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第10章 どうやらミハラは八虐の大不敬のようです。
Run to escape from this world.
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「やっただろ? これでミハラ達を一網打尽にできた」
「いや、白魔さん巻き込んでいますけど!!!」
英彦の最終奥義によって、ミハラの大群は全滅。
彼は素晴らしい戦果をあげたのだ。
その激しい威力による風圧で、全員転んでしまったが。
山口は立ち上がりながらもその威力に驚いて、開いた口が塞がっていない。
いつも以上の威力に少し驚きながらも、俺は目的を忘れてはいなかった。
「英彦、お前は白魔を連れてきてくれ。
あいつならこれくらいの火力じゃ死なないだろう。
山口…俺達は鏡を探しに行こう。
さっき神殿の中で鏡があったのを思い出したんだ」
「分かった……」
山口は左手に死体…右腕で俺と肩を貸して、俺達は白魔の事を英彦に託して、神殿跡に鏡を探しに出かけた。
俺は山口の肩を借りながら、二人で神殿跡に向かう。
後ろを振り向いても英彦が必死に白魔を起こそうとしている姿しか見えない。
これほどのミハラ達を倒したのに…追っ手1人も来ないというのはうれしい話である。
「なぁ、山口。これでこの世界は救われたんじゃないかな?
あれから追っ手も来ていない。
きっとあいつら分のストックしか用意してなかったんじゃないかな?」
俺はまだ確定ではない自分の想像を口にだす。
それほど、今生きていることを嬉しく思っているのだ。
ミハラと戦い、たくさんのミハラに殺されそうになって、ミハラの大群から逃げる。
そんな危機的状況から逃れる事ができた事に安堵しているのだ。
「そうかもしれない。
奴は自分以外の者を蔑んで見ていたからね。
準備不足で戦いに挑んだのかもしれないね」
山口はそう言って俺に微笑み返してくれた。
その想像が真実になったらどれほど楽な事か。
だが、今はまだ確かめる事が出来ないのだ。
しばらく走ると、目の前に現れたのは壊れた神殿。
「明山君、ここが神殿跡だね」
「ああ、この瓦礫の下にまだ鏡が残っているはずなんだ」
俺は山口の肩から手を退けると、彼と一緒に瓦礫の中の鏡を手当たり次第に探し始める。
先ほど崩れ落ちた神殿を見た時よりも瓦礫が散らばっている。
時間がたって瓦礫が散らばる量が増えたのだろう。
瓦礫を退かしながら探していると、山口がこちらに向かって手を振って合図を送っている姿が見える。
「明山君、鏡というのはこれかな?」
山口は自分の体が隠れるほどの大きな鏡を見つけ出していた。
俺が見つけた物よりも大きな鏡である。
「うーん。さっき見たのとは違うけど、それでも大丈夫と思う」
あとは、山口が瓦礫の中から探し出してくれた鏡でこの世界から脱出するだけである。
俺達が神殿の外へと瓦礫を運び出す事に成功した後。
俺は地面にしっかりと鏡が立つように角度を調節しながらゆっくりと鏡を置いた。
「あとは二人が目覚めて来てくれたら……」
ここまでは順調である。
このまま、何事もなくみんなでこの世界から脱け出せるなら良いのだが。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ助けてくださーい!!!」
遠くから英彦の叫び声が聞こえてくる。
どうやらまた何か問題が発生したようだ。
「白魔さん、目覚めるのが遅いですよ」
「うッう、ごめん。精神的な暴走をしていたようだ。どうやら、すごい戦いだったようだな。この俺が火傷を負っている」
遠くから二人が走って逃げて来ているのが見える。
彼らの後ろには……。
「嘘だろ?」
彼らの後ろにはミハラ達が40人くらい。
二人を必死に追いかけている。
先程、全滅させたはずのミハラがなぜ増えているのかは分からないが、このままでは脱出が困難になってしまうのだ。
「このまま貴様らを退場させると思ったか?
叛逆者共めが!!!
貴様らの最期はこの世界。
叛逆者はおとなしく首を落とされれば良いのだ。
もしも貴様らがどれだけ逃げたとしても、その世界に鏡がある場合我からは逃げられない。
この世界からは逃がさない!!!」
ミハラ達は休むこともなく、だんだん英彦達と共にこちらに近づいてくる。
さすがにこんな光景を見て、ポジティブでいられる俺ではない。
「ヤバい。このままじゃ、ヤバい。
今の俺に足止めをする力なんて残っていないのに……。英彦……もう一度、最終奥義を発動できるか?」
俺は大声で二人に話しかけてみたが、それで返ってきた返事は……。
「無茶言わないでください。確かにラグナロクは強化されましたが。さすがに2発目は力が回復するまで時間が」…と思うなんとも絶望的な返答であった。
何の解決策も浮かばないまま…もう英彦達との距離は30メートルまで迫っている。
「やるしかないな。おい、山口、この世界を捨てる覚悟は決めたか? みんなで一斉に鏡の中に飛び込む」
「──ああ」
山口は死体の片腕を鏡の中に突っ込む。
すると、片腕は水に浸けるようにきれいに鏡の中へと入った。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!! 助けてくださーい」
「もう少し速く走れ!!!」
英彦のすぐ側までミハラ達は迫っている。
そして、遂にミハラの手が英彦の肩に届く距離まで来てしまった。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!! 捕まるぅぅぅぅぅぅ!!」
「ちっ、もうここまでか」
ミハラが剣を振り上げ、英彦の体を半分に切り裂くようにして剣を振り下ろす。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
英彦の叫び声が静かな空に響き渡った。
「いや、白魔さん巻き込んでいますけど!!!」
英彦の最終奥義によって、ミハラの大群は全滅。
彼は素晴らしい戦果をあげたのだ。
その激しい威力による風圧で、全員転んでしまったが。
山口は立ち上がりながらもその威力に驚いて、開いた口が塞がっていない。
いつも以上の威力に少し驚きながらも、俺は目的を忘れてはいなかった。
「英彦、お前は白魔を連れてきてくれ。
あいつならこれくらいの火力じゃ死なないだろう。
山口…俺達は鏡を探しに行こう。
さっき神殿の中で鏡があったのを思い出したんだ」
「分かった……」
山口は左手に死体…右腕で俺と肩を貸して、俺達は白魔の事を英彦に託して、神殿跡に鏡を探しに出かけた。
俺は山口の肩を借りながら、二人で神殿跡に向かう。
後ろを振り向いても英彦が必死に白魔を起こそうとしている姿しか見えない。
これほどのミハラ達を倒したのに…追っ手1人も来ないというのはうれしい話である。
「なぁ、山口。これでこの世界は救われたんじゃないかな?
あれから追っ手も来ていない。
きっとあいつら分のストックしか用意してなかったんじゃないかな?」
俺はまだ確定ではない自分の想像を口にだす。
それほど、今生きていることを嬉しく思っているのだ。
ミハラと戦い、たくさんのミハラに殺されそうになって、ミハラの大群から逃げる。
そんな危機的状況から逃れる事ができた事に安堵しているのだ。
「そうかもしれない。
奴は自分以外の者を蔑んで見ていたからね。
準備不足で戦いに挑んだのかもしれないね」
山口はそう言って俺に微笑み返してくれた。
その想像が真実になったらどれほど楽な事か。
だが、今はまだ確かめる事が出来ないのだ。
しばらく走ると、目の前に現れたのは壊れた神殿。
「明山君、ここが神殿跡だね」
「ああ、この瓦礫の下にまだ鏡が残っているはずなんだ」
俺は山口の肩から手を退けると、彼と一緒に瓦礫の中の鏡を手当たり次第に探し始める。
先ほど崩れ落ちた神殿を見た時よりも瓦礫が散らばっている。
時間がたって瓦礫が散らばる量が増えたのだろう。
瓦礫を退かしながら探していると、山口がこちらに向かって手を振って合図を送っている姿が見える。
「明山君、鏡というのはこれかな?」
山口は自分の体が隠れるほどの大きな鏡を見つけ出していた。
俺が見つけた物よりも大きな鏡である。
「うーん。さっき見たのとは違うけど、それでも大丈夫と思う」
あとは、山口が瓦礫の中から探し出してくれた鏡でこの世界から脱出するだけである。
俺達が神殿の外へと瓦礫を運び出す事に成功した後。
俺は地面にしっかりと鏡が立つように角度を調節しながらゆっくりと鏡を置いた。
「あとは二人が目覚めて来てくれたら……」
ここまでは順調である。
このまま、何事もなくみんなでこの世界から脱け出せるなら良いのだが。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ助けてくださーい!!!」
遠くから英彦の叫び声が聞こえてくる。
どうやらまた何か問題が発生したようだ。
「白魔さん、目覚めるのが遅いですよ」
「うッう、ごめん。精神的な暴走をしていたようだ。どうやら、すごい戦いだったようだな。この俺が火傷を負っている」
遠くから二人が走って逃げて来ているのが見える。
彼らの後ろには……。
「嘘だろ?」
彼らの後ろにはミハラ達が40人くらい。
二人を必死に追いかけている。
先程、全滅させたはずのミハラがなぜ増えているのかは分からないが、このままでは脱出が困難になってしまうのだ。
「このまま貴様らを退場させると思ったか?
叛逆者共めが!!!
貴様らの最期はこの世界。
叛逆者はおとなしく首を落とされれば良いのだ。
もしも貴様らがどれだけ逃げたとしても、その世界に鏡がある場合我からは逃げられない。
この世界からは逃がさない!!!」
ミハラ達は休むこともなく、だんだん英彦達と共にこちらに近づいてくる。
さすがにこんな光景を見て、ポジティブでいられる俺ではない。
「ヤバい。このままじゃ、ヤバい。
今の俺に足止めをする力なんて残っていないのに……。英彦……もう一度、最終奥義を発動できるか?」
俺は大声で二人に話しかけてみたが、それで返ってきた返事は……。
「無茶言わないでください。確かにラグナロクは強化されましたが。さすがに2発目は力が回復するまで時間が」…と思うなんとも絶望的な返答であった。
何の解決策も浮かばないまま…もう英彦達との距離は30メートルまで迫っている。
「やるしかないな。おい、山口、この世界を捨てる覚悟は決めたか? みんなで一斉に鏡の中に飛び込む」
「──ああ」
山口は死体の片腕を鏡の中に突っ込む。
すると、片腕は水に浸けるようにきれいに鏡の中へと入った。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!! 助けてくださーい」
「もう少し速く走れ!!!」
英彦のすぐ側までミハラ達は迫っている。
そして、遂にミハラの手が英彦の肩に届く距離まで来てしまった。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!! 捕まるぅぅぅぅぅぅ!!」
「ちっ、もうここまでか」
ミハラが剣を振り上げ、英彦の体を半分に切り裂くようにして剣を振り下ろす。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
英彦の叫び声が静かな空に響き渡った。
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