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番に囲われ逃げられない
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「ちょっと、どの顔下げて僕に告白してるの?キモいんだけど⁉整形してイケメンなってから来たら⁉
あっ、……あーん颯人ぉ~あのキモいのが告白してくるぅ~」
告白相手を罵っていた声色が一気に甘い声に変わり、俺の隣にいる颯人の腕に自分の腕を絡ませ擦り寄る。可愛らしい顔で目を潤ませ上目遣いに見つめている春日から、甘い香りがほんのり漂ってくる。
「あ~ハイハイ。毎日颯人に媚びるのご苦労さん」
「煩い奏!ねえ颯人ぉ一緒に帰ろぉ?」
「寮まで数分なのに乙~」
「黙れバカ」
颯人は少し困った顔をし「じゃあ行こうか」と腕に絡まる春日と一緒に教室を後にする。
(いや、告白して玉砕したヤツと残された俺の立場考えてくれよ)
「………え~と、うん、春日の事分かってて告白したんだよな?ま、自業自得という事で。じゃっ、お疲れさん」
「えっ、あっ」
慰めるのも面倒なので素早くカバンを引っ掛け教室を抜ける。
前に同じシチュエーションで慰めたら後で(俺が)大変な事になったのでそれ以降は放置している。ま、春日の告白に遭遇しただけで俺の身は安全ではないのだが。
教室を出てすぐ颯人と春日に追いつく。春日が嫌そうな顔をしているが俺もお前が嫌だ。しかし颯人と同室なので仕方なしに後ろを歩く。
お互いの寮へと続く道の分岐点に着くと部屋に入れろ入れないの応酬が始まるのがパターン化している。それがまた面倒い。どうしても部屋に入りたい春日と絶対入れたくない颯人、結局Ωの春日はα寮に入れないのだから諦めろと思う。
春日の颯人への想いは華麗な一方通行だ。
「ねぇ~いいでしょぉ?僕颯人の部屋で一緒に宿題やりたいんだぁ」
「ごめんね、」
「オイオイ、お前ヒート近いだろ?あわよくば颯人に襲ってもらおうとしてない?うひー怖えぇ、ヤバい行こうぜ颯人。春日はサヨナラ~」
「なっ⁉」
α寮とΩ寮は離れて建っている。問題が起きない様にの措置で春日の部屋があるΩ寮にはαは入れない。勿論その逆も然り。それでもこっそり入る輩は少なからずいる。春日はそれを知っているからこそ部屋に入りたいとグイグイくるのだろう。
そんなやり取りに鍵を指で回しながら颯人を促し春日を追い払うように手をヒラヒラさせる。
「クソバカ奏!毎回邪魔すんなよ!」
「毎度目の前で同じ事される俺の身になってくださーい。バイバイキーン」
騒ぐのを無視し寮へ帰り部屋のドアを締め施錠する。疲れてため息をつき振り返ると颯人はまだ玄関に立ったままだ。さっきまで春日に腕を絡められていた箇所を見つめ不快を露わにしている。
「颯人?」
5cmほど背の高い颯人の顔を覗き込むと長めのアシンメトリーにしている俺の前髪を長い指先でさらりと弄りゆっくり唇を重ね
「また今日も奏以外に触られた」
「うん」
「気持ち悪い」
「うん」
「消毒して」
「うん」
俺の返事を合図にキスを深くしていく。歯列をなぞりお互いの唾液を舌で絡め取りながらぴちゃぴちゃと音を立てながら交わしていく。
「んふ……はぁ…」
「奏……お風呂」
「ん」
唇を離し互いの部屋で制服を脱ぎ浴室へ行く。お高い私立高の寮だけあって二人部屋は2LDKになっていて風呂トイレ付きだ。
浴槽をお湯が溜まるまで颯人はボディソープを泡立てた手で俺に体を擦らせ洗わせる。特に触られた所を念入り俺の手で洗われないと気がすまないらしい。
しかし颯人は潔癖ではない。
その証拠に既に反り上がっている颯人自身を学校のトイレや体育用具部屋なんかで俺の中に突っ込むのだから。
颯人曰く「奏以外に触られたくない」らしい。……あまり嬉しくねぇ。
颯人はここの学校の理事長の息子だ。その特権で自分の同室になる人間を入学前に精査した時に俺に決めたらしい。「運命だよ」と爽やかに微笑んでいたが同室になった初日に突っ込まれた俺の身になってほしい。ドア開けたら目の前に柔らかな笑顔のイケメンが立っていて、荷物を解く前にあれよあれよと言う間に裸にされ理解が追いつく前にインされた俺。同室は理事長の息子権限発動だと。コイツに権力持たせんなよ理事長よぉ。
執着とも言える行為に1年経ってもついていけない俺。颯人の事は嫌いではない。セックスは気持ち良い。俺へ向けられる執着が凄く、そんなに好きならと絆されている自覚はあるが、好きかと言われるとよく分からない。初めましてから10分でインするヤツを無条件で好きになる人間がいたら教えてほしいものだ。
「何考えてるの?俺以外の事考えてるなら許せないなぁ」
全身泡まみれの体で真正面から抱きつき擦り付けてくる。既に開発済みである乳首はあっさりとぷっくり突き出し、擦れる刺激に下半身も反応してしまう。
「ここの刺激だけで反応するなんて…奏可愛い」
嬉しそうに乳首を捏ね回し弾く度に体が跳ね鈴口から透明な蜜が溢れ出す。
「ンッ……あっ…ちょっ、それダメだって!」
腰を抑えられ反り立つ颯人のモノで俺の竿と袋を擦り上げ、手のひらを尻に這わせゆっくりと後孔の襞を撫で回す。泡が適度な滑りをもたらし早急に射精感がこみ上げてくる。
「やっ、颯人、それっダメっ!ンンッ!!」
我慢していたのに後孔につぷりと中指を挿し込まれた刺激であっさりと吐精してしまう。くたりとした体を支えられシャワーで泡を流し湯が溜まった浴槽へ入る。勿論颯人が俺を後ろから当たり前のように抱きしめた状態だ。
颯人は吐精したダルさで俯いた状態になっている俺の項に貼りつく髪を搔き上げ髪の根元に近い所にある噛み跡に舌を這わせる。
「あっ……」
Ωの急所である項を舐められ甘い吐息が出てしまう。1年の時、ヒートで颯人に噛まれた跡だ。
「あぁ……俺のΩ…奏、愛してる」
項を甘噛し舐めながらキスを何度もしてくる颯人に身悶え喘ぎながらあの時コイツ躊躇しないで噛んだなぁ…と思い出す。
俺は元々Ωとしてこの学校に入るつもりだった。なのに入寮でα寮へ連れて来られ手違いかなと部屋に踏み込んだのが運の尽き。訳も分からず襲われ事後に貞操帯を外しどこで手に入れるのか分からないαのフェロモンに近い香水をつけて生活しろと有無を言わさない笑顔で言われ更に「ヒートきたら項噛むから」と決定事項の様に言ってくる颯人に脳が処理しきれなくて頷いてしまったのは今でも悔やまれる。
俺はΩにしては高すぎる175cmで細身、綺麗系のイケメンと周りから言われている。それもあって今のところΩとは気付かれていない。
ヒートの時も「季節の変わり目って体調崩すよね~」で済んでる不思議。今更Ωだとバレるのが面倒なのであと1年半隠し通す所存。大学は附属の大学ではなく海外の大学へ行く予定だし。
「やっ…颯人ぉ…のぼせる…」
長時間風呂に入り執拗に項を愛撫され頭がぼーっとしてくる。
「ああ、ごめん。あまりにも愛しくて夢中になってしまった」
ぐったりしている俺を抱え丁寧にバスタオルで体を拭かれベッドに腰を下ろし水のペットボトルを渡す。喉を通っていく冷たさが気持ちいい。
「奏」
「ん?んんっ……」
俺の前まで来ていた颯人に軽く肩をぽんと押されベッドに仰向けに倒れ込む。そこにまたがった颯人が早急だけど優しく唇を重ねてくる。
強引なのに優しい。
普段の行動もセックスも初めてを奪われた時もそうだった。
角度を変えながらキスをしながら細く長い指先で胸の頂をなぞり押し潰す。
既に軽い刺激にも快感を拾ってしまうように開発されているそこは更なる刺激の期待にぷっくりと主張し下腹部も芯を持ち始める。そこに臍まで反り上がっている剛直で擦られ呆気なくガチガチに硬くなり気持ち良さに出た喘ぎが触れている唇から颯人へと伝わる。
「はぁ……ちょっとの刺激で感じて可愛い。快楽に弱い奏尊い……」
「なっ…こんな体にしたの颯人だろ!」
「うん、責任はとるよ。一生ね」
うっとりとした表情にドキッとし、これからの行為に期待して腹の奥が疼き蜜をどろりと溢れさせ後孔をぬめらせる。
「ほら、後孔も挿れてほしくてヒクついてる」
くちゅりと音をたて孔に指を当て中へと押し入れる。それだけで快楽を拾い腰が跳ね掻き回される度に揺れる。
「あっ、ンッ、やあっ、もっと……もっと指増やしてぇ…」
物足りなさを感じねだると3本に増やされバラバラの動きに喘ぎが大きくなる。
「イイ……気持ちイイよ颯人ぉ…………あっ、コリコリっ…コリコリ好きぃ………!」
「ふふっ、奏のイイトコだもんね。いっぱいトントンしてあげる」
俺をうつ伏せにし腰を上げさせぷっくりとした前立腺を引っ掻きながら鈴口から溢れる透明な液を自身に纏わせ握り込み擦り上げる。
「ひやぁぁぁ、前も後ろも一緒はらめぇ!腰が勝手に揺れちゃうよぉ!イク、イクから、も……イクぅー!!!」
前後同時に攻められた下半身は我慢することなく絶頂し、颯人の指を締めつけ蠢き吐精する。しかしその動きは止まる事なく動かされ続けよがり喘ぐ。その後中から指が抜かれる時も、その感触に嬌声を発してしまうくらいそこはドロドロぐちゃぐちゃになっている。
「これからだよ奏」
そう言うと泥濘んだ後孔に剛直をあてがい一気に貫く。
「――――――~っっ!!」
隘路を容赦なく分け入った楔は太く長く奥壁まで到達し、腰から上へと痺れに似た快感が突き抜けビクビクと剛直を締め付ける。
「…クッ、、、奏もう少し力抜いて」
「ムリっ、入ってるだけで感じちゃうっ」
「…そんなに煽んないで…優しくできない……!」
腰を掴みすぐさま激しく挿送しガツガツと打ち付ける音にぐちゅぐちゅという粘度ある卑猥な音が耳に響き興奮が体を溶かす様に薄紅色に色づかせる。
「あんっ、あんっ、すごいっ、はやとっ、イイっ、……ひあっ、なかで大っきくっ………もっ…イクっ、イクっ、あああぁァァァ―――!!!」
「っ!!俺もっ、中にだすよっ!!」
絶頂を迎え颯人を何度も締めつけ背を仰け反らせ震えた直後に熱い飛沫が大量に奥に注がれその気持ち良さで再度達し意識を手放した。
「うん…………」
意識を取り戻した時には体を軽く拭かれベッドの縁に座る颯人に髪を撫でられていた。
「何分くらい気ィ失ってた?」
「10分くらいかな。起きれる?奏のお腹がぽっこりするくらい出しちゃったから風呂場で掻き出そう」
抱き上げられ風呂場で精子を掻き出される行為に再度悶えぐったりしながらも部屋着に着替え食堂へ夕飯を食べに行く。体力があるΩで良かったよ俺。
それから春日はやはりヒートだったらしく学校に来たのは1週間後だった。
「お~、久しぶり。お疲れさん」
「バカ奏のせいでまた1人だった…」
「いや、いい加減別のヤツ見つけろよ」
「あ~ん、颯人ぉ。次こそは一緒に過ごして~」
するりと颯人の腕に絡みつき擦り寄る春日を困ったように見つめるヤツを見て穏やかな1週間グッバイと心の中でため息をつく。
「おーおー、お前が休んでいる時に進路希望の紙来ていたぞ。俺回収係たから早く出しやがれ」
「え~、面倒い。…ねえ、颯人は附属の大学行くんでしょ?僕もそうしようかな?」
「ん?俺は奏と一緒に海外の大学に行くよ」
「「へっ⁉」」
「いやいや、聞いてないし。ってか俺海外の大学行くって言ってないよね⁉」
「ああ、奏のお母さんに聞いたんだ」
「何うちの親と連絡取り合ってるんだよ!」
「うん?奏と同じ大学行くって言ったら奏を宜しくって言われたけど?」
「うちの親も何宜しくしてんだよ!俺何も聞いてねぇ!」
唖然とする春日を尻目に文句を言えば耳元でうそぶく。
「だって番だもん。一生責任取るっていったよね?俺は奏とずっと一緒にいるよ」
どうやら俺はあの寮に足を踏み入れた時から颯人に囲われ逃げられないようだ。
それを嫌がらず受け入れている俺も大概だな。
「大学での同棲生活、今から楽しみだね」
更に楽しみで仕方ないという声色で囁く颯人はどこまでも爽やかだった。
あっ、……あーん颯人ぉ~あのキモいのが告白してくるぅ~」
告白相手を罵っていた声色が一気に甘い声に変わり、俺の隣にいる颯人の腕に自分の腕を絡ませ擦り寄る。可愛らしい顔で目を潤ませ上目遣いに見つめている春日から、甘い香りがほんのり漂ってくる。
「あ~ハイハイ。毎日颯人に媚びるのご苦労さん」
「煩い奏!ねえ颯人ぉ一緒に帰ろぉ?」
「寮まで数分なのに乙~」
「黙れバカ」
颯人は少し困った顔をし「じゃあ行こうか」と腕に絡まる春日と一緒に教室を後にする。
(いや、告白して玉砕したヤツと残された俺の立場考えてくれよ)
「………え~と、うん、春日の事分かってて告白したんだよな?ま、自業自得という事で。じゃっ、お疲れさん」
「えっ、あっ」
慰めるのも面倒なので素早くカバンを引っ掛け教室を抜ける。
前に同じシチュエーションで慰めたら後で(俺が)大変な事になったのでそれ以降は放置している。ま、春日の告白に遭遇しただけで俺の身は安全ではないのだが。
教室を出てすぐ颯人と春日に追いつく。春日が嫌そうな顔をしているが俺もお前が嫌だ。しかし颯人と同室なので仕方なしに後ろを歩く。
お互いの寮へと続く道の分岐点に着くと部屋に入れろ入れないの応酬が始まるのがパターン化している。それがまた面倒い。どうしても部屋に入りたい春日と絶対入れたくない颯人、結局Ωの春日はα寮に入れないのだから諦めろと思う。
春日の颯人への想いは華麗な一方通行だ。
「ねぇ~いいでしょぉ?僕颯人の部屋で一緒に宿題やりたいんだぁ」
「ごめんね、」
「オイオイ、お前ヒート近いだろ?あわよくば颯人に襲ってもらおうとしてない?うひー怖えぇ、ヤバい行こうぜ颯人。春日はサヨナラ~」
「なっ⁉」
α寮とΩ寮は離れて建っている。問題が起きない様にの措置で春日の部屋があるΩ寮にはαは入れない。勿論その逆も然り。それでもこっそり入る輩は少なからずいる。春日はそれを知っているからこそ部屋に入りたいとグイグイくるのだろう。
そんなやり取りに鍵を指で回しながら颯人を促し春日を追い払うように手をヒラヒラさせる。
「クソバカ奏!毎回邪魔すんなよ!」
「毎度目の前で同じ事される俺の身になってくださーい。バイバイキーン」
騒ぐのを無視し寮へ帰り部屋のドアを締め施錠する。疲れてため息をつき振り返ると颯人はまだ玄関に立ったままだ。さっきまで春日に腕を絡められていた箇所を見つめ不快を露わにしている。
「颯人?」
5cmほど背の高い颯人の顔を覗き込むと長めのアシンメトリーにしている俺の前髪を長い指先でさらりと弄りゆっくり唇を重ね
「また今日も奏以外に触られた」
「うん」
「気持ち悪い」
「うん」
「消毒して」
「うん」
俺の返事を合図にキスを深くしていく。歯列をなぞりお互いの唾液を舌で絡め取りながらぴちゃぴちゃと音を立てながら交わしていく。
「んふ……はぁ…」
「奏……お風呂」
「ん」
唇を離し互いの部屋で制服を脱ぎ浴室へ行く。お高い私立高の寮だけあって二人部屋は2LDKになっていて風呂トイレ付きだ。
浴槽をお湯が溜まるまで颯人はボディソープを泡立てた手で俺に体を擦らせ洗わせる。特に触られた所を念入り俺の手で洗われないと気がすまないらしい。
しかし颯人は潔癖ではない。
その証拠に既に反り上がっている颯人自身を学校のトイレや体育用具部屋なんかで俺の中に突っ込むのだから。
颯人曰く「奏以外に触られたくない」らしい。……あまり嬉しくねぇ。
颯人はここの学校の理事長の息子だ。その特権で自分の同室になる人間を入学前に精査した時に俺に決めたらしい。「運命だよ」と爽やかに微笑んでいたが同室になった初日に突っ込まれた俺の身になってほしい。ドア開けたら目の前に柔らかな笑顔のイケメンが立っていて、荷物を解く前にあれよあれよと言う間に裸にされ理解が追いつく前にインされた俺。同室は理事長の息子権限発動だと。コイツに権力持たせんなよ理事長よぉ。
執着とも言える行為に1年経ってもついていけない俺。颯人の事は嫌いではない。セックスは気持ち良い。俺へ向けられる執着が凄く、そんなに好きならと絆されている自覚はあるが、好きかと言われるとよく分からない。初めましてから10分でインするヤツを無条件で好きになる人間がいたら教えてほしいものだ。
「何考えてるの?俺以外の事考えてるなら許せないなぁ」
全身泡まみれの体で真正面から抱きつき擦り付けてくる。既に開発済みである乳首はあっさりとぷっくり突き出し、擦れる刺激に下半身も反応してしまう。
「ここの刺激だけで反応するなんて…奏可愛い」
嬉しそうに乳首を捏ね回し弾く度に体が跳ね鈴口から透明な蜜が溢れ出す。
「ンッ……あっ…ちょっ、それダメだって!」
腰を抑えられ反り立つ颯人のモノで俺の竿と袋を擦り上げ、手のひらを尻に這わせゆっくりと後孔の襞を撫で回す。泡が適度な滑りをもたらし早急に射精感がこみ上げてくる。
「やっ、颯人、それっダメっ!ンンッ!!」
我慢していたのに後孔につぷりと中指を挿し込まれた刺激であっさりと吐精してしまう。くたりとした体を支えられシャワーで泡を流し湯が溜まった浴槽へ入る。勿論颯人が俺を後ろから当たり前のように抱きしめた状態だ。
颯人は吐精したダルさで俯いた状態になっている俺の項に貼りつく髪を搔き上げ髪の根元に近い所にある噛み跡に舌を這わせる。
「あっ……」
Ωの急所である項を舐められ甘い吐息が出てしまう。1年の時、ヒートで颯人に噛まれた跡だ。
「あぁ……俺のΩ…奏、愛してる」
項を甘噛し舐めながらキスを何度もしてくる颯人に身悶え喘ぎながらあの時コイツ躊躇しないで噛んだなぁ…と思い出す。
俺は元々Ωとしてこの学校に入るつもりだった。なのに入寮でα寮へ連れて来られ手違いかなと部屋に踏み込んだのが運の尽き。訳も分からず襲われ事後に貞操帯を外しどこで手に入れるのか分からないαのフェロモンに近い香水をつけて生活しろと有無を言わさない笑顔で言われ更に「ヒートきたら項噛むから」と決定事項の様に言ってくる颯人に脳が処理しきれなくて頷いてしまったのは今でも悔やまれる。
俺はΩにしては高すぎる175cmで細身、綺麗系のイケメンと周りから言われている。それもあって今のところΩとは気付かれていない。
ヒートの時も「季節の変わり目って体調崩すよね~」で済んでる不思議。今更Ωだとバレるのが面倒なのであと1年半隠し通す所存。大学は附属の大学ではなく海外の大学へ行く予定だし。
「やっ…颯人ぉ…のぼせる…」
長時間風呂に入り執拗に項を愛撫され頭がぼーっとしてくる。
「ああ、ごめん。あまりにも愛しくて夢中になってしまった」
ぐったりしている俺を抱え丁寧にバスタオルで体を拭かれベッドに腰を下ろし水のペットボトルを渡す。喉を通っていく冷たさが気持ちいい。
「奏」
「ん?んんっ……」
俺の前まで来ていた颯人に軽く肩をぽんと押されベッドに仰向けに倒れ込む。そこにまたがった颯人が早急だけど優しく唇を重ねてくる。
強引なのに優しい。
普段の行動もセックスも初めてを奪われた時もそうだった。
角度を変えながらキスをしながら細く長い指先で胸の頂をなぞり押し潰す。
既に軽い刺激にも快感を拾ってしまうように開発されているそこは更なる刺激の期待にぷっくりと主張し下腹部も芯を持ち始める。そこに臍まで反り上がっている剛直で擦られ呆気なくガチガチに硬くなり気持ち良さに出た喘ぎが触れている唇から颯人へと伝わる。
「はぁ……ちょっとの刺激で感じて可愛い。快楽に弱い奏尊い……」
「なっ…こんな体にしたの颯人だろ!」
「うん、責任はとるよ。一生ね」
うっとりとした表情にドキッとし、これからの行為に期待して腹の奥が疼き蜜をどろりと溢れさせ後孔をぬめらせる。
「ほら、後孔も挿れてほしくてヒクついてる」
くちゅりと音をたて孔に指を当て中へと押し入れる。それだけで快楽を拾い腰が跳ね掻き回される度に揺れる。
「あっ、ンッ、やあっ、もっと……もっと指増やしてぇ…」
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隘路を容赦なく分け入った楔は太く長く奥壁まで到達し、腰から上へと痺れに似た快感が突き抜けビクビクと剛直を締め付ける。
「…クッ、、、奏もう少し力抜いて」
「ムリっ、入ってるだけで感じちゃうっ」
「…そんなに煽んないで…優しくできない……!」
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「っ!!俺もっ、中にだすよっ!!」
絶頂を迎え颯人を何度も締めつけ背を仰け反らせ震えた直後に熱い飛沫が大量に奥に注がれその気持ち良さで再度達し意識を手放した。
「うん…………」
意識を取り戻した時には体を軽く拭かれベッドの縁に座る颯人に髪を撫でられていた。
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それから春日はやはりヒートだったらしく学校に来たのは1週間後だった。
「お~、久しぶり。お疲れさん」
「バカ奏のせいでまた1人だった…」
「いや、いい加減別のヤツ見つけろよ」
「あ~ん、颯人ぉ。次こそは一緒に過ごして~」
するりと颯人の腕に絡みつき擦り寄る春日を困ったように見つめるヤツを見て穏やかな1週間グッバイと心の中でため息をつく。
「おーおー、お前が休んでいる時に進路希望の紙来ていたぞ。俺回収係たから早く出しやがれ」
「え~、面倒い。…ねえ、颯人は附属の大学行くんでしょ?僕もそうしようかな?」
「ん?俺は奏と一緒に海外の大学に行くよ」
「「へっ⁉」」
「いやいや、聞いてないし。ってか俺海外の大学行くって言ってないよね⁉」
「ああ、奏のお母さんに聞いたんだ」
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「うん?奏と同じ大学行くって言ったら奏を宜しくって言われたけど?」
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唖然とする春日を尻目に文句を言えば耳元でうそぶく。
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