冒険者パーティー黒猫の気まぐれ

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24.ラシーア帝国の貴族

ダイヤ伯爵の館

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ダイヤ伯爵に招待された僕たちは、領主館ではなくダイヤ伯爵の持っている他の館に向かった。
案内がいるわけではないが、特に道に迷う事もなく到着した。

門番に到着を告げ、手紙を渡すと門番は大慌てで館に走って向かった。
残された僕たちはもう一人の門番に、確認のため少しの間待っていてほしいと告げられた。

その後は本当に少しの時間待つと、息を切らした門番が「お入りください」と門を開け、また駆け付けた執事を名乗る者が案内してくれた。

執事はそれは丁寧に案内してくれ、目の前にある日本家屋の玄関で靴を脱ぐように言った。

僕とサクラは驚かなかったが、ソフィアとヤマトはなぜ靴を脱がなければいけないのか不思議そうにしていた。
一応僕たちも驚いた風にしていたが。

玄関から移動し、客間らしき部屋に着くと、頭を下げたダイヤ伯爵が待っていた。

さすがに僕はキョヲツカレタ・・・。
どう主導権を握るか考えていたが、僕たちの性格にはいい対応だ。
これであまり強くは出れない。

「この度は申し訳なかった。俺がすべて悪かった。言い訳はしない、すまない。」
またきれいにお辞儀をした。

は~、さすがにね、これ以上は怒りを持続させられないね。

「謝罪を受け入れます。ただ、二度と僕たちの前にジャネスさんは出さないでくださいね。」
様は意地でも付けない。

「わかっている。だからこそ今日はそこの執事と、申し訳ないが俺の後ろにいる騎士一人だけは同席させてくれ。これでも伯爵なのでね。」

「それはもちろんですよ。それこそ僕たちにお気遣いなく。」

「はは、無理だな・・・。」

そんな挨拶をかわし、僕たちはどこで手に入れたのだろうか畳風の床に座り込んだ。
テーブルに迎い正面にダイヤ伯爵が座り、後ろに執事と騎士が立っている。

僕たちは全員座っている。
今回もクロウは近くにいるようだが、姿は見えない。
クロウはどんな魔法を使っているのか・・・。

それはおいておいて、僕とダイヤ伯爵の対談が始まった。

「先に蜥蜴人間だが、拘束の魔道具は助かっている。あれがなければ俺達では抑えられなかっただろう。だが、どんな聞き方をしても魔王様の命令で様々な所に俺達みたいな集団が出現するとしか言わん。」

「ん~、大雑把な情報ですね。しかし警戒しないわけにもいかない。一番面倒ですね、四方八方に注意を向けるのは。」

「そうなんだよ。だから冒険者ギルドや荷物運び情報ギルド、商人ギルドにも情報を流すと考えている。これは陛下にも相談済みだ。」

へ~、この数日で皇帝にね。何か情報通信の魔道具かな?

「本当は君たちにも協力してもらいたかったが、俺の婚約者に会わないってことは無理だろ?」

「ええ、無理ですね。」

「やはりか~。残念だが、無理強いはできないな。」

「そうしてもらえたら。それでも僕たちの邪魔をラシーア帝国が邪魔をしないのであれば、何かが起きた時は解決のお手伝いはしますよ。善良な平民が被害の受けるのを黙ってみているのは嫌ですから。」

「それは助かる。邪魔をしない、敵対しないことを俺の名前で誓おう。」

「でもずっと帝国にいるわけではないですからね?」

「そうだろうな。だが、帝国にいる間だけでもいい。」

「わかりました。これで話は終わりですか?」

早く帰りたい・・・。

「まーまて。俺は今回の騒動があり、皇帝に君たちの事を内緒にはできなかったから、必要な情報だけ伝えた。そしたら、聞いてほしいと言われた。」

皇帝から?
やはりばれたか?

「あれは俺が帝国に出現する・・・、げふん、帝国に来る前の事らしいな。俺はよくわからないが、後から学んだことだが・・・、帝国と王国の戦争があったようだなラウール?」

やはり。

「そうですね。あれは僕が十七歳になる少し前だから、二年少し前かな。馬鹿な皇帝の子が攻めてきたね。あ~貴族だけでなく、騎士も、冒険者ギルドまで動かしてたね。そんな帝国の冒険者ギルドは信用ならないね。っと、話題が違うか、戦争はあったね。」

・・・・

「その戦争で帝国は惨敗した。後始末も大変だったと皇帝は嘆いていた・・・。あの戦争で、後継者選びの方法も変わったんだよ。」

「へ~。それで?」

「ふむ、その後あの戦争での最大の功績はある冒険者パーティーが上げたと噂が出てきた。」

噂ね。
あれだけ大勢の人が関わっていたからね、それでだんだんとばれるのはしょうがないか。
あの時厄介ごとに巻き込まれなかっただけましだね。

「そのパーティーの名は【黒猫】。男女と一匹の従魔で旅をしている者のようだ。」

・・・・

「【黒猫】と言う冒険者パーティーは帝国で調べたが、一つだけだったようだ。」

「もう、話が遅い。何が言いたいの?」

「悪い、だが先に言っておく。これは責めるとか取り込むではない。皇帝も敵対だけは絶対にするなと言明した。それは今回だけでなく、全ての時においてだ。」

「へ~、そのパーティーは帝国で恨まれていないの?」

「一部の者は恨んでいる。これは隠してもしょうがないからな。だが、大半はあのバカ息子とバカ息子の話に乗った貴族や騎士、冒険者を恨んでいるがな。自分が皇帝になるために無駄な犠牲者が出たんだから当然だ。」

「ふーん。じゃあその冒険者は名前を出して旅をしてもいいんだ。」

「いいと思うぞ。だが、少数の冒険者や平民でも一部は嫌な目で見るかもしれない。」

「そっか・・・。」

「それでだな。一番新しい情報では、【黒猫】は人族のラウール、サクラ。黒猫の獣人のヤマト。エルフのソフィアに従魔の八咫烏のパーティーなそうだ。」

「へ~、僕たちの名前と同じだね!」

「【黒猫】は荷物運び情報ギルドのデーブン氏と懇意と聞いている。君たちも荷物運び情報ギルドに登録しているだろ?」

「そうだね。今回は商人として旅をしていたけど、最近は荷物運び情報ギルドで用事を済ましているね。」

・・・・・

「はっきり言おう! 【黒猫】だろ?」

「そうだよ!」

・・・・
・・・・
・・・・


「即答か・・・、隠したいのかと思っていたが・・・。」

「わからないなら誤魔化したけど、ここまで言われたらね。ま~どの身分で行動するかわからないけどよろしく。【黒猫】のラウールです。」

「は~、本当に良かったぜ・・・。皇帝から話しを聞いた後にジャネスが報告に来たからな。【黒猫】の事は知らなくても謝る場面だが、下手をしたら俺たちみんな死んでたからな!」

「いやいや、みんなではないよ!」


と僕たちの正体はばれたが敵対はしないとダイヤ伯爵は約束してくれた。
もちろん僕たちが悪いことをした時に見逃すとかではない。
悪いことをした場合は相応の罰を受けなければいけないだろう。

皇帝も同じ意見で、僕たちの正体が想像通りだった場合には、敵対しないと伝言があった。
あと、気が向いたら会いに来てほしいと・・・。

それは無理だな・・・・。

その後も多少の情報交換をして食事をごちそうになった。
和食でもてなしてくれ、サクラにしきりに日本人ではないかと聞いていたが、絶対に口を割らず、隙を見せずに過ごせたと思う。

そして帰る時に次はクロウを見せてほしいと言い出した。
自分があこがれた生き物、八咫烏。
本当にいるのなら見たいと力説した。

一応断ったが、今回の対談でもう少しここにいることにしたから機会があれば見せると告げ、館を後にした。


帰り道、本人の口からサクセスストーリーを聞いてみたいと少し気を許してしまったラウールだった。

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