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第10章 どうやらミハラは八虐の大不敬のようです。
破壊神ミハラ
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「おーい、この世界をこんなにも壊した奴ー。
出てこい。俺が相手になってやる」
俺は瓦礫が崩れ落ちた神殿の中へと入っていた。
これでもし、この場所が歴史的建造物だったとしても俺は謝らないつもりでいた。
それどころか、世界の破壊者を倒そうとしているのだから大目に見てもらいたいものだ。
戦いに多少の犠牲は付き物なのである。
ふと、地面を見ると大きな瓦礫に埋もれながらもその隙間から光を放っている物を見つけた。
「? なんだ?
光る物が瓦礫の下敷きになっている」
神殿だから何かの宝でもあっただろうか。
欲にまみれた手でそれを掘り起こしてみると、そこにあったのはただの鏡だった。
「鏡か? しかし、妙だな。
こんな瓦礫が落ちてきたっていうのに、どこも割れていない」
そう、その鏡はどこも傷つくこともなく。そのままの形で倒れているのである。
いかにも怪しい鏡だったが、やはり好奇心の方が強く、触ってみたくなる。
不安になりながらもゆっくりと手で触れようと試みたのだが。
「おい、明山君。外に出てきてくれ。早くするんだ」
その時、神殿の外から山口が俺を呼んでいるのが聞こえた。
なので、触れることはせずにそのまま神殿の外へと歩いていく。
「どうしたんだ? 何かあったのか?」
神殿から出て山口に尋ねても、彼はただ静かに何も答えないまま、空を指差していた。
俺が振り返って彼の指差す方向を見てみても、ただ厚く黒い雲に空が覆われているだけである。
「なぁ、いったいどうしたってんだよ。何も変わっていな……」
その時、厚く黒い雲から差した一筋の光。
雲は晴れていき、風は止み始めた。
今日の朝の天気予報では雨だった気がするが…平行世界だから関係ないのだろうか。
空が晴れる。
この雰囲気はヤバイ奴が来るという俺の感が当たるな。
そう思いながらも、俺は山口に避難を促す。
「山口、どこかに隠れてろ」
山口は反抗することもなく、この場から離れてどこかへ隠れに行った。
その雲が晴れた部分から光は徐々に大地を照らしている。
まるで、神が降臨なされるような雰囲気を漂わせて……。
「我こそが条理。我こそが定め。この汚れきった忌まわしき世界に終幕をもたらす者。我を崇拝し、敬仰せよ。この世界の最後の神にして、人類に絶滅という安らぎを与える者。
魔王軍幹部八虐の一人…大不敬。
その気高く美しい神の名は『ミハラ』」
雲が晴れて、空からゆっくりと地面に向かって降臨してくる一人の男。
しかし、ミハラとは何処かで聞いたことのある名前だ。
そいつの姿も見たことがある気がしたが、中身やオーラは初めて感じるものなので、たぶん俺の考えている奴とは別人だろう。
紫色のボサボサ髪、両眼の眼の色も違う。
異世界より異世界っぽい黒色の服を着ている。
そして、高級そうな剣を持っているのだ。
正直、元の世界にいたら関わりたいと思わない見た目のトップ10には入る。
そんな奴が自身を神と思って疑わないような目で、地面に立っている俺たちを蔑んでいる。
「我が神殿を壊したのは貴様だな? 人間!!!」
「そういうお前がこの世界を崩壊させたんだろ!!」
彼は地面に降り立つと、こちらに向かってゆっくりと歩いてくる。
神殿を壊した事を怒っているのだろうか。
やはり、歴史的建造物だったのか?
壊しちゃ不味いものだったか。
そんな事を考えていると、向こうから質問をしてきた。
「貴様、誰の神殿か知っててこのような事をしたのか?」
「うん」
「仲間の仇打ちか?」
「うん」
「我を倒しに来たのか?」
「うん」
彼はため息をつくと、手に持っていた剣を握りしめる。
帰る場所が無くなったというのは可哀想な話だが。
神様を名のる者が魔王軍だなんて、アイツならブチギレしそうな話でもある。
もちろん、そんなやつに俺が怒りを感じるのは当然のことだ。
「神様が魔王軍なんかに協力してんじゃねぇ。
俺の知ってるアイツだってそこまでバカじゃねぇよ」
こんな事を言うのは明らかに挑発と等しい行為。
結果的に奴をイラつかせる結果となっているのは明らかである。
奴が殺気を漂わせて、今にも斬りかかりたいのを抑えながら歩いてくるのが分かる。
しかし、自称でも神が魔王に協力しているのだ。
そんな不条理を許すことはしたくない。
「貴様らごときの下等種族に我の心情など理解できまい。
だからお前らの命なぞ、我には娯楽なのだ。
そこら辺で転がって死ねば良いものを……。
だが、愚かな貴様は、我に神に戦いを挑んだ。
その罪は叛逆である。
そんな罪深き貴様に我が神の裁きを下すのだ。
我のヴォーパールの剣で即刻首を跳ねてやろう」
そう言ってミハラは剣を振りかかる。
俺は剣相手ではあまり戦う機会がなかったので、少し圧されぎみになるのだが。
それでも俺は必死になって五円ソードで対抗するしかないのだ。
剣と剣とがぶつかり合う衝撃。
ミハラが剣を振るう度に、防ぎきれなかった分の切れ味を味わう。
剣傷が身体中にできはじめる。
「痛ってぇ。こうなったら!!!」
これ以上剣を交わしていたら…一向に決着がつかないままになってしまう。
ここはもう、どんな手を使ってでも力の差を離すしかないのだ。
出てこい。俺が相手になってやる」
俺は瓦礫が崩れ落ちた神殿の中へと入っていた。
これでもし、この場所が歴史的建造物だったとしても俺は謝らないつもりでいた。
それどころか、世界の破壊者を倒そうとしているのだから大目に見てもらいたいものだ。
戦いに多少の犠牲は付き物なのである。
ふと、地面を見ると大きな瓦礫に埋もれながらもその隙間から光を放っている物を見つけた。
「? なんだ?
光る物が瓦礫の下敷きになっている」
神殿だから何かの宝でもあっただろうか。
欲にまみれた手でそれを掘り起こしてみると、そこにあったのはただの鏡だった。
「鏡か? しかし、妙だな。
こんな瓦礫が落ちてきたっていうのに、どこも割れていない」
そう、その鏡はどこも傷つくこともなく。そのままの形で倒れているのである。
いかにも怪しい鏡だったが、やはり好奇心の方が強く、触ってみたくなる。
不安になりながらもゆっくりと手で触れようと試みたのだが。
「おい、明山君。外に出てきてくれ。早くするんだ」
その時、神殿の外から山口が俺を呼んでいるのが聞こえた。
なので、触れることはせずにそのまま神殿の外へと歩いていく。
「どうしたんだ? 何かあったのか?」
神殿から出て山口に尋ねても、彼はただ静かに何も答えないまま、空を指差していた。
俺が振り返って彼の指差す方向を見てみても、ただ厚く黒い雲に空が覆われているだけである。
「なぁ、いったいどうしたってんだよ。何も変わっていな……」
その時、厚く黒い雲から差した一筋の光。
雲は晴れていき、風は止み始めた。
今日の朝の天気予報では雨だった気がするが…平行世界だから関係ないのだろうか。
空が晴れる。
この雰囲気はヤバイ奴が来るという俺の感が当たるな。
そう思いながらも、俺は山口に避難を促す。
「山口、どこかに隠れてろ」
山口は反抗することもなく、この場から離れてどこかへ隠れに行った。
その雲が晴れた部分から光は徐々に大地を照らしている。
まるで、神が降臨なされるような雰囲気を漂わせて……。
「我こそが条理。我こそが定め。この汚れきった忌まわしき世界に終幕をもたらす者。我を崇拝し、敬仰せよ。この世界の最後の神にして、人類に絶滅という安らぎを与える者。
魔王軍幹部八虐の一人…大不敬。
その気高く美しい神の名は『ミハラ』」
雲が晴れて、空からゆっくりと地面に向かって降臨してくる一人の男。
しかし、ミハラとは何処かで聞いたことのある名前だ。
そいつの姿も見たことがある気がしたが、中身やオーラは初めて感じるものなので、たぶん俺の考えている奴とは別人だろう。
紫色のボサボサ髪、両眼の眼の色も違う。
異世界より異世界っぽい黒色の服を着ている。
そして、高級そうな剣を持っているのだ。
正直、元の世界にいたら関わりたいと思わない見た目のトップ10には入る。
そんな奴が自身を神と思って疑わないような目で、地面に立っている俺たちを蔑んでいる。
「我が神殿を壊したのは貴様だな? 人間!!!」
「そういうお前がこの世界を崩壊させたんだろ!!」
彼は地面に降り立つと、こちらに向かってゆっくりと歩いてくる。
神殿を壊した事を怒っているのだろうか。
やはり、歴史的建造物だったのか?
壊しちゃ不味いものだったか。
そんな事を考えていると、向こうから質問をしてきた。
「貴様、誰の神殿か知っててこのような事をしたのか?」
「うん」
「仲間の仇打ちか?」
「うん」
「我を倒しに来たのか?」
「うん」
彼はため息をつくと、手に持っていた剣を握りしめる。
帰る場所が無くなったというのは可哀想な話だが。
神様を名のる者が魔王軍だなんて、アイツならブチギレしそうな話でもある。
もちろん、そんなやつに俺が怒りを感じるのは当然のことだ。
「神様が魔王軍なんかに協力してんじゃねぇ。
俺の知ってるアイツだってそこまでバカじゃねぇよ」
こんな事を言うのは明らかに挑発と等しい行為。
結果的に奴をイラつかせる結果となっているのは明らかである。
奴が殺気を漂わせて、今にも斬りかかりたいのを抑えながら歩いてくるのが分かる。
しかし、自称でも神が魔王に協力しているのだ。
そんな不条理を許すことはしたくない。
「貴様らごときの下等種族に我の心情など理解できまい。
だからお前らの命なぞ、我には娯楽なのだ。
そこら辺で転がって死ねば良いものを……。
だが、愚かな貴様は、我に神に戦いを挑んだ。
その罪は叛逆である。
そんな罪深き貴様に我が神の裁きを下すのだ。
我のヴォーパールの剣で即刻首を跳ねてやろう」
そう言ってミハラは剣を振りかかる。
俺は剣相手ではあまり戦う機会がなかったので、少し圧されぎみになるのだが。
それでも俺は必死になって五円ソードで対抗するしかないのだ。
剣と剣とがぶつかり合う衝撃。
ミハラが剣を振るう度に、防ぎきれなかった分の切れ味を味わう。
剣傷が身体中にできはじめる。
「痛ってぇ。こうなったら!!!」
これ以上剣を交わしていたら…一向に決着がつかないままになってしまう。
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