社員旅行は、秘密の恋が始まる

狭山雪菜

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蜜事

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健吾の住むマンションの地下駐車場に着くと、車から降り運転席側にいる彼の腕に自分の腕を絡めた。
「今日何食べたい?」
彼に夕飯何にするかを聞くと、しばらく悩んだあと
「瑠璃が作るならなんでも、でも昨日も作ってもらったし…一緒に作る?」
「健吾さんと料理!すごい楽しそう!」
クスクス笑いながらエレベーターに乗ると、腕が解かれ腰に回り引き寄せられ、彼の左側の腕の中に入る。ギュッと抱きつくと、微かな彼の匂いがコートの上から香り、うっとりとした。
「…健吾さんの香水の匂い…すごく落ち着く」
「本当?嬉しいなぁ」
私の頭にキスをする彼は、
「瑠璃の匂いも好きだな」
「ふふ、ありがとう」
このまま永遠に褒め合い続けてしまいそうなくらいに、甘い会話が続き目的の階に着いた。
扉を開け中に入ると、向き合い抱きしめ合う。
「瑠璃、好きだよ」
「私も健吾さん」
視線が絡み、軽く触れた唇はすぐに離れてしまい、物足りなく感じて彼を見てしまう。
「可愛い」
そう微笑んだ彼は、私の顎に手を置き固定すると、顔を傾けて私の唇を喰む。何度も何度も喰んでは吸い、なかなかいつもの様にキスをしてくれない焦ったい動きに、我慢出来なくなり踵を上げて彼に口づけをした。彼の胸に手を当て寄り掛かると、腰を支えられて全身で受け止められる。
軽い触れ合いだけのつもりだったのに、だんだんと深くなるキスが離れ難く堪能する。
「んっ、んっ」
くちゅくちゅっと音が響く玄関で、お互いの舌を追いかけては追う。顔の角度を何度か変えると口の隙間から溢れる唾液を、彼は唇を離し舐めとる。そのまま首筋に舌を這わす彼のコートに手を伸ばして、ボタンを外しチャックを外す。
彼も私の上着に手を伸ばして脱がせていき、お互いの上着を脱がすと玄関に置いた椅子に投げた。額を合わせたままお互いの視線を絡ませた。
「…ご飯はあとでもいい?」
「うん、あとがいい」
唇を啄みながら短い会話をしていたが、彼が私の腕を引き急かすように寝室へと連れて行く。

寝室のドアを乱暴に開けると、彼は私をベッドへと座らせそのまま押し倒す。
下から彼を見上げながらも自分のジャケットとブラウスのボタンを外し前を寛げると、黒いブラが露わになった。彼もジャケットを脱ぎネクタイを緩め、Yシャツを脱ぎベッドの外へと投げて行く。私も少し起き上がって全て脱ぎたいのに彼が目の前にいて、それが叶わない。
「…瑠璃」
掠れた声が私の口内に入り、深く濃厚なキスを受ける。
「んっんふっ」
息までも奪いそうな口づけに夢中になって応えてる。
私に馬乗りになり、首筋へと顔を埋める彼は、ブラの上から私の胸を掴み揉んでいく。
腕の服が引っかかり、上手く腕が動かせない私は布団が盛り上がっている箇所を握りやってくる快感に備えた。
チクリとする鎖骨と胸に、彼が赤い印を残していっていることにどうしようもなく、歓喜する。
「ぁっ、ンッンッ」
乳房の盛り上がりを愛撫され甘噛みしては強く吸い、印を残してたあく。彼は私のブラを下にズラしてぷるんと揺れた乳房を、躊躇いもせず口に含むと舌で転がしては強く吸う。彼の身体が私の腰を固定しているので、身じろぎ出来なくて逃げ場がない。
片手で優しくもどかしく揉んでは、もう片方の乳房を舌で刺激を与える。
「んっぁ、アッ」
ぴちゃぴちゃと舐める胸の愛撫に気を取られて、気がついたら彼の指が私の蜜壺に入っていた。
いつの間にか身体が自由になっていた私のスカートをたくし上げ、ズラした下着の中に彼の指がクネクネと動き始めて初めて気がついた彼の指の侵入に、背がのけ反り布団を掴む力が強くなる。すでに溢れていた蜜をぐちゅぐちゅと掻き出し、指を増やしていく彼は上体を起こし、乱暴に寛げたズボンと下着から昂りを取り出して私の内腿に擦り付ける。
彼の昂りの先端からツユが溢れ、私の内腿に塗りたくる彼は私の左片足を上げ、蜜壺に入る指を3本に増やし尚も責める。腿に昂りを擦り付ける速さと、蜜壺に指を出し入れする速さが同じになっているために、まるで本物の昂りが入っている錯覚をして、蜜壺をきゅうきゅうに締め付けてしまう。
「くっ、瑠璃っ」
余裕のない声に彼の限界が近い事を知るが、その度に指が奥へと入り意識が飛ぶ。
「っ、健吾っさ…健吾さんっ」
私の切ない声に彼は、うっと唸り声を上げ、ビュッビュッと熱い証を腿と下生えに掛けると、肌に染み込ませるように先端を腿に押し付けた。その行動でゾクゾクッとした私は、呆気なく達し蜜壺から蜜が溢れていった。



完全に裸になり立てた枕に頭を乗せ状態が少し上がり、膝を立て膝同士をくっつけていると、コンドームをつけた彼が、ギシッとベッドへと上がる。彼の手が私の膝を広げ、彼の眼下に晒された下生えと蜜壺は、期待で小刻みに震えている。彼の証が付いた下生えに指を絡らめ、彼の手についた証が私の口の前に差し出され、彼の手首を掴み口に含む。口内に指を入れ丁寧に舐めては、彼の指をちゅぅちゅうと吸う。彼の方に視線を向けると彼は嬉しそうに目を細めていた。
開いた足の間に身体を入れると、蜜壺に昂りが当たる。ゆっくりと先端が埋まっていき先端が埋まると、一気に蜜壺を貫く。急に蜜壺に入ったために、力が入ってしまい彼の指を噛んでしまう。彼の指を抜こうと彼の手首を引いても、彼は頑として抜こうとしないので、お詫びを込めて噛んでしまった指を丹念に舐める。
彼は私の口の中にある指を曲げ、私の舌に触れ弄る。
私の腰を掴みゆっくりと始まる腰の動きに、今度は彼の指を噛まない様に注意して、ちゅぅちゅうと吸う。
彼の指が私の口から離れると、私の腰に移動した彼の手は打ちつける昂りが速くなる。
はっはっと低い声が耳を掠め、ぐっぐっとひと突きするた度に奥へ奥へと入っていく快感に、もうダメだと甘い喘ぎ声が止まらない、
「ぁっ、好きっ、好きっ、健吾さんッ、好きぃ」
「瑠璃っ瑠璃、愛してるっ」
ぐっと押し付けられた彼の腰が私の腰にめり込んでしまいそうなぐらい強く重なる。
頭が真っ白になって、彼の昂りをぎゅうぎゅうに締め付け、ピンッと伸びた足。
倒れる彼を抱きとめて、止めていた息を吐いた。
私の頭の横に腕をついた彼は、横を向くと私と唇を重ねた。

全身の力が抜けて彼の唇を受け止めていたが、彼の首に腕を回し自分からも舌を絡めた。

離れた唇から、甘い息が漏れると
「好き、健吾さん」
「瑠璃…愛してる、君だけだ」
彼は私の首に顔を埋め、しばらく抱きしめてくれたのだった。
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