うちの弟がかわいすぎてヤバい無理!

はちみつ電車

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難波さんはとにかく優しい

優しさ実感

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私の席はわりとコピー機に近い。

「あー、A3ロシアンルーレット当たったー。取りに行かなきゃー」

なっちゃんの嘆きの声が聞こえる。
コピー機最ちか柏木かしわぎさんが顔を向けたのが見えたから、私は仕事を続ける。

「A3を2つは持てないよー。重いんだもん」
厚木あつきさん、俺が取ってくるよ。すぐいる?」
「まじですか、柏木さん! すぐ欲しいです!」

なっちゃんが両手を振って見送り、私の対面の自席に着く。

なっちゃんはなんて言うか、守られるのがうまいなあ。甘え上手って言うのかな。
全然嫌な感じなく、お得に立ち回れる。

私なんて今、郵便当番が当たって謎に重い四角いブツを衛生管理課まで自力で運んでいる。

まあ、持てちゃうんだからしょうがない。私はなっちゃんみたいにか細い女の子してないしな。
腕はプルプルしてきたけど。肉に箱の底がめり込んで痛いけど。

……階段……衛生管理課は3階……。

階段を見上げ、気合いを入れる。
上がるんだ!
上がらなければこのお荷物をお届けできない!

気合いのおかげで、ヒョイと腕から死にそうな重みと痛みがなくなった。

「重! 営業って女の子もこんな重い物を持つんですか」

すぐ隣で難波さんが荷物を手に驚いている。

「あ、いえ、ちゃんと言えば助けてくれるんですけど、私は持てちゃうので」
「これは男性にヘルプ求めるべきですよ。遠山さんはがんばり屋さんなんですね。僕、好きです」

……え……?
サラッとすぎて、頭真っ白。

「これどこに持って行くんですか?」
「あ……衛生管理課です」
「マジか。ひとりで持ってくつもりだったんですか?」
「はい、まあ」

見上げた難波さんの笑顔がまぶしくて、更に私の思考低下を促す。

「これからは僕に頼ってください。すぐ駆けつけますから」

私が首にぶら下げている社内用PHSを箱の下から指し示す。
内線で僕を呼べ、と?

終始笑顔の難波さんと別れたばかりだと言うのに、難波さんの笑顔がまだ胸にいる。

なっちゃんが言ってたの、よく分かった。
難波さんはとてつもなく優しい。

よく分かった……なっちゃんが難波さんを好きになった気持ち。
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