【R18】花嫁直前、君を侵す。

湖霧どどめ@シナリオライター

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【番外】結局真似事など出来やしない・後編

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「そういやそろそろ病院の会議だな」

 ひとまず落ち着いたのか、ギャムシアは溜息を吐きながら時計を見た。そんな彼に向かって、シャイネは口を開く。

「ああ、週に一度のですか」
「お前俺の代わりに出ろ、分かるだろ。最近ついてきてたし」
「ですね。一応バレないようには」
「した方がいいだろうな。面倒くせぇし」

 あくまで淡々と、二人の会話は成されていく。未だにラチカの髪は掴まれたままだった。
 シャイネは一礼だけすると、部屋を出て行った。それを見送りきってから、ギャムシアは深く溜息を吐く。そのまま、ラチカの髪を強く引いた。唐突な衝撃に驚きながらも、ラチカの体はギャムシアの膝に乗りあがった。

「っきゃ」
「ったく」

 一応、見た目はシャイネである。まるでシャイネに乱雑に扱われているようで、どこか不思議な感じがした。そんな違和感に心臓が高鳴るも、相変わらずギャムシアは呆れたような顔だった。

「分かってんだろ、本当は」
「あ……う、はい」
「誤魔化すのが下手くそなんだよお前」

 それでもギャムシアは、ラチカの髪を優しく梳くだけだった。そんなギャムシアに恐る恐る視線を向けると、再びの溜息。

「まあ見た目は俺だったもんな。濡れたのか」
「……うう」

 それは、誤魔化しようがない。やはり今でも、ギャムシアの容姿はラチカの心を捕らえて離さない。中身がシャイネな分相当な違和感は勿論あったが、それでも見た目や感触はギャムシアのものだった。
 ギャムシアはラチカに唇を重ねた。やはり、感触はシャイネのものだ。しかし、やはり……どこかが違う。見た目と中身がちぐはぐなのは、結構相手にも自分にも違和感が生じて仕方ないようだった。
 唇が、離れる。

「……今どっちに欲情してる」
「え」
「俺か、クソガキか」

 ギャムシアの顔は、いつものシャイネの無表情に近い。しかしだからこそ、分かる。滲み出ているのは。

「……ギャムシアだって、分かるよ。シャイネじゃないもの、この感じ」

 ギャムシアの表情が、少しだけ緩んだ。そのまま、ベッドへと倒される。さっきと違い容姿がシャイネな分、本当にいけないことをしている気分になる。

「ん、んっ……」

 シャイネの感触で、味だ。しかしそれでも圧倒的に、仕草が違う。唇を伝ってくる唾液で、頭の中が蕩けそうだ。
 唇が離れ、ギャムシアはくすりと笑う。

「結局俺からは逃げられねぇな」

 ギャムシアは「奥方殿の悪戯もたまには役立つ」と呟きながら、その手でラチカを抱きしめた。その力は、どこか苦しい程に強い。やはりシャイネそのものとは違い、コントロールしきれていないのだろうか。
 そのまま腰、尻へと掌を滑らせられる。

「ひぅっ……」

 ゾクゾクとした快感を忘れさせない内に、ギャムシアの指がラチカの尻肉を掴み込む。揉み込まれながら、改めて口づけられた。
 違和感はしっかりと存在しているものの、それでも……やはり、ギャムシアだ。

「何だ、物欲しげな顔して。さっき『俺』のをブチ込まれただろ」
「そ、そうだけどっ……」
「二回目がご希望か? 何だお前、最近性欲強まってねぇか」

 そういうことでは、ないのに。そしてそれをきっとギャムシア自身も分かっているのだろう。敢えて言わせたがっているに違いない。どこか仕返しが子どもじみているのは、毎度のことだ。

「でも結局、クソガキの体だしな」

 ぶるっ、と弾けるようにして勃起したそれを露出させる。先端から、早くも先走りが流れていた。そうだ、シャイネはいつも……流す液体が、あまりにも多い。それを眺めているとうっかり喉が鳴ったが、ギャムシアはそれを見逃さなかった。

「何だ、こいつのが欲しいのか?」

 その意地悪な顔に、笑みはない。こんなところで唐突に独占欲を露出させるのが、いつものギャムシアだ。だからこそ、ラチカは……擦り寄るしかない。そっと、舌を這わせる。そして、彼を見上げた。

「……ギャムシアが、欲しいの」

 その言葉が届いたかどうかは分からない。しかしもう、耐えられなかった。先端に溜まりだした液体を舌で拭い取り、そのまま小ぶりな亀頭を加え込む。するとギャムシアの表情が露骨に変わった。

「っく、うっ……は、そうかよ」

 手の平が、頭に乗せられる。そして、抑え込まれた。急激な酸素不足に脳がクラリとし、鼻の奥が突き破られそうな程激しく上下させられる。

「んぶ、んっ、ぐっ」
「答えろよ、お前は今誰のを咥えてんだ? 俺か? クソガキか?」
「んぶぶっ」

 まともな発声が出来ない。それでもギャムシアの動きは止まらない。ただ鼻の奥から喉の途中まで、肉棒が擦り上げて来る。その圧迫感と擦られる刺激で、涙が出そうになる。
 そしてやがて、硬直を迎えた。また胃に注がれるのを覚悟したが、引き抜かれる。呆然として彼を見ると、表情を確認する間もなく。

「~~っ!!」

 唾液のせいでぬめった先端は、いともたやすく膣へと呑み込まれた。づるん、と滑り込んだ先の子宮にまず一撃。

「やっ、はぁぁ、あっ」
「何か緩いな……まあ、こいつの方が細いしな」
「あぅ、あぅうっ」

 それでも奥に伝わってくる刺激はあまりにも熱くて、だらしなく啼いてしまう。ギャムシアはそんなラチカを強く抱きしめながら、耳を甘噛みしてくる。

「なあ、どうだ。俺とあいつ、どっちの方がいい」
「ふぁあ、あっ、やだぁあ、あっ、奥、やぁっ」
「あー、もう馬鹿になってら」

 だからといって止めてくれる気配は一切無い。ギャムシアは一切腰の動きを緩めることなく、ぬかるんだラチカの中を潰し込むようにしてかき回す。ぐぢょ、ぐぢゅ、という音が鳴る度にラチカはひたすら啼いた。

「あぁああ、あっ、気持ち、いいのぉっ、奥やだぁあ、ギャムシ、アぁあ」
「ああ、いいぞ。もっと呼べ。俺を、呼べっ……」
「ギャムシア、ギャム、ギャムシアっ……!」

 もはや乞うているようにすら見える顔に、ギャムシアの肉棒は更に硬度を増していく。そして、限界も近付いてきた。

「っくそ、イく、イくぞっ……!」

 ギャムシアは勢いよく肉棒を引き出すと、自らの手に射精した。音が鳴りそうなほどの激しい脈打ちを、ラチカは呆然と眺める。快感のせいで弱った頭は、未だ現状に追いつけないらしい。
 やがて、肉棒の鼓動は止まった。片手では零れてしまいそうな程の精液を眺め、ギャムシアはげんなりとした顔になる。

「……出し過ぎだろこいつ」
「な、なんで中にくれなかったの……」

 震えながらのラチカの問いに、ギャムシアは呆れたように口を開いた。

「こいつの種なんざお前に呑ませる気はさらさらねぇよ、ただでさえ色々複雑なんだぞこっちは」

 じゃあそもそもこの状態で抱くな、と言いたかったが恐らく原因はシャイネの暴走だ。もう何も言えない。
 ギャムシアは部屋についていた水道で手を洗い、ラチカを再び抱きしめた。

「……早く戻らねぇかな、この体」

 戻った後の事を想像すると何故かまた下腹部が疼いたが、ひとまず頷いた。




「やっぱりあれ義姉さんだったんだ……」
「ふふふ」

 結局彼らは無事数時間後元に戻り、あれから数日。たまたまラチカがエヴァイアンに戻る用事があり、ついてきたシャイネの様子からすべてを悟った。二人のために紅茶を注ぎながら、シャイネは苦々しく口を開く。

「いくらヴェリアナ様でも、悪戯が過ぎます。戻らなかったらどうするつもりだったんですか」
「ふふふ、『そんなよく分からない状況の元に置いておけないからラチカちゃんを家に返せ』って言うつもりだったわ」
「予想通り過ぎて何も言えませんね」

 ギャムシアは仕事が詰まっているので来れないとの事だったが、彼はしっかり「奥方殿に文句を言っておけ」と念押ししてきた。シャイネはそれに熱心に頷いていたので、やはりどこか気が合っているような気がしてならない。本人たちに言えば必ず否定しにかかってくるだろうが。
 紅茶を受け取り、ラチカはそっと口をつける。

「そういえば、リニナスは?」
「奥で眠っているわ。何かあれば呼んでくれる」

 コーマスとヴェリアナの子は、男児だった。生まれた時の兄の喜びようはそれは尋常でなく、日ごろの疲れも相まって失神した程だ。ラチカは苦笑しながら溜息を吐く。

「そっかぁ。寝てるならちょっとアレだね、会いたかったけど」
「あら、見るだけ見ていく? 夜泣きであまり寝ていないから、寝付いたらなかなか起きないわよあの子」
「あ、そうする。シャイネも行こう」
「ええ、お嬢様」

 ラチカが浮足立つようにして椅子から立ち上がり、奥へと向かっていく。その様子を伺いながら、ヴェリアナはシャイネに耳打ちした。

「ふふ、楽しかったでしょう」
「全然ですよ。やはり貴女は俺の味方ではないと思い知らされました」
「当たり前じゃない、私は自分だけの味方よ」

 あくまでそうなのだろう。あの交渉も、コーマスとラチカに対する執着も。あわよくば自分とギャムシアがつぶし合えばいい、と思っているのがあまりにも透けている。コーマスはともかく、ラチカはまったく気付いていないのだろうが。
 ヴェリアナは悪戯っぽく「欲しかったら格安でまた作ってあげるわ」とだけ言い残し、ラチカを追った。シャイネもまた溜息だけ残すと、歩き出した。
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