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第306話 中隊長の末路 後編
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ファリスが中隊長を左右に金属の棒で叩き続けている
「イールス様、そろそろ止めないと相手が死ぬと思われます。 抵抗も出来ず宙に浮いています」
ロイドが苦笑いしながらファリスの一騎討ちを見ている
「何故抵抗しないのだろう? 油断させるためかな? 騎士様ならば、この程度簡単に脱出出来るはずなのに…」
イールスが疑問そうに言うと、カシューが頭を押さえながらイールスを見てからファリスを見ている
(止めるしか無いか… もう気絶しているし… 見せしめの公開処刑の様に思えるが… ファリスもこんなに強く成長していたなんて… 2度と一騎討ちは止めよう…)
「ファリス殿、そのぐらいで1度止めてくれないか?」
カシューがファリスを見て言うと、ファリスが中隊長から距離を取り、中隊長が力無く地面に倒れている
「あれ? 倒れたのですか? この程度で…」
ファリスが驚いた様に呟くと、周囲のイールスの兵士達が苦笑いしている
「ファリス見事だったぞ!! そうやればダウンしないのか! 今度試してみるぞ!! 良い勉強になったぞ」
リゼッタが満面の笑顔でファリスを見ている
「リゼッタ様、お褒めありがとうございます」
ファリスがリゼッタを見て頭を下げる。従者が中隊長に近付き状態を確認して、ポーションを飲ませている
「イールス様、ポーションで治りません… 不良品のポーションで申し訳ありません」
従者が困惑したようにイールスを見ている。カシュー達騎士は苦笑いしている
「これを使って下さい… 失敗作ですが、怪我なら少しは治療出来ます」
リシリアが赤いポーションを差し出すと、カシューがポーションを見て驚いた様に目を見開いている
(赤いポーション? それは… 上級ポーションでは? 失敗作? 何の失敗作なのか? 意味不明だが… イールスの妹ならば… エリクサーの失敗作か?)
従者がリシリアからポーションを受け取り、中隊長に飲ませる。周囲の兵士達が中隊長の様子を見て驚いた様にしている
「これは…」
中隊長が驚いた様に起き上がり、キョロキョロしている
「次は、ローレナ」
イールスが笑顔で言うと、ローレナが笑顔で金属の棒を持っている
「へ? ローレナ?」
中隊長が驚いた様にローレナを見る
「中隊長、1本早く取れ… 終わらないぞ! この部隊に鍛練の終わりがないからな!! 頑張れ! 手加減が出来ない人が多いぞ」
カシューが中隊長を見ている
「え? 1本………ひぇーーーー!! ちちちち近付くな!! ほほほほ捕虜にこんな仕打ちして良いのか!! カシューーーーーーー!! 許されないぞ!!」
中隊長が怯えたように叫び、後退りしている
「1本取れたら終わりだぞ!! 約束しただろ? ゴブリンの大群を容赦なく殲滅する軍を相手に戦争を始めたのだから、その責任位取れ!!」
「公開処刑など許される訳が無いぞ!! 卑怯者!! こんな怪我させて許されないぞ!!」
「怪我? 治っているだろう?」
カシューが中隊長を見ていると、中隊長が疑問そうに手を見てから動かしている
「怪我してないのか? 何故?」
「怪我してもポーションで治療して貰えるから、安心して一騎討ちするように」
カシューが笑顔で言う
「怪我しても… ふざけるな!! 治療されても痛みは忘れないぞ!! 人でなし!! 卑怯者!!」
「あの… そろそろ構えて貰えますか? 未熟者ですが、武器を構える前に始められません」
ローレナが困惑気味に中隊長を見ている
「へ? 構える……… 負けで良いから、近付くな!!」
中隊長が理解したように叫び、カシューが笑みを浮かべている
「不戦敗なんて無いぞ… この後の方が更に手加減が出来ない人が続くぞ」
「こここここここんな事許されないぞ!! 捕虜に対する公開拷問など!! 近付くな!! 許されないぞーーーーーーーー」
中隊長が叫び続けて、カシューが呆れたように見ている
イールスはカシューと相談して、カシューの判断で兵士達を解放すると、兵士達は怯えた様に立ち去っていき、一部の兵士達は動かずに震えている
「どうしたのか? 解放されたのだぞ」
カシューが困惑したように兵士達を見ている
「解放されても… 帰ったらまた軍と一緒に戦う事になります… どうか、公爵家が潰されるまで捕虜のままにして欲しいです」
兵士達が泣きそうな目でカシューに訴えている
「ここに置いておけないが… 早く逃げた方が良いだろう? あの部隊の訓練相手したいか?」
カシューがイールス達の方を見て言う
「むっむっむっ無理です!! 敵対したくないです!! どうか、義勇兵でも良いので保護をして欲しい!!」
兵士達が必死に頼み込んでいる。カシューが困惑したようにしている
(気持ちは解るが、義勇兵として雇うのは無理だろう… 圧倒的な力の前では、個人の実力など無いに等しいが… この数が反乱したら面倒になるぞ、 帰ってくれないか? 仕事が増える前に…)
カシュー達の説得で兵士達が泣きそうになりながら、去っていき、騎士達は不憫そうに見送っている
(可哀想だが、敵対するなら死ぬ覚悟ぐらいしてきて欲しいが… イールス様の前に立ち塞がる勇気なんて蛮勇と言うことを理解したならば良いが… その気なら一瞬で消し炭にされるのだから… 敵対不可能だろう… イールス様が敵対を宣言したら、我々でもすぐに寝返りイールス様と敵対しないようにしますが… )
「イールス様、そろそろ止めないと相手が死ぬと思われます。 抵抗も出来ず宙に浮いています」
ロイドが苦笑いしながらファリスの一騎討ちを見ている
「何故抵抗しないのだろう? 油断させるためかな? 騎士様ならば、この程度簡単に脱出出来るはずなのに…」
イールスが疑問そうに言うと、カシューが頭を押さえながらイールスを見てからファリスを見ている
(止めるしか無いか… もう気絶しているし… 見せしめの公開処刑の様に思えるが… ファリスもこんなに強く成長していたなんて… 2度と一騎討ちは止めよう…)
「ファリス殿、そのぐらいで1度止めてくれないか?」
カシューがファリスを見て言うと、ファリスが中隊長から距離を取り、中隊長が力無く地面に倒れている
「あれ? 倒れたのですか? この程度で…」
ファリスが驚いた様に呟くと、周囲のイールスの兵士達が苦笑いしている
「ファリス見事だったぞ!! そうやればダウンしないのか! 今度試してみるぞ!! 良い勉強になったぞ」
リゼッタが満面の笑顔でファリスを見ている
「リゼッタ様、お褒めありがとうございます」
ファリスがリゼッタを見て頭を下げる。従者が中隊長に近付き状態を確認して、ポーションを飲ませている
「イールス様、ポーションで治りません… 不良品のポーションで申し訳ありません」
従者が困惑したようにイールスを見ている。カシュー達騎士は苦笑いしている
「これを使って下さい… 失敗作ですが、怪我なら少しは治療出来ます」
リシリアが赤いポーションを差し出すと、カシューがポーションを見て驚いた様に目を見開いている
(赤いポーション? それは… 上級ポーションでは? 失敗作? 何の失敗作なのか? 意味不明だが… イールスの妹ならば… エリクサーの失敗作か?)
従者がリシリアからポーションを受け取り、中隊長に飲ませる。周囲の兵士達が中隊長の様子を見て驚いた様にしている
「これは…」
中隊長が驚いた様に起き上がり、キョロキョロしている
「次は、ローレナ」
イールスが笑顔で言うと、ローレナが笑顔で金属の棒を持っている
「へ? ローレナ?」
中隊長が驚いた様にローレナを見る
「中隊長、1本早く取れ… 終わらないぞ! この部隊に鍛練の終わりがないからな!! 頑張れ! 手加減が出来ない人が多いぞ」
カシューが中隊長を見ている
「え? 1本………ひぇーーーー!! ちちちち近付くな!! ほほほほ捕虜にこんな仕打ちして良いのか!! カシューーーーーーー!! 許されないぞ!!」
中隊長が怯えたように叫び、後退りしている
「1本取れたら終わりだぞ!! 約束しただろ? ゴブリンの大群を容赦なく殲滅する軍を相手に戦争を始めたのだから、その責任位取れ!!」
「公開処刑など許される訳が無いぞ!! 卑怯者!! こんな怪我させて許されないぞ!!」
「怪我? 治っているだろう?」
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「怪我してないのか? 何故?」
「怪我してもポーションで治療して貰えるから、安心して一騎討ちするように」
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「怪我しても… ふざけるな!! 治療されても痛みは忘れないぞ!! 人でなし!! 卑怯者!!」
「あの… そろそろ構えて貰えますか? 未熟者ですが、武器を構える前に始められません」
ローレナが困惑気味に中隊長を見ている
「へ? 構える……… 負けで良いから、近付くな!!」
中隊長が理解したように叫び、カシューが笑みを浮かべている
「不戦敗なんて無いぞ… この後の方が更に手加減が出来ない人が続くぞ」
「こここここここんな事許されないぞ!! 捕虜に対する公開拷問など!! 近付くな!! 許されないぞーーーーーーーー」
中隊長が叫び続けて、カシューが呆れたように見ている
イールスはカシューと相談して、カシューの判断で兵士達を解放すると、兵士達は怯えた様に立ち去っていき、一部の兵士達は動かずに震えている
「どうしたのか? 解放されたのだぞ」
カシューが困惑したように兵士達を見ている
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兵士達が泣きそうな目でカシューに訴えている
「ここに置いておけないが… 早く逃げた方が良いだろう? あの部隊の訓練相手したいか?」
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(気持ちは解るが、義勇兵として雇うのは無理だろう… 圧倒的な力の前では、個人の実力など無いに等しいが… この数が反乱したら面倒になるぞ、 帰ってくれないか? 仕事が増える前に…)
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