【R18】花嫁直前、君を侵す。

湖霧どどめ@シナリオライター

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32.どうも、見くびられているようで。

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 手を伸ばしたくも、錠のせいで一切動かない。ただ、ぎちぎちと嫌な締め付けの音が鳴るだけだ。酸欠状態の脳の奥で、濃い油のにおいのようなものを感じる。これは、まずい。経験した事がある。あの時、兄の呼びかけに気付かずにいたラチカに苛立った兄の手がラチカの首を……エヴァイアンの地下室で、絞めた。
 殺されるのだろうか。そう、思った。しかしするり、とロープは解ける。酸素を取り込もうとするも、勢い余ってむせた。うっすらと涙が滲み、重力に任せぼたぼたと垂れ落ちる。ギャムシアはそんなラチカをじっと見つめながら、ロープを壁に掛け直した。

「ラチカ」

 声は、硬い。その手が、ラチカの頬に触れた。自身の震えは、きっと彼に伝わっている。

「脚を、開け」

 言われるがままに、足を開く。ギャムシアはラチカの足の上に手を滑らせると、そのまま下着に手をかけた。引きずりおろし、ラチカの足を両方とも持ち上げ椅子に尻とかかとを合わせさせた。スカートをよけた上でM字の形で開脚する形になり、秘所が丸見えになる。しかし今は羞恥よりも、恐怖の方が大きい。
 何を、されるのか。いやそれよりも、シャイネとの情事からまだシャワーを浴びていない。下手をすると、バレるかもしれない。

「濡れてるな。何でだ」

 答えられない。自分には見えない角度なせいで、今の秘所がどういう状態なのか一切分からない。

「この状況のせいか? ……とんだ変態じゃねぇか」

 まさか、そんなはずはない。こんな、おぞましい恐怖の中で、そんなはずは。
 恐る恐る、彼を見上げる。ギャムシアの呼吸が、乱れだしているのを感じる。興奮しているのは、絶対に。

「……好きだ」

 その言葉を落とすと同時に、口付けられる。深く、重い。何度も食むように、ラチカを侵食していくかのように、ギャムシアは食らいついてきた。その行為が繰り返される度、少しずつ……いつもの官能が疼きだす。
 久々の、ギャムシアとの口付け。それだけで、本当は奮えるものであるはずなのに。今は状況が状況だけに、素直に悦べない。

「う、んんっ……」

 ラチカの喘ぎを気にする事なく、ギャムシアは口付けをやめない。ただ、その手は自身のズボンと下着を脱がせ始めていた。その気配を感じるだけで、蜜壺が焦りだすのが分かる。愛液の分泌が、急速になっていく。
 本当に、自分は痴女な気がしてきてしまう。

「ギャム、シア」
「黙ってろ」

 唇に、指が乗せられる。そのまま、滑り込まれた。舌の上を遊ばれ、ぞくぞくと背筋に何かが這う。
 ……宛がわれた。そのまま、侵入してくる。

「――っ!」
「んだよっ……すんなり飲み込みやがって……!」

 気付いては、いないのか。
 ギャムシアの片膝が、ラチカの椅子の肘置きに乗せられる。体勢のせいか深くは入ってこないが、もしかするとそれが幸いしているのかもしれない。
 入り口の辺りを、ただ執拗に擦られる。痛みに近い快感が、あまりにも。

「やっ、あっ……だめ、そこ気持ちぃ……っ」
「気持ちいいかっ……俺じゃないと駄目だろ、なぁ……っ」

 がりっ、とより強い擦り上げに悲鳴のような嬌声が上がる。普段の奥まで来る突きとまた違って、細かく意識を炙ってくる。どこか新鮮な感じで、涙がぽろぽろと零れてくる。

「あの女より俺の方が、いいだろっ……! 早く言えよ、俺の事が好きだって、言えっ……!」

 ぐぢゅぐぢゅ、と愛液が飛沫を上げて零れていく。ギャムシアの力が、どんどん強まってくる。その度にラチカの膣が、彼の肉棒を奥へ奥へと呼び込もうと必死になる。もどかしさに、本格的に泣いてしまいそうだ。
 ギャムシアの目が、ラチカを見る。その顔は、熱に浮かされながらも……どこか、辛そうで。
 だから、口走ってしまった。

「お、くにっ……ほしい、ギャムシアの……もっと、奥にっ……」

 まるで譫言だった。それなのにギャムシアはどこか泣きそうな顔をして。
 ガチャンガチャン、と乱暴に音を立てて錠が外される。ラチカの腕を勢いよく引き、荒くタイル張りされた床に彼女を突き飛ばす。肌が擦った痛みに顔を顰める間もなく、ギャムシアが覆いかぶさってきた。
 そのまま、勢いよく貫かれる。

「あっ……あぁああっ!」

 ずっと待ち望んでいた。子宮口が悦んで圧し潰されていく。何度も何度も。

「あ、ギャムシ、ア、あっあああっ!」
「欲しかったろ? 俺のが、欲しかったんだよなっ……!?」
「ほし、かった、あぁあ、きもちぃ、むりぃ、ああっ!」

 快感が怖い程責めてくる。ギャムシアが突く度に背中の布が削れていく感触がするが、そんな事は言っていられなかった。
 気持ちいい。ひたすら、気持ちいい。

「もう俺の事愛してるだろっ、だからこんな顔して……っ」

 ギャムシアの手が、ラチカの前髪を掴む。今となってはそれすらも快感になっている。正直、先程までの恐怖など完全に飛んでいる。この空間が、トラウマの権化であるあの地下室の模造であることも忘れてしまっているかのようにラチカは啼いた。

「あぁあ、しゅき、これしゅき、奥しゅきなのっ」

 呂律が回らない。視界も歪んでいる。ただ、ギャムシアが……漸く笑っている事だけは分かる。

「何だよ、いつも以上によがりやがって! お前今何されてるか分かってるのかよ、あれだけ首も絞められてたんだぞっ…この変態っ!」
「ぅああ、ごめ、ごめんなしゃ、あぁああっ」

 何度も何度も。奥をひたすらいじめぬかれる。ギャムシアの腰は、一向に止まらない。ただ、ラチカの肉を貪るために暴走している。
 子宮の入り口がかなり膨らんできている。充血したそこが、ギャムシアをただ何度も欲し続けていた。

「ほら、言えよ。お前は誰の女だ」

 ギャムシアの腰が、止まった。しかしその足は震えている。本当は突きたくて仕方無いくせに。しかしその意図は分かっている。だからこそ……ラチカは従った。それが例え、駆け引きの一種だと脳の奥では分かっていても。

「わ、たしは……ギャムシアの、もの、ですぅ……」

 その声は、確かに響いた。ギャムシアは一瞬で、腰を奥へと進める。その衝撃に、泣きそうになる。

「あ、あぁあっ急に、急に、きたのぉっ」
「言ったな……言ったな! 結婚するぞ、俺達……っ! 絶対逃がさないからなっ……!」
「しゅ、しゅる! 結婚しゅる、しゅるのっ……!」

 もう頭が蕩けきっていた。ギャムシアの作戦だったにしても、完全に乗ってしまっている。これは、まずい。しかしただ、腰の動きには抗えなかった。
 シャイネに前回翻弄された膣内は、すでにギャムシアのものになってしまっている。その事に、ほんの少しの切なさと……罪悪感。しかしそれはすべて、快感に潰されていく。

「妊娠、するな? 俺の子ども、生むな?」
「う、生む、生むからぁ! もっと、奥にっ……!」
「いいぜ、全部出すぞっ……一番、奥に出すからなっ……!」

 完全に、子宮の願望だった。
 背中に、ギャムシアの爪が刺さる。しかしそれ以上に子宮に精液を注ぎ込まれる感触だけが浮きたっていた。どく、どく、と脈打つギャムシアの肉棒は最後まで猛っていた。
 ずるり、と引き抜かれる。余った精液が、ぼたぼたとラチカの恥丘に垂れ落ちた。

「っは、はぁ……」

 息が荒いのを、必死に整えようと酸素を深く吸う。ギャムシアはそんなラチカを見下ろしながら、眉を寄せるようにして笑った。

「お前はどれだけ淫乱極めりゃ気が済むんだよ」
「そん、なこと……」

 ギャムシアの腕が、絡みついてくる。ラチカを抱き起こすと、強く抱きしめた。その弾みで、膣内から精液がどろりと零れだす。しかし彼は、そんな事には構わなかった。

「……あんだけの内容、普段言ってほしいぜ。ったく」

 溜息混じりのまま、頭を撫でられる。その事を思い出し、ラチカの顔が一気に噴火した。何だか、色々とんでもない事で言っていた気がする。否、気がするどころか真実ではあるししっかりと記憶には残っている。
 そもそも何故こうなったのか。それを思い返し、口を開く。

「義姉さんの事は、もう大丈夫」

 その言葉に、ギャムシアの手が止まる。それでも、続けた。

「確かに好き、だったんだと思う。確かに美人だしいい匂いだし声も綺麗だし肌も綺麗だし」
「いやそれ好きだろ確実に」
「……でもかなり昔の話だもの。今は」
「今は?」

 ギャムシアの手が、肩へ移動する。そのまま、目を合わせられる。ヴェリアナとはまた違うが、あまりにも綺麗な顔。青い目が、ラチカを見つめている。その顔に表情は見当たらなかった。けれど確かに、彼は今ラチカの言葉の続きを待っている。
 ……もう、いいだろう。こんな事をされてもここまで乱れて、挙句それでもこの男を……綺麗だと思うのだ。

「……ギャムシアが、いい」

 目の前の彼の顔が、緩む。しかしすぐに、掌で自身の顔を隠している。そのまま、動かない。

「ギャ……ギャムシア?」
「見んな」

 掌の隙間から、彼の表情が垣間見えた。笑っている。いつものような嫌な笑みではなく、純真な。
 彼にすり寄る。そんなラチカを、ギャムシアは抱きしめた。自身の顔が見えないように、胸の中に隠すようにしながら。

「ギャ、ギャム」
「焦った……すげぇ焦った。勢いで言ってただけかと思った……」

 震えるような、声。いや実際勢いではあったのだが。それでも、その事に納得している自分が居る。つまりは、それでいいはずなのだ。
 問題は、山ほどある。とくに……シャイネを、どうするか。彼はきっと怒るだろう。いや、それで済むかどうかすらも正直怪しい。しかし、ラチカが見極めればそれでいいと確かに言っていた。説得さえすれば、うまくいくかもしれない。

「とりあえず大使の任期が終わってからの方がいいな。今だと恐らく外聞がよくない。あと九か月……」

 ぶつぶつと独り言を進めるギャムシアの腕に、自身をより深く預ける。膣の奥で、精液の渦がごぽりと音を鳴らした。
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