冒険者パーティー黒猫の気まぐれ

sazae9

文字の大きさ
188 / 238
21.拠点と特訓

ソフィアの指導

しおりを挟む
サンクリットの言う事を聞いているふりをしているソフィアは、他の冒険者がいる時にも勇者を指導していた。

他の冒険者グループ、特に【新緑の守人】のモサルルは熱心にソフィアを勧誘していた。

ソフィアはどの勧誘も断り、ソロで頑張ると言って躱していた。
また、僕たちが無責任に解散したことを悪く言う冒険者もいた。

そんな悪口も躱しながらソフィアは各勇者に合った技術を指導している。
ソフィアはどんな技術も教えることが出来、中性的な雰囲気もあり、大人気だった。

そんなソフィアの指導を受け、勇者たちもめきめきと力をつけて行った。
セツナも初めは輪の中に入れないと聞いていたが、僕の言葉がきっかけで輪の中に入ることが出来たようだ。

少しでも同じ日本から来た者で力を合わせて頑張って、一人も失うことなく魔王討伐を達成すると話し合ったそうだ。

勇者は未だにサンクリット達テザン皇国の貴族に心は開いていないようだが、逆に利用してやると言っていた。

これもすべて僕たちが猫の姿だから聞けた言葉だった。
影に隠れ話しを聞く。
膝の上に乗り愚痴を聞く。
猫とはなんと素敵な生き物だったのか・・・。

~~~~~

相変わらずサンクリットはソフィアをテザン皇国のものにしようと声をかけて来る。

サンクリットの言葉に絶対に頷かないソフィアを苦々しく思っているようで、すでに表情を取り繕う事もしない。
そんなサンクリットに勇者も冷たい視線を向けている。


そんな状態でも勇者は手を抜かず、少しでも強くなるように努力した。
ソフィアが教えてから三か月。
一度も弱音を吐かず、みんなで協力して強くなっている。

予定から遅れていると言う理由でサンクリットは旅に出るのをせかし始めてきた時、どういった形で旅に出るか決める時が来た。

勇者はあの時から変わらずに、勇者だけで冒険者登録をして旅に出たいと言った。
サンクリットはそれでは困ると、騎士や冒険者を各パーティーに一人は付けるように譲らない。

サンクリットの息のかかっている冒険者をつける事に必死になっている。

どこまでも話し合いは平行線をたどり、教皇が出てくることになった。
教皇は魔王さえ倒してくれたらいいと、勇者だけで旅立つことを許可した。
サンクリットはそれでは困ると言い出したが、教皇が決めた事には逆らえなかった。

いくつか条件が付けられたのが、所在を明らかにすることだった。
他の国の貴族に取り込まれないようにするためか、冒険者ギルドか荷物運び情報ギルドに到着したことを伝えることを義務つけた。
もう一つが、テザン皇国から招集命令が届いた場合は直ちに戻ることだった。

一度旅に出てしまうと、魔王討伐をせずに逃げ出すことも考えたのか、勇者の中の誰か一人はテザン皇国に残ることも付け加えられていた・・・。人質もとるようだ。

それでもいらぬ監視がつかない方が良いと、残る勇者は我慢すると言っていた。
最大の恩恵を受けたセツナがポルフォ家に残ることに決まっていた。

最大の恩恵を受けたことを知らないテザン皇国関係者は、人質をとることで魔王討伐の成功率を下げていた。

~~~~~

僕たちは【黒猫】だけで話し合い、セツナをソフィアに鍛えてもらう事にした。
僕たちがいるうちはソフィアが。
僕たちが旅立った後は春の気配に任せる。
その為に、ソフィアはセツナに、僕たちが春の気配に指導をしている。

なんだかんだと更に三か月訓練し、勇者は旅立つことになった。
初めは三つのパーティーで旅に出るはずが、この期間に相談したようで、六人ずつの二つのパーティに別れていた。

勇者が旅立つと僕達も特にテザン皇国に用事はないし、この国も嫌いになりそうなので旅に出ることにした。
サンクリットにはばれないように・・・。

サンクリットはソフィアの事をあきらめていないので、勇者が旅立った後は隠密行動だな。
僕達【黒猫】は旅に出る算段をし、勇者に注目が集まっている時に消えることにした。

そんなことを考え、準備をしているうちに、僕は十九歳になった。

名前:ラウール 
職業:猫
LV:ー
HP:ー
MP:ー
体:ー
心:ー
運:92
ユニークスキル:すくすく育つ・看る
スキル:解析・学習・アイテムボックスX・忍びの技・魔法(全)・戦闘(全)・解体・自然回復(全)・状態回復(全)・空間転移・空間把握
加護:才能の神の加護・創造神の加護
称号:地球人・心は中年・才能の神が見てる人・両親への信頼・両親からの信愛・乗り越えた者・逃亡者・ダンジョン周回者・漆黒の翼・黒猫・無神経・後悔先に立たず・神に逢える者・ドラゴンバスター・聖者・クロウの主人・ジェノサイド(魔物・人)・ハイエルフの友・緑龍の友 ・魔物の天敵・創造者・超越者?・貴族の敵・猫かぶり

*運以外は100が25歳の平均値

相変わらず数値は出てこない状態だ。
称号だけが増えていく・・・、そして雑になってきている・・・。
猫は職業か? 猫の仕事は何だろう?

それでも僕は強くなっている。
これからもっとチートになっていくだろう。

勇者とは違い、僕はこの世界で何をするべきなのか?
気まぐれだけでは無為な人生にならないか心配になってきた今日この頃だった。
しおりを挟む
感想 100

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

〈完結〉遅効性の毒

ごろごろみかん。
ファンタジー
「結婚されても、私は傍にいます。彼が、望むなら」 悲恋に酔う彼女に私は笑った。 そんなに私の立場が欲しいなら譲ってあげる。

【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。

ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。 彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。 「誰も、お前なんか必要としていない」 最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。 だけどそれも、意味のないことだったのだ。 彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。 なぜ時が戻ったのかは分からない。 それでも、ひとつだけ確かなことがある。 あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。 私は、私の生きたいように生きます。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

ガチャと異世界転生  システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!

よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。 獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。 俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。 単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。 ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。 大抵ガチャがあるんだよな。 幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。 だが俺は運がなかった。 ゲームの話ではないぞ? 現実で、だ。 疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。 そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。 そのまま帰らぬ人となったようだ。 で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。 どうやら異世界だ。 魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。 しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。 10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。 そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。 5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。 残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。 そんなある日、変化がやってきた。 疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。 その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

処理中です...