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第273話 いびき
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彼のいびきがうるさくて目が覚めた。
せっかくの初同棲なのに、これでは百年の恋も一晩で覚めてしまう。
「ちょっと、起きてよ」
あたしは隣で寝ている彼を揺り起こした。
「ん? なに? もう朝?」
寝ぼけまなこで彼が身を起こす。
「なに、じゃないわよ。もっと静かにできないの? あなたのいびきがうるさくて眠れないじゃない!」
「え? そうなの? ご、ごめん…。あれ? だけど…」
言いかけて、途中からいぶかしげに首をかしげる彼。
その時になって、あたしも気づいた。
はあ?
ちょ、ちょっと、待って。
これ、どういうこと?
彼は確かにもう目を覚ましている。
なのにまだあの、ガーガーとうるさいいびきは、相変わらず聴こえているのだ。
「このいびき、お、俺の、じゃないよね?」
「う、うん…」
あたしたちは顔を見合わせ、それから、おそるおそる、それまで彼の頭があった場所に視線を動かした。
音が出ているのは、枕だった。
彼のしていた枕が、ガーガーといういびきの音に合わせて、呼吸するように膨らんだり萎んだりしているのだ。
「これ、なに? 中に、なにが入ってるの?」
「わ、わかんない…」
「生きてるのかな?」
「ど、どうだろう?」
とー。
あたしたちの会話が聞こえたのか、ふいにいびきが止まった。
そして、次の瞬間、枕の表面にすうっと一本の細い切れ目が入ったかと思うと、その中から…。
せっかくの初同棲なのに、これでは百年の恋も一晩で覚めてしまう。
「ちょっと、起きてよ」
あたしは隣で寝ている彼を揺り起こした。
「ん? なに? もう朝?」
寝ぼけまなこで彼が身を起こす。
「なに、じゃないわよ。もっと静かにできないの? あなたのいびきがうるさくて眠れないじゃない!」
「え? そうなの? ご、ごめん…。あれ? だけど…」
言いかけて、途中からいぶかしげに首をかしげる彼。
その時になって、あたしも気づいた。
はあ?
ちょ、ちょっと、待って。
これ、どういうこと?
彼は確かにもう目を覚ましている。
なのにまだあの、ガーガーとうるさいいびきは、相変わらず聴こえているのだ。
「このいびき、お、俺の、じゃないよね?」
「う、うん…」
あたしたちは顔を見合わせ、それから、おそるおそる、それまで彼の頭があった場所に視線を動かした。
音が出ているのは、枕だった。
彼のしていた枕が、ガーガーといういびきの音に合わせて、呼吸するように膨らんだり萎んだりしているのだ。
「これ、なに? 中に、なにが入ってるの?」
「わ、わかんない…」
「生きてるのかな?」
「ど、どうだろう?」
とー。
あたしたちの会話が聞こえたのか、ふいにいびきが止まった。
そして、次の瞬間、枕の表面にすうっと一本の細い切れ目が入ったかと思うと、その中から…。
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