4 / 12
4.許さない 〜塔矢side〜
しおりを挟む
塔矢side
塔矢は、涙を滲ませながら一条の話をする真下のことを抱き締めてやりたいと思っている。
だが、恋人がいる真下に触れることなんてできない。
真下に『会えないか』なんて言われてすぐに思い上がってはいけない。
真下は一条の恋人で、真下が抱き締めて欲しいと思っているのも塔矢じゃない。一条だ。
真下に、一条なんてやめて、俺と付き合わないかと言いたい。あんなクソ男に苦しめられる真下なんて見たくない。一条なんかよりも、自分の方がよっぽど真下を幸せにできるという自負すらある。
でも、きっと真下は一条との関係をなんとかしたいから、一条とは別れずに、塔矢に相談を持ち掛けてきたのだろう。
真下の幸せを願うなら、真下と一条がうまくいくようにしてやるべきだ。
「真下。俺に考えがある。お前をないがしろにする一条にわからせてやるんだ」
「え……?」
真下はそこまでは思っていなかったようだ。真下は心の優しい奴だから復讐みたいなことなど考えもしないのだろう。
「ちょっとだけ協力してくれ。あいつを見返してやるんだよ!」
「別にいいよ、塔矢。そんなつもりでお前にこの話をしたんじゃない」
「俺の気がおさまらない。真下をこんな目に遭わせた野郎を俺が許すわけがないだろっ!」
このシナリオの主演は一条×真下。塔矢に与えられた役は、二人の恋を成就させるために存在する悪役だ。
塔矢は、涙を滲ませながら一条の話をする真下のことを抱き締めてやりたいと思っている。
だが、恋人がいる真下に触れることなんてできない。
真下に『会えないか』なんて言われてすぐに思い上がってはいけない。
真下は一条の恋人で、真下が抱き締めて欲しいと思っているのも塔矢じゃない。一条だ。
真下に、一条なんてやめて、俺と付き合わないかと言いたい。あんなクソ男に苦しめられる真下なんて見たくない。一条なんかよりも、自分の方がよっぽど真下を幸せにできるという自負すらある。
でも、きっと真下は一条との関係をなんとかしたいから、一条とは別れずに、塔矢に相談を持ち掛けてきたのだろう。
真下の幸せを願うなら、真下と一条がうまくいくようにしてやるべきだ。
「真下。俺に考えがある。お前をないがしろにする一条にわからせてやるんだ」
「え……?」
真下はそこまでは思っていなかったようだ。真下は心の優しい奴だから復讐みたいなことなど考えもしないのだろう。
「ちょっとだけ協力してくれ。あいつを見返してやるんだよ!」
「別にいいよ、塔矢。そんなつもりでお前にこの話をしたんじゃない」
「俺の気がおさまらない。真下をこんな目に遭わせた野郎を俺が許すわけがないだろっ!」
このシナリオの主演は一条×真下。塔矢に与えられた役は、二人の恋を成就させるために存在する悪役だ。
264
あなたにおすすめの小説
愛と猛毒(仮)
万里
BL
オフィスビルの非常階段。冷え切った踊り場で煙草をくゆらせる水原七瀬(みずはらななせ)は、部下たちのやり取りを静かに見守っていた。 そこでは村上和弥(むらかみかずや)が、長年想い続けてきた和泉に別れを告げられていた。和泉は「ありがとう」と優しく微笑みながらも、決意をもって彼を突き放す。和弥は矜持を守ろうと、営業スマイルを貼り付けて必死に言葉を紡ぐが、その姿は痛々しいほどに惨めだった。
和泉が去った後、七瀬は姿を現し、冷徹な言葉で和弥を追い詰める。 「お前はただの予備だった」「純愛なんて綺麗な言葉で誤魔化してるだけだ」――七瀬の毒舌は、和弥の心を抉り、憎悪を引き出す。和弥は「嫌いだ」と叫び、七瀬を突き放して階段を駆け下りていく。
「……本当、バカだよな。お前も、俺も」
七瀬は独り言を漏らすと、和弥が触れた手首を愛おしそうに、そして自嘲気味に強く握りしめた。
その指先に残る熱は、嫌悪という仮面の下で燃え盛る執着の証だった。 毒を吐き続けることでしか伝えられない――「好きだ」という言葉を、七瀬は永遠に飲み込んだまま、胸の奥で腐らせていた。
【BL】男なのになぜかNo.1ホストに懐かれて困ってます
猫足
BL
「俺としとく? えれちゅー」
「いや、するわけないだろ!」
相川優也(25)
主人公。平凡なサラリーマンだったはずが、女友達に連れていかれた【デビルジャム】というホストクラブでスバルと出会ったのが運の尽き。
碧スバル(21)
指名ナンバーワンの美形ホスト。自称博愛主義者。優也に懐いてつきまとう。その真意は今のところ……不明。
「絶対に僕の方が美形なのに、僕以下の女に金払ってどーすんだよ!」
「スバル、お前なにいってんの……?」
冗談?本気?二人の結末は?
美形病みホス×平凡サラリーマンの、友情か愛情かよくわからない日常。
※現在、続編連載再開に向けて、超大幅加筆修正中です。読んでくださっていた皆様にはご迷惑をおかけします。追加シーンがたくさんあるので、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
【完結済】俺のモノだと言わない彼氏
竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?!
■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
ビジネス婚は甘い、甘い、甘い!
ユーリ
BL
幼馴染のモデル兼俳優にビジネス婚を申し込まれた湊は承諾するけれど、結婚生活は思ったより甘くて…しかもなぜか同僚にも迫られて!?
「お前はいい加減俺に興味を持て」イケメン芸能人×ただの一般人「だって興味ないもん」ーー自分の旦那に全く興味のない湊に嫁としての自覚は芽生えるか??
いつも優しい幼馴染との距離が最近ちょっとだけ遠い
たけむら
BL
「いつも優しい幼馴染との距離が最近ちょっとだけ遠い」
真面目な幼馴染・三輪 遥と『そそっかしすぎる鉄砲玉』という何とも不名誉な称号を持つ倉田 湊は、保育園の頃からの友達だった。高校生になっても変わらず、ずっと友達として付き合い続けていたが、最近遥が『友達』と言い聞かせるように呟くことがなぜか心に引っ掛かる。そんなときに、高校でできたふたりの悪友・戸田と新見がとんでもないことを言い始めて…?
*本編:7話、番外編:4話でお届けします。
*別タイトルでpixivにも掲載しております。
突然現れたアイドルを家に匿うことになりました
雨宮里玖
BL
《あらすじ》
「俺を匿ってくれ」と平凡な日向の前に突然現れた人気アイドル凪沢優貴。そこから凪沢と二人で日向のマンションに暮らすことになる。凪沢は日向に好意を抱いているようで——。
凪沢優貴(20)人気アイドル。
日向影虎(20)平凡。工場作業員。
高埜(21)日向の同僚。
久遠(22)凪沢主演の映画の共演者。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる