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25>>姉の謝罪
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「ティオレイド様はわたくしに会いに来て下さったのよ!? そこに座っていいのはお姉様じゃないわ!!」
両手を胸の前で握り、必死な顔で姉を非難するマリリンにカリンナは眉尻を下げて申し訳なさそうな顔をした。
「マリリン……
わたくし、貴女に謝らなければならない事があるの」
そう言って椅子から立ち上がったカリンナがマリリンに向き直る。
「えぇ、謝って下さい!」
マリリンは妹の婚約者に近付く無作法な姉に怒ってカリンナを睨んだ。
当然『妹の婚約者に妹より先に近付いた事』への謝罪だとマリリンは思った。
しかしカリンナから出た言葉は……
「貴方が前に言った言葉を否定した事、本当にごめんなさい……
今なら分かるわ……貴女の言っていた事が正しかったのね」
「え……?」
マリリンはカリンナが何を言い出したの分からなかった。そんなマリリンに本当に申し訳なさそうな顔をしてカリンナは続ける。
「『将来家族になるなら今から仲良くしたっていいじゃない』、マリリンのあの時の言葉、今なら理解出来ますわ……」
そう言ってウットリとした目でティオレイドを見る姉にマリリンはサッと体から血の気が引くのが分かった。
「っ……は?!?」
「『別にお姉様の婚約者をとろうなんてしてないわよ。ただ仲良くなろうとしただけ』、でしたわよね?
あの時のわたくしは頭ごなしに貴女を否定してしまって……あの時の事、今は本当に反省していますのよ?
だから、謝罪致しますわ、マリリン。
本当にごめんなさい」
そう言ってカリンナはマリリンに向かって頭を下げた。
姉からの初めてのちゃんとした謝罪にマリリンはジワジワと体に広がる恐怖に青い顔を小さく左右に振った。それは無意識の行動だった。
「あ……、あ、……何を………」
何を言っているの?!
そんな反論すらまともに言えない程に困惑したマリリンの唇が震える。そんなマリリンに、顔を上げたカリンナが優しく、ニッコリと笑った。
「マリリン。
貴女の発言が正しかったと認めますわ。
義姉弟になるのですもの、仲良くして当然ですわよね」
そう言ってカリンナは座っているティオレイドに寄り添う様に立ち、その肩に触れた。
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両手を胸の前で握り、必死な顔で姉を非難するマリリンにカリンナは眉尻を下げて申し訳なさそうな顔をした。
「マリリン……
わたくし、貴女に謝らなければならない事があるの」
そう言って椅子から立ち上がったカリンナがマリリンに向き直る。
「えぇ、謝って下さい!」
マリリンは妹の婚約者に近付く無作法な姉に怒ってカリンナを睨んだ。
当然『妹の婚約者に妹より先に近付いた事』への謝罪だとマリリンは思った。
しかしカリンナから出た言葉は……
「貴方が前に言った言葉を否定した事、本当にごめんなさい……
今なら分かるわ……貴女の言っていた事が正しかったのね」
「え……?」
マリリンはカリンナが何を言い出したの分からなかった。そんなマリリンに本当に申し訳なさそうな顔をしてカリンナは続ける。
「『将来家族になるなら今から仲良くしたっていいじゃない』、マリリンのあの時の言葉、今なら理解出来ますわ……」
そう言ってウットリとした目でティオレイドを見る姉にマリリンはサッと体から血の気が引くのが分かった。
「っ……は?!?」
「『別にお姉様の婚約者をとろうなんてしてないわよ。ただ仲良くなろうとしただけ』、でしたわよね?
あの時のわたくしは頭ごなしに貴女を否定してしまって……あの時の事、今は本当に反省していますのよ?
だから、謝罪致しますわ、マリリン。
本当にごめんなさい」
そう言ってカリンナはマリリンに向かって頭を下げた。
姉からの初めてのちゃんとした謝罪にマリリンはジワジワと体に広がる恐怖に青い顔を小さく左右に振った。それは無意識の行動だった。
「あ……、あ、……何を………」
何を言っているの?!
そんな反論すらまともに言えない程に困惑したマリリンの唇が震える。そんなマリリンに、顔を上げたカリンナが優しく、ニッコリと笑った。
「マリリン。
貴女の発言が正しかったと認めますわ。
義姉弟になるのですもの、仲良くして当然ですわよね」
そう言ってカリンナは座っているティオレイドに寄り添う様に立ち、その肩に触れた。
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