好きだから傍に居たい

麻沙綺

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新生活…亜耶

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 音信不通だった遥さん。
 なんで、連絡が無かったのか聞いたら。
「海外研修で、三ヶ月日本に居なかったから?」
 あっけらかんと答える。
「そんなの聞いてないよ。」
 頬を膨らませて言うと。
「言ったら、亜耶泣きわめくだろ? だから、亜耶に気付かれないように行って帰ってきた。寂しかったのなら、電話してこればよかったんだよ。」
 何でもないように言う遥さん。
 確かに泣いてたかもしれないけど、何も知らないよりいいと思う。
 自分から電話していいものかと悩んでしなかった。
 だから、遥さんからの電話を待っていたのに……。


 今、私は遥さんと新居で暮らしてます。
 何故か、婚約期間無しの婚姻となってしまいました。
 まぁ、表向き学校では、鞠山亜耶で通すけど、今は、高橋亜耶です。



 遥さんが帰ってきて早々にお爺様が会長職を引退して、世界一周旅行をお婆様とすると言い出し、お爺様方が住んでいる屋敷に家の両親が住むことになり、今まで住んで居た家は、お兄ちゃんたち新婚夫婦の住居となり、私の行き場が無くなってしまい、遥さんと新居を探して、一緒に住むことになりました。

 元々は、遥さんの研修が終わったら婚約者フィアンセとして発表するつもりだったらしい(遥さんから聞いた)。
 それが。
「亜耶と婚姻してしまえばいい。」
 と、言い出したのが、お爺様。
 で、私の誕生日に入籍しちゃったのです。

 お爺様は、話し合いが済むとお婆様を連れてさっさと旅行に行ってしまいました。
 残った私たち家族は、引っ越しに追われ、やっと落ち着いた所に遥さんの浮かない顔。


「遥さん、どうしたの?」
 私は、遥さんの隣に座り、顔を伺いながら聞く。
「ん……。理事長が、俺に教師をしろって……。取り合えず、お義父さんに相談しないと何とも言えないから、保留にしてもらってるが、多分やると思う。亜耶、ごめん。」
 遥さんの教師姿か……。
 カッコいいんだろうな……。
 私は、単純に見てみたいと思った。
「仕方ないよ。理事長は、遥さんにとって伯父さんだもの。私は、遥さんの教師姿見れるなら、嬉しいよ。」
 何も考えずに口にしていた。
「そう言ってくれると照れるけどな。」
 遥さんが、にっこりと笑う。
「そっか……。お義父さんが承諾したら、教師するかな……」
 遥さんが、ポツリ呟きながら私の頭を撫でる。



 この判断が、間違いだとは思わずに……。

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