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第五章 外からくる現実
第13話 叫べ衝動
しおりを挟む連れてこられてから30分もしないうちに、弦は関節を取り外されて服を着せ替えられた。
クラシカルなメイド服、裾の長いそれは取り外された足など無かったかのように隠す。――完全に人形扱いだなぁ、弦は微笑みながら考えていた。微笑むしかなかった。梨沙は嬉しそうに何度も服を当てがい、結局これに落ち着いたのだ。
「弦くんは可愛いから、何着ても似合うね」
「ふふ、ありがとう……ございます」
愛おしい目を向けながら弦の頬を撫でる彼女に抵抗はしない。この人形化らしき能力のギミックを把握しない限り、在琉も、自分も解放されることがないのだから。
――以前会った時、梨沙は無能力者だった。弦は過去を思い起こす。誘拐の手口、それも普通に家を特定されて、通学途中に連れ去られただけ。特定された経緯はわからない、配信で言ったこともなかったはずだし、引きこもっていたから出先の写真をあげた記憶もない。ただ家族構成だけ、伝えてしまったからそこからバレたのだろうと今なら思える。
まさか今回のように家の中にいて攫われるなどと思っても無かった。――協力者がいるんだろうな、忍び込めるような。梨沙の能力が人形化であることを目の前で確認した以上、自分をここに連れてきたのは別の能力者だと思わざるを得ない。それがきっとぼんやりとした視界で見た知らない女性なのだろう。ただ今のところその女性の姿は見えない。
梨沙に聞いたところで教えてくれないだろう、むしろ他の女のことなんて……と激昂されかねない。弦は協力者を探りたい一方で下手に話題を振ることは避けた。
代わりに梨沙の能力について探ろう、そう決めた。
「……お姉さんに、こんな能力あるの知らなかったな……あの時は何で、俺を人形にしなかったの?」
人形にしてくれたら、逃げなかったのに。どこか寂しげな雰囲気を漂わせながら弦は梨沙に問う。勿論演技だ。かつてが一般人だったことは知っている。能力の出所も予想はついている。だが白々しく質問するだけ。
「ずっとね、あの頃もお人形だったらって思ってた。中学生の頃の弦くん、本当にお人形さんみたいで綺麗で……」
――懐かしむような口調。けれど弦からしたら何一つ懐かしめる言葉ではなかった。薄々感じていたが、彼女が欲しいのはきっと肯定してくれるだけの人形だ。
なのにあの頃の自分は、少しだけこの人に懐いてしまっていたから、そんなことにも気がつけなくて。弦は心臓が掴まれるようだった。
「あの時はね、私も普通だった……買ったんだ、この能力。ちょっと高かったけど、弦くんのために」
弦のために。その言葉に顔を顰めそうになる。その響きは甘く、しかし怨嗟の様に聞こえたからだ。純粋な好意からの行動ではないのが伝わってくる。
弦は声を絞り出す。
「お金は……大丈夫なの? 俺のためなんかに……そんな……」
「元から借金しかなかったから。……弦くんのことは売らないけど、きっといい値段付くんだろうな……」
愛おしそうに、弦の胸元を撫でる梨沙にゾッとした。なぜ今自分につく値段の話をしたのか、あまり考えたくない考えが浮かぶ。
「……お姉さん捕まらない……? 俺、梨沙お姉さんが捕まるの、嫌……」
弦は、「梨沙を心配しています」、そう伝わるように視線を逸らさず少し震えながら声を出す。いや、震えてるのは本心かもしれない。怖い、そう思う気持ちを取り繕っているだけで。彼女にとって人権など最早考慮に値しないのだと分かってしまったから。
弦の言葉に梨沙は大きな笑い声を出した。
「あはは、もう捕まったんだよ弦くん。だから失うものも無いの、親もね、友達ももういない! だから弦くんだけいればいい……ね、ゆづるくん……」
「梨沙、お姉さん……」
――これは、もうあの頃慕ってしまった人とは違う。いやそもそもどんな人なのか、配信越しにしか知らない自分に語る資格はない。それでもあの時の彼女は弦のことも心配してくれてたはずで。姉がいたらこんな感じだったのかな、なんて思うくらいには寂しさを詰めてくれた人だった。
体の震えを見て梨沙は漸く薄ら笑いを取り戻し、弦の頭を撫でる。ゾワゾワとする感覚が背筋を走った。
「安心して……殺しては無いの。人形化は掛け直さなければ数日も持たないし……」
何に安心したらいいのだろう。しかし数日持たないと言うのは良いことを聞いた、パーツさえ外されなければ在琉は無事に戻る可能性がある。
弦はあくまで、梨沙の言葉を信じるように安心したふりをする。軽く目尻を下げて微笑み梨沙の手に頭を押し付ける。吐き気がしたが、手足がない以上、使えるのは頭くらいだった。
それから弦は梨沙とたわいもない話をしながら過ごしていた。それしか出来ないから。
彼女はいろんなことを語った。この後、弦とは一緒に暮らし続けたいのだとか、自分の逮捕前の楽しかった話。家族からは縁を切られ、友人も失ったこと。頼るものがない中で保釈後はただ弦のことを考えて、闇金から金を借りて能力を得たこと。過去のこととして処理されたそれらは、どこか当てつけの様に弦を絡めていた。けれど弦を想う気持ちも嘘ではない様で、愛おしいと表現してくるのは変わらない。
「私ね、あの時本当に弦くんに救われてたんだ……。いつも優しくお話聞いてくれて、弦くんも私に甘えてくれて……」
「梨沙お姉さん……」
――やや捏造されているが確かにあの頃はそうだったな、と弦は思い返す。両親が死んで間もない頃、寂しさを埋めるように、仲良くなった梨沙と今みたいにたわいない話しをした。そして少しだけ自己開示してしまった、配信を始めた理由が親の死であると。まさか夫婦で亡くなったと言う情報から、弦の素性を突き止めてくるとは思っていなかったが。
梨沙は仕事に疲弊していた普通の新卒社会人だった。だから仕事の愚痴、同僚とのうまくいかなさ、それらを配信のコメントでやり取りした記憶がある。まだ無名だった頃の、一対一な配信。だからこそそこまで思いが膨れ上がったのだろう。お互いに特別だったから、距離が縮まってしまった。
「俺も……梨沙お姉さんに寄りかかれて、あの時は幸せでした」
伏せ目がちに弦は答える。幸せかと言われれば楽しかったと答えられる。人の役に立てる感覚、人と話せることが。
ただ誘拐された時点でその感覚も薄れた、楽しかったかもしれない思い出は面倒ごとの教訓へと変化した。
梨沙は弦の手に触れ、自分の頬へ運ぶ。好き勝手される手足に少しだけ気分が悪い。でも、これはチャンスかもしれない。
「ちゃんと……梨沙お姉さんに触れたい……だから手だけでも、戻して……?」
甘い声で、懇願するように。どこか上目遣いに見えるように角度を整えて。――その能力のギミックを知るために。
「弦くん可愛い……! 私に触れてくれるの?」
梨沙は有難いことにその策略には気づいていなそうだった。ただ喜んで、弦の感覚を戻す。不思議なことに何もなかったかのように腕は戻った。あの球体関節も見る影はない。
ぐーぱー、と動かしたあと、弦は梨沙の頬を撫でる。そのために戻したのだから今はそうする。動きも悪くない。むしろ、攪真に壊されたあの時よりも動く。手枷だけが少し重たいが、これならば時間稼ぎさえすれば在琉も助かるだろう。
その事実につい笑みが溢れる。それをどう解釈したのかはわからないが、梨沙も嬉しそうに笑ってまた弦の頭を撫でた。
「弦くんとまた触れ合えて嬉しい……」
安心したかのように、弦は目を細めてその手に頭を押し付ける。自分のプライドなどこの場面では何の役にも立たない、打開するためならばこの程度恥とも思わなかった。
「弦くん可愛い……やっぱりアレは嘘なんだね」
しかし続いた言葉にまた警戒する。
「なにが、ですか」
「あの眼帯の子、恋人だなんてみんな言うけど、嘘なんだよね。」
その声はまるであれはいらない、とでも続けそうな声だった。嫌な予感がする。眼帯の子、つまり織理。彼を恋人だなんて公表した覚えもないが、いつからか監視されてたのだろうか。それとも、自分を知る誰かが公表したのか。嫌な予感がする。
「もしかして、織理にも……?」
否定して欲しい、そんな思いで弦は聞く。人形化した体に汗はかかなかった。
「うん、あの子が1番ウザいんだもの」
けれど期待は裏切られた。いや、想像通りだった。でも人質にしたのは在琉だったはずでは、弦は会話を思い出しながら考える。在琉と常に一緒に居させた織理にも何かできたのだろうか、となればこの能力の発動条件は? 焦る心と裏腹に頭は考えることをやめられなかった。そんなことを考えたところで人質にされているものを救えるわけではないのに。
梨沙は携帯を取り出した。少し操作してからその画面を弦に向ける。その時点で弦の頭は警鐘を鳴らす、行われるのなんて二つしか予想がつかない。
画面には誰かの手のひらが映されていた。カメラを塞いでいるのだろう、そしてその手がどけられちらりと顔が映る。
「俺を……連れてきた人……?」
「よく覚えてるね、そう今回弦くんを連れてきてくれた人」
つまり協力者だ。その背景は室内で、よく見知った光景だった。――自分たちの家、リビングの前。
カメラが動き、ソファの方へ近づいていく。弦は息を飲んだ。床に転がるぬいぐるみ、少し大きいけれどデフォルメされたぬいぐるみ。眼帯の様な装飾のある……
「し、きり……?」
あの大きさになっても大丈夫なの? あんな無造作に転がされて、? ドールならまだ分かる、等身大のままだから治るかもと思わせる。けれどあれでは。弦の体は震えたかった、動く片腕だけが拳を握りしめる。
その人形を、女は軽く蹴飛ばした。ころん、と転がるぬいぐるみに涙が出てくる。
「や、め……! なんで……!」
梨沙に目を向けると彼女は笑っていた。そのままカメラはソファの方に向けられた。そこには横たえられた在琉がいた。こちらはそのまま等身大で、ただ関節が見えていることから自分と同じだと分かる。
――攪真は? 誰かあの場に動ける人はいないの? このままだと2人とも……。呼吸が浅くなっていく、恐怖が体を支配していく。
動かない在琉、ぬいぐるみのようになった織理。女は織理の腕を掴んで持ち上げた。
「や、やめて……!! これ以上織理と在琉に手を出さないで……!!」
弦は流石に叫んだ。もう取り繕うこともできない、想像が先を進みすぎて嫌な展開しか頭に浮かばなかった。ぬいぐるみ、千切られたら戻らない気がする。あの人が2人を壊してしまう。
梨沙は優しく弦の頬を挟み、顔をむき合わせる。
「でもアレがいると弦くん、気になっちゃうよね?」
声には弦への気遣いが滲んでいた。あくまでも弦のためです、とでも言いたそうに。――嫌がれば嫌がるほど、きっと止めることはできなくなる。なら、自分にできることは……この何一つ自由にならない体で出来ること。
弦は彼女の胸元に頭を寄せる。
「っ、俺、あなたの人形になる……! もう逃げない、ずっとここに、います、から……」
本当の懇願、涙を流して動くようになった手で梨沙に縋る。織理達が殺されるよりは全然マシだ。生きていればどうにかなるけれど、死ぬまでいかなくともちぎれた体は戻らない。
頬を伝う涙を掬いながら、梨沙は恍惚とした笑みを浮かべる。
「じゃあアレが死んでも問題ないね。だってもう会わないんだから」
弦の表情は一瞬消えた。声が出ない。この程度の事ではこの人を止めることはできないのか。むしろ、間違いだった? ならどうしたらいい。ただ震えを隠さずに考えるしかなかった。彼女は続けた。
「私ずっと待ってた。面会に来てくれるかなって。……なのに弦くん来なかったね」
それは憎悪だ。愛と共に叫ばれる恨み。彼女は自分を恨んでいるのだと、そしてそれが織理達への報復になっているのだと理解した。もう言葉で引き止められる段階にない、弦は自分の無力さを呪った。面会なんて考えたこともない、勝手に人を攫って犯罪者になったのは貴方なのに、そう叫びたかったがそれも無意味だ。
目を逸らしていた画面に目を向ける。女は挑発するかのように一度だけ手を振った。そして織理の肩と腕を掴み、まるで引き抜くかのような姿勢を取る。
「や、……『やめろ!!!!』」
咄嗟だった。能力を込めて弦は叫ぶ。
その一瞬、彼らの動きが止まった。ずきんと目の奥に痛みが走る。何か生暖かいものが顔を伝ったが、そんなこと気にしていられなかった。
「ふ、ふふ……意味、なんて無かったんだ……もう、全部……」
――できる出来ないではなく、やるしか無い。自分の能力の弱さを知っている、ただ自分の言葉に意思を乗せるだけの能力。織理達のように人を操る力なんて、無い。
だから限界まで叫ぼう、あの子達が助かるならそれでいい。
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