【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん

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第89話 王国SIDE:神代理人 暗殺計画

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「神代ってただの冒険者だったよな? なら殺すのは簡単じゃないか?」

「確かにそうかも知れないが、北条と平城がついているじゃ無いか? 聖女に大魔道、最強の敵だろう?」

「ああっ、だが殺すのは神代だけで良いんだろう? だったら一人の所を狙って殺せば問題ないんじゃねーか」

「そうね…私は直接は参加は出来ないけど、旦那が伯爵家の長男だから、必要な兵隊、武器や魔道具があったら言って幾らでも用意するわ」

「本当に、凄く迷惑よね。私はもう子爵のクリード様と結婚しているから、神代のせいで肩身が狭いのよ」

「解かるよ、あの馬鹿が変な教団起こしたせいでうちの領内の経済もガクガクだもん。まだ結婚して無いけど婚約者から親族全員が頭痛めているよ。今回の話を聞いて兵が必要なら出すって言っていたよ」

「そうか、お前達は全員貴族の家に居るんだものな」

「そうよ、私の婚姻相手は伯爵家だからマリン王女の為に動く義務があるのよ、私のジョブは魔法使いでショボいから、金銭や物資の面で強力させて貰うわ」

確かに18名いるけど、そのうちの8名は貴族に嫁いでいる。

中には妊娠中の者も居るから戦力には成らない。

その分、金銭や物資で協力して貰う事になった。

「実質の戦力は10名。そういう事だな」

「それでどうする?…やるならしっかり作戦を建ててやらないとな」

「なぁ…本当に神代殺すのか? 一応同級生だったんだぜ」

「あのなぁ…俺たちの権利や名誉は『女神の使い』その扱いによる所が強いんだ。もしそこがひっくり返れば全て失うんだぞ」

「そうか…一応同級生だから、殺したくなかったんだけど、仕方ないのか」

殺すのに賛成した者が5割。

迷っている者が3割。

殺したくない者が2割…そんな所か。

だが、情報だと、神代は帝国で大きな力を持っている。

そんな人間に面と向かっては戦えないな。

小人数で戦っても、相手には聖女と大魔道も居る。

そこの切り離しをしなければ、絶対に勝てない。

幾ら話しても、話がまとまらない様だから…俺がやるしかないな。

「いや、やはりここは暗殺じゃなくちゃ駄目だろう? 正面切って戦えば帝国と戦争になりかねない」

「そうだな…それじゃ具体的にはどうする?」

「それなら、俺の出番だな」

「吉川、一体どうするつもりなんだ」

「俺のジョブはアサシン、つまりは暗殺に向いている…そこでだ、まずは場所の確保だが...」

今や伯爵の妻になった霧崎に、帝国に近い場所に伯爵家で屋敷を持っていないか聞いたら、小さ目だが屋敷を持っているそうだ。

「そこは貸して貰えるのか?」

「王や王女からの肝いりの話よ。絶対に貸して貰えるわ」

「そうか、それじゃその場所を押さえてくれ」

「それは良いけど、どうするの?」

「その場所でパーティを開くんだ、まぁ前の世界で言う同窓会みたいな感じだな」

「それだと、北条や平城が一緒じゃない」

「そこはお前達女子が上手く斬り離せよ…まぁ、同窓会みたいな物だから男女別れてとか言う時間を作っても良いんじゃねーか。」

「そうよね」

「ああっ、そこで神代一人になった所を、俺がやる。まぁ万が一の備えて他の9人も備えてくれ」

「待てよ、それなら10人でやった方が良いだろう」

「それは最後だ…可能なら1人で殺して、残りの9人が傍観者、貴族夫人の8人と一緒に、俺の正当性を訴えてくれ。それで後々の問題も解消だ」

これで神代は終わりだ。

恨みは無いがこの吉川達也の出世の為に…消えてくれ。



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