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「友情クッキー」
しおりを挟む桃花が召喚されるまであと3日。
魔物を克服することをいったん中断し、魔物退治に専念することにした。
騎士団の偉い人がオレのことを戦力になると知り、騎士団長が直々に魔物退治の特別許可を与えてきた。(嬉しくない)
今まで襟無しのシャツだけというほぼ無防備な格好で戦闘に加わってたオレ。(サムデさんは相当ヒヤヒヤしてたし、使い古しの鎧を借りたこともあった)でもここで、騎士団から鎧を貰った! が、重すぎて動きづらいから丁重に返品した。
水を得た魚はなんとやらで、錯覚魔法にかかったオレは無敵だった。
獣人との戦いがきっかで思い出した(目覚めた)攻撃魔法のおかげで一瞬で討伐が終わった。それを1件2件と制覇し、今日1日で7件も討伐した。
サムデさんは大事をとってお休みだったから他の騎士団員と協力することになったけど、オレの水魔法だけで終わって、団員たちは肩透かし状態だった。
さんざん魔物には苦労したからオレもついつい力が入っちゃって魔法を豪快に使ってしまった。あと、騎士団員たちがめちゃくちゃ褒めてくれるから・・ついつい。(ロウは全然褒めてくれなかったからなおさら)
サムデさん以外の騎士団員とも仲良くなれた。
シャワーを済ませ夕飯もとって自分の部屋でくつろいでいたら騎士団長から通達がきた。
厚みのある便箋みたいな紙が1枚、忽然とテーブルの上に現れた。
同じようなことが昨日もあったからびっくりしないけど、昨日は怪しすぎてメイドさんを呼んだ。
半分に折られた紙を開くと明日の討伐について書いてあった。
「10件! えーそんなにやるの。あ、サムデさんも一緒だ。なんかオレのお守役になってないかなー。なんか申し訳ない」
今まで村ばかり依頼されてきたけど、騎士団もいよいよオレが使えるとわかって街ばっかり。まぁ、今まではフォ・ドさんからの指示だったけど。(あくまで魔物研究員としての協力だった)
退治しても退治しても魔物は沸いて出てくる。ゲームと一緒。
月が魔力を高めてるのかと思ってサムデさんに聞いたけど関係ないらしい。とにかく桃花が召喚すれば全部まるっと収まると思う。
「・・・」
考え事をしていたらコンコンとノックが響き、ふたつ返事でメリアヌさんが部屋に入って来た。
「この時間にどうしたんですか? まさか魔物に新しい動きが?」
「いえ、おくつろぎのところ申し訳ございません。あるものをお持ちいたしました」
「あるもの?」
メリアヌさんは白い布を被せたあるものを持ってソファの横に立った。
「先日、魔物に切り殺されかけた兄を助けて頂き、心から感謝しております」
深々と頭を下げられ慌てる。
「それはもういいです。昨日もたくさんお礼言ってくれたし。というか、オレをかばってくれたサムデさんにオレの方が感謝してもしきれないです」
「とんでもございません。お礼になるかわかりませんが、友人のツテでレシピを入手致しまして、お粗末ながら作らせていただきました。お口に合うかわかりませんがもしよろしければ」
「?」
「ご安心ください。ちゃんと毒味係に試食させましたので」
「え!」
そう言ってメリアヌさんが白い布をとってあるものをテーブルに置いた。見ると、丸い形のクッキーだ。
アリッシュには焼き菓子があるけどみんなケーキタイプばっかり。固形の焼き菓子は今初めて見た。しかも、焦げてる。真っ黒とまではいかなくてもだいぶ茶色が濃い。
「型抜きクッキーとお聞きしております」
「え?」
思わず耳を疑った。翻訳を解除してメリアヌさんにもう一度言ってもらったらやっぱり「型抜きクッキー」だった。
「東の大陸に召喚された聖女様がいまして。そのお顔を自画像で1度だけ拝見したことがあり覚えていました。そして、顔立ちがダイヤ様に似ていると思いいたりました。その聖女様は生前お料理をするのがお好きな方で焼き菓子もよく作っていたとかで。レシピが今も残されております。その国ではそれをもとにお店で売られている料理がいくつかあるそうです。その中で聖女様もお気に入りだった型抜きクッキーというものを知りまして。ご存じでしょうか?」
「・・・すごい、その聖女、多分、オレと同じ地球の人だ」
それを聞いてメリアヌさんの強張った表情が一瞬で緩んでホッとした表情になった。(もしかして緊張してた?)
「えーと、じゃぁ、いただき、ます」
「どうぼお召し上がりください。初めてですので味に保証はできかねますが」
「大丈夫大丈夫、多分」
ピラミッド型に積み上げられた中からひとつ取って口に運ぶ。
「・・・かたい」
「お、お口にあいませんか?」
「・・・そんなこと」
正直、めちゃくちゃかたい。多分、使ってる材料が地球とちょっと違うんだろう。でも、知ってる味だ。
ゴリゴリいわせながら食べ終え、ハラハラするメリアヌさんに気を遣ってもうひとつ手を伸ばして口に入れた。したら、ある日のゆきやんを思い出した。
『じゃーん! 桃ちゃんと一緒に作ったクッキー。これ食べて元気だせ』
『・・・かたそう』
『お兄ちゃん、おいしいよ』
一生懸命作りました。という目でふたりに見つめられ、渋々かたそうなクッキーを口に入れた。やっぱりかたかった。
小学生の頃、サッカークラブに入っていたオレは試合に負けた。けっこういいところまでいっただけに自分のミスで負けたことがめちゃくちゃ悔しくて部屋にひきこもった。
それをみかねてゆきやんが桃花と一緒に作ったこともないクッキーをオレのために作ってくれた。お世辞にもいえないくらいかたくて黒くこげてるやつもあった。
でも、ゴリゴリいわせながらゆきやんの屈託のない笑顔を見ていたら泣けてきて、泣きながら食べた。
それ以来ゆきやんはオレに凹むことがあるたびに下手くそなクッキーを焼いてくれた。何度作っても下手くそなのが才能の無さを感じるけど、オレにとっては元気のでる友情クッキーだった。
じわりと涙がこみあげてきた。
ゆきやんの屈託のない笑顔が浮かぶ。
「ダイヤ様?」
驚くメリアヌさん。
「あ、大丈夫です。懐かしくてつい」
はははと笑って3つ目に手を伸ばす。
ゆきやんが彼女と別れてオレのところに来た時、オレは冷たい態度をとったことを本当はちょっと後悔してる。
こんなにオレを支えてくれた、今もこのアリッシュで支えてくれるゆきやんにオレは・・・・。
ゆきやんにお礼を言いたい。アリッシュで頑張れたのはおまえのおかげだって。
なんでこんな時にクッキーなんだって思う。他にもいろいろあるのに。
まるでゆきやんが「大ちゃん、帰って来なよ」て言ってるみたいだ。
「メリアヌさん、クッキーありがとう」
「とんでもございません」
ホッとしたように口元で微笑むメリアヌさんにオレも笑顔を向ける。
オレにとっての現実はここじゃない。
桃花とロウを近くで見守ることなんて、オレには耐えられない。
次々とかたいクッキーを口に入れゴリゴリいわせながら、ゆきやんのせいにして帰ろうと思った。
桃花が召喚されるまであと2日。
目覚め良く起きれた。
身支度を整え、朝食を済ませて昨日届いた通達を確認のためもう一度目を通し、部屋を出る。
今日はサムデさんが所属してる第3部隊と合同だ。
サムデさんから仲間のことをいろいろ聞いていただけにちょっと・・・いやけっこうワクワクしてる。みんな仲がいいらしいけどできたらオレとも仲良くしてくれたらありがたい。
剣士だけじゃなく弓使いとか魔法もいろいろな属性の人がいて興味がある。
でもその前に魔物研究所へと向かった。
魔物研究所へ着くと、建物に入りきらない魔物の死骸があちこちに置かれ異様な光景になっていた。
塩漬けにされてる魔物や氷漬けにされてる魔物まで。
中に入ろうとしたら知らないおっさんが出てきてびっくりしたけど、中を覗くとあちこちに置かれた魔物の死骸を解体している人間が・・・目で数えて3人もいる。
多分、助っ人として他から来た魔物研究所の人だろう。
近くにいた人に声をかけるとフォ・ドさんは地下の研究室にいると教えてくれた。
言われたとおり地下へ行くとここも魔物の死骸や助っ人の人であふれていて、研究室にたどり着けそうにないからまた近くの人に声をかけてフォ・ドさんを呼んでほしいと頼んだ。
「ダイヤ、久しぶりじゃのう。見ない間に痩せおって」
「フォ・ドさんもくまがひどいですよ。ちゃんと寝てますか?」
「そんな惜しいことできるか。次から次へと魔物の死骸が送られてくるわい」
数日ぶりのフォ・ドさんはオレよりげっそり痩せていた。顔色もちょっと悪い。
「ここは人が多くて落ち着かない」と言って外へ出て少し歩くことに。
「ちょうどいい。おまえさんに言いたいことがあったんじゃ」
「え? なんですか」
「なんちゅー倒し方をしとるんじゃ! ロウ坊っちゃんだってあんなやり方はしないわい」
「えぇー」
数日ぶりとはいえフォ・ドさんの説教になんだか懐かしさとくすぐったい気持ちになる。
「こっぱみじんじゃ! 跡形も残っとらん!送られてくるのは血だけじゃ! 聞けば膨らませて破裂させとるらしいが。今までロウ坊っちゃんの元で何を学んできたんじゃ! 研究材料になる魔物をこっぱみじんとは!!」
嘆かわしいとばかりに頭を抱えるフォ・ドさん。
そんなフォ・ドさんを見て微笑ましく思っちゃうオレは、もうちゃんと気持ちの整理がついてるみたいだ。
「すみません」
ははと情けなく笑うオレに、
「まったくじゃ。おまえさんは研究員より騎士団の方が向いてるのかもしれんな」
しみじみ言うフォ・ドさん。
顔に疲れがにじみ出すぎて表情が読みずらい。
「今日はどうしたんじゃ。騎士団長直々に魔物退治を任されたそうじゃが」
「オレ、自分の世界に帰ることにしました」
「なんじゃと」
フォ・ドさんの眠そうな目が開いた。
「フォ・ドさんにはたくさんお世話になったし、研究員として声もかけてもらったのでちゃんと返事しようと思って来ました」
「・・・そうか。研究員は無理でも騎士団ならおまえさんに向いてると思ったし、受け入れてくれそうじゃと思ったんじゃがな・・・。しかし、おまえさんが自分の世界に帰ると決めたのなら・・・それもそれじゃ」
歩くのをやめてフォ・ドさんの前に立ち、
「オレに魔法攻撃を教えてくださってありがとうございました! 約3ヵ月めちゃくちゃお世話になりました!」
ぺこーっと45度頭を下げる。
何も言わないフォ・ドさんに恐る恐る顔を上げると、しわしわの手でポンポンと腕を優しく叩かれた。
「おまえさんは自分の世界に戻ったらこっちのことなんか忘れてしまうが、わしはおまえさんのことをちゃーんと覚えておる。元気でな」
「・・・はい。フォ・ドさんもお元気で」
フォ・ドさんの優しい目に思わず涙腺が緩みそうになった。
「さて、もうそろそろ行くか。こっちは休んでる暇がないくらい忙しいんじゃ」
「オレもこれから討伐です」
「いいか、今日はちゃんと形を残して倒すんじゃ。いいな!」
ブンブンッと杖を振るフォ・ドさんに、やっぱり変人だなーっと心の中へ微笑んでみたり。
「なにをニヤニヤしとる」
「え、顔に出てました?」
「おまえさん、わりと顔に出やすいって知らんじゃろ」
「え?!」
気づいてない事実を知ってしまった。
別れ際に、
「いつ戻るんじゃ」
「2日後です」
「そうか。それまでにまた顔を見せに来るんじゃ。いいな」
「はい! あ、あと、ロウには黙っててくださいね」
「なんでじゃ」
「面倒だからです」と言うオレに肩をすくめるフォ・ドさん。
「確かにロウ坊っちゃんは面倒じゃ。おまえさんのことを気に入っておったからしばらくはほんとーに面倒くさそうじゃ」
心底嫌そうに言うフォ・ドさんに苦笑いを浮かべるしかなかった。
その日の討伐はフォ・ドさんの指示どおり形を残すように心がけて魔物を倒した。
気を抜くと普通に破裂させちゃうからいつもよりだいぶ慎重に魔法を使った。
内部破裂の魔法がダメならと、以前タコスを陥没して倒した方法に切り替えてみる。
複数の矢を想像して、それを水魔法で一気に魔物の上から大量の水を落とす。勢いよく落ちてくる水はそれなりに圧があって鈍器で殴るのと同じくらい威力が・・・それ以上かもしれない。(オレの水魔法は特に)
頭がおもいっきりぺっちゃんこに凹むけど、魔物の状態はまぁまぁ悪くない。これでフォ・ドさんも納得してくれるはず。
無茶ぶりの10件討伐が終わった帰り、短い間だったけどお世話になったサムデさんに帰ることを報告した。
「そうか、自分の国に帰るのか。短い間だったとはいえ、ダイヤくんがいなくなるのは正直寂しいよ。団員の仲間も今日だけですっかり仲良くなったみたいだし」
「オレもせっかく仲良くしてもらったのに残念です。でも・・・」
「留まれない事情があるんだろ。なにも心配することはないさ。またぜひこの国に遊びに来てくれ。今度は魔物抜きでね」
サムデさんの軽い冗談に笑ったあと「ありがとうございます」とお礼を言う。
「お土産はもう買ったかい? 討伐ばかりでそれどころじゃないだろうけど、もしよかったらおすすめのお店とか紹介するよ」
「お土産・・・」
召喚って一緒に物も持っていけるんだろうか? もし大丈夫ならゆきやんに買って行ってあげたいけど。
ふむ、と少し考えてからルノーに聞いてみようと思った。あと、ちょっと気になることがあって、
「魔石ってどこで買えるか知ってますか?」
「魔石かい? 魔道具屋とか直売店とかに行けば買えるよ。欲しいのかい?」
「はい。えーと、妹に贈ろうかと思って」
「ダイヤくんも妹がいるのかい」
「はい。あーでもメリアヌさんみたいに全然しっかりしてないし、人のチョコプリンを平気で食べる奴ですけど」
「? 仲がいいんだね」
「そうですか?」
サムデさんのパッとしない表情にこの世界にはチョコプリンがないことにハッとして慌てて地元のお菓子だと教えた。
「会った時から気になってたけど、いや、仲間もみんな気づいてて知らないフリをしていたんだけど」
「はい?」
急にしどろもどろになるサムデさんはオレの右耳のピアスを指さし、
「それ、魔石だよね。それもかなり貴重なものだ。それだけ美しい赤色をしているということは誰かの魔力が注がれているんだろうけど」
「あーーーーーやっぱりわかります?」
へらっと笑ってごまかそうと思ったけど、「わかるよ!!」とサムデさんに力を込めて言われてしまった。
バレないように伸びてきた髪で隠してたつもりだったけど・・・やっぱりバレるか。
「オレが水魔法で一気に魔物を倒せるのはこの魔石のおかげなんです。鎧を着なくても怪我しないのも」
「そうだね。見たところ防御の魔石だね。それにしてもよーく見ると、本当に素晴らしい魔石だね。特にこの赤は美しいよ。火魔法・・・かな。魔力が相当高そうだ」
釘いるように見つめるサムデさんの目が宝石に目がくらんだ人みたいに見えて・・・ちょっと引いた。現に一歩サムデさんから離れる。
「魔石好きなんですか? 詳しそうですね」
「まぁ趣味程度かな。お手頃な物もあるけど、それほど貴重な物はめったにお目にかかれないからね。ついつい興奮しちゃったよ」
ごめんごめん、と笑いながら謝ってくれた。
「・・・えーと、オレと交代ってわけじゃないんですけど、次は妹がアリッシュに来るんです。オレより魔力が低いのでもしものためにと魔石を持たせてあげたいなと思って」
「いいね」と賛同してくれる。
兄らしいことを口にするのはちょっと恥ずかしい。
「そしたらこれからどうだい? 良い店紹介するよ。魔石は店員によってはひどいものを押し付けてきたり態度の悪いやからもいるんだ。その点、自分が知ってる店主は信頼できる。大丈夫、保証するよ」
「本当ですか! じゃーお願いします。あ、こんなことをいうのもなんですが、もし、オレの妹に会うことがあれば仲良くしてやってください」
「もちろんだよ! ダイヤくんの妹に会うのが楽しみだ」
聖女だから周りに人がいないなんてことはないと思うけど、やっぱり兄としては右も左もわからない異世界は桃花だって不安だと思う。
それに、聖女は魔力を持たないとルノーから聞いたし、調べもした。魔力のない聖女を王族は守ってくれるんだろうけど・・・。魔石を持たせたいのはお守りみたいなものだ。
まぁ、オレの魔力じゃ大した力もないけど、防御とちょっとの水魔法が使えたら桃花も喜ぶだろうなーって、兄心だ。
昨日、ゆきやんのせいにして帰ろうと決めた。
そしたら、なんだか気持ちが楽になった。
ここのところギリギリな感情で生きてた気がする。谷底の上を綱渡りしてるみたいな。
第一王子に会えなくなるのは淋しいし、忘れるのは怖い。
だけど、気が楽になったんだ。
そしたら、いろいろなことを考えるようになった。桃花がこっちに来たあとのこととか、自分の世界に戻ったら大学に行かなきゃとか。(というか、オレの存在自体どうなってんの?)
第一王子しか見えてなかった視野が一気に広がった。
あと2日しかないけど、やりたいことはたくさんある。
桃花のために魔石を買うのもそのひとつ。できればオレの魔力を注ぎ入れたい。
魔法も、自分の世界に戻ったら使えなくなるから今のうちにたくさん使いたい。(めちゃくちゃ惜しい!なんなら持って帰りたい!)
フォ・ドさんにももう1回会いに行かなきゃ。
あとは・・・第一王子はこのまま会わないほうがいい。会ったら・・・気持ちが揺らぎそうだ。その代わり手紙をフォ・ドさんに託そう。
オレの気持ちはもう、自分の世界に向いてる。
帰ったらとにかくゆきやんに会ってどーでもいい話をして笑いたい。
王都に戻るとさっそくサムデさんがおすすめの魔道具屋へ案内してくれた。
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