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番外編 ※
しおりを挟む結婚して半年。季節は冬へと移り変わり、辺りは一面銀世界に包まれた。ベラード公爵領は海に面した比較的温かな気候だけれど、冬はとても寒い。
そんなある日の出来事。
「あの、ミュゼ様」
「ベルリナ、どうしたの?」
「私、その、邪魔じゃ……ないですか……?」
「何で?」
ミュゼ様は可愛らしく小首をコテリと傾げる。そのあざとくも可愛らしい夫を目の前にして、私の胸は潰れんばかりにキュンと締め付けられた。
今私はベラード公爵邸の執務室にいる。
夫の仕事場に妻がお邪魔している。そこまでは良しとしよう。でも問題なのは……。
「ベルリナを膝の上に乗せていると、凄くあったかいし仕事が捗るな」
「……絶対嘘です」
「結婚するまでの四年間、ずっと君に触れられなかったんだ。だから、こうやって沢山補充しておかないとね」
そう。今私はミュゼ様のお膝の上にいるのだ。横抱きのような姿勢で、彼の左手が私を包み込むように、しっかりと支えてくれているから、体勢的にはとても安定しているのだけれど。
でも書類を書くのに、私を抱っこしていたら絶対邪魔だと思うの。
何故こんな事になってしまったかと言うと、ちょっとミュゼ様のお顔を見ようと、私が執務室を訪れたのが原因だ。お仕事の邪魔にならないようドアの隙間からコッソリ覗いていたのに、何故かすぐに見つかってしまって…。
手招きされたかと思うと、気が付いたらお膝の上だった。
私だって……、私だってミュゼ様をいっぱい補充したい。でも、領地からの嘆願書や事業に関する書類、その他諸々……。これでもかと言わんばかりに執務室の机の上には、それらが積み上げられている。
夜のミュゼ様は、その…、とっても元気でいらっしゃるから……。一晩のうちに、あんなに何度も私を愛していたら、睡眠時間が足りていないと思うの。その上、昼間もこんなにお仕事して。
いつか過労で倒れてしまうに違いないわ。
「ベルリナは僕と一緒にいるのは嫌なの?」
「嫌だなんて。ミュゼ様のお側にいられるのは幸せですけれど、お仕事の邪魔になりたくないのです」
「僕もベルリナの側にいられて幸せだよ」
ミュゼ様は真っ赤な薔薇色の瞳を細め、嬉しそうに微笑む。こんな極上の笑顔を見せられたら、私は何も言えなくなってしまう。頬に熱が一気に集まるのを感じ、彼の首に顔を埋めた。
「わかりました。……今日だけですよ?」
「困ったな。約束は出来ないかも……」
頭のてっぺんに、暖かくて柔らかい感触が何度も降ってくる。きっとミュゼ様が私の頭に口付けをしているに違いない。顔が益々火照ってしまうのを感じながら、彼の口付けが止むのを待つが、終わる気配が無い。
いくら今二人きりと言っても、これ以上私のメンタルが持ちそうにない。
「ミュゼ様、もう無理ですっ」
恥ずかしくて、ガバリと顔を上げると、今度は唇に柔らかい感触が降ってくる。
この極甘な旦那様に、私は身も心も溶けきってしまった。
「ん……っ」
「ベルリナ、可愛い」
彼の小さな囁きが聞こえたと思ったら、二人の隙間を全て埋めてしまうかのように、腰をグッと引き寄せられた。
何度も角度を変えながら唇は重なり、次第に上唇、下唇と、ゆっくりと舐められた。そんな事をされると、腰にゾクゾクとした痺れが走り、下腹部がキュンと疼いてしまう。
「んっ、ふぁ……っ、んん」
「もっと、口を開けてごらん」
ソロリと唇を開くと、彼の熱い舌が侵入してくる。互いの舌は絡み、彼の唾液が口内へと流れ込む。彼から与えられるものは何だって愛おしくて、コクリと飲み込むとミュゼ様は満足そうに舌を引き抜いた。
息は乱れ、足の間がジンジンする。この半年間、何度も彼から愛された身体は、すぐに欲情の火を灯してしまう。
「ミュゼ様……、足の間が……切ないのです……」
「なんでだろうね」
彼は悪戯めいた顔で、クスリと笑う。彼が欲しくて、自分なりに精一杯素直に伝えたのに。始めたのはミュゼ様なのに。
「酷い……」
「ごめんね。ベルリナが可愛くて、ちょっと意地悪言っちゃった。……僕も今すぐ君が欲しいよ」
お尻の下に当たる彼のモノは、既に熱く、硬く変貌しているのを感じる。彼に跨るような姿勢に変えられると、ワンピースの裾から彼の手が忍び込み、太腿をゆっくりと撫でられる。それだけで私の息は上がり、期待に蜜がトロリと溢れてしまった。
「ミュゼ様……」
「ここ、触って欲しいの?」
「ひぁっ……!」
下着の上から秘芽を擦られ、突然の刺激に腰はビクビクと震える。彼にコリコリと秘芽を引っ掻かれると、ジンジンとした快感が全身を支配する。思わず彼の首に手を回すと、柔らかい真っ白な髪の毛が頬をかすめた。
ミュゼ様に与えられる快感に甘い声を上げながら、私は堪らず彼の唇に自らの唇を重ねた。まだ自分から口付けをするのは恥ずかしいのだけれど、お母様は、お父様やミュゼ様のように外見への差別を受けてきた方には、女性から積極的に愛を伝えた位でちょうど良いと言っていた。
ミュゼ様は大きく目を開き、少し驚いた様子だけれど、そのまま私を受け入れてくれた。
「ベルリナ……」
「んっ、ミュゼ……、さま……」
彼は私の下着を横にずらすと、繊細なのに、太くて長い指をグチュリと蜜穴に忍ばせた。私が殊更甘い声を上げる部分を見つけると、嬉しそうにそこばかり責める。甘い痺れは足先まで走り、腰を揺らし彼の指に擦り付けてしまう。
「あっ、ぁあっ、みゅぜ……さま……」
「うん。ベルリナの中、トロトロだよ? どんどん蜜が溢れて、下着がビショビショになっちゃったね」
「いわ……ないで……」
「可愛い……。僕の奥さんはエッチで、世界一可愛い……」
「んんっ、ヤッ、も、そこばっか……、変になっちゃ……、あぁんっ!」
頭は真っ白になり、彼の膝の上でビクビクと震え、盛大に果ててしまった。ミュゼ様はそんな私の痴態を恍惚の瞳で見つめる。彼は少しズボンをずらしたかと思うと、張り詰めた昂りを取り出した。
太くて、長い彼の雄に貫かれる事を想像するだけで、下腹部がキュンと疼き、更に蜜が溢れる。
ミュゼ様は余裕が無い様子で、私の下着の紐を解き手早く抜き去ると、私の腰を持ち上げ昂りを下から一気に突き挿れた。
「…………っ!!」
「ぅ……っ、ベルリナの中、気持ちい……」
「ヤッ、深……、奥、当たっちゃ……、んんっ、あんっ」
「ここ、ベルリナの胎の入り口だよね。コリコリして、僕に吸い付いてくるよ」
「やっ、うそっ、あァアっ、だめっ、ヤッ、そこ、ひぁっ」
「ダメじゃないでしょ? 気持ちいいって、もっと、って、僕を求めて、ごらん?」
「そんな、言えな……、アあンッ」
彼は腰に手を添えると、蜜穴の奥ばかりグリグリとかき回す。グチュグチュとあられも無い音が執務室に響きわたり、気持ちよさと、恥ずかしさで、どうにかなってしまいそうだ。
彼は私の奥をズチュズチュと突き上げながら、片手で器用にワンピースの釦を外していく。ワンピースを引き下げ胸を露わにすると、彼は胸の頂きを指先でキュッと摘んだ。
「ぅ……っ、ベルリナの中、凄い締まった……」
「ああん、ダメ、一緒にそこ、されたら、また……、んんんっ」
「また、どうなるの?」
「イッちゃ、ンッ、イク、イッちゃい……ます……、ああんっ!!」
2回目の絶頂を迎え、私はクタリとミュゼ様にもたれ掛かった。それなのに、彼の雄はまだまだ元気いっぱいで、余裕すら感じる。昨晩も散々愛されたのに、何故これほど元気なのかと、力の入らない瞳で見上げると、彼の喉がコクリと鳴った。すると突然、ミュゼ様は私を貫いたままの状態で立ち上がり、ゆっくりと歩き始めた。
「えっ? あぁんっ」
「ソファーに移動しようね」
「やっ、自分で、歩き……ぁああっ!!」
「ベルリナはイッたばかりだから歩けないでしょ? 僕が運んであげるからね」
「ヤダッ、動かな……いで……、ダメ、ダメッ」
貫かれたままの状態で歩かれると、自分の体重も加わり、かつて無い程の刺激が奥に伝わる。ほんの数メートル先のソファーに移動するだけなのに、あまりに強い刺激に、私は怖くてポロポロと涙を流した。
「えっ!? ベルリナ??」
「ヤダッて言ってる……のに…、ぁあん……っ」
「ごめっ、泣かないでよ」
「ひゃんっ、な……んで、おっきく、なるのですか……っ!?」
「ごめん……。泣いてるベルリナも可愛くて……」
頬を染め、気まずそうに目を逸らすミュゼ様は可愛らしくて、今のこの状況も忘れ、つい吹き出してしまった。
「もう、ミュゼ様、元気すぎ……」
「ごめん」
「この姿勢は怖いから、早く、ソファーでゆっくり愛して下さい……」
私の言葉に、ミュゼ様は嬉々として私をソファーに運び、すぐさま激しい抽挿を始めた。
彼の真っ赤な瞳を見つめながら、ウサギは精力が強いと聞くけれど、その通りだなんて考えてしまう。ミュゼ様が同い年ではなく十五歳年上で良かった、と思ってしまったのは内緒だ。
パンパンと腰を激しく打ちつけられ、何度も意識が飛びそうになる。朦朧とした頭で彼を見つめれば、額には汗が滲み、頬を紅潮させた表情に男の色香を感じ、彼の雄を締め付けてしまった。
「締まる……、これは、も、限界。ベルリナ、出すよ…」
「は……い、くだ……さい、ミュゼ様、奥に欲し……」
「うん。受け止めて。ベルリナ、愛してる、……っっ!」
身体の奥に温かな飛沫を感じ、私は意識を飛ばした。
これからもたくさん愛しあって、たくさん子供をつくって、世界一幸せな夫婦になりましょうね。旦那様。
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