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第533話
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最初に目に入ったのは白い機体。 デザインは細身で装甲は最低限。
機動性に振っているのもそうだが、斥力フィールドや空間歪曲の類で防御しているから必要ないのだろう。
あれから色々と調べたが、斥力フィールドは物理に強く、光学兵器は比較的通り易い。
力技での突破はフィールドの閾値を超えた質量を叩きこむ必要があるからだ。
空間歪曲は逆で光学兵器はほぼ逸らせるが、斥力フィールドに比べて質量攻撃にはやや弱い。
防御としての完成度の高さは後者の方が上といった印象を受けるが、隙が無い分燃費が悪いようだ。
使っているエネミーや機体が恒常展開しない最大の理由でもある。
次に目を引くのは全ての機体に共通する顔のようなデザインのパーツ。
胴体に埋まっている形のそれは単なる飾りではなく、一つ一つに操作している人員が入っているのだろう。
ベリアルの短距離転移を絡めたラッシュを捌ける理由でもある。
つまり死角がほぼ存在しないのだ。 火器管制だけでなく奇襲の警戒までしてくれるとは便利な代物だと思いながら意識を機体そのものに戻す。
白い機体。 武装は見当たらないが何処からかドローンや武装を呼び出して使用している。
空間情報変動を見ればどこに現れるのかは分かるのだが、よくよく見てみれば思った以上に厄介な相手であることが分かる。 あの機体はドローンをその場で精製しているのだ。
つまりあの機体の本質は3Dプリンター。
次々と武器やドローンを生み出して手数を増やして敵を圧殺する。
個人戦で現れたら理不尽と感じる破格の性能だ。 本来なら手数を増やせば増やす程思考のリソースが割かれて最終的なパフォーマンスが低下するのでどこかで頭打ちになるのだが、あの機体に限っては火器管制が何人も居るのでいくらでも――上限はあるだろうが――少なくとも個人レベルなら防御を飽和させる攻撃を繰り出す事は容易だろう。
――厄介すぎる。
次、茶色の機体。 こちらも本質的には白とほぼ同じだ。
同じではないのは簡略化されたデザインの似た機体を無数に繰り出してくるのだが、こちらもふざけた事に精製しているようだ。
操作はサブパイロットの連中にやらせると。
無人機は複数での操作ではないので大した事はないが、こちらも際限なく湧いてくるのでいつまでも付き合ってはいられない。 白い機体にも言えるが、対処法は本体を叩く事だ。
ただ、手数で圧倒して来るタイプなので防御を抉じ開けるのは容易ではない。
三つ目、赤――というよりは紅色の機体。 これまでの二機と違って分かり易い。
両肩に大きな砲を乗せており、収束させたエネルギーの砲を放つ。 レーザーのように焼き切るのではなく、極太の光線は相手を蒸発させる事を目的とした必殺の一撃と言える。
こいつの厄介な点はその砲が何処から飛んでくるのかが分からないからだ。
両肩の砲にエネルギー高エネルギー反応。 収束し、発射。
あの威力で三秒もかかっていない事に少しの理不尽を覚えたが、問題はそこではない。
発射された光は砲の目の前に現れた空間の歪みに吸い込まれ、全く別の場所から飛んでくる。
フランスのグリゼルダがやっていたのとほぼ同じ攻撃だ。
転移を用いる事で正面の相手の死角を狙えるというイカサマのような攻撃を繰り出してくる。
加えて攻撃に転移を使っている関係で回避も当然のように転移で賄う。
仮に捉えたとしても重装甲と高出力のフィールドで防御と隙が無い。
――どいつもこいつも斥力フィールドか空間歪曲を使ってやがるな。
次。 緑色の機体で、他の機体に比べてかなりボリュームのある見た目をしている。
恐らくは強化装甲なのだろうがあちこちが盛られている所為で仏像のように見えてしまう。
ヨシナリとしては一番目障りでこのゲーム的に居ちゃいけないだろと思った敵だった。
攻撃はしてこない。 転移とフィールドで防御するだけだ。
なら、こいつは何を担っているのか? 答えはヨシナリの目の前だ。
損傷した敵機に近づくと破損部分にそっと手を翳す。 すると手の平から何か靄のような物が出て破損個所が再生していくのだ。
「ロボゲーにヒーラーとかふざけてんのか!」
思わず叫ぶ。 いつからICpwは剣と魔法のファンタジーになったんだこのクソったれ!
ダメージを受けても回復魔法で即座に戦線復帰は流石に許容できなかった。
いや、頭では理解できている。 恐らくは修理用のナノマシンか何かを散布する機能を備えているのだろう。 着膨れしているのも内部にナノマシンの生産工場を抱えているからだ。
流石に完全に破壊した機体は無理だが、半端なダメージは即座に復旧してくるのは厄介極まりない。
――こいつは真っ先に落とさないと不味い。
そう結論付けた後、次の機体にフォーカス。 紫色のやや地味な印象を受ける機体だ。
こいつも緑と同じぐらいに厄介な機体で何をしてくるのかというと――
ウインドウ表示に微かなノイズ。 ヨシナリは即座にウイルスチェック。
感染を確認、駆除を開始しますとウインドウと作業中である事を示すインジケーターが表示される。
イベント戦でベリアル達がやられたのでユウヤも含めて三人で散々調べた。
ウイルスをばら撒く電子戦機体。 感染すると視界に異常が発生し、物によっては機体の制御を狂わせてくるので違和感を覚えたら即座にウイルスチェックをかける必要がある。
幸いな事にトルーパーにはデフォルトでウイルスの駆除機能があるが、自動ではなく手動で起動させなければならない事もあって違和感を感じたらチェックする癖を付けなければならない。
はっきり言って緑と同じぐらい目障りだった。
何故なら瞬間的な判断が求められる高速戦闘の最中にいちいちウイルスチェックをする手間を要求して来るのだ。
――ウザすぎる!
ヨシナリ的には真っ先に叩き潰したい相手だが、こいつは機動性に極振りしている上、様々な種類の迷彩で姿を消すだけでなく、欺瞞情報をばら撒いて居場所を悟らせない。
見えているが精査しなければアレが本物である保証すらないのだ。
――クソが! 絶対に殺してやる。
次は金色の高級感がある機体。 こいつはシンプルに厄介だった。
背面の大型推進装置。 腰にある独鈷のような代物はブレードの発振装置だろう。
飛び道具は手の平に刻まれているスリットから放たれる不可視の何かだ。
機動性に振っているのもそうだが、斥力フィールドや空間歪曲の類で防御しているから必要ないのだろう。
あれから色々と調べたが、斥力フィールドは物理に強く、光学兵器は比較的通り易い。
力技での突破はフィールドの閾値を超えた質量を叩きこむ必要があるからだ。
空間歪曲は逆で光学兵器はほぼ逸らせるが、斥力フィールドに比べて質量攻撃にはやや弱い。
防御としての完成度の高さは後者の方が上といった印象を受けるが、隙が無い分燃費が悪いようだ。
使っているエネミーや機体が恒常展開しない最大の理由でもある。
次に目を引くのは全ての機体に共通する顔のようなデザインのパーツ。
胴体に埋まっている形のそれは単なる飾りではなく、一つ一つに操作している人員が入っているのだろう。
ベリアルの短距離転移を絡めたラッシュを捌ける理由でもある。
つまり死角がほぼ存在しないのだ。 火器管制だけでなく奇襲の警戒までしてくれるとは便利な代物だと思いながら意識を機体そのものに戻す。
白い機体。 武装は見当たらないが何処からかドローンや武装を呼び出して使用している。
空間情報変動を見ればどこに現れるのかは分かるのだが、よくよく見てみれば思った以上に厄介な相手であることが分かる。 あの機体はドローンをその場で精製しているのだ。
つまりあの機体の本質は3Dプリンター。
次々と武器やドローンを生み出して手数を増やして敵を圧殺する。
個人戦で現れたら理不尽と感じる破格の性能だ。 本来なら手数を増やせば増やす程思考のリソースが割かれて最終的なパフォーマンスが低下するのでどこかで頭打ちになるのだが、あの機体に限っては火器管制が何人も居るのでいくらでも――上限はあるだろうが――少なくとも個人レベルなら防御を飽和させる攻撃を繰り出す事は容易だろう。
――厄介すぎる。
次、茶色の機体。 こちらも本質的には白とほぼ同じだ。
同じではないのは簡略化されたデザインの似た機体を無数に繰り出してくるのだが、こちらもふざけた事に精製しているようだ。
操作はサブパイロットの連中にやらせると。
無人機は複数での操作ではないので大した事はないが、こちらも際限なく湧いてくるのでいつまでも付き合ってはいられない。 白い機体にも言えるが、対処法は本体を叩く事だ。
ただ、手数で圧倒して来るタイプなので防御を抉じ開けるのは容易ではない。
三つ目、赤――というよりは紅色の機体。 これまでの二機と違って分かり易い。
両肩に大きな砲を乗せており、収束させたエネルギーの砲を放つ。 レーザーのように焼き切るのではなく、極太の光線は相手を蒸発させる事を目的とした必殺の一撃と言える。
こいつの厄介な点はその砲が何処から飛んでくるのかが分からないからだ。
両肩の砲にエネルギー高エネルギー反応。 収束し、発射。
あの威力で三秒もかかっていない事に少しの理不尽を覚えたが、問題はそこではない。
発射された光は砲の目の前に現れた空間の歪みに吸い込まれ、全く別の場所から飛んでくる。
フランスのグリゼルダがやっていたのとほぼ同じ攻撃だ。
転移を用いる事で正面の相手の死角を狙えるというイカサマのような攻撃を繰り出してくる。
加えて攻撃に転移を使っている関係で回避も当然のように転移で賄う。
仮に捉えたとしても重装甲と高出力のフィールドで防御と隙が無い。
――どいつもこいつも斥力フィールドか空間歪曲を使ってやがるな。
次。 緑色の機体で、他の機体に比べてかなりボリュームのある見た目をしている。
恐らくは強化装甲なのだろうがあちこちが盛られている所為で仏像のように見えてしまう。
ヨシナリとしては一番目障りでこのゲーム的に居ちゃいけないだろと思った敵だった。
攻撃はしてこない。 転移とフィールドで防御するだけだ。
なら、こいつは何を担っているのか? 答えはヨシナリの目の前だ。
損傷した敵機に近づくと破損部分にそっと手を翳す。 すると手の平から何か靄のような物が出て破損個所が再生していくのだ。
「ロボゲーにヒーラーとかふざけてんのか!」
思わず叫ぶ。 いつからICpwは剣と魔法のファンタジーになったんだこのクソったれ!
ダメージを受けても回復魔法で即座に戦線復帰は流石に許容できなかった。
いや、頭では理解できている。 恐らくは修理用のナノマシンか何かを散布する機能を備えているのだろう。 着膨れしているのも内部にナノマシンの生産工場を抱えているからだ。
流石に完全に破壊した機体は無理だが、半端なダメージは即座に復旧してくるのは厄介極まりない。
――こいつは真っ先に落とさないと不味い。
そう結論付けた後、次の機体にフォーカス。 紫色のやや地味な印象を受ける機体だ。
こいつも緑と同じぐらいに厄介な機体で何をしてくるのかというと――
ウインドウ表示に微かなノイズ。 ヨシナリは即座にウイルスチェック。
感染を確認、駆除を開始しますとウインドウと作業中である事を示すインジケーターが表示される。
イベント戦でベリアル達がやられたのでユウヤも含めて三人で散々調べた。
ウイルスをばら撒く電子戦機体。 感染すると視界に異常が発生し、物によっては機体の制御を狂わせてくるので違和感を覚えたら即座にウイルスチェックをかける必要がある。
幸いな事にトルーパーにはデフォルトでウイルスの駆除機能があるが、自動ではなく手動で起動させなければならない事もあって違和感を感じたらチェックする癖を付けなければならない。
はっきり言って緑と同じぐらい目障りだった。
何故なら瞬間的な判断が求められる高速戦闘の最中にいちいちウイルスチェックをする手間を要求して来るのだ。
――ウザすぎる!
ヨシナリ的には真っ先に叩き潰したい相手だが、こいつは機動性に極振りしている上、様々な種類の迷彩で姿を消すだけでなく、欺瞞情報をばら撒いて居場所を悟らせない。
見えているが精査しなければアレが本物である保証すらないのだ。
――クソが! 絶対に殺してやる。
次は金色の高級感がある機体。 こいつはシンプルに厄介だった。
背面の大型推進装置。 腰にある独鈷のような代物はブレードの発振装置だろう。
飛び道具は手の平に刻まれているスリットから放たれる不可視の何かだ。
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