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第31話 酒と快楽に溺れれば良いんじゃないか?
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「どう!? 大丈夫!」
「うん! 全然平気だよ!」
人間って言うのは結構、乗り越えられる物なのかも知れない。
体の震えは止まり、いまは普通と変わらない。
盗賊退治だって、冒険者の仕事だ。
もし、馬車の護衛や商人の護衛の仕事を受けた時に、殺す事が出来なかったら、それは致命的だ。
躊躇して殺さなかった為に仲間を呼ばれて……なんて事態になりかねない。
それに、これは俺には関係ないが、勇者パーティになれば『人殺し』が出来ないと困る事になると思う。
もし、魔王討伐の旅の途中に賞金首や罪人に出会い討伐したとして、場合によっては役人に引き渡す時間も無い時もあるかも知れない。
そういう時は、やはり殺すしかないだろう。
『賞金首』という言葉は『首を斬り落とす』からこその言葉だ。
有名な犯罪者には賞金が掛けられ『首を持参する事』でお金が貰える。
冒険者になった以上は『出来ない』じゃ済まされない。
レイラは、じいーっと俺の目を覗き込んでくる。
「どうやら、虚勢や嘘じゃないようだね! たった1日で立ち直るなんて上等だよ! これで、本当の意味での一人前。 此処までくれば、自分の力量にあった仕事ならなんでも受けられるよ」
「そうかな?」
「そうだよ! 実力のあるルーキーが人を殺す事が出来なくて、あっさりと盗賊に殺される。よくある事だよ! 人間は頭を使い、情に訴えてくる分、魔物より達が悪い。か弱い子供だからって見逃したら後ろからブスッなんて良くある事だよ! そして形勢が逆転されたら最後『見逃してあげたじゃないか』なんて言っても意味はない。あとは殺されるだけだ。こっちが見逃したからって相手も見逃してくれるとは限らない。そう思わない?」
「言われてみれば、その通りだね」
「ああっ、だからこそ、冒険者は時に非情にならないといけない。そうしないと、足元をすくわれるしね……それに……」
「冒険者だからね」
「そう、そう言う依頼も含めて冒険者だからね」
そう言えばゼウスさんが言っていた『これ、戦争なのよね』それを頭に入れとくと良いって。
『戦争だから殺し合うのは当たり前』そう思えって事みたいだったけど。今までは解らなかった。
だけど、盗賊を討伐した時から……何となくだけど、意味が分かるようになったよ。
「さてと……行って来るかな」
「また、カイトの所? 大変だね」
「まぁね……」
宿に居ないでくれるといいな。
◆◆◆
カイト達が泊っている宿屋に来た。
「カイト達はいますか」
「いますよ……いつもどおりです」
「そう……」
宿屋の留守番の女の子にこんな事言われる位じゃもう駄目なんじゃないかな?
どうせ今日も3人部屋だろう。
トントントン。
「入るぞ」
カギが掛かっているし返事がない。
「居るのは解っているんだ! とっとと開けろ!」
ガチャッと音がしてノブが回った。
「リヒトか?」
「そうだ! いつもどおり報告書を書く為に来た」
「何もかわらない! 前のままだ……」
「お前、ふざけているのか? まさか、あれからずうっと引き篭もっていたままなのかよ……」
聞かなくても解かる。
無精ひげを生やし、ヤル気の無い顔。
ちゃんと訓練をしたり討伐をしていた奴の顔じゃない。
「そうだ……」
「それで、どうするんだ? 流石に此処まで来たらフォローなんて出来ないぞ!」
「どうにかならないか?」
流石にもう無理だ。
本来なら、もうオークのキング種位は楽に狩れる力を持ち、次の街に向かう時期だ。
それが、ゴブリンの討伐で躓いている。
恐らくは『ゴブリンハンター』から国か教会に連絡がいっている筈だ。
とは言え、このままじゃ良くない。
見捨てるのは簡単だし、ある意味チャンスだ。
今なら『一生懸命、面倒はみたけど、当人たちの心が折れたから無理だ』で済む。
だがな……
こいつ等は兎も角。
こいつ等の親には多少の義理があるから。
まだ、見捨てられないか。
「それで、やっぱり、例の事件が元なのか?」
「ああっ、俺はまだやれる! だが三人は……」
俺が来ているのに毛布をかぶったまま出て来ない。
「悪いが、もう良縁は諦めろ! 絶対にもう無理だな! この後、ハーレムパーティの申請しておいてやるから、思うぞんぶん、やりまくれ!」
「お前、なにを言っているんだ!」
「あのな……三人はゴブリンに犯されそうになった恐怖からこうなったんだろう? まぁイチャイチャするだけで経験がない状態で魔物に犯され掛かったんだそれも無理もない。 前にあれだけ言っても無理なんだから、仕方ないから溺れてみれば良い。 酒を飲んで、快楽に溺れれば良いんじゃないか? 冒険者は辛いことがあった時はそうするもんだ」
「いや、だが……それは……」
「もう、終わりだよ! ゴブリンに犯されそうになって泣き寝入りした三職の女なんて、もう良い縁談なんか来るかよ! それを見て助ける事も出来なかった勇者も同じだ。俺が報告しなくても、もう多分情報は知られている。ゴブリンハンターも冒険者なのだから、状況は報告しているだろうからな」
「そんな……」
「ゴブリンに犯され掛かったのが周りに知られているの……」
「いや、そんないやぁぁぁーー」
「という事だから、今更だ! だから、思う存分、酒と快楽に溺れて……それが終わったらゼロからスタートするしか無い。まぁ、もう此処まできたらそれしかないんじゃないか?」
「お前、他人事だと思って」
「他人事だよ! 俺はただの冒険者。お前等みたいな栄光も無ければ、能力も無い……元から持ってないんだから! 正直言えば今のお前等の環境すら、凄く恵まれていると思うよ! 『ジョブという才能』『勇者パーティという立場』実に羨ましい。 お前らが只の冒険者なら、働かなければ金が貰えないから、今頃はスラムいきか、もしくは嫌々ながらも仕事をしている筈だ。 こんな引き篭もりなんて出来ねーよ」
「「「「……」」」」
「まぁ良いや……此処から先は自分で考えな! 俺の考えは冒険者の考え方だから、違う方法があるなら違う方法で構わない。解決すれば、それでいいんだ。 今日はこれ以上話しても無駄そうだから、明日またくるよ」
「解った」
「「「……」」」
本当に二度手間で面倒くさいな。
「うん! 全然平気だよ!」
人間って言うのは結構、乗り越えられる物なのかも知れない。
体の震えは止まり、いまは普通と変わらない。
盗賊退治だって、冒険者の仕事だ。
もし、馬車の護衛や商人の護衛の仕事を受けた時に、殺す事が出来なかったら、それは致命的だ。
躊躇して殺さなかった為に仲間を呼ばれて……なんて事態になりかねない。
それに、これは俺には関係ないが、勇者パーティになれば『人殺し』が出来ないと困る事になると思う。
もし、魔王討伐の旅の途中に賞金首や罪人に出会い討伐したとして、場合によっては役人に引き渡す時間も無い時もあるかも知れない。
そういう時は、やはり殺すしかないだろう。
『賞金首』という言葉は『首を斬り落とす』からこその言葉だ。
有名な犯罪者には賞金が掛けられ『首を持参する事』でお金が貰える。
冒険者になった以上は『出来ない』じゃ済まされない。
レイラは、じいーっと俺の目を覗き込んでくる。
「どうやら、虚勢や嘘じゃないようだね! たった1日で立ち直るなんて上等だよ! これで、本当の意味での一人前。 此処までくれば、自分の力量にあった仕事ならなんでも受けられるよ」
「そうかな?」
「そうだよ! 実力のあるルーキーが人を殺す事が出来なくて、あっさりと盗賊に殺される。よくある事だよ! 人間は頭を使い、情に訴えてくる分、魔物より達が悪い。か弱い子供だからって見逃したら後ろからブスッなんて良くある事だよ! そして形勢が逆転されたら最後『見逃してあげたじゃないか』なんて言っても意味はない。あとは殺されるだけだ。こっちが見逃したからって相手も見逃してくれるとは限らない。そう思わない?」
「言われてみれば、その通りだね」
「ああっ、だからこそ、冒険者は時に非情にならないといけない。そうしないと、足元をすくわれるしね……それに……」
「冒険者だからね」
「そう、そう言う依頼も含めて冒険者だからね」
そう言えばゼウスさんが言っていた『これ、戦争なのよね』それを頭に入れとくと良いって。
『戦争だから殺し合うのは当たり前』そう思えって事みたいだったけど。今までは解らなかった。
だけど、盗賊を討伐した時から……何となくだけど、意味が分かるようになったよ。
「さてと……行って来るかな」
「また、カイトの所? 大変だね」
「まぁね……」
宿に居ないでくれるといいな。
◆◆◆
カイト達が泊っている宿屋に来た。
「カイト達はいますか」
「いますよ……いつもどおりです」
「そう……」
宿屋の留守番の女の子にこんな事言われる位じゃもう駄目なんじゃないかな?
どうせ今日も3人部屋だろう。
トントントン。
「入るぞ」
カギが掛かっているし返事がない。
「居るのは解っているんだ! とっとと開けろ!」
ガチャッと音がしてノブが回った。
「リヒトか?」
「そうだ! いつもどおり報告書を書く為に来た」
「何もかわらない! 前のままだ……」
「お前、ふざけているのか? まさか、あれからずうっと引き篭もっていたままなのかよ……」
聞かなくても解かる。
無精ひげを生やし、ヤル気の無い顔。
ちゃんと訓練をしたり討伐をしていた奴の顔じゃない。
「そうだ……」
「それで、どうするんだ? 流石に此処まで来たらフォローなんて出来ないぞ!」
「どうにかならないか?」
流石にもう無理だ。
本来なら、もうオークのキング種位は楽に狩れる力を持ち、次の街に向かう時期だ。
それが、ゴブリンの討伐で躓いている。
恐らくは『ゴブリンハンター』から国か教会に連絡がいっている筈だ。
とは言え、このままじゃ良くない。
見捨てるのは簡単だし、ある意味チャンスだ。
今なら『一生懸命、面倒はみたけど、当人たちの心が折れたから無理だ』で済む。
だがな……
こいつ等は兎も角。
こいつ等の親には多少の義理があるから。
まだ、見捨てられないか。
「それで、やっぱり、例の事件が元なのか?」
「ああっ、俺はまだやれる! だが三人は……」
俺が来ているのに毛布をかぶったまま出て来ない。
「悪いが、もう良縁は諦めろ! 絶対にもう無理だな! この後、ハーレムパーティの申請しておいてやるから、思うぞんぶん、やりまくれ!」
「お前、なにを言っているんだ!」
「あのな……三人はゴブリンに犯されそうになった恐怖からこうなったんだろう? まぁイチャイチャするだけで経験がない状態で魔物に犯され掛かったんだそれも無理もない。 前にあれだけ言っても無理なんだから、仕方ないから溺れてみれば良い。 酒を飲んで、快楽に溺れれば良いんじゃないか? 冒険者は辛いことがあった時はそうするもんだ」
「いや、だが……それは……」
「もう、終わりだよ! ゴブリンに犯されそうになって泣き寝入りした三職の女なんて、もう良い縁談なんか来るかよ! それを見て助ける事も出来なかった勇者も同じだ。俺が報告しなくても、もう多分情報は知られている。ゴブリンハンターも冒険者なのだから、状況は報告しているだろうからな」
「そんな……」
「ゴブリンに犯され掛かったのが周りに知られているの……」
「いや、そんないやぁぁぁーー」
「という事だから、今更だ! だから、思う存分、酒と快楽に溺れて……それが終わったらゼロからスタートするしか無い。まぁ、もう此処まできたらそれしかないんじゃないか?」
「お前、他人事だと思って」
「他人事だよ! 俺はただの冒険者。お前等みたいな栄光も無ければ、能力も無い……元から持ってないんだから! 正直言えば今のお前等の環境すら、凄く恵まれていると思うよ! 『ジョブという才能』『勇者パーティという立場』実に羨ましい。 お前らが只の冒険者なら、働かなければ金が貰えないから、今頃はスラムいきか、もしくは嫌々ながらも仕事をしている筈だ。 こんな引き篭もりなんて出来ねーよ」
「「「「……」」」」
「まぁ良いや……此処から先は自分で考えな! 俺の考えは冒険者の考え方だから、違う方法があるなら違う方法で構わない。解決すれば、それでいいんだ。 今日はこれ以上話しても無駄そうだから、明日またくるよ」
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