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15.5章 魔崩叡者霊興大戦ラスバルム(王都)
我と吾
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ミハラVS三原。我らVS吾。
王都前の草原に積まれていくのは同じ顔の死体たち。
鏡による平行世界から連れてこられた自らがたった1人の道を外れた男によって殺されていく。
20人の我が吾を囲むようにとびかかり、その手に持つ無敵を斬れる魔法剣。ヴォーパールの剣をただ一人の吾に向かって突き刺そうとする。
数の暴力。だが、我らに囲まれて1人の吾は臆することもなく。傲慢にも吾は嗤っている。
「死ね吾よ!!!」
剣を突き刺す。肉に剣が刺さる感触。このまま押し込めば確実に殺せる。
20人の我らによる攻撃には吾も耐えられないだろう。
我はそう思っていた。だが、奴も吾である。
「ハハハハハ、どうした? 我よ」
その余裕ぶった顔が我には憎たらしい。孤独なだけで我らと同じ者なのだ。吾を囲むようにして剣を肉体に突き刺した20人の我らは吾には敵わない。
吾を倒せるのは我らだが、我らを倒せるのも吾なのだ。
吾の周りには、20人の我らが自らの肉体を突き刺したまま倒れている。
我らが刺したのは吾であるはずなのに、逆に我らが自分自身を刺し殺しているのだ。
これではうかつに手を出すことはできない。
古来の我らならできたであろう最大の防御術だったのだが……。
今の我らにはそんな防御などしなくていいほどの数がいる。そのため、反射の能力を封印してしまった。
かつての我らには必要がなかったからだ。
だが、10人、15人と我らが吾によって倒されていく今は違う。こうして我はかつて手放すべきではなかった能力を自らの意思で封印してしまったことを後悔していた。
吾・・・・我らの能力である鏡の能力。
それはあらゆる攻撃の反射・あらゆる物体の複製・あらゆる物体の増殖・鏡がある場所への移動。
付喪人の中で最上位であり古き時より君臨する能力。
意思さえあれば世界を滅ぼし、平行世界までも文明どころか生命でさえ絶滅させることが出来る。使い方しだいによっては破壊神にも救済神にもなれる奇跡のような能力なのだ。
伝説のパーティーや魔王など、我らの神性には及ばない。
追い詰められて絶望する我の顔は見たくないが、こうも戦いの中で高揚している吾というのも調子が狂う。
なぜ、吾だけが違うのだ。我らはもともと同じであった。
違うのは進んだ道と数だけである。我らと同じはずなのに吾は違う道を選んだ。我らという集団行動を捨てて個人を得た。
吾を囲む我は止まらない。
剣を振るい、剣を突き刺し、集団で襲いかかる。
だが、吾は止まらない。
吾には傷一つつけることができない。
いつからだ。いつから我らから吾は外れてしまったのか。
なぜ、吾が我らと同じではなかったのか。平行世界の一筋の可能性だった我なのか。それとも元々のオリジナルである我が吾と同じで、平行世界の可能性としての我らが我を増やしていたのか。
そんなのは何千年も昔の話だからよく覚えてはいない。その答えは走馬灯を見ている我しか知らないことである。
「傾奇者め!! 吾と同じ道を歩まぬ者に価値などないわ!!」
「だまれだまれだまれ、異端者である吾に言われる筋合いなどないわ!!」
ヴォーパールの剣がぶつかる。さすがの無敵を斬る魔法剣であっても、無敵と無敵では決着がつかないようだ。
剣と剣とが金属音を出しながらもぶつかり合う。その隙に他の我からの攻撃をくらわせようと試みたのだが、吾には通用しなかった。
「あまいあまいあまいあまい!!!
吾が我に隙を見せると思ったか!!!!」
吾はすぐに鏡を使って剣で斬りかかろうとした我を移動させて、剣で戦っている我の側にワープさせた。
腕を止めることなどできない。そのまま振り下ろされる魔法剣。
しかし、斬りかかってきた我を責めることもない。我は無数の存在。平行世界がある限り、我という存在がいる世界がある限り、我の異端者である吾を倒す者は現れるのだから。
こうして、また1人の我がその命を落とすこととなった。
王都前の草原に積まれていくのは同じ顔の死体たち。
鏡による平行世界から連れてこられた自らがたった1人の道を外れた男によって殺されていく。
20人の我が吾を囲むようにとびかかり、その手に持つ無敵を斬れる魔法剣。ヴォーパールの剣をただ一人の吾に向かって突き刺そうとする。
数の暴力。だが、我らに囲まれて1人の吾は臆することもなく。傲慢にも吾は嗤っている。
「死ね吾よ!!!」
剣を突き刺す。肉に剣が刺さる感触。このまま押し込めば確実に殺せる。
20人の我らによる攻撃には吾も耐えられないだろう。
我はそう思っていた。だが、奴も吾である。
「ハハハハハ、どうした? 我よ」
その余裕ぶった顔が我には憎たらしい。孤独なだけで我らと同じ者なのだ。吾を囲むようにして剣を肉体に突き刺した20人の我らは吾には敵わない。
吾を倒せるのは我らだが、我らを倒せるのも吾なのだ。
吾の周りには、20人の我らが自らの肉体を突き刺したまま倒れている。
我らが刺したのは吾であるはずなのに、逆に我らが自分自身を刺し殺しているのだ。
これではうかつに手を出すことはできない。
古来の我らならできたであろう最大の防御術だったのだが……。
今の我らにはそんな防御などしなくていいほどの数がいる。そのため、反射の能力を封印してしまった。
かつての我らには必要がなかったからだ。
だが、10人、15人と我らが吾によって倒されていく今は違う。こうして我はかつて手放すべきではなかった能力を自らの意思で封印してしまったことを後悔していた。
吾・・・・我らの能力である鏡の能力。
それはあらゆる攻撃の反射・あらゆる物体の複製・あらゆる物体の増殖・鏡がある場所への移動。
付喪人の中で最上位であり古き時より君臨する能力。
意思さえあれば世界を滅ぼし、平行世界までも文明どころか生命でさえ絶滅させることが出来る。使い方しだいによっては破壊神にも救済神にもなれる奇跡のような能力なのだ。
伝説のパーティーや魔王など、我らの神性には及ばない。
追い詰められて絶望する我の顔は見たくないが、こうも戦いの中で高揚している吾というのも調子が狂う。
なぜ、吾だけが違うのだ。我らはもともと同じであった。
違うのは進んだ道と数だけである。我らと同じはずなのに吾は違う道を選んだ。我らという集団行動を捨てて個人を得た。
吾を囲む我は止まらない。
剣を振るい、剣を突き刺し、集団で襲いかかる。
だが、吾は止まらない。
吾には傷一つつけることができない。
いつからだ。いつから我らから吾は外れてしまったのか。
なぜ、吾が我らと同じではなかったのか。平行世界の一筋の可能性だった我なのか。それとも元々のオリジナルである我が吾と同じで、平行世界の可能性としての我らが我を増やしていたのか。
そんなのは何千年も昔の話だからよく覚えてはいない。その答えは走馬灯を見ている我しか知らないことである。
「傾奇者め!! 吾と同じ道を歩まぬ者に価値などないわ!!」
「だまれだまれだまれ、異端者である吾に言われる筋合いなどないわ!!」
ヴォーパールの剣がぶつかる。さすがの無敵を斬る魔法剣であっても、無敵と無敵では決着がつかないようだ。
剣と剣とが金属音を出しながらもぶつかり合う。その隙に他の我からの攻撃をくらわせようと試みたのだが、吾には通用しなかった。
「あまいあまいあまいあまい!!!
吾が我に隙を見せると思ったか!!!!」
吾はすぐに鏡を使って剣で斬りかかろうとした我を移動させて、剣で戦っている我の側にワープさせた。
腕を止めることなどできない。そのまま振り下ろされる魔法剣。
しかし、斬りかかってきた我を責めることもない。我は無数の存在。平行世界がある限り、我という存在がいる世界がある限り、我の異端者である吾を倒す者は現れるのだから。
こうして、また1人の我がその命を落とすこととなった。
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