無能令嬢、『雑役係』として辺境送りされたけど、世界樹の加護を受けて規格外に成長する

タマ マコト

文字の大きさ
3 / 20

第3話「辺境村フィルナ、土と煙の匂い」

しおりを挟む


 馬車が大きく揺れたあと、ふっと速度を落とした。

「……そろそろ、着きますぜ、お嬢さん」

 御者の声が頭上から降ってくる。
 クレアは背もたれから体を起こし、小さな窓の外を覗き込んだ。

 そこにあったのは――
 彼女が想像していた「辺境の村」の、さらに一歩先をいく荒れ具合だった。

 乾いた土が、風に吹かれて細かい砂煙をあげている。
 道らしい道はあるが、ところどころ抉れていて、雨が降ればすぐに泥の川になりそうだ。

 井戸の石組みはひび割れ、縄はすり切れている。
 家々は低く、屋根は傾き、板壁にはところどころ穴が空いていた。

 村の向こう――地平線の少し手前に、黒ずんだ森が口を開けている。
 まるで世界の端が腐り落ちて、そのまま固まってしまったみたいな色だ。

(……ここが)

 クレアは、喉の奥がきゅっとすぼまるのを感じた。

(私が“役に立つ”かもしれない場所)

 そんなふうに言い聞かせないと、ただの絶望として胸に沈み込んできそうだった。

 馬車が村の中心で止まる。
 御者が扉を開けてくれた瞬間、むっとした空気が流れ込んできた。

 土と煙と、少し焦げた油の匂い。それに混じって、獣の毛と、鉄と、汗。

 王都の屋敷では決して嗅ぐことのなかった、生の匂いだった。

「降りられますかい?」

「……はい」

 クレアはスカートの裾を押さえ、慎重に馬車から降りる。
 乾いた土を、靴底がぐっと踏みしめた。

 足の裏に伝わるのは、石畳とはまったく違う、不安定な感触。
 でも、不思議と嫌ではなかった。
 地面と、自分の体がやっと繋がった気がした。

 ふと見ると、近くに粗末な柵で囲われた建物がある。
 木と石を適当に組み合わせたような作りだが、入口には錆びた槍が数本立てかけられていた。

 そこが、この村の駐屯地らしい。

 入口の前には、数人の兵士がたむろしていた。
 鎧は傷だらけで、ところどころ継ぎ当てがされている。
 顔も日焼けと疲労でくたびれきっていた。

「おーい、新しい荷馬車か? ……って、女?」

 ひとりが目を細めてこちらを見る。
 クレアの姿を上から下までざっと眺め、眉をひそめた。

「まさか、あれが例の“増員”ってやつじゃねえよな」

「知らねえよ。どう見ても戦えそうには見えねえけどな」

 兵士同士の会話が丸聞こえで、クレアは苦笑したくなった。
 慣れている。こういう「期待されていない目線」には。

 御者が気まずそうに咳払いをし、駐屯地の中へ向かって声を張る。

「隊長殿! 王都からの“雑役要員”をお連れしました!」

(雑役要員、ね)

 言い方は事務的で、悪意はない。
 でも、肩書きみたいに響くその言葉が、胸の奥で小さく刺さった。

 建物の奥から、靴音が近づいてくる。
 やがて姿を現したのは――

「お前が、クレア・エルフォルトか」

 低い声。
 クレアは反射的に姿勢を正した。

 出てきたのは、短く刈り込んだ黒髪の女性兵士だった。
 筋肉質な腕が袖から覗き、日焼けした肌には小さな傷跡がいくつも走っている。
 胸当ての革鎧は、簡素だがよく手入れされていた。

 眉はきりっと上がり、瞳は鋭い。
 けれど、その奥にかすかに柔らかさが見え隠れしている。

「は、はい。クレア・エルフォルトです」

 クレアが名乗ると、女性はじろじろと彼女の全身を眺めた。
 細い腕、華奢な手首、土に慣れていない足取り。
 そして、首元にぶら下がる古い木製ペンダント。

「……ずいぶん、細いな」

 第一声がそれだった。
 クレアは思わず苦笑する。

「よく言われます」

「そうだろうな」

 女性兵士は鼻を鳴らすと、自分の胸を拳でとんと叩いた。

「私はこの駐屯地の小隊長、マリア・グレンダ。ここでは、私の指示に従ってもらう」

「マリア隊長、マリア隊長。俺にも紹介してくれよ」

 横から、軽い声が割り込んできた。

 振り向くと、そこにはまだ年若い兵士が立っている。
 茶色の髪はぼさぼさで、額の真ん中で跳ねている。
 目つきは悪いが、どこか子どもっぽい。

 腰の剣は使い込まれているが、刃の側面には小さな欠けが残っていた。

「ノエル・ハーシェ。見ての通り、イケメン兵士だ。よろしく」

「自分で言うな」

 マリアが容赦なく拳骨を落とす。
 ごつん、と鈍い音がして、ノエルは頭を押さえた。

「いってえなマリア隊長! 俺の貴重な脳細胞がまた死んだらどうすんだよ!」

「元から大して詰まってねえだろ。黙って仕事しろ」

 言い合う二人のやり取りは、荒っぽいのにどこか親しげで、クレアの頬が緩みそうになる。

 ノエルは頭をさすりながら、あらためてクレアを観察した。

「で、本当にこのお嬢さんが新しい雑役ってわけ? 冗談だろ」

「本気だ。本隊からの通達だ」

「いやいやいや、だって見ろよこの腕。俺の剣より細いぞ」

「比べる対象がおかしいのよ、あんたは」

 マリアが呆れたように吐き捨てる。
 しかし、その声には先ほどよりも少しだけ柔らかさが混ざっていた。

「……わかる。私も、そう思います」

 クレアは小さく手を上げた。

「戦うことはできませんし、力仕事も得意ではないです。でも、水汲みや掃除くらいなら、きっと」

「“きっと”ねえ」

 ノエルは肩をすくめる。

「まあいいや。倒れても知らないからな」

「倒れたら、あんたが運ぶんだよ」

「マリア隊長、人使い荒すぎ」

 二人のやり取りに、クレアの緊張が少しだけ和らぐ。
 こういう軽口の飛び交う空気に触れたことが、今までほとんどなかった。

 彼女の世界は、いつもひそひそ声とため息ばかりだったから。

「クレア」

 マリアが、真面目な声で呼びかける。

「ここは王都とは違う。危険も多いし、物資も足りない。……だからこそ、雑用の一つ一つが馬鹿にできないんだ」

「はい」

「水がなければ喉が渇く。床が汚れれば怪我人が感染する。洗濯をサボれば、鎧が擦り切れて命に関わる。どれも、“ただの雑用”じゃない」

 マリアの言葉に、クレアは目を見開いた。

 雑役。
 王都では「役立たずの行き先」として押し付けられた仕事。

 でも、ここでは――

「ここでの仕事は、全部、誰かの命につながってる。
 お前がやるのは、そういう雑用だ。……できるか?」

 まっすぐな問いかけ。
 クレアの喉が、ごくりと鳴る。

 自信はない。
 体がもつかどうかもわからない。

 それでも――

「……やってみたいです」

 気づいたら、そう答えていた。

「私、今まで、なにか“ちゃんと役に立った”ことがなくて。
 もし、本当に誰かの助けになれるなら……やってみたいです」

 自分で言っていて、胸の奥がくすぐったくなる。
 そんな自分の願いを、口に出したことなんてなかったから。

 マリアは一瞬だけ驚いたような顔をし、それからふっと口元をゆるめた。

「よし。なら決まりだな」

「隊長、甘いなあ。絶対三日でぶっ倒れるって」

「黙れノエル」

 ごつん。
 再び、ノエルの頭に小気味よい音が響いた。

「いってえ! 今日一日で二回も殴られてんだけど!」

「足りないくらいだよ」

 そんなやりとりに、クレアの口元から、小さな笑いが漏れる。

 笑った自分に驚いて、慌てて唇を押さえた。
 マリアがそれに気づいたのか、ほんの少しだけ優しい目をした。

「とりあえず、荷物を置きに来い。寝る場所は、女用の簡易宿舎を用意してある。……たいしたところじゃないが」

「ありがとうございます」

 クレアはぺこりと頭を下げると、馬車から降ろされた小さな鞄を抱え、マリアのあとをついていった。

 ***

 駐屯地の内部は、外から見た以上に質素だった。

 広場のようになっている中央スペースには、訓練用なのか、木製の人形や丸太が無造作に並んでいる。
 端にはかまどと大鍋。その横には大きな水桶。

 兵舎は木造で、壁にはところどころ隙間がある。
 だが、その隙間に布が詰められていたり、板が打ち付けられていたりして、誰かが何度も手を入れた痕跡があった。

 女用の簡易宿舎と呼ばれた場所は、兵舎の一角に仕切りを作っただけの部屋だった。
 二段ベッドが二つ。
 薄いマットレスと、洗いざらしのシーツ。

「今は女の兵士は私だけだから、お前と二人で使うことになる。……他に来る予定も当面はないな」

「お世話になります」

「世話ってほどのことはできねえけどね」

 マリアは肩をすくめると、部屋の隅を指さした。

「ここが、お前のスペースだ。鞄を置いたら、すぐに動いてもらうぞ。今日は水汲みと床磨きだ」

「今日から、ですか?」

「今日からだ」

 即答。
 クレアは思わず目を瞬かせる。

「だ、だいじょうぶでしょうか。旅のあとですし……」

「大丈夫じゃなきゃ困る。ここでは、“慣れるまで様子を見る”なんて甘えは通用しない」

 言葉はきつい。
 でも、その言い方には、「やれる」と信じている響きが、ほんのわずかに含まれている気がした。

 クレアは小さく息を吸い込み、頷く。

「……やってみます」

「よし。じゃあノエル!」

 マリアが兵舎の外に向かって声を張ると、すぐにノエルが顔を突っ込んできた。

「へいへい、分かってますよマリア隊長。新入りの雑役ちゃんに仕事を教えりゃいいんだろ」

「その言い方やめな。クレアだ。名前で呼べ」

「へいへい、クレアちゃんね」

「“ちゃん”もいらないと思います」

 思わず口を挟むと、ノエルが「お、言うじゃん」とニヤリと笑った。

「じゃあクレア。まずは水汲みだ。井戸までついてこい」

 ***

 村の中央にある井戸は、近くで見るとさらにひどかった。

 石組みには大きなヒビが入り、ところどころ欠けている。
 縄は擦り切れ、木製の滑車は軋んだ音を立てていた。

「うわぁ……」

 思わず声が漏れる。
 ノエルは肩をすくめた。

「だろ? でも、これでもまだマシなほうなんだぜ。この前までは、縄の代わりにボロ布結んでたし」

「それは、さすがに危ないのでは……」

「危ないよ。でも、他にないから使うのさ。ここはそういう場所」

 ノエルは慣れた手つきで桶を縄に結びつけ、ひょいひょいと井戸に降ろしていく。
 ごつごつした木の桶が石の内側に当たって、鈍い音が響いた。

「はい、次はクレアの番」

「わ、私が?」

「当たり前だろ。“雑役”なんだから」

 そう言われると、なにも言えなくなる。
 クレアはおそるおそる桶を受け取り、縄を握った。

「力任せに引っ張ろうとすると手の皮が剥けるから、こう、腕全体を使えよ。腰も一緒に」

「こ、こう?」

「そうそう。お、意外と筋がいいじゃん」

 ノエルが軽く驚いたように言う。
 クレアは自分でも驚いていた。

 たしかに重い。
 腕がぷるぷると震える。
 けれど、思っていたほど「無理」とは感じなかった。

 いつも部屋のベッドから起き上がるだけで息が切れていたのに、今は――

(もしかして、私、動けてる?)

 桶を地面まで引き上げる。
 水面が揺れ、太陽の光を跳ね返してきらりと光った。

「よくやったな。ほら、次はこれを運ぶんだ」

「えっ、これを持って、ですか?」

「当たり前」

 ノエルがあっさり言う。
 クレアは桶の取っ手を両手で掴み、持ち上げてみた。

「……っ」

 予想以上の重さに、腕がビリビリと痺れる。
 でも、持てないわけじゃない。
 腰を落として、前かがみになれば、なんとか運べる。

「無理なら言えよ? ほら、倒れて水ぶちまけられても困るし」

「……大丈夫、だと思います」

 本当は大丈夫かどうか分からない。
 でも、「できません」と言うのはもっと怖かった。

 一歩。
 また一歩。

 土の上を歩くたび、靴底の下で砂がずりっと滑る。
 水面がちゃぷんと揺れ、冷たい雫が指に跳ねる。

 腕が焼けるように熱くなっていく。
 肩も痛い。
 息も上がる。

 それでも。

(熱じゃない)

 胸の奥で、クレアは驚いていた。

 これは、あの寝込むときの熱じゃない。
 体の奥が焼けただれるような、内側から溶けていくようなあの熱とは違う。

 今、腕と肩を満たしているのは、「使っている」感覚だ。
 ちゃんと、ここにいる。
 ちゃんと、動いている。

(こんな、当たり前のことが、こんなに……変な感じ)

 汗が額を伝う。
 風がそれを撫でて、ひやりと冷やしていく。

 駐屯地の水桶までたどり着くと、ノエルが「おつかれ」と言って桶を支えてくれた。

「思ってたよりやるじゃん。途中でぶっ倒れるかと思ってたけど」

「……ひどい前提ですね」

「いや、だってさ。最初見たとき、本気で“ここまで来る間に死ななかったの奇跡じゃね?”って思ったし」

「それは……否定できません」

 冗談のつもりで言ったのに、クレアの返事は妙に真面目で、ノエルは一瞬きょとんとしたあと、苦笑した。

「マジかよ……王都って怖いとこだな」

「王都のせい、なんでしょうか」

「さあな。でも、少なくともここよりは守られてるだろ。魔獣も出ねえし、瘴気もねえし」

 ノエルが顎で指し示した先、遠くの森が黒く口を開けていた。

 さっきよりも近くに見える。
 その黒さは、目に入れるだけで心臓が冷えるようだった。

「あれが、“瘴気の森”……」

「そう。最近、あいつがどんどん近づいてきてる。だから俺たちはここにいる」

 ノエルの横顔が、一瞬だけ引き締まる。
 いつも軽口ばかり叩いている彼にも、ちゃんと“兵士の顔”があるのだと分かる。

 クレアはその森から目を離せなかった。
 見ているだけで胸がざわざわする。
 怖いはずなのに、不思議と目を逸らせない。

「……なんか、感じるのか?」

「え?」

「森見てるときの顔。なんか、変だったぞ。怖いだけじゃなさそうっていうか」

「そ、そんな顔してました?」

「してた」

 即答されて、クレアは慌てて視線を下に落とした。

「ただ、あの黒さが……気になっただけです。すみません、変なこと言って」

「いや、別に謝ることじゃねえよ。あの森は、誰が見ても変だから」

 ノエルは笑ってそう言うと、「さ、次いくぞ」と手を打った。

「水汲みはまだ終わらねえし、そのあと床磨きが待ってるからな。地獄の一丁目へようこそ」

「地獄って言っちゃうんですね……」

「現実から目を逸らすなってマリア隊長の教えだ」

 そんな他愛ない会話をしながら、クレアの「初日の雑役」は続いていった。

 水汲み。
 かまどの灰の処理。
 兵舎の床磨き。
 洗濯物を干して、取り込んで、畳む。

 ひとつひとつは、特別な仕事ではない。
 でも、彼女にとってはすべてが初めての連続だ。

 バケツを運ぶたびに腕が悲鳴を上げる。
 床を磨き続けると、膝がじんじんと痺れてくる。
 洗濯物を持ち上げるたび、手のひらの皮が擦り切れそうになる。

 それでも――

(まだ、倒れてない)

 太陽が傾き始めた頃、クレアは自分の体に驚いていた。

 息は上がっている。
 汗もかいている。
 全身が痛い。

 でも、あの、体の奥が焼け切れるような熱は、どこにもない。

 幼い頃から、少し無理をするだけで、すぐに高熱を出して寝込んでいた。
 階段を二階ぶん上るだけで、呼吸が苦しくなっていた。

 それが今は。
 井戸まで何往復もして、床を一面磨いて、それでも――なんとか、立っていられる。

(どうして)

 理由は分からない。
 分からないけど、この村の空気と土と風が、自分の体を少しずつ変えているような気がした。

 もしくは。

 胸元のペンダントをそっと握る。
 木の丸みが、じんわりと温かい。

(……この森が)

 遠くで、黒ずんだ森が揺れている。
 光の加減か、さっきよりも少しだけ、黒さが柔らかくなった気がした。

「クレア」

 背後から呼ぶ声に振り向くと、マリアが立っていた。
 手には、大きなマグカップが二つ。

「初日からよくやってる。飲め。薄いけど、温かいスープだ」

「ありがとうございます」

 マグカップを受け取ると、ふわりと湯気が立ち上った。
 野菜と塩と、少しの肉の匂い。
 決して贅沢な匂いではないのに、心の奥まで届くような温かさがある。

 ひと口飲むと、舌が驚くほど喜んだ。
 こんなに身体に染みる味があるのかと、目がじんと熱くなる。

「……おいしいです」

「だろ。ここでの唯一の楽しみだからな、それ」

 マリアは自分のマグカップをあおりながら、じっとクレアを眺める。

「倒れてないな」

「はい。自分でも、驚いています」

「王都から来た“虚弱のお嬢様”って聞いてたから、どうなることかと思ってたが……意外と根性あるじゃないか」

「虚弱なのは、本当ですよ」

 クレアは苦笑する。

「でも、ここだと、まだ大丈夫みたいで」

「……そうか」

 マリアはそれ以上何も言わず、ただ「ふん」と鼻を鳴らした。

 その横で、ノエルが口を挟む。

「まあ、今日一日は勢いで乗り切れても、本当の勝負は明日からだからな。筋肉痛地獄の二日目ってやつ」

「ノエル、脅すな」

「事実じゃん」

 わちゃわちゃとやり合う二人を見ていると、クレアの胸の中の緊張が少しずつ解けていく。

(ここで、私は――)

 ペンダントを握る手に、力が入る。

(もしかしたら、本当に……“なにか”になれるのかもしれない)

 エルフォルト家の長女としてではなく。
 王都の「病弱な厄介者」としてでもなく。

 ただのクレアとして。

 遠くで、黒い森がまたざわめいた。
 その気配は、夕暮れの赤と混ざり合いながら、彼女の背中を、そっと押しているようだった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

騎士団長を追放した平和ボケ王国は、七日で滅びました

藤原遊
ファンタジー
長らく戦のなかった王国で、 騎士団長の父を病で失った令嬢は、その座を引き継いだ。 だが王城に呼び出された彼女に告げられたのは、 騎士団の解体と婚約破棄。 理由はただ一つ―― 「武力を持つ者は危険だから」。 平和ボケした王子は、 非力で可愛い令嬢を侍らせ、 彼女を“国の火種”として国外追放する。 しかし王国が攻められなかった本当の理由は、 騎士団長家が持つ“戦況を覆す力”への恐れだった。 追放された令嬢は、即座に隣国帝国へ迎えられ、 軍人として正当に評価され、安泰な地位を得る。 ――そして一週間後。 守りを捨てた王国は、あっけなく陥落した。 これは、 「守る力」を理解しなかった国の末路と、 追放された騎士団長令嬢のその後の物語。

【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~

いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。 地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。 「――もう、草とだけ暮らせればいい」 絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。 やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる―― 「あなたの薬に、国を救ってほしい」 導かれるように再び王都へと向かうレイナ。 医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。 薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える―― これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。 ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

「不吉な黒」と捨てられた令嬢、漆黒の竜を「痛いの飛んでいけー!」で完治させてしまう

ムラサメ
恋愛
​漆黒の髪と瞳。ただそれだけの理由で「不吉なゴミ」と虐げられてきた公爵令嬢ミア。 死の森に捨てられた彼女が出会ったのは、呪いに侵され、最期を待つ最強の黒竜と、その相棒である隣国の竜騎士ゼノだった。 しかし、ミアが無邪気に放った「おまじない」は、伝説の浄化魔法となって世界を塗り替える。 向こう見ずな天才騎士に拾われたミアは、隣国で「女神」として崇められ、徹底的に甘やかされることに。 一方、浄化の源を失った王国は、みるみるうちに泥沼へと沈んでいき……?

【完結】愛より金貨!〜虐げられ令嬢、脳内の守銭奴妖精と不遇を吹っ飛ばす〜

恋せよ恋
ファンタジー
「愛より金貨が信じられますわ!」守銭奴令嬢は今日も叫ぶ。 正統な血筋ながらも、「望まれぬ子」として侯爵家の離宮に 幽閉され、野生児のように育ったアニエス。 孤独だけれど元気な彼女の救いは、差し入れをくれる 優しい兄と、脳内に響く「銭ゲバ妖精」の声だった。 「冴えない無能」を演じつつ、裏で巨万の富を築くアニエス。 狡猾な義母と義母妹の罠に、慕っていた婚約者も奪われる。 ――泣く?喚く?いいえ、違う。金貨の輝きこそすべて。 ぐんぐん突き進むアニエスの強欲な快進撃に、周囲は恐れ、 そしていつの間にか心酔していく。「人たらし令嬢」恐るべし! 守銭奴令嬢が金と知略で全てを奪い返し、愛を手に入れる。 不遇の幼女が、逆境をはね返す痛快大逆転劇! 🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。 🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。 🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。 🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。 🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります! 🔶表紙はAI生成画像です🤖

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

悪役令嬢扱いで国外追放?なら辺境で自由に生きます

タマ マコト
ファンタジー
王太子の婚約者として正しさを求め続けた侯爵令嬢セラフィナ・アルヴェインは、 妹と王太子の“真実の愛”を妨げた悪役令嬢として国外追放される。 家族にも見捨てられ、たった一人の侍女アイリスと共に辿り着いたのは、 何もなく、誰にも期待されない北方辺境。 そこで彼女は初めて、役割でも評価でもない「自分の人生」を生き直す決意をする。

追放令嬢、辺境王国で無双して王宮を揺るがす

yukataka
ファンタジー
王国随一の名門ハーランド公爵家の令嬢エリシアは、第一王子の婚約者でありながら、王宮の陰謀により突然追放される。濡れ衣を着せられ、全てを奪われた彼女は極寒の辺境国家ノルディアへと流される。しかしエリシアには秘密があった――前世の記憶と現代日本の経営知識を持つ転生者だったのだ。荒廃した辺境で、彼女は持ち前の戦略眼と人心掌握術で奇跡の復興を成し遂げる。やがて彼女の手腕は王国全土を震撼させ、自らを追放した者たちに復讐の刃を向ける。だが辺境王ルシアンとの運命的な出会いが、彼女の心に新たな感情を芽生えさせていく。これは、理不尽に奪われた女性が、知略と情熱で世界を変える物語――。

追放エンドだと思ったら世界が私を選んだ、元聖女のざまぁ再生記

タマ マコト
ファンタジー
聖女として祈り続け、使い潰された少女セレフィアは、 奇跡が起きなくなった夜に「役立たず」と断じられ、雪の中へ追放され命を落とす。 だがその死を世界が拒否し、彼女は同じ世界の十数年前へと転生する。 エリシア・ノクス=セレスティアとして目覚めた彼女は、 祈らずとも世界に守られる力を得て、 二度と奪われない生を選ぶため、静かに歩き始める。

処理中です...