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第122話 壁穴
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お風呂から出て、スウェットの上下に着替え終わってから、気づいた。
いつのまにか壁に穴が開いている。
え? まじ?
顔から血の気が引くのがわかった。
いくらボロアパートとはいえ、こんな穴、きのうまでなかったはずだ。
のぞき?
若いOLのひとり暮らしってこと、隣の住人に気づかれたのだろうか。
おそるおそる覗き返してみて、私は危うく悲鳴を上げそうになった。
血走った眼球が、見えたのだ。
一気に頭に血が上り、気づいた時には、右手にボールペンを握っていた。
ほとんど本能的な動作だった。
眼球めがけて、穴にボールペンの先を突き立てた。
ーぎゃっ!
絶叫とともに、飛び散る血。
こうしてはいられない。
私は部屋を飛び出した。
アパートの前に交番があることを思い出したのだ。
110番して、警察が来るのを待つより、直接交番に駆け込むほうが早いだろう。
5分後。
私は息を切らして、交番の前に立っていた。
ガラス扉の向こうに、人影はない。
いつもは人のよさそうな若いお巡りさんがひとりいるのに、深夜の巡回にでも出ているのだろうか。
「すみませーん」
中に入って、呼んでみた。
奥で、人の気配がした。
ほっと胸をなでおろす。
よかった。
おまわりさん、いるじゃない!
「はあい、ただいま」
奥の部屋との境の扉を開けて出てきたのは、いつものあの若い警官である。
がー。
その顔を一目見るなり、私の背筋を悪寒が駆け抜けた。
彼は、右手で左の眼を押さえていた。
鮮血のしたたる、左目をー。
いつのまにか壁に穴が開いている。
え? まじ?
顔から血の気が引くのがわかった。
いくらボロアパートとはいえ、こんな穴、きのうまでなかったはずだ。
のぞき?
若いOLのひとり暮らしってこと、隣の住人に気づかれたのだろうか。
おそるおそる覗き返してみて、私は危うく悲鳴を上げそうになった。
血走った眼球が、見えたのだ。
一気に頭に血が上り、気づいた時には、右手にボールペンを握っていた。
ほとんど本能的な動作だった。
眼球めがけて、穴にボールペンの先を突き立てた。
ーぎゃっ!
絶叫とともに、飛び散る血。
こうしてはいられない。
私は部屋を飛び出した。
アパートの前に交番があることを思い出したのだ。
110番して、警察が来るのを待つより、直接交番に駆け込むほうが早いだろう。
5分後。
私は息を切らして、交番の前に立っていた。
ガラス扉の向こうに、人影はない。
いつもは人のよさそうな若いお巡りさんがひとりいるのに、深夜の巡回にでも出ているのだろうか。
「すみませーん」
中に入って、呼んでみた。
奥で、人の気配がした。
ほっと胸をなでおろす。
よかった。
おまわりさん、いるじゃない!
「はあい、ただいま」
奥の部屋との境の扉を開けて出てきたのは、いつものあの若い警官である。
がー。
その顔を一目見るなり、私の背筋を悪寒が駆け抜けた。
彼は、右手で左の眼を押さえていた。
鮮血のしたたる、左目をー。
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