どうやら主人公は付喪人のようです。 ~付喪神の力で闘う異世界カフェ生活?~【完結済み】

満部凸張(まんぶ凸ぱ)(谷瓜丸

文字の大きさ
27 / 294
第4章 どうやら初めての依頼が来たようです。

霧島さん家の自慢の息子・白魔

しおりを挟む
 「しかし…驚きましたよ。」

メイドさん達と別れ、俺達は二階へと続く階段を上っていた。

「ああ、さっきのメイド達か。
彼女達の中にはモンスターもいるんですよ。彼女達は私が雇ったんです。あっ、心配しなくてもいいですよ。彼女達は人を襲ったりしません。」

「いえ、ただモンスターも働くなんて大変なんですね彼女達も。」

「ええ…。そうですね。あっ、この角は右です。」

階段を上りきり、俺達は右側に曲がる。

「いいですか?
この鍵はあなた方の部屋の鍵です。本当は二部屋用意したかったのですが…すみません。」

そう言って霧島は俺達に部屋の鍵を渡した。

「いえいえ、こんな事までしていただきすみません。
依頼は任せてください。完璧にこなして見せます。」

ここまで待遇されたら本気でしないと、何か後味が悪く感じそうである。

「では、よろしくお願いいたします。」

「お任せください。」

俺と霧島は軽い握手交わした。
すると、一階から誰か近づいてくる。

そいつは俺らより少し年上の青年だった。

「おお失礼。こいつは私の息子です。」

「白魔です。」

礼儀正しいおとなしそうな男性。

白魔の自己紹介を終えて、俺たちも挨拶を行おうとしたのだが…。
霧島は急にソワソワしだして、

「じゃあ、行こうか白魔。」

霧島は息子さんと急いで奥の方の部屋へ入っていった。



 俺たちが鍵を渡された部屋に入ると、そこは眺めのいい広々とした部屋。

「見て見て明山。スッゴイわ。景色がとても美しいわ。」

黒は目の前の景色にはしゃいでいる。

「確かに、こりゃすごいな。」

荷物を机の上に置き、俺は一息つく。
最近、色々と大変だったし、疲れは取りたいものだ。

よし俺は夜まで寝よう。

そう思ってベットに横になる。
フカフカのベットでゆったりとしていると…。
英彦が何やら考え込んでいるようだった。

「どうしたんだよ。英彦。」

少し気になったので俺は声をかけてみる。
すると、英彦は少し不安そうな表情をして…。

「明山さん。何か変じゃないですか?」

「何が変なんだよ。」

「だって、こんなにもお金持ちなら付喪連盟も協力的になるのでは?
それに先ほどのあの態度ですよ。彼の息子が来たとたんに少し急いで部屋に戻ったんですよ。何か怪しくないですか?」

これはあれだ。英彦は考えすぎなのだろう。

「そこまで神経質になるなよ。俺達に依頼した理由もさっき言ってたじゃないか。」

「そうですよね…。きっと…。」

「とにかく夜まで待とうぜ。」

英彦の疑問は気にせずに、俺達は夜になるのを待つことに決めた。



 そして夜。
いや、早くないか?
まるで一行で夜になった感じがする。
ん? いやこっちの話だ。

…なんて思うほど早く夜になった。

本当に怪物なんて出るのだろうか。どうせ寝ぼけた人が風の音を聞き間違えたのさ…とか言うオチだろう。

しかし、俺はうずくまり、ベッドの横で武者震いをしていた。

「怖くない。怖くない。俺は怖がっていない。」

「明山さんもしかして怖がっていないですか?」

そういう英彦も少し震えているのは何故だろう。

「お前の方が怖がってんじゃないのか…?」

どちらも怖がっているのを認めたくなかったということだ。

俺達は部屋の明かりをつけて、怪物が出るまでじっと待機をすることにした。

「いや二人とも何やってるのよ。明かりは消さないと…。」

黒が明かりを消す。
電気をつけていたら、不審がられて怪物に逃げられてしまう…と思っているのだろう。

「バカッ、何やってんだよ。」

しかし、黒には俺達の今の感情が分かっていなかった。

「待つなら明かりを消さないと現れないじゃないの。」

「確かにそうだけど…。」

正論を言われて何も言い返せない。

その時だった。ドアが静かに開いて何者かが部屋に入ってきたのだ。

「「「ギャァァァァアアアァァァアアア!!!!」」」

不審者。侵入者。もしくはお化けである。
お化け…それだけはゴメンだ。

俺達がそいつの動きを観察し、警戒していたのだが、そいつはどうやら俺を狙っているらしい。

「ウオオオオオォォォォォオオオオオ!!!!」

そいつはまっすぐに俺の方へと飛びかかってくる。
負けじと俺は後ろへと逃げて外へ…。
狭い場所では戦いにくいからだ。
だが、俺は忘れていた。
ここが2階であることを…。
そして、俺はそのまま飛び降りることに…。
だが、外に出たことで月明かりに照らされた侵入者。

「あっ、お前は。」

そいつは霧島の息子だった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

Radiantmagic-煌炎の勇者-

橘/たちばな
ファンタジー
全てを創世せし神によって造られた、様々な種族が生息する世界──その名はレディアダント。 世界は神の子孫代々によって守られ、幾多の脅威に挑みし者達は人々の間では英雄として語り継がれ、勇者とも呼ばれていた。 そして勇者の一人であり、大魔導師となる者によって建国されたレイニーラ王国。民は魔法を英雄の力として崇め、王国に住む少年グライン・エアフレイドは大魔導師に憧れていた。魔法学校を卒業したグラインは王国を守る魔法戦士兵団の入団を志願し、入団テストを受ける事になる。 一つの試練から始まる物語は、やがて大きな戦いへと発展するようになる──。 ※RPG感のある王道路線型の光と闇のファンタジーです。ストーリー内容、戦闘描写において流血表現、残酷表現が含まれる場合もあり。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

朝敵、まかり通る

伊賀谷
歴史・時代
これが令和の忍法帖! 時は幕末。 薩摩藩が江戸に総攻撃をするべく進軍を開始した。 江戸が焦土と化すまであと十日。 江戸を救うために、徳川慶喜の名代として山岡鉄太郎が駿府へと向かう。 守るは、清水次郎長の子分たち。 迎え撃つは、薩摩藩が放った鬼の裔と呼ばれる八瀬鬼童衆。 ここに五対五の時代伝奇バトルが開幕する。

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

処理中です...