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第9話 大樹SIDE 危ない4人
しおりを挟むしかし、勇者のジョブって言うのはスゲー。
この能力があれば出来ない事はねーな。
何でもやりたい放題じゃねーか。
今迄は、警察、学校、親父、クズどもが俺の邪魔をしやがったが、これからは『誰も俺の邪魔』は出来ねー。
宴の後、少し国王のエルド六世、マリン王女と話したがこの世界の『勇者』はかなり優遇されるらしい。
貴族の奴らもおべっかばかりだ。
魔王討伐、それが出来るのは勇者パーティのみ。
この様子ならきっと何をしても許されるはずだ。
俺に次いで『剣聖の大河』『大賢者の聖人』『聖女の塔子』そして『大魔道の綾子』
この5人のジョブを五大ジョブと言うらしい。
五大ジョブのうちの4人が俺達のグループで固まっている。
これで文句なんて言える奴は居ねーよな。
実際に俺が昨晩、平城を襲った事は騎士から王に報告が入ったが注意に留まった。
騎士は『城に居る間は出来るだけ自重して欲しい』そう言っていた。
俺が少し考えていると...
「異世界人は貴重な戦力だ、離反者は少なくしたい、1か月したら皆は旅立つ予定だ『五大ジョブ』は一緒に行動する可能性が高いから、旅立った後に『好きにすれば良い』」
そう言いやがった。
つまり、城の中では自重しろ、だが旅立った後なら『自由にして良い』平城を犯そうが奴隷の様に扱おうが俺の自由、少なくとも俺にはそう取れた。
俺に恥をかかせやがって『馬鹿な女』だ5人中4人が俺の仲間、お前の味方はだれも、このパーティに居ねーんだよ。
飽きるまで抱いて、おもちゃにして、その後は大河か聖人にくれてやれば良い。
最初から三人でおもちゃにするのも悪くねーな。
『魅了』を毎日かければ、嫌でも俺を好きになる。
使うだけ使って、最後は魔王に突っ込ませて惨めに殺すのも良いかもな。
ちょっと顔が良いからってよ!馬鹿にして、偉そうにすっからこうなるんだよ。
まぁお前には惨めな未来しかやらねーよ。
『貴族の中には『魅了』を感知するスキルを持った者が居る、そいつが反王室派なのだそうだ。だから、今だけ自重しろ、そういう事らしい…旅立った勇者を止められる事はまず出来ない、魔族と戦い続ける限り『ほとんどの事は問題無い』そういう言質もとった。『理人とかいう少年はどうしようと構わない『無能』だからな』これも言質をとった。暫く城にいるが『事故なら殺してしまっても、問題にはならない』これは遠まわしに殺しても良い…そう言う事だろう?』
これは完全に国王からして俺の味方…そういう事だろう。
最初から城の人間が味方ならあの時、リヒトをボコボコにするなり、場合によっては殺しておけば良かった。
流石に目の前で理人を殺せば、気が変わったんじゃねーのか? 『魅了』を使わずに理人を人質にして、自分からさせるのも悪くねーな。
さてと、今後の計画を仲間と一緒に練ろうか。
理人…お前に地獄をみせてやるぞ。
◆◆◆
「と言う訳で、理人については自由にいたぶって良いそうだ」
「俺、あの正義感ぶった奴、凄く嫌いなのよね!面白いじゃん!彼奴剣道が得意でさぁ、気に食わない奴殴っていたら、昔竹刀持って俺を殴ってきやがったんだ。『聖騎士』のジョブ持った俺には敵わないよな? 俺に一番最初はやらしてくれよ」
「そうだな、最初の訓練は体力作りかららしいからな、魔法を使う聖人と塔子はまだ出番が無い!俺と大河でまずはいたぶるとするか! まぁ、二人はそこに加わるかどうか自由だ」
「そうか、大樹と大河がいたぶった後なら僕でも充分やれるね」
「勘違いすんじゃねーよ! 聖人と塔子、彼奴は無能だからな!今のお前達にも絶対に勝てねーんだよ!ただ、自慢の剣道が役に立たないという事を教えてやるために、最初は俺と大河がやる。それだけだ」
「それじゃ、最初から理人はいたぶり放題なんだ!それなら最初から言ってよ!そうか」
「それじゃあさぁ、いたぶって要らなくなったら私に頂戴!」
「塔子、お前あんなのが好みなの?」
「あのさぁ、あんたらだって、平城と犯りたいんだろう? 女の私からしたら理人って男版平城みたいなもんなんだよね! 面は良いけど、性格はムカつくから…」
「そうか、女から見たらそうかもね、それで塔子ちゃんはどんな風に理人をしたい訳?」
「か弱い女の私からしたらさぁ、逆らわれたら困るからね!手は肘から先は要らないかな?足も膝から先は要らないな..大河、お願い!」
「えっ、それ俺がやるの? まぁやってやるけどさぁ…俺たちの中で一番危ないのはお前確定だよな!」
「大河、それは無いよ」
「「「いいや、お前だ」」」
「ふんっ!同じ穴のムジナの癖に」
塔子は顔は可愛いが、流石にこの性格をしているから俺でも付き合いたいと思わねーな。
此奴は顔が良いから良く告られる。
此奴を口説いてホテルに連れ込むのは不細工でも実は可能なんだぜ。
犠牲さえ覚悟できたらな。
「そう、私の事好きなんだ、本当に好き?」
「はい」
「そうね、本当に好きなら『左手頂戴』くれたらね、一晩付き合ってあげるわ」
冗談でなくこういう奴なんだぜ。
多分塔子は腕を斬り落としたら冗談でなく本当に一晩、どんな不細工でも付き合ってくれる筈だ。
そこに嘘はない。
『犠牲を伴わない愛なんて偽物、腕1本で大好きな人が一晩付き合ってくれるなら、差し出すのが筋よ』
怖えーよ!
ちなみ、この試練に耐えられた奴は居ない。
当たり前だ!
その結果、塔子はいつもブチ切れて大河に頼んでフルボッコにさせている。
大河は女としてじゃなく『妹のように思っているから』ある意味相手に手加減しない。
こんな女に好かれるなんてよ!あははははっ理人お前本当についてねーな。
終わりだ、終わり。
お前詰んでいるぜ。
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