どうやら主人公は付喪人のようです。 ~付喪神の力で闘う異世界カフェ生活?~【完結済み】

満部凸張(まんぶ凸ぱ)(谷瓜丸

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第4章 どうやら初めての依頼が来たようです。

霧島の家へ行こう!!

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 ファミリーレストランから出ると、俺達の目の前には大きな高級そうな車が停車していた。

「さっ、どうぞ。中に入ってください。
おっと…レディ、そこの段差に気を付けてね。」

それは霧島さんの車だ。
中には小さなシャンデリアとかもある。
めっちゃ高級そうな車。
俺たちが車に乗り込むと、霧島は運転手に指示を出す。

「では、出発します。」

すると、俺達を乗せた車が目的地に向かって走り出した。



 「ここでその…あれですが、私の身の上話でもしましょうか。」

車が発車してしばらく経つと、霧島は照れ臭そうに話しかけてきた。

確かにここまでの金持ちになった理由も気になる。
嬉しそうに外を見て楽しんでいる黒はおいておいて、俺と英彦は彼の話を聞くことに決めた。

「「ぜひお願いします。」」

「はい。私、実はですね。
昔ある王族に仕えていまして、これでも上級の身でした。
しかし、文明開化と言いますか…。私の住んでいた国は別の国と合わさってしまいまして、これまでの古き良き文化や政権が変わり、新しい色々なものが輸入されるようになりまして…。」

「そうなのか? 英彦。」

「ええ。国同士の考え方の違いによるものです。その土地にあった文化の変化ですね。」

霧島は話を続ける。

「その後、王族に仕えるのを止め、私は仕事を探し求めてました。私は元々頭がよかった。
そこで発明家になったんです。すると、私の発明した物は飛ぶように売れまして、今もその時のお金で生活をしています。」

俺はその話の中で、少し疑問に思ったことを聞いてみた。

「その時の…と言ってましたが、発明家の仕事はやめちゃったんですか?」

霧島は少し悲しそうな顔をし始めた。やっぱり聞かない方がよかっただろうか。
だが、霧島は深呼吸をすると、その理由を語り始める。

「その国も無くなっちゃいまして…。
国のトップがお亡くなりになったせいですけどね…。殺されたんですよ。一人の付喪人にね。」

うん。聞くべきではなかった。

「それ以来、私は付喪神が嫌いで…。
その後はモンスターについて知りたいと考え、趣味で色々と調べているんですよ。」

「へぇー、今はそんな趣味を。」

「ええ。私は今でも付喪神と人が共存しているようにモンスターと人が共存できると信じているんですよ。
英市のようにね…。」

ここまで来ると知識が足りない俺には着いていけない話だ。
暇なので窓の外を見てみると町からどんどん離れている。

「ねぇ~霧島さん。ちょっとテレビをつけてもいいかしら?」

黒は上の方にあるテレビを指差して、霧島に問う。

どうやら、黒にとっても知識が足りずについていけてないようだ。

霧島は閉まっていたリモコンを取り出すと、黒に与える

「どうぞレディ。」

「ありがとう霧島。」

黒はリモコンを受けとると、テレビの電源をつけて番組を変え始めた。

『ニュースです。今話題の相談援助所であるリベリオと呼ばれるカウンセリングルーム。なぜ人気があるのかカウンセラーの蔵王さんにお聞きしたいと…。』

ポチッ
ニュースは見る気がないのだろう。
黒はしばらくニュースの内容を見た後、チャンネルを変えた。

『今日は今話題の付喪カフェに来ています。こちらの大人気メニュ…。』

ポチッ
3度目に黒が変えたチャンネルには、最近テレビに出てくる若手お笑い芸人の姿が映し出されていた。

『さぁ~みんな、お笑い芸人である小金川パワフルの10分お笑い番組の時間だよー。
では、ショートコント電話。

もしもしもしもし、僕小金川パワフル?
聞いてくれよスティーブ。
さっき猫がいたからさ。追いかけて写真を撮ろうとしたんだ。そしたら、通路が狭くて通れなかったんだよwww

あ?  ふーん、そうHave a nice day(幅無いっすね)ガチャリ……

翻訳仕事せんかーい!!

続きまして、ショートコント手紙……』

このまったく笑えないショートコント集はなんだろう。

もう一度言おう。まったく笑えない。

こんなものが最近話題の若手お笑い芸人だと誰が言い出したのだろうか。

「なぁ…?  黒なんだこのお笑い芸人?」

こんなもの長時間見せられたらたまったもんじゃない…と俺が黒にチャンネルを変えるように伝えようとしたその時だった。

「アハハハハハハハ、苦しい~死ぬ~面白すぎるわ小金川パワフル。最高よワハハハハハハハ!!!」

涙目になりながら、大笑いし続けている黒。
それを驚愕しながら見る3人の男たち。

まったく信じられないが、ここまで黒が笑っているということは面白いのだろうか。

…と自分達の笑いのセンスが分からなくなりそうになる3人であった。



 そして、俺たちが地獄のショートコント集を見終わった時に、車は町を過ぎて原っぱを越えて森を抜ける。

窓の外から見える広大な草原。

そして、その中に大きな崖があり、崖の上に何かの建物が建てられている。

「霧島さん、もしかしてあの建物に向かっているんですか?」

「ああ、そうですよ。あの崖の上の建物が私の家です。
では、依頼内容をもう一度説明します。
最近、私の家付近で怪物が出るんですよ。夜に異様な唸り声がしまして、その調査を依頼したいんです。」

なんだろう…正体不明の怪物ってワクワクするのは俺だけだろうか。

「怪物…? モンスターですかね?」

「いや、それを調査して欲しいんですよ。明山殿。
さぁ、着きましたよ。」

車から降りると、そこは少し古びた洋風の館だった。

少し遠くに村が見えるが、この館の周りには何もない。

黒と英彦は二人ともこの館に驚いている。

そういえば、俺らだけでこんな所まで来るのは初めてだ。

依頼のためとはいえ、まるで別荘に来たような気分だったのだろう。
すると、霧島は扉の鍵を開けて、

「さぁ、入ってください。」

扉はゆっくりと開かれる。

「お帰りなさいませ。旦那様。」

扉の奥には何人ものメイドさんが並んでいた。

それも人間だけではなく、猫耳の獣人や角の生えた人、腕に鱗が付いている者、小悪魔のような見た目の者など様々である。

ああ、ここは天国だろうか…。
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