君までの距離

高遠 加奈

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探しもの

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思い出したかのように、遥香が携帯を手にして操作をはじめる。


「……あったわ…彼だと思う……」

携帯画面には、今見ているドラマの出演者の名前がずらりと並んでいた。

主演の鷹峰から始まり、脇を固める大物俳優、共演女優、いくつか見知った名前のなかに知らない名前を見つけた。

「高遠裕也?」

アタシが遥香を見ると、テーブルの食器をずらし、パソコンを立ち上げていた。
おっとりして見えるけれど、遥香は行動が早くて無駄がない。手際よく検索をかけてくれた。



名前から導き出されたのは、大手の芸能事務所に掲載されているプロフィールだった。

高遠裕也
年齢 26歳
身長 182 体重 68キロ
靴のサイズ 27

大学時代から演劇部に所属。在学中から、劇団フォーマルハウトに所属し公演をこなす。実力派の若手俳優。最近はテレビドラマにも活躍の場を広げつつある。


彼の所属している事務所は、アタシでさえ名前を知っている所で、数多くの俳優や歌手を抱えている。


劇団フォーマルハウトにしても、東京に劇団専用の舞台を持ち、人気俳優の公演ともなれば全国6都道府県を回る、大きな団体。


「…凄いわ……これだけの公演数なのに…チケットはソールドアウトよ。プラチナチケットね……」

遥香の示した液晶画面には、連日ソールドアウトの文字が踊っていた。


出演者には彼の名前もあり、同じ役を二人で交互にこなすダブルキャストが組まれていた。



「……やだ…随分忙しい人なのね……ドラマだって撮ってるでしょう?」

とんとんとパソコンの端を遥香が叩いた。


「この芸能事務所…やり手ではあるけど人使いが荒いのね……売り出し中の新人てことね」

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