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第35話 ゴブリンシチュー他
しおりを挟むカイト達を戦いの場に向かわせないとな……
まぁ良いや。
今日は、また訓練で。
「カイト達いる?」
「いつも通りです」
とうとう宿屋にいるのがいつも通りになった。
パーティに対して責任を負う立場じゃなくて良かった。
トントントン
いつも通りノックしてドアを開ける。
「あれっ!? 今日はやってないのか?」
「幾らなんでもヤリっぱなしの訳ないだろう?」
「そうよ、猿じゃないし」
「僕をなんだと思っているんだい?」
「そうだよ」
そろそろ、飽きて来た頃だな。
いわゆる賢者タイムだ。
そりゃ、幾らなんでも四六時中引き篭もってやっていれば飽きが来る。
案外、男女の関係って此処からが難しいし、長いのかもな。
「それで? まだ討伐に行かないの?」
「明日からがんばるさぁ……なぁ皆んな!」
「そうよ!」
「うんうん、僕頑張るよ」
「うん、明日からは大丈夫だから!」
「そう? だったら、今日は俺が食事をご馳走するから! 出かけようぜ!」
戦闘は明日からで良い。
今日は……まぁ違う事をするか。
◆◆◆
「どうして、御馳走してくれるのに外に出るんだ?」
「森にくる意味があるの?」
「街で美味しい物食べるんじゃないのか?」
「わかったバーベキューするんでしょう?」
「バーベキューもあるよ! それと美味しいシチューもね」
「そうか、それなら良い」
「外で食べるのも良いわね」
「へぇ~キャンプみたいで楽しそうだね」
「うんうん」
笑っていられるのも今のうちだ。
これから、俺が用意するのは……
「この辺りでよいかな? 俺がテントを張る間、その辺りで休んでいて! 今日は、俺が接待する側だから、出来るまでテントで休んでいて良いからね」
俺は、さっさとテントを張って4人には休んで貰う事にした。
「「「「解った(わ)(よ)」」」」
四人にはテントで休んで貰っている。
これから、此処は地獄のランチの会場になる。
くくくっ。
まずは、あらかじめ狩ってきている、ゴブリンを見た目そのままぶつ切りにして鍋にぶち込む。
簡単に調味料だけ足してただ煮込むだけだ。
これぞ『ゴブリンシチュー』食べられるけど臭くてまずい。
別の鍋にオークの金玉をぶち込み煮込む。
一応は下処理はしてあるけど、これも臭いし不味い。
止めに、薬草と甲虫、芋虫をさっと炒める、これが虫の香草炒め。
まぁ寄食だな。
この場所を選んだのには理由がある。
それは近くの茂みに死体を見つけたからだ。
見た感じならず者みたいで首が無いから恐らくは冒険者に殺された盗賊なのかも知れない。
これを抱えて来て、その辺に並べる。
まぁ、こんな物か?
良し出来たぞ!
「カイト~飯が出来たぞーー」
「ようやくできたのか? 腹が……なんだこれは?」
「うぷっ、うぷっ、なにこの悪臭」
「凄く臭いし……なにそれ、食べ物なの……」
「まさか、それを食べろなんて言わないよね?」
「言うよ! これが今日のご飯だよ!」
「お前、リヒトふざけるなよ! これはなんの嫌がらせだ!」
「いや、嫌がらせじゃないぞ! 良いか? カイト達の目標は魔王の討伐だ。今は人間側で生活しているが、やがて魔族領に入り魔国に潜入する事になる。当然、物資が手に入らないから、こういう食事がメインになる。噂によれば魔族領は獣が少なくなり、魔物が多くなる。さらに言うと周りは敵だらけだから、安息も無い……今から慣れておくべきだ」
「食べ物は兎も角、この死体はなんだ……おかしいだろう?」
「おかしくないぞ! 高位の魔族は人間に近いと言うし……戦争みたいな物だから死体の傍での食事も取らなくちゃならない。今から
慣れていた方が良い」
「これ、本当に食べるの?」
「僕、嫌だよ」
「嫌よ!」
「煩いな! さっさと食えよ!別に食べたく無いなら食べなくても良いけど……困るのはカイト達だよ」
「いただきまーーす! うげっうげぇぇぇーー」
「うぷっ、ごく……嫌だうぷっ気持ち悪い」
「うげぇぇぇぇぇーー生臭くて気持ち悪い」
「なんで虫食べないとならないの うぇっこれ噛んだら苦い」
結局、カイト達は三口目を食べる事は出来ず、ただただ吐きだしていた。
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