冒険者パーティー黒猫の気まぐれ

sazae9

文字の大きさ
149 / 238
18.王国貴族の手伝い

伝言が

しおりを挟む
「では先にどちらの伝言を?」

「先ずはクロースでお願いします!」

ラウールは面倒なことがあるなと考えた。

『この街に寄ったと言うことは、俺はサーシンにいる。だから、先に父に会ってもいいぞ。』

ん?

「次はカーシン伯爵の伝言をお願いします。」

『君とは話をしておきたい。是非一度我が家によってほしい。』

んっ?

あっ、追い越した!
僕は失敗した・・・。
転移で数日クロースより早く着いてしまった・・・。

「カーシン伯爵はよく伝言を?」

「はい、だいたい1年に1度は更新しておりますね。」

やはりか~、これは僕がサーシンに居ることを知らない時の伝言だ。
は~、もう数日待つか・・・。

「おい! いつまでコロンを独占してる! 早くどけ!」

コロンさん?
この受け付けの人はコロンさん?
早くどけと・・・。
まー用事がすんだしね。

「すいません、今退きますよ。じゃあコロンさん? また数日後に来ますよ。」

「ああん!? また数日後に俺のコロンをくどくだと~!」

「誰が俺のですか・・・。ラウールさん、用事がすんだのであればいいのですが?」

「今日はまだ早かったみたいで・・・。クロースが伝言に来たら、わかばにいると伝えてください。」

「かしこまり「あ゛~! なに無視してるんだ!?」ました。」

「じゃあそういうことで!」

「あ゛~! 無視するんじゃね~!」

結局絡まれた・・・。
どうしようかな~?
そう考えているとサクラからものすごい殺気が放たれた!

「ん゛っんんん~!」

絡んできた冒険者がヘタリ込んでいる。

「あ・・・、ああ・・・。」

気を失いそうか?
けど助けるのもな~。

すると冒険者ギルドの入り口の方から叫び声が上がった。

「止めてやってくれ! そいつは限界だ!」

そこには、カーシン伯爵の姿があった。

「門番から聞いて来てみれば、なんだこれは! そこにいる冒険者は俺の知り合いだ!」

へっ?
知り合いにランクアップ?
門番から聞いた?
さすが門番!
って、いい働きって言えない・・・。
また面倒な・・・。

「ラウール、久しぶりだな!」

「はい・・・、お久しぶりです。」

「そこの女性は初めてだな。仲間か?」

「はい。僕のパーティーメンバーです。クロースとも一緒に旅をしましたよ?」

「お~! ではサクラか? 話は聞いているぞ! だが、クロースが着く前になぜここにいる?」

「移動手段がよかったのですかね?」

カーシンは顎にてを当てて考えている。
そして豪快に笑いだした。

「そうだな、お前たちほどの冒険者に聞くことではないな! しかし、クロースから話を聞いていないのなら、先に俺が話してもいいか?」

「いいですけど、場所は変えてくださいね?」

「もちろんだ!」

ラウールたちとカーシンはさっさと冒険者ギルドを出た。そして、待っていた馬車に乗ることになった。

その後の冒険者ギルドでは
「あいつは何者だ?」
「あの姿はきっと【黒猫】だぜ!」
「黒猫!」
「今話題になってきている!」
「おう! 俺もデーブンから聞いた話だが、絡まない方がいいぜ!」
「ほーう、あのデーブンが言うのか!?」
「おう、あの荷物運びの伝道師のな!」
「じゃあ気をつけよう。」

デーブンはこんなところでも有名になっている。
Sランク冒険者よりも・・・。
デーブンはどこに向かっている・・・。

~~~~~

馬車に乗ったラウールたちは、街の中心の領主館に着いた。
カーシン伯爵はなにも言わず馬車に乗っていた。
その後執事のセバスと名乗る人物が現れ、館を案内され、一つの部屋で待った。

通された部屋で待っていると、カーシン伯爵が現れ、目の前の椅子に座った。

「久しぶりだなラウール?」

「はい、お久しぶりです。よく名前を覚えていましたね? 言葉遣いはこれくらいでご勘弁を。」

「言葉遣いなどどうでもいい。俺が招いたんだからな。そして不躾だが、お願いがある。」

なんだこの固い雰囲気は・・・。

「王国のために力を貸してほしい!」

王国のため・・・。
とうとう国のイベントが僕にも・・・。

「この頃魔物が増えている。街道まではなかなか到達出来ないはずだが、そこまで出没するようになった。本当は伝言をクロースの旅の助けになってもらいたいと残していたが、違う依頼になってしまうが・・・。」

魔物?
確かに増えていたけど、まだ冒険者でも余裕では?

「最近の急激な魔物の増加は、人為的な工作が疑われる・・。普段なら魔物の討伐依頼でいいのだが、今回は・・。」

「何か引っ掛かるものが?」

貴族が引っ掛かる?
面倒事?

「帝国が怪しい気配を漂わせている・・・。Sランクとは言え冒険者に依頼する事も異常かもしれないが、国としてはまだ動けない。だから頼む! クロースと一緒に探ってくれないだろうか? 何もないなら一番良い。」

「僕たちは何を依頼されるのでしょう?」

「魔物の増加を先ずは探ってほしい。そして討伐を。そこに人為的な何かがあるのなら知らせて欲しい。少しでも怪しい物があったなら、俺に教えてくれ。」

僕は考えた。この国は両親が住んでいる大切な国。出来ることなら平和に暮らして欲しい。
僕が出来ることであれば解決したい。
たが、気になることがある。

「依頼は受けましょう。ただ、今気になることがあります。それは、EXランクの冒険者の名前です・・・。聞けずここに移動したので。」

ラウールはマイペースだった。
依頼は受けてもいい。
だけど、名前を聞けず、ずっときになっていたから。
先ずは聞いておきたい名前・・・。

「今の会話でそれか・・・。」

・・・
・・・

「EXランクの冒険者の居るところはわからない。しかし、名前は・・・、イーアス・ノエビア。ソロでSランクの魔物を討伐できると言われている、強者だ!」

ようやく知った。
イーアス・ノエビア。

そして待つ!
クロースの帰還を。
しおりを挟む
感想 100

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

〈完結〉遅効性の毒

ごろごろみかん。
ファンタジー
「結婚されても、私は傍にいます。彼が、望むなら」 悲恋に酔う彼女に私は笑った。 そんなに私の立場が欲しいなら譲ってあげる。

【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。

ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。 彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。 「誰も、お前なんか必要としていない」 最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。 だけどそれも、意味のないことだったのだ。 彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。 なぜ時が戻ったのかは分からない。 それでも、ひとつだけ確かなことがある。 あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。 私は、私の生きたいように生きます。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

ガチャと異世界転生  システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!

よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。 獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。 俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。 単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。 ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。 大抵ガチャがあるんだよな。 幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。 だが俺は運がなかった。 ゲームの話ではないぞ? 現実で、だ。 疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。 そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。 そのまま帰らぬ人となったようだ。 で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。 どうやら異世界だ。 魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。 しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。 10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。 そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。 5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。 残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。 そんなある日、変化がやってきた。 疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。 その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

処理中です...