【修正版】何でも欲しがる妹?お姉様が飽き性なだけですよね?

水江 蓮

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私を養子に迎え入れたいと言って下さった公爵家との面会は、3日後の週末に決まった。
今日はいつも通りに教室に向かう事にした。
その途中、レオポルト第3王子殿下に声を掛けられた。

「おはよう。アンリ嬢。王妃様から聞いたと思うけど、アタックすること許可されたからこれからは遠慮なくアタックさせてもらうね?」

は?
何を言ってやがるんでしょうか?
この第3王子殿下は?
絶対嫌ですよ?

「はい?まさかとは思いますが、私の婚約者希望なのですか?」

「勿論!俺はずっと前から君に目を付けていたんだから。止められてなかったらもっと早くにアピールしてたよ。」

まさかの王子からの求婚…。
なぜ私なの!?
王族に連なるものになんて死んでも嫌だよ?
一応理由を聞こうと思い、私はレオポルト第3殿下に聞いてみることにした。

「何故私なのですか?王子に相応しい人は他に沢山居られますよね?」

「あんなのは俺の身分か容姿が好きな奴らだ。俺の中身なんて見ていない。」

いやいや、私も貴方の中身なんて知りませんよ?
知りたくもないですし?
私が何も言わずに固まっていると、レオポルト第3王子殿下は話を続けた。

「お前だけが、俺に媚びを売らなかった。初めて会った時もな。」

媚びを売らないのは平民になりたかったからですよ?
平民にとって王族は雲の上の存在なのですから…。
それにしても初めて会ったって学園で?
まぁ、学園でこっそり生活したかったから関わらないようにしてましたけどね?

「初めて会った時って学園でですか?それは普通の事ではないですか?」

私の発言を聞いたレオポルト第3王子殿下はため息をつき、

「あのな!初めてお前と会ったのは街中だ!お前は俺にぶつかり掛けた、そしてその後俺から声をかけようとしたらドーナツを押し付けて去っていったじゃねぇか!?忘れたのか!?」

「え!?あれレオポルト殿下だったんですか?そう言われてみれば…顔が似ている様な…。あれから何度も街中で会いましたが、あれはドーナツ目的ではなかったのですか!?」

「ドーナツ目当てじゃなくお前と話がしたいからお忍びで街中に言ってたんだよ!!なのにお前は毎回話も聞かずドーナツ仲間ですね?とか言ってすぐに居なくなる!!もっと色々話したかったんだよ!学園ではアタックしてはダメだと言われていたから街中でチャンスを伺っていたのに…。」

……ドーナツ目的じゃなかったのか…。
あのドーナツ美味しいから仲間だと思っていた…。

「でもあのドーナツ美味しいですよね?毎回食べておられたじゃないですか?あ、あと私は流石に王族に連なる者になりたくないので申し訳ございませんが他を当たって下さい。殿下の中身を愛してくださる方は他にたくさんいらっしゃると思いますので…それでは失礼いたします!」

私は淑女として許されるギリギリの速さで逃げた。
レオポルト第3王子殿下が何か叫んでいたが聞こえないふりをした。

アピールしてくるトップが第3王子殿下なんて聞いていませんよ!
王妃様!
絶対に王族だけはないない!
ありえない!


この日はレオポルト第3王子殿下を始め数名の子息に告白を受けた。


…あれ?
私実はモテてたの?
エマ曰く、斜め上の行動を起こす令嬢なのに?

ため息をついてカフェで紅茶を飲んでいると、いつも仲良く話をしてくれるサイラスに声を掛けられた。

サイラスは武術に秀でており、学生の身でありながら既に騎士爵を得ている凄い人だ。
サイラスとは話が合いよく話をする仲だ。
私が今の状況に混乱しているとサイラスに伝えると、サイラスは困ったように、

「俺もアンリに告白したいと思っているんだけどダメか?」

と真剣な顔で聞かれた。

サイラスが?
サイラスが私を好き?
え??
その時私の胸がドキドキと高鳴っている事に気がついた。
もしかして私サイラスの事が好きだった!?
うそでしょ!?
アワアワと狼狽えている私を見てサイラスは、

「少しは脈あるって思っていてもいいかな?これからもよろしくな?アンリ。」

そう言って笑いながら頭を撫でてきた。


もう限界!
私の頭のキャパオーバーです…。

とりあえず落ち着いて…
エマに相談だ…。
助けて…エマ…。
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