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15.5章 魔崩叡者霊興大戦ラスバルム(王都)
永遠という戦の中で
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剣を振るう。
鏡を20枚ほど宙に配置して、攻撃を反射するがそれでも間に合わない。次々と襲い掛かってくる自分に与える慈悲。上下左右あらゆる方向に剣を振るう。
敵が隙を見せるほんの一瞬を見つけて、そこを狙う。
この瞬間に思うのは不快感。
自らと同じ顔をした無数の我が襲ってきているのである。それを自らが生き残るために殺すという気分の悪い所業。
足元に転がっている我だったものを見ると、「ああ、吾はこんな死に顔をして死んでいくのか」と自分の死に様と重ねてしまって、気分が悪くなる。
しかし、吾は死ぬわけにはいかない。例え、相手が自分だとしても傲慢にも勝てる自信しかない。吾には反射の能力がある。
吾に襲いかかってくる敵は勝手に死んでいく。鏡が足りない分は吾直々に倒せばいい。
だが、残念なことに我ら・・・・・その数は数えることはできない。我は限りなくこの世界に降臨している。終わりが見えない闘いである。
「オリャァァ!!!」
ザスッ・・・
血を出しながら地面に落ちる我からの返り血はまだ少し温かい。こんなものが吾の中にも流れている。吾とは違う我の生き血。細胞も血液の成分も癖も顔も遺伝子も...。
性格と信念と出会いだけが違う。
吾も我らのように使われてこうして地面に首をつけていたかもしれないと思うと不愉快だ。
「いい加減にその信念を投げ棄てろ!!!
貴様らの道は途絶えているのだぞ!!!」
しかし、この説得が我らに届くはずもない。永く永く待っていたこの戦いを話し合いなんて軽々しいもので終わらせるわけにはいかない。それは吾も同じことである。
もう何人も自分を殺しすぎて、違和感は消えた。
今はただ、この戦いが笑みがこぼれるほど面白い。
例え、すべての可能性が消滅し、吾という存在に可能性もなく吾しかいなくなったとしてもそれでいい。
本来、人は平行世界には干渉しない存在。可能性を持っているのは自分だけだ。
選ばなかった可能性は切り捨てて前に進むだけだ。
それをしてこなかった我は存在する価値はない。吾こそが三原なのだ。
なぜ、ただ1人にこうも我が殺されていくのか。
我には全く理解ができない。この数分間のうちにどれほどの我が死んでいった?
我とてこの数分にこれまでの人生の全てをかけてきた。
この瞬間こそが吾との決別。我の存在の証明。
これまでの永き時の中で待ちわびていた瞬間。そのはずだった・・・。
ありとあらゆる可能性の我がその生涯を終えていく。
数百もの平行世界や異世界を滅ぼしてきた我らが吾には敵わずに敗北していく。
「おのれおのれおのれ三原!!!」
今までにこれほどまで感情を露わにしたことがあっただろうか。
経験するはずもなかった憎悪と怒り。我の体は小刻みに震えている。
憎い 憎い 憎い 憎い
我は破壊神。たくさんの世界を滅亡させてきた神であるはずなのだ。
そんな我がただ1人の男に次々と敗北していく。
まるで我に裁きを与えているかのように吾は我を殺していく。
「破壊神である我らに裁きを下すなど。無礼の極み!!!
我がその首払落し・・・」
まただ。また我が死んだ。
なぜ、認めない。なぜ、その膝を地につけない。なぜ、吾は1人で叛逆者となっても戦う?
剣と剣がぶつかり合い。剣は刺さり、我はそんな疑問を浮かべながら常闇へと意識を消していく。
そうして、我が死んでも吾は反抗をやめないのだ。
戦場を自らの盤のように眺めながら、吾は嵐の中にいる。
後方では既にモンスターの大軍団が王都を襲い、兵士や戦士たちが死に物狂いで戦っている。このまま、時間だけが過ぎ去ってしまえばモンスターの進軍を止めることは不可能。
さらに、一番厄介な白帝蔵王もいる。奴がいれば数時間で王都は落されてしまうだろう。
だが、吾はここから動くことが出来ない。
後方からの叫びや断末魔を聞いてもそれを無視して、嵐の中で耐えなければならない。
吾がここで負ければ吾の存在が・・・信じる物が正しくはなかったという証明にされてしまう。
戦う相手は自分自身。己の進む道を阻んでくる自分自身。
吾(我)の進むべき道に違う思想を持つ我(吾)は邪魔なのだ。
「吾(我)は間違っていないのだ!!」
さらに自らの周囲に攻撃反射用の鏡を数枚、自らの護衛として用意する。
我との決着をつけるには、我らが我らを呼ばないように殺すしかない。
平行世界や増殖などの全ての関りを絶たない限り、我は倒せない。
だから、吾はこんなところであきらめるわけにはいかない。
全ての我を殺すために吾は抗わなければならないのだ。
鏡を20枚ほど宙に配置して、攻撃を反射するがそれでも間に合わない。次々と襲い掛かってくる自分に与える慈悲。上下左右あらゆる方向に剣を振るう。
敵が隙を見せるほんの一瞬を見つけて、そこを狙う。
この瞬間に思うのは不快感。
自らと同じ顔をした無数の我が襲ってきているのである。それを自らが生き残るために殺すという気分の悪い所業。
足元に転がっている我だったものを見ると、「ああ、吾はこんな死に顔をして死んでいくのか」と自分の死に様と重ねてしまって、気分が悪くなる。
しかし、吾は死ぬわけにはいかない。例え、相手が自分だとしても傲慢にも勝てる自信しかない。吾には反射の能力がある。
吾に襲いかかってくる敵は勝手に死んでいく。鏡が足りない分は吾直々に倒せばいい。
だが、残念なことに我ら・・・・・その数は数えることはできない。我は限りなくこの世界に降臨している。終わりが見えない闘いである。
「オリャァァ!!!」
ザスッ・・・
血を出しながら地面に落ちる我からの返り血はまだ少し温かい。こんなものが吾の中にも流れている。吾とは違う我の生き血。細胞も血液の成分も癖も顔も遺伝子も...。
性格と信念と出会いだけが違う。
吾も我らのように使われてこうして地面に首をつけていたかもしれないと思うと不愉快だ。
「いい加減にその信念を投げ棄てろ!!!
貴様らの道は途絶えているのだぞ!!!」
しかし、この説得が我らに届くはずもない。永く永く待っていたこの戦いを話し合いなんて軽々しいもので終わらせるわけにはいかない。それは吾も同じことである。
もう何人も自分を殺しすぎて、違和感は消えた。
今はただ、この戦いが笑みがこぼれるほど面白い。
例え、すべての可能性が消滅し、吾という存在に可能性もなく吾しかいなくなったとしてもそれでいい。
本来、人は平行世界には干渉しない存在。可能性を持っているのは自分だけだ。
選ばなかった可能性は切り捨てて前に進むだけだ。
それをしてこなかった我は存在する価値はない。吾こそが三原なのだ。
なぜ、ただ1人にこうも我が殺されていくのか。
我には全く理解ができない。この数分間のうちにどれほどの我が死んでいった?
我とてこの数分にこれまでの人生の全てをかけてきた。
この瞬間こそが吾との決別。我の存在の証明。
これまでの永き時の中で待ちわびていた瞬間。そのはずだった・・・。
ありとあらゆる可能性の我がその生涯を終えていく。
数百もの平行世界や異世界を滅ぼしてきた我らが吾には敵わずに敗北していく。
「おのれおのれおのれ三原!!!」
今までにこれほどまで感情を露わにしたことがあっただろうか。
経験するはずもなかった憎悪と怒り。我の体は小刻みに震えている。
憎い 憎い 憎い 憎い
我は破壊神。たくさんの世界を滅亡させてきた神であるはずなのだ。
そんな我がただ1人の男に次々と敗北していく。
まるで我に裁きを与えているかのように吾は我を殺していく。
「破壊神である我らに裁きを下すなど。無礼の極み!!!
我がその首払落し・・・」
まただ。また我が死んだ。
なぜ、認めない。なぜ、その膝を地につけない。なぜ、吾は1人で叛逆者となっても戦う?
剣と剣がぶつかり合い。剣は刺さり、我はそんな疑問を浮かべながら常闇へと意識を消していく。
そうして、我が死んでも吾は反抗をやめないのだ。
戦場を自らの盤のように眺めながら、吾は嵐の中にいる。
後方では既にモンスターの大軍団が王都を襲い、兵士や戦士たちが死に物狂いで戦っている。このまま、時間だけが過ぎ去ってしまえばモンスターの進軍を止めることは不可能。
さらに、一番厄介な白帝蔵王もいる。奴がいれば数時間で王都は落されてしまうだろう。
だが、吾はここから動くことが出来ない。
後方からの叫びや断末魔を聞いてもそれを無視して、嵐の中で耐えなければならない。
吾がここで負ければ吾の存在が・・・信じる物が正しくはなかったという証明にされてしまう。
戦う相手は自分自身。己の進む道を阻んでくる自分自身。
吾(我)の進むべき道に違う思想を持つ我(吾)は邪魔なのだ。
「吾(我)は間違っていないのだ!!」
さらに自らの周囲に攻撃反射用の鏡を数枚、自らの護衛として用意する。
我との決着をつけるには、我らが我らを呼ばないように殺すしかない。
平行世界や増殖などの全ての関りを絶たない限り、我は倒せない。
だから、吾はこんなところであきらめるわけにはいかない。
全ての我を殺すために吾は抗わなければならないのだ。
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