好きだから傍に居たい

麻沙綺

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反省…遥

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 理事長である伯父に昨日の顛末を話した。


 まぁ、自分でも行き過ぎた行動だとは思っていたが、亜耶を狙っていた奴等に牽制しておきたかったのも事実だから仕方がなかったとしか言えない。
 それで、亜耶が傷つけられるなら、本末転倒だが……。
 亜耶の後ろ楯が強固なのは、揺るぎ無い事実だしな。
 ただ、そこに漬け込む奴等も居るから、心配なんだ。


「そういやあのお嬢様、婚姻発表パーティーで何か企んでるらしいぞ。」
 突然伯父が言い出した。
「それ、どこ情報?」
 驚愕しながら問えば。
「ん? お嬢様の弟からの情報。迷惑を掛けたからって、直接俺の所に来て言ってたんだ。最近じゃあ、部屋に閉じ籠もって何やらブツブツと口にしながら、企んでいるらしいぞ。」
 そういや、弟が居たっけ。
「あそこには、招待状は送ってない筈だ。参加しようが無い。第一に鞠山元会長の逆鱗に触れてるんだ、呼ばれる筈無い!」
 そう断言できる。
 俺も、来て欲しくない。
「そうかもしれないが、用心しておくに越した事無いだろ。どういう経緯で現れるか、わかったものじゃない。」
 伯父が心配そうに言う。
「あぁ、わかった。雅斗の方にも連絡入れておく。後、陽子さんを亜耶に近付けるのは止めてくれるかな。」
 俺は、昨日の保健室での事を思い出しそう口にした。
「あれが、何かしたのか?」
 伯父が困惑したように聞き返してきた。
「親切心で言ったのだろうが、返って、亜耶が警戒し出した。」
 俺の言葉に疑問符を投げ掛けてくる。
「亜耶に "悩みがあれば相談して" と言ってきた。そんなのできるわけ無いだろう。人一倍警戒心の強い亜耶が、信頼もない人に相談することなんてあるわけが無い。」
 俺の言葉に眉間に皺を寄せだす伯父。
「それが余計な困惑を招いて、昨日は二時間も我を忘れていた。余計な口出しは無用だと伯父さんの方から伝えてもらっても良いか。」
 俺は、確認するように聞けば。
「わかった。その件は、こちらで対応する。悪かったな。」
 伯父が、頭を下げてきた。
 これで一つの憂いが無くなった。
「……で、話は変わるが、旅行の資金にこれを使ってくれ。少ない額だが……。」
 伯父が封筒を出してきた。
 俺には、貰う謂れがないため。
「それは、直接真由か透に渡せば良いじゃないですか。俺が預かることはしたく無い。」
 そう口にした。
 俺が預かるのは違う気がするし、直接親子のやり取りすれば良いのにとも思う。
「そうは言うが、タイミングが難しくて……な。」
 照れ臭いのか、困ったような顔をして俺を見てくる。
「わかりましたよ。これは俺が預かり透に渡します。」
 封筒を手にして、鞄に仕舞う。
「真由の事、頼むな。」
 伯父の顔が、娘を案じる親の顔になってる。
「わかってます。亜耶の気晴らしにもなると思いますしね。」
 俺は、それだけ言って理事長室を出た。
 俺の主体は亜耶だからな。これは外せない。



 亜耶にとって、真由は良い親友関係だと思う。
 唯一同学年で心を許している存在だ。
 今週末は、めい一杯甘やかすつもりだ。
 その前に、昨日やり残した仕事を片付けないと……。
 そう思い、職員室に行けば宮原先生が神妙な顔をしていた。
 どうしたんだろうと不思議に思っていたら。
「お早うございます、高橋先生。」
 と声を掛けられて。
「あっ、お早うございます。」
 慌てて挨拶を返す。
「高橋先生。少しお聞きしたいことがあるんですが?」
 そう言い出した先生の言葉に首を傾げ。
「はい、何でしょうか?」
 逆に聞き返すと。
「うちのクラス、三人の生徒が自主退学となってるんですが、僕が居ない間に何があったんですか?」
 と訪ねられて、そういえば宮原先生出張で居なかったけ……。
 今更ながら、この二日間に起こった事を先生に話す。


「そうですか……。学校が閉鎖にならなかったのは良いんですがねぇ、高橋先生も少しは自重してくださいね。」
 溜め息交じりで釘を指さしてくる先生。
 伯父にも口にされた事を肩を落として聞き。
「申し訳ありません。以後気を付けます。」
 俺には、そう言うしかなかった。











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