どうやら主人公は付喪人のようです。 ~付喪神の力で闘う異世界カフェ生活?~【完結済み】

満部凸張(まんぶ凸ぱ)(谷瓜丸

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第8章 どうやらエトナとセンテネルは謀叛と悪逆のようです。

言語の先生・センテネル

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 これは昔、昔のお話。

 とある国のとある場所で孤児達は教会で暮らしていた。
ここは教会でもあり学校としても使われていた。
子供達は毎日楽しく遊び、学び、眠って過ごしていたのだ。
そこに修道士の1人だった男がいる。彼の名前はセンテネル。
彼は子供達に言語を教える先生でもあった。

「いいかい?   研鑽  この言葉には学問などものごとを深く追求して極める事という意味がある。他にも鍛練 訓練 練磨 錬磨などの意味があります。おっと、もう時間だね。それじゃ授業はここまで!!!」

彼は子供への授業を終えると、教室を出て修道士達の休憩所となっている部屋に入る。
その部屋には他にも数人の修道士達がいて、それぞれ休憩したりおしゃべりをしたりと自由に休息していた。
そこで彼も自分の指定されていた場所に座りくつろいでいると……。

「おう、センテネル。今日はあのお茶目な仮面を被らねぇのか?」

「「「ワハハハハハ!!!!」」」

彼は先日、国語の授業で使うために他国の村に伝わる奇妙な仮面を持ってきていた。
それが他の修道士達の間で有名になり、今やバカにされるネタの1つになってしまったのだ。

「いや~今日は言葉の授業さ。それにあの仮面の物語は先日終わった。もうあれは不要なんだ」

「あらら~お前、あの仮面を被ってた方が格好いいのにな。素顔を見らずにすむから」

「「「クスクス…………!!」」」

「ハハハハッ……!!!」

周りの反応に困りながらも、センテネルは笑っていた。
いや笑うしかなかったと言うべきだろう。
すると、1人の修道士がセンテネルに声をかける。

「あっ、そうだ。お前ちょっと第3教室の掃除をしてくれないか?   明日、使いたいんだ」

「ああ、いいとも。でも、ちょっと1人は大変だから誰か手伝っ…………」

「はぁ?   1人でだよ」

「そうか分かった。じゃあ、ちょっと行ってくるよ」

先輩修道士達に掃除を頼まれたセンテネルは孤独に休憩所を出ていった。
実際、こんなことはいつも起こってる。

「トロいんだよマヌケ」「邪魔」「お願いだからさ~」「ちょっと面貸せや」「キモッ」

色々とありすぎて狂ってしまいそうだ。
あんなやつらが修道士によくなれたものだ…と彼はいつも思う。
私はあいつらにトイレで殴られたりもした事もある。
確かにみんな、教会本部からこんな田舎に移動させられて、更には孤児の面倒を見させられているのだ。
不本意でなら、鬱憤がたまる事も少しは同感できる。
だが、なぜ私ばかりに八つ当たりをしてくるのだろう。
私にはその理由が分からないのだ。




 第3教室は教会から少し離れた所にある建物である。
前は使っていたらしいが今はまったく誰も使わずに掃除もしていない。

「まったく、あいつらも酷い奴だ。私をこんなに虐める。あいつらは本当に修道士なのか?」

彼は掃除用のホウキやバケツを持って第3教室に向かう。

「さて、掃除掃除~っと」

彼が第3教室の前に現れたときそこには1人の先客がいた。
彼は1人で地面に座り、草むらを眺めていたのだ。

「おやおや~ボウヤこんなところで何をしているのかな?   お友だちと遊ばないの?」

「……虫達の事を見てるんだ。虫さんは何もしてこないから。それにみんなとは遊びたくない。みんな僕の事がキライなんだ」

「おぅ………それなら私と同じだね。私も修道士達から嫌われているんだ。
入ってきた時から雑用パシリ鬱憤払いの対象、まったく同じ修道士とは思えないよ」

センテネルは1人座っている少年の横に一緒に座った。
少年は少しホッとした表情を浮かべている。

「──僕の味方は前にいた女性の先生だけだった。僕の話も夢もちゃんと聞いてくれたんだ」

「ああ~あの先生か。私も世話になったよ。そういえば、君には夢があるのか?」

「うん、僕はね世界を征服するのが夢なんだ。世界を征服して支配して、ここにいる子供とか不幸な人を救ってあげたい。みんなが平等な争いのない世界を作るには指導者がいる。だから、それに僕はなるのさ」

「それは立派な夢だ。素晴らしい。是非君が世界を征服してくれ。
あ~ここの信者はおかしいんだ。
彼らはルイトボルト様の教えに書き足した素晴らしい先人の提案は無視さ。
本物の方が大事だと。
新たな大事なものに触れない旧信者達だ」

「やっぱりこの世界は色々とおかしい……貴方もそう思っていたんですね。
でもうん、その…応援してくれてありがと……」

と少年は少し喜ばしいような、照れくさいようなそんな表情を浮かべて、彼に礼を言う。

「いやいや、それじゃあ、次の授業に遅れないように気を付けるんだよ」

彼はそう言い残すと少年の側から立ち去って教室の掃除を始めた。
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