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第6話 「見てくれるだけで」
しおりを挟む辺境の朝は、冷たくて清潔だ。
王都の朝みたいに、香水と焼き菓子の匂いで誤魔化してくれない。
窓を開ければ、森の匂いと雪の匂いがそのまま入ってきて、肺の中をざぶんと洗っていく。
セレフィーナは、目を覚ましてすぐ、しばらく天井を見ていた。
眠った、という事実がまだ信じられなかった。
夢の中でさえ、肩をすくめて警戒していた自分が、昨夜は何も考えずに沈んだ。
――ここは安全。
そう言い聞かせるのではなく、身体が勝手に理解している。
その感覚が、怖いほど新しい。
「お嬢さま、起きてます?」
リリアの声が扉越しに届く。
王都では、こういう呼びかけは必ず“決まった時間”に、決まった調子で行われた。
でも今のリリアの声は、少し柔らかい。少し眠そうで、少し人間だ。
「起きてるよ。どうぞ」
扉が開き、リリアが入ってくる。
頬がほんのり赤い。手には湯気の立つタオルと、白湯の入ったカップ。
「朝、めっちゃ冷えますね……。お嬢さま、まずこれで手、温めて」
「ありがとう」
タオルの温度が指先を包む。
その熱が、体の奥へじわじわ染みる。
熱い、じゃなくて、ちょうどいい。
ちょうどいい、というだけで涙が出そうになるのは、なんだかズルい。
リリアがカーテンを開けると、窓の外は白と緑の世界だった。
雪に覆われた庭。
遠くの森。
その上に、広い空。
「……空、ほんとに大きい」
リリアがぽつりと言う。
セレフィーナはベッドから起き上がり、窓辺へ行った。
窓を開ける。
冷たい空気が、頬を叩く。
でも嫌じゃない。
森の匂いがする。雪の匂いがする。
薪の匂いも少し。
それが混ざって、肺の奥まで澄んでいく。
「王都って、息してても息してない感じだったね」
セレフィーナが言うと、リリアが一拍置いて頷いた。
「……分かります、それ。ここは、息が“入る”感じです」
入る。
その言い方が、妙にしっくりきた。
身支度を終え、食堂へ向かう。
廊下は暖かい。火が絶えず入っているのが分かる。
壁に吊られた薬草が、すれ違うたびに淡い香りを落とす。
それが、医務室の匂いみたいで落ち着く。
食堂では、ユリウスがすでに席に着いていた。
朝なのに、服装はきっちりしている。
だけど王都の“正装”みたいに窮屈そうじゃない。
動ける服。生きる服。
「おはようございます」
セレフィーナが挨拶すると、ユリウスは短く頷いた。
「……よく眠れたか」
気遣いの言葉。
でも飾りじゃない。確認みたいな優しさ。
「はい。……久しぶりに」
ユリウスはそれ以上踏み込まない。
「そうか」
パンとスープと、卵。
王都の朝食のように種類は多くない。
でも、あたたかい。
そして、食べ終わった後の体がちゃんと動く。
食後、ユリウスが言った。
「時間があるなら、執務室に来てほしい」
リリアの手が止まる。
セレフィーナも一瞬、身構えた。
――何か命令?
――何か責任?
――追放された私に、何をさせるつもり?
王都の習慣が、身体に染みついている。
呼ばれる=裁かれる、みたいな感覚。
ユリウスはセレフィーナの顔を見て、少しだけ眉を動かした。
「……嫌なら無理にとは言わない」
その言葉が、逆にセレフィーナの胸を揺らした。
嫌なら無理にとは言わない。
選べる。
この世界では、選べる。
「行きます」
セレフィーナは自分で決めた。
決めた瞬間、少しだけ息が楽になる。
これも、選ぶことの力なんだろうか。
執務室は、屋敷の奥にあった。
扉を開けると、紙の匂い。インクの匂い。
でも王都みたいに香水で誤魔化されていない。
仕事の匂いがする。
机の上には帳簿が積まれている。
地図、メモ、封書。
そして、暖炉。
ここでも火が燃えている。
仕事をする部屋でも、人を冷やさない。
「座って」
ユリウスが椅子を引く。
セレフィーナは腰を下ろした。
背もたれは硬いが、それが逆に落ち着く。
姿勢を保てる。
ユリウスは一冊の帳簿を開いて、セレフィーナの前へ滑らせた。
文字は整っているが、飾り気はない。
数字がぎっしり詰まっている。
「領地の現状だ。……見てほしい」
セレフィーナはページをめくる。
収穫量。備蓄。医療。冬の燃料。
そこには王都の贅沢と違って、“生々しい数字”が並んでいた。
死者数。
病の流行。
薬草の在庫。
子どもの栄養失調。
老いた者の凍死。
ページをめくるたび、胸の奥が重くなる。
数字なのに、血の匂いがする。
紙なのに、冷たい手に触れられる感じがする。
「……」
セレフィーナの指先が、自然にページの端を強く押さえていた。
力が入っている。
自分でも気づかないうちに。
「王都の帳簿は、もっと綺麗でした」
思わず出た言葉。
王都の帳簿は、見せるための数字だった。
見た目の整った数字。
責任の所在が曖昧になる数字。
ユリウスは頷いた。
「王都は、死んでも隠せる。ここは隠せない。死ぬと、すぐに分かる」
言い方が冷たい。
でも、冷たくしないと耐えられない現実なのだと分かる。
この男は、現実を現実として見ている。
だから、嘘がない。
セレフィーナはページをめくり続けた。
途中、ある欄で目が止まる。
“治療の遅れによる死者:今月三名”
“薬草不足:軽度”
“医師:常駐一名(高齢)”
「医師が一人だけ……?」
ユリウスが短く答える。
「王都から来たがらない。危険だ、寒い、遠い、金にならない……理由はいくらでもある」
セレフィーナは唇を噛んだ。
理由はいくらでもある。
それは、前世の会社の言い訳にも似ていた。
「忙しい」「予算が」「人手が」
理由があるから、誰かが切り捨てられる。
「……それで、どうして私にこれを」
自分の声が少し震えているのが分かった。
怒りではない。
責任を押し付けられる恐怖。
前世の呪いが、首に絡みつく。
“君ならできるよね”
“助けてくれると助かる”
“みんなのために”
そう言われて壊れた。
また同じになるのが怖い。
「私にできることは……あるの?」
セレフィーナは、勇気を出してそう言った。
言った瞬間、胸がぎゅっと縮む。
できることがない、と言われたら。
役に立たない、と言われたら。
存在価値がない、と言われたら。
王都で何度も味わった、あの感覚が蘇る。
ユリウスは、少しだけ目を伏せた。
考えている。
言葉を選んでいる。
そして、短く答えた。
「あります」
セレフィーナの胸が、ほんの少しだけ浮く。
でも次の言葉が怖い。
「あなたが“見て”くれるだけでいい」
――見て?
聞き返しそうになって、口を閉じた。
ここで口を開けば、弱さが出る。
でもユリウスの言葉は、弱さを笑うためのものじゃない。
ユリウスは帳簿の上に指を置いた。
その指は、剣を握る手だ。
硬く、傷がある。
守るために使われた手。
「この数字は、誰かの生活だ。……でも、数字だけだと、人は見なくなる」
セレフィーナは息をのむ。
数字だけだと、人は見なくなる。
それは、前世でも同じだった。
重要業績評価指標。成果。数値。
数字が増えたら正義。減ったら罪。
人はいつの間にか、数字の部品になる。
ユリウスは続ける。
「あなたは王都のやり方を知っている。……そして、痛みも知っている顔をしている」
痛みを知っている顔。
そんなふうに言われたことはない。
王都では、セレフィーナは“痛みを感じない顔”だと決めつけられていた。
「あなたが見てくれれば、俺は……判断を誤りにくくなる」
ユリウスの声は静かだった。
命令じゃない。
依存でもない。
“頼み”に近い。
「……私が見ることで、何が変わるの」
ユリウスは少しだけ、間を置いた。
「変わるのは、俺だ。……俺は、戦場の癖で、切り捨てるのが早い」
自覚。
それがさらっと出てくるところが、この男の誠実さだ。
「食糧が足りないとき、誰を優先するか。薬が足りないとき、誰に渡すか。……俺は、数字で決める」
セレフィーナの胸が締まる。
数字で決める。
それは正しい。
でも、正しいだけじゃ足りないときがある。
ユリウスはセレフィーナを見る。
まっすぐに。逃げない目で。
「あなたが見れば、そこに人がいるって思い出せる」
セレフィーナの喉が、熱くなった。
泣きそうだ。
でも泣く理由が分からない。
嬉しいのか、怖いのか。
“見る”とは、裁くためじゃない。
認めるための視線。
存在を、存在として扱うこと。
それはセレフィーナがずっと欲しかったのに、欲しいと口にしたことすらなかったもの。
欲しいと言ったら、余計に傷つくから。
欲しいと言ったら、弱いから。
欲しいと言ったら、奪われるから。
「……私、ちゃんと見られるかな」
自分の声が、こんなに小さくなるとは思わなかった。
幼い声。
でも、今はそれを恥ずかしいと思わなかった。
この場所なら、幼さも許される気がする。
ユリウスはほんの少しだけ口角を動かした。
笑顔じゃない。
でも、柔らかい。
「見られなくてもいい。……見ようとするだけで、十分だ」
それを言われた瞬間、セレフィーナの胸の奥で、また氷が溶ける音がした。
溶けた水が、少しだけ温かい。
涙になって外へ出そうになる。
セレフィーナは慌てて目を伏せ、帳簿に視線を落とした。
ページの数字が滲みそうになる。
「じゃあ……まず、医療から。ここ、危ない」
「分かった」
ユリウスはすぐにペンを取って、メモを取る。
判断が早い。
でも今は、切り捨てるためじゃなく、動くための早さだ。
「医師の増員は難しい。でも巡回の薬師なら……」
「薬師って、どうやって呼ぶの?」
セレフィーナが問いかけると、ユリウスは少し考える。
「報酬を上げる。だが金だけでは来ない。……危険を減らす」
「危険を減らすには、護衛?」
「それもある。あと、宿の整備。道の整備。……冬は道が死ぬ」
“道が死ぬ”。
言葉が生々しい。
でも、そうなのだ。
ここでは道が命だ。
王都では道は飾りだった。
同じ“道”でも意味が違う。
二人は帳簿を挟んで話し合った。
セレフィーナは気づく。
自分が、会話をしている。
ただ相槌を打つのではなく、自分の考えを言っている。
「でも、私……政治は分からない」
「分からなくていい。……俺も、王都の政治は分からない」
「え」
「分からないものは、分からないと言う。……それが一番安全だ」
当たり前のことを、当たり前に言われて、セレフィーナは笑いそうになった。
王都では、分からないと言った瞬間に負けだった。
だから皆、分かったふりをする。
分かったふりをして、誰かを切り捨てる。
話し合いが一段落した頃、扉がノックされる。
エドガーが顔を出した。
「だんな様、巡回隊より報告です。森の入口付近、狼の足跡が増えております」
ユリウスが立ち上がる。
「分かった。……すぐ行く」
そしてセレフィーナに視線を向ける。
「今日はここまででいい。疲れたろう」
疲れた?
言われて初めて、自分が疲れていることに気づく。
頭を使った疲れ。心を動かした疲れ。
王都ではそれを“甘え”だと言われてきた。
でもここでは、疲れはただの事実だ。
「……はい」
ユリウスが扉に向かいかけて、少しだけ足を止める。
背中越しに言う。
「ありがとう。……見てくれて」
その一言が、胸に落ちた。
感謝が、役割じゃなくて、本人へ向けられた感謝。
セレフィーナの存在が、誰かの役に立ったのではなく、誰かに“受け取られた”感覚。
扉が閉まる。
静かになった執務室で、セレフィーナは帳簿にもう一度触れた。
数字は冷たい。
でも、そこに人がいる。
それを“見る”ことが、自分にできる唯一のことだとしても――
それは、十分に意味がある。
リリアが心配そうに覗き込む。
「お嬢さま、大丈夫ですか? 顔、ちょっと赤い」
「……たぶん、暖炉のせい」
嘘。
赤いのは、胸の内側が少しだけ燃えたせい。
セレフィーナは窓を開けた。
冷たい空気が入ってきて、頬の熱を少し冷ます。
森の匂いと雪の匂いが、肺を洗う。
――見てくれるだけでいい。
その言葉が、何度も胸の中で響く。
誰かにそう言われたのは、初めてだった。
役に立て、と言われるのではなく、
存在してくれ、と言われるみたいで。
セレフィーナは、息を吸った。
冷たい空気が、心の奥まで届く。
そして気づいた。
自分の中に、ほんの小さな“望み”が芽を出している。
――ここでなら。
――ここでなら、私も、ちゃんと息ができるかもしれない。
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