょっと罪悪感・・・」
急に広い部屋に移動したせいか、心細くなる。
第一王子には悪いことしちゃったけど、これでゆっくり自分と向き合って考えられる。
よっこいせ、とフォ・ドさんみたいに掛け声をかけながらソファから立ち上がってベッドへ行こうとしたら、勢いよくドアが開き、血相変えてルノーが部屋に入って来た。
「ダイヤ様!! たった今、兄上から伝言がっっ!! 魔物の魔毒に当てられ三日三晩寝込んでいたと。ご気分はいかがですか? 3日ほど安静が必要とのことですが、なにか食べたいものはありますか? 医者、いえ、調合師を呼んで解毒薬を!!」
オレの両手を握りしめながらまくしたてるルノーにめまいが。
「・・・と、とりあえず、寝かせて欲しい」
ぐったりするオレに、ようやく手を放してくれたルノーは慌ててオレをベッドに寝かせてくれた。
第一王子のやつ、いつもは知らせたりしないくせに。わざとやったな。
むかついたけど、ちょっとキュンッとした。
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