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1.前世
見たことのない天井だ
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僕は何をしていたのだろう……
あれから随分時間がたっていた……
……今大切な人を思い出した時に、過去の出来事も思い出す――――僕はこんな人生を送っていたのだった。
あの頃を思い出すろ、今の人生と比べると何と不幸だったのだろう……
僕は今……幸せな気持ちに包まれているのに……
しかしこの幸せな気持ちはこの不幸せな人生から始まった。
忘れない方が良いのか?
嫌だが思いだそう――僕のこれまでの人生を。
今回の生も……もうすぐ消える命なのだから……
……
……
これはテンプレのように始まった人生。
「見たことのない天井だ――」
そんな感想を持ってしまったが……出来るなら言葉に出さないように気を付けた。
~~~~~
……
――んっ――――
この感覚は何だろう?
今まで利用者様と職員の声でざわざわし、僕を早く休ませてくれ…………。そう思っていたのだが……
今は普通の人はもう起きていない時間――そうみんなが寝ている時間だ。
みんなが起きていないのなら当たり前だが、夜中のこの時間には、起きている人の方が少ないだろう。
一通りの業務を終え、事務作業もこなしようやく仮眠の時間が来たが……
――しかし現実は……
……
そこらかしこから僕を呼ぶ声が続くのである。
『おしっ○でました。オムツをかえてください。お願いします。』
そう言った声が聞こえると……僕はすでに反射的に返事をする。
「はーい、今行きまーす!?」
僕が向かった先には、体を動かすことができず、自分ではどうしたら良いのかわからなくすがるような表情の人が待っている。
もう何度も繰り返している言葉……何も考えなくてもあの声を聞くと自然に体が動く。
あの言葉は僕を動かす魔法の言葉?
この動きは慣れ――
「――スッキリしましたね~。何か変だと感じたときは声を出してくださいね!」
そう、相手にひと声かけて戻っていく。
ふ~、今日もいつも通りか。
なんだか作業をしているように感じる。
僕はこんな事をしたかったのか?
疑問を感じながらもプロとして、僕は自分の気持ちとやりがいとを天秤にかける。
……
相手が伝えてくるよりも先に気づかないとプロではないね。
……利用者様に気持ち悪い思いをさせてしまった。
……遅かったかなと思う気持ちが自己嫌悪となり僕の心を蝕む。
そんな体の動きと心の疲弊を感じていると、既に僕の休憩時間になっても仕事をしていた。
……
今日の夜勤のペアは最悪で、僕が何も言わないことを良いことに、いつもの先輩が机に伏せている。
「時間なので休みますね~…………先輩……先輩!」
先輩は机に伏せながら、目を閉じていた…………でなく、眠っているように見える…………。
……
……
「ん、んっ、おう~」
ん、やはり寝てたのかこの人は……
いつも僕に色々まかせっぱなしとはいえ、ひどいんじゃないか…………
これでも僕の権限はあなたより上のなんだよ。
普通の業務分担であれば、この仕事はあなたがやっている仕事だ。
あなたが動かないから僕がやっただけで、これは本当は僕の仕事でないよ!
やるのはいいんだけど――――いいんだけど、あなたが寝る時間にするのと、僕だけが頑張るのは違うでしょ!
……昔から夜勤大好きと言う先輩は、年が上だからと言って夜勤を多くしてほしいと管理者に言っている。
人に仕事を押し付けるのであれば、これほど楽に稼げる方法はない。
だからこの人は先輩風をふかせてなにもしない。
もう、僕の休憩時間が押しており、休む時間が削られていく。
「佐藤くん ! 時間って! …………あ~二時ですか……。まー少しだけ休んでください、何かあればあなたの責任なので起こしますよ?」
は~、自分は寝ていて忘れてただろ……。本来なら僕が休んでいる時間。いつもそうやって僕は少しも休めていない……。
「先輩、何もないですよ、何かあれば起きますからよろしくお願いしますよ。」
本当は自分がやる仕事は強気に自分でやれ! いつも僕を起こす仕事は、あなたの責任であなたがやれる範囲の仕事だから!
だから僕を、「よっぽどの事がなければ起こすな!」
そう言えたらスッキリするんだけど。
「そうだね、じゃあごゆっくり~。」と先輩はあくびをしていた。
――ここからは僕の切なる思いだ。
頼みます。利用者のお願いを聞いて。
普段から先輩は相手に無理やりいうことを聞かせ我慢させるので、僕が起きたときには先輩がなにもしていない時より仕事が増える……
お願いだから他のペアが出来るような程度に普通な仕事して…………
は~、今日もこの先輩とペアだったから三十分も休めないな。本当なら二時間は休憩時間があるのに…………。
今日のペアは最悪だったな……。
……
……
ようやく布団に入り横になる。
――よし休もう
……
布団に入り横になってすぐになにか胸が締め付けられるようだった……
ぐっ……ぐっ…………
んーーーー
――フッフフ……フッ――フッと意識が遠くなってきたぞ。
少しは寝れそうかな……
ん~? 苦しいのか?
ふっふっふ~…………?
――苦しいぞ!
く~、る~、しい~、せん~ぱ~
……
……
頭の中が白くなったように何も感じなくなった……
そして苦しさも消え、目の前が暗くなった時――どこからか声が聞こてきた。
『おい、こっちだ…………』
あれから随分時間がたっていた……
……今大切な人を思い出した時に、過去の出来事も思い出す――――僕はこんな人生を送っていたのだった。
あの頃を思い出すろ、今の人生と比べると何と不幸だったのだろう……
僕は今……幸せな気持ちに包まれているのに……
しかしこの幸せな気持ちはこの不幸せな人生から始まった。
忘れない方が良いのか?
嫌だが思いだそう――僕のこれまでの人生を。
今回の生も……もうすぐ消える命なのだから……
……
……
これはテンプレのように始まった人生。
「見たことのない天井だ――」
そんな感想を持ってしまったが……出来るなら言葉に出さないように気を付けた。
~~~~~
……
――んっ――――
この感覚は何だろう?
今まで利用者様と職員の声でざわざわし、僕を早く休ませてくれ…………。そう思っていたのだが……
今は普通の人はもう起きていない時間――そうみんなが寝ている時間だ。
みんなが起きていないのなら当たり前だが、夜中のこの時間には、起きている人の方が少ないだろう。
一通りの業務を終え、事務作業もこなしようやく仮眠の時間が来たが……
――しかし現実は……
……
そこらかしこから僕を呼ぶ声が続くのである。
『おしっ○でました。オムツをかえてください。お願いします。』
そう言った声が聞こえると……僕はすでに反射的に返事をする。
「はーい、今行きまーす!?」
僕が向かった先には、体を動かすことができず、自分ではどうしたら良いのかわからなくすがるような表情の人が待っている。
もう何度も繰り返している言葉……何も考えなくてもあの声を聞くと自然に体が動く。
あの言葉は僕を動かす魔法の言葉?
この動きは慣れ――
「――スッキリしましたね~。何か変だと感じたときは声を出してくださいね!」
そう、相手にひと声かけて戻っていく。
ふ~、今日もいつも通りか。
なんだか作業をしているように感じる。
僕はこんな事をしたかったのか?
疑問を感じながらもプロとして、僕は自分の気持ちとやりがいとを天秤にかける。
……
相手が伝えてくるよりも先に気づかないとプロではないね。
……利用者様に気持ち悪い思いをさせてしまった。
……遅かったかなと思う気持ちが自己嫌悪となり僕の心を蝕む。
そんな体の動きと心の疲弊を感じていると、既に僕の休憩時間になっても仕事をしていた。
……
今日の夜勤のペアは最悪で、僕が何も言わないことを良いことに、いつもの先輩が机に伏せている。
「時間なので休みますね~…………先輩……先輩!」
先輩は机に伏せながら、目を閉じていた…………でなく、眠っているように見える…………。
……
……
「ん、んっ、おう~」
ん、やはり寝てたのかこの人は……
いつも僕に色々まかせっぱなしとはいえ、ひどいんじゃないか…………
これでも僕の権限はあなたより上のなんだよ。
普通の業務分担であれば、この仕事はあなたがやっている仕事だ。
あなたが動かないから僕がやっただけで、これは本当は僕の仕事でないよ!
やるのはいいんだけど――――いいんだけど、あなたが寝る時間にするのと、僕だけが頑張るのは違うでしょ!
……昔から夜勤大好きと言う先輩は、年が上だからと言って夜勤を多くしてほしいと管理者に言っている。
人に仕事を押し付けるのであれば、これほど楽に稼げる方法はない。
だからこの人は先輩風をふかせてなにもしない。
もう、僕の休憩時間が押しており、休む時間が削られていく。
「佐藤くん ! 時間って! …………あ~二時ですか……。まー少しだけ休んでください、何かあればあなたの責任なので起こしますよ?」
は~、自分は寝ていて忘れてただろ……。本来なら僕が休んでいる時間。いつもそうやって僕は少しも休めていない……。
「先輩、何もないですよ、何かあれば起きますからよろしくお願いしますよ。」
本当は自分がやる仕事は強気に自分でやれ! いつも僕を起こす仕事は、あなたの責任であなたがやれる範囲の仕事だから!
だから僕を、「よっぽどの事がなければ起こすな!」
そう言えたらスッキリするんだけど。
「そうだね、じゃあごゆっくり~。」と先輩はあくびをしていた。
――ここからは僕の切なる思いだ。
頼みます。利用者のお願いを聞いて。
普段から先輩は相手に無理やりいうことを聞かせ我慢させるので、僕が起きたときには先輩がなにもしていない時より仕事が増える……
お願いだから他のペアが出来るような程度に普通な仕事して…………
は~、今日もこの先輩とペアだったから三十分も休めないな。本当なら二時間は休憩時間があるのに…………。
今日のペアは最悪だったな……。
……
……
ようやく布団に入り横になる。
――よし休もう
……
布団に入り横になってすぐになにか胸が締め付けられるようだった……
ぐっ……ぐっ…………
んーーーー
――フッフフ……フッ――フッと意識が遠くなってきたぞ。
少しは寝れそうかな……
ん~? 苦しいのか?
ふっふっふ~…………?
――苦しいぞ!
く~、る~、しい~、せん~ぱ~
……
……
頭の中が白くなったように何も感じなくなった……
そして苦しさも消え、目の前が暗くなった時――どこからか声が聞こてきた。
『おい、こっちだ…………』
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