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44.ああ、その道はなりませんよお嬢様。
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恐らくラチカの所在については、ギャムシアが国主邸中に誤魔化しをしているかもしれない。せめてもと思い離れを出る前に点滴を外し身なりは整えたが、誰かしら見つかってしまうと面倒になる気がする。
存命の時から国主邸の構造は変わっていないとの事だったので、サガリオットの誘導に従い進んでいく。ラチカを背にのせたポシャロは、あくまで揺れに気を遣いながら歩く。
『従者とはいえあくまで、来客を……この国でも、そう、扱うか。ギャムシアは、本当に……その辺りを、弁えておらぬな……』
「いや、多分うちの子だからってのもあるんじゃないかなぁと」
ぶちぶち愚痴のように呟くサガリオットに微量ながらもフォローを入れるも、彼は割と聞いていないようだった。正直、ギャムシアに彼が見えたら説教でもしかねない勢いである。
外を見るからに、恐らく今は夜明けだ。この時間であれば、始業時間がきっちりしているロドハルトでならシャイネも休息をとっているに違いない。それに何より、国主邸の中を行きかう人間自体少ない。スムーズに移動出来そうだ。
シャイネも使用しているというロドハルト国主邸の使用人寮は、あの広場を抜けるらしかった。そこで、思い出す。
「ギャムシア、いるかも。剣の稽古で」
『む……しかし、必ず通らねば……届かぬ。極力端を通ろう』
「まあ植物多かったし、こそこそ行けるとは思いますけど」
行けない場合は行けない場合で、どこかで適当に時間を潰すしかない。しかしそうなれば、国主邸の人間がどんどん動き始める。難易度が上がる分、それは出来れば避けたいところだ。
広場に差しかかる。朝日が少し赤いが、季節柄だろう。ひとまず遠目から様子を伺うが、さっそく気付いた。音がする。
「さ、サガリオット様」
急いでサガリオットを手招きする。とはいえ、別に彼らに見えるわけではないのだが。彼はきょとんとしながら、その大きな靄をこちらに近付けてくる。ポシャロはしっかりと察し、植木鉢の影へと向かった。まだあちらは気付いていない。
ギャムシアが居た。それは、あくまで予想通りだ。しかし、問題はもう一人の方である。執事長ではない。シャイネだ。
「何でこんな時間から……それもギャムシアと……」
二人は模造の剣で打ちあっている。派手なカン、カン、という音が朝焼けの空に強く響いていた。シャイネの顔だけ角度上見えるが、そこまで敵意が見えない。ただどこか焦りというか、余裕が無い。そもそも、どうもシャイネが押されている気がする。そういえば彼はいつも、戦う時は素手だ。武器を使っての戦いは案外苦手なのかもしれない。
ガシャン、と音を立ててシャイネの剣がギャムシアの剣に弾かれる。ギャムシアが怒鳴っている声だけが聞こえた。内容は分からないがそれ聞きシャイネはすぐ剣を拾うと、再び振りかぶっていく。
「……何あれ」
呆然と呟くラチカの上から、サガリオットの声が降った。
『……ギャムシアは、鬼のような面が、ある』
いやそれは割といつもだと思ったが、サガリオットはそういう事を言いたいわけではないのだろう。彼は続けた、
『あやつは、剣術顧問を……十二で始めた。その時から、有名だった。厳しい指導だと。しかし、それでも……あやつに鍛えられた者は、必ず強くなった』
国の力は、率直に言えば経済力と武力に二分される。その両方が無ければ、必ず立ち行かなくなる……そう、コーマスも信条にしていた。
ロドハルトは以前からその領土を確保こそしていたものの、国としては未だ新参だ。その分気負うところもあったのだろう。だからこそ武力を高めようと、ああなったのも何となく理解は出来る。しかし。
「十二歳で顧問になるって、本当何なのあの人。医者ってのもそうだけど」
『神に愛された、といえばそれまでだが……しかしあらゆるものが、確かにあやつは、規格外だ。それは……余が生きていた時から、感じていた』
まるで、昔話のように。サガリオットは、穏やかに語る。
『……余に血を分けるとなった時も、あやつは、躊躇わなかった。俺はあとで自分でどうにかする、と、そう、言っていた。あの時すでに、あやつのいのちは、国を救う宝として……重宝されていたというに。それでも、あいつは……目の前の、余を、救おうと……いのちを、賭けてくれた』
確かに、ギャムシアはそういうところがある。自分勝手で自分本位な行動理念が多いが、ひたすら突き進む。
……その力強さは、確かに。眩い。そこに惹かれた、という事実も……多少はある。確かに強引な上暴力性も強いが、それは確かに「ラチカを手に入れるため」だ。それを考えたところで、自分の単純さに呆れる。
兄からのあの折檻の経験が無ければ、ただギャムシアに恐怖して終わっただろう。しかし、あれを経験したからこそラチカには分かっていた。彼らは……欲しかったのだ。
『しかし、あの少年がこの場に居る以上、接触は……どうしても、ギャムシアを巻き込むぞ』
「ですよね。でも多分終わったら一回は帰ると思うんですよ」
『いや、間に合わないだろう……もう始業時間が近いのに、終わる気配が、無い』
それによく見れば、シャイネは今でこそ稽古服だがそばに使用人の制服を用意している。ここですべて着替えてすぐに作業に入る気か。
そもそも二人の仲はラチカが原因とはいえ良くはなかったはずだ。それなのに何故朝稽古を共に行う程にまで親密になったのだろう。自分の存在が隔離されているほんの少しのひとときで、一体何があったというのか。
とにかくこのままでは、シャイネと接触できない。最悪の手段として、ギャムシアにもいっそ近付くか。ギャムシアはしばらく公務が立て続くとぼやいていたので、しばらくラチカの元に立ち寄る事が出来ないだろう。それなら彼の裏をかく時間自体はあるのだろうが。
「おや、水が欲しいのですか」
ふと降った、声。ぞっとして顔を上げると……執事長が居た。あくまで穏やかな表情で、その手には大量の水の入った如雨露を抱えている。
まさかだった。唐突な登場に、心臓がドクドクと脈打つ。そこで気付いた。ラチカの下のポシャロが、低い唸り声を挙げている。そんな様子を見て、執事長は「相変わらず嫌われたものですなぁ」と苦笑した。
「失礼致します」
ラチカの脇から如雨露の口を差し込み、水をやる。そんな執事長の冷静さがどこか恐ろしく、一言も発せないでいた。そんなラチカを察してか、執事長はくすくすと笑む。それは初め見た時から変わらない、穏やかな老紳士のそれだった。
「どうにかして抜け出したのですね。お見事です、あのギャムシア様を出し抜くなど」
「あ、あの……この事は、その」
「ええ、内緒にしておきましょう。して、何かあったのですか」
答えるか、迷う。そんなラチカに、執事長は尚も語り掛ける。
「ポシャロは頭がいい。それも、ギャムシア様への忠誠も高い。ラチカ様の脱走を手伝うなどギャムシア様への裏切りになるという事はきちんと理解しているはずです。それでも貴女の方に協力しているとは……余程のおおごとでしょう」
ポシャロを見る。ポシャロは犬歯を剥きだしにしながら、ひたすら執事長に唸っていた。ラチカの前でこんな顔をするなど、久しぶりだ。仲でも悪いのだろうか。
しかし、ここまで察されているなら……と思いサガリオットを見たが、彼は何も反応しない。これは、もしかすると。
「ちょっと、兄の奥さんに頼みたい事があって。本当申し訳ないんですけど、こーーーっそり伝書烏をお借りしてもいいですか、ね……」
執事長は如雨露で植物に水をやりながら、笑顔で「勿論ですとも」と頷いた。その手は、一切止めない。
「ちなみに、理由をお聞きしても?」
「あ、その……実は私、兄の奥さんへの誕生日の贈り物を部屋に置きっぱなしで。私が戻るまでに、誕生日来ちゃうから。だから場所をこーーーっそり教えたくて」
完全に出まかせだ。よくもこうするすると嘘が紡げるようになったものだ、と自分で内心冷や汗をかく。しかし執事長は納得してくれたのか、何度も大きく頷いた。
「女性同士の秘密、というものですな。よろしい、それならば私の書斎へおいでくださいませ。この裏からお二人に見付かる事なく向かえます」
ホッとした。まさかこんなにうまくいくとは。
執事長が歩き出す。その後を追おうとポシャロの額を撫でるも、ポシャロはいやいやするように首を振った。ラチカの言う事を聞かない事など今までなかったのに、と不審がるも先にサガリオットの声が降ってきた。
『……あやつ、名は』
その声はすでに穏やかではなくなっていた。それに底冷えする何かを感じながらも、ふと思い出す。そうだ、知らない。シャイネやギャムシアならもしかすると知っているかもしれないが、ここにきてようやくその事を理解した。
「分からない、です。すみません。でもあの人、確か……サガリオット様の時から居るって言っていました」
それを聞き、サガリオットは黙った。しかしすぐに、ふわりと先を進みだす。そのまま、声を絞り出した。
『いざとなれば、余が……どうにかしよう。大丈夫だ』
それは自分ではなく、ポシャロに向けてだったらしい。ポシャロは一瞬だけ唸るも、すぐに歩き出した。
一体、どういうことなのか。それが分からない不安を抱えたまま、ラチカはポシャロの揺れに甘んじる。一度だけ振り返った執事長は、相変わらず微笑みを崩さずに……その冷たさを瞳の奥に閉じ込めていた。
存命の時から国主邸の構造は変わっていないとの事だったので、サガリオットの誘導に従い進んでいく。ラチカを背にのせたポシャロは、あくまで揺れに気を遣いながら歩く。
『従者とはいえあくまで、来客を……この国でも、そう、扱うか。ギャムシアは、本当に……その辺りを、弁えておらぬな……』
「いや、多分うちの子だからってのもあるんじゃないかなぁと」
ぶちぶち愚痴のように呟くサガリオットに微量ながらもフォローを入れるも、彼は割と聞いていないようだった。正直、ギャムシアに彼が見えたら説教でもしかねない勢いである。
外を見るからに、恐らく今は夜明けだ。この時間であれば、始業時間がきっちりしているロドハルトでならシャイネも休息をとっているに違いない。それに何より、国主邸の中を行きかう人間自体少ない。スムーズに移動出来そうだ。
シャイネも使用しているというロドハルト国主邸の使用人寮は、あの広場を抜けるらしかった。そこで、思い出す。
「ギャムシア、いるかも。剣の稽古で」
『む……しかし、必ず通らねば……届かぬ。極力端を通ろう』
「まあ植物多かったし、こそこそ行けるとは思いますけど」
行けない場合は行けない場合で、どこかで適当に時間を潰すしかない。しかしそうなれば、国主邸の人間がどんどん動き始める。難易度が上がる分、それは出来れば避けたいところだ。
広場に差しかかる。朝日が少し赤いが、季節柄だろう。ひとまず遠目から様子を伺うが、さっそく気付いた。音がする。
「さ、サガリオット様」
急いでサガリオットを手招きする。とはいえ、別に彼らに見えるわけではないのだが。彼はきょとんとしながら、その大きな靄をこちらに近付けてくる。ポシャロはしっかりと察し、植木鉢の影へと向かった。まだあちらは気付いていない。
ギャムシアが居た。それは、あくまで予想通りだ。しかし、問題はもう一人の方である。執事長ではない。シャイネだ。
「何でこんな時間から……それもギャムシアと……」
二人は模造の剣で打ちあっている。派手なカン、カン、という音が朝焼けの空に強く響いていた。シャイネの顔だけ角度上見えるが、そこまで敵意が見えない。ただどこか焦りというか、余裕が無い。そもそも、どうもシャイネが押されている気がする。そういえば彼はいつも、戦う時は素手だ。武器を使っての戦いは案外苦手なのかもしれない。
ガシャン、と音を立ててシャイネの剣がギャムシアの剣に弾かれる。ギャムシアが怒鳴っている声だけが聞こえた。内容は分からないがそれ聞きシャイネはすぐ剣を拾うと、再び振りかぶっていく。
「……何あれ」
呆然と呟くラチカの上から、サガリオットの声が降った。
『……ギャムシアは、鬼のような面が、ある』
いやそれは割といつもだと思ったが、サガリオットはそういう事を言いたいわけではないのだろう。彼は続けた、
『あやつは、剣術顧問を……十二で始めた。その時から、有名だった。厳しい指導だと。しかし、それでも……あやつに鍛えられた者は、必ず強くなった』
国の力は、率直に言えば経済力と武力に二分される。その両方が無ければ、必ず立ち行かなくなる……そう、コーマスも信条にしていた。
ロドハルトは以前からその領土を確保こそしていたものの、国としては未だ新参だ。その分気負うところもあったのだろう。だからこそ武力を高めようと、ああなったのも何となく理解は出来る。しかし。
「十二歳で顧問になるって、本当何なのあの人。医者ってのもそうだけど」
『神に愛された、といえばそれまでだが……しかしあらゆるものが、確かにあやつは、規格外だ。それは……余が生きていた時から、感じていた』
まるで、昔話のように。サガリオットは、穏やかに語る。
『……余に血を分けるとなった時も、あやつは、躊躇わなかった。俺はあとで自分でどうにかする、と、そう、言っていた。あの時すでに、あやつのいのちは、国を救う宝として……重宝されていたというに。それでも、あいつは……目の前の、余を、救おうと……いのちを、賭けてくれた』
確かに、ギャムシアはそういうところがある。自分勝手で自分本位な行動理念が多いが、ひたすら突き進む。
……その力強さは、確かに。眩い。そこに惹かれた、という事実も……多少はある。確かに強引な上暴力性も強いが、それは確かに「ラチカを手に入れるため」だ。それを考えたところで、自分の単純さに呆れる。
兄からのあの折檻の経験が無ければ、ただギャムシアに恐怖して終わっただろう。しかし、あれを経験したからこそラチカには分かっていた。彼らは……欲しかったのだ。
『しかし、あの少年がこの場に居る以上、接触は……どうしても、ギャムシアを巻き込むぞ』
「ですよね。でも多分終わったら一回は帰ると思うんですよ」
『いや、間に合わないだろう……もう始業時間が近いのに、終わる気配が、無い』
それによく見れば、シャイネは今でこそ稽古服だがそばに使用人の制服を用意している。ここですべて着替えてすぐに作業に入る気か。
そもそも二人の仲はラチカが原因とはいえ良くはなかったはずだ。それなのに何故朝稽古を共に行う程にまで親密になったのだろう。自分の存在が隔離されているほんの少しのひとときで、一体何があったというのか。
とにかくこのままでは、シャイネと接触できない。最悪の手段として、ギャムシアにもいっそ近付くか。ギャムシアはしばらく公務が立て続くとぼやいていたので、しばらくラチカの元に立ち寄る事が出来ないだろう。それなら彼の裏をかく時間自体はあるのだろうが。
「おや、水が欲しいのですか」
ふと降った、声。ぞっとして顔を上げると……執事長が居た。あくまで穏やかな表情で、その手には大量の水の入った如雨露を抱えている。
まさかだった。唐突な登場に、心臓がドクドクと脈打つ。そこで気付いた。ラチカの下のポシャロが、低い唸り声を挙げている。そんな様子を見て、執事長は「相変わらず嫌われたものですなぁ」と苦笑した。
「失礼致します」
ラチカの脇から如雨露の口を差し込み、水をやる。そんな執事長の冷静さがどこか恐ろしく、一言も発せないでいた。そんなラチカを察してか、執事長はくすくすと笑む。それは初め見た時から変わらない、穏やかな老紳士のそれだった。
「どうにかして抜け出したのですね。お見事です、あのギャムシア様を出し抜くなど」
「あ、あの……この事は、その」
「ええ、内緒にしておきましょう。して、何かあったのですか」
答えるか、迷う。そんなラチカに、執事長は尚も語り掛ける。
「ポシャロは頭がいい。それも、ギャムシア様への忠誠も高い。ラチカ様の脱走を手伝うなどギャムシア様への裏切りになるという事はきちんと理解しているはずです。それでも貴女の方に協力しているとは……余程のおおごとでしょう」
ポシャロを見る。ポシャロは犬歯を剥きだしにしながら、ひたすら執事長に唸っていた。ラチカの前でこんな顔をするなど、久しぶりだ。仲でも悪いのだろうか。
しかし、ここまで察されているなら……と思いサガリオットを見たが、彼は何も反応しない。これは、もしかすると。
「ちょっと、兄の奥さんに頼みたい事があって。本当申し訳ないんですけど、こーーーっそり伝書烏をお借りしてもいいですか、ね……」
執事長は如雨露で植物に水をやりながら、笑顔で「勿論ですとも」と頷いた。その手は、一切止めない。
「ちなみに、理由をお聞きしても?」
「あ、その……実は私、兄の奥さんへの誕生日の贈り物を部屋に置きっぱなしで。私が戻るまでに、誕生日来ちゃうから。だから場所をこーーーっそり教えたくて」
完全に出まかせだ。よくもこうするすると嘘が紡げるようになったものだ、と自分で内心冷や汗をかく。しかし執事長は納得してくれたのか、何度も大きく頷いた。
「女性同士の秘密、というものですな。よろしい、それならば私の書斎へおいでくださいませ。この裏からお二人に見付かる事なく向かえます」
ホッとした。まさかこんなにうまくいくとは。
執事長が歩き出す。その後を追おうとポシャロの額を撫でるも、ポシャロはいやいやするように首を振った。ラチカの言う事を聞かない事など今までなかったのに、と不審がるも先にサガリオットの声が降ってきた。
『……あやつ、名は』
その声はすでに穏やかではなくなっていた。それに底冷えする何かを感じながらも、ふと思い出す。そうだ、知らない。シャイネやギャムシアならもしかすると知っているかもしれないが、ここにきてようやくその事を理解した。
「分からない、です。すみません。でもあの人、確か……サガリオット様の時から居るって言っていました」
それを聞き、サガリオットは黙った。しかしすぐに、ふわりと先を進みだす。そのまま、声を絞り出した。
『いざとなれば、余が……どうにかしよう。大丈夫だ』
それは自分ではなく、ポシャロに向けてだったらしい。ポシャロは一瞬だけ唸るも、すぐに歩き出した。
一体、どういうことなのか。それが分からない不安を抱えたまま、ラチカはポシャロの揺れに甘んじる。一度だけ振り返った執事長は、相変わらず微笑みを崩さずに……その冷たさを瞳の奥に閉じ込めていた。
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