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身長とサンダル
好き。河合さん
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恒例のお給料日の食事会。
新メンバー河合さんがニコニコしながらメロンソーダを飲む。
朝倉さん、なっちゃんと今日どこ行こっか~と食堂でお昼を食べ終わってもダラダラしゃべってたら気付いた。
河合さんが仲間になりたそうにこっちを見ている、と。
「良かったら一緒に行きます?」
って聞いたらなっちゃんがいいの? って気遣ってくれたけど、大人ですから。彼氏に気がある子だからって仲間外れになんてしない。
「実は、悩みがあるんです」
「恋愛系でしょ」
「なんで分かるんですか?! 朝倉さんって占いできそう!」
「できないできない」
やっぱ、おもしろい子だな。
驚いた河合さんの口から飛び出した枝豆がおでこに当たったから、即おしぼりでゴシゴシ拭う。
「あの……先輩に告白されたら、やはり断ってはいけないんでしょうか?」
「はい?」
「誰に告白されたの?!」
「まさか?!」
「浜崎さんです」
なんっじゃそりゃ。
新喜劇だったらずっこけてるよ。
「断っていいよ。実際私断ったもん」
「なっちゃんも? 私も昔断った」
「朝倉さんまで? 実は、私も断りました」
「なーんだ。私も断ろ」
河合さんもあからさまに白けて爆食い始める。
「意外と勢い良く食べるのね」
「はい! ごはん大好きです」
「分かる」
この子、やっぱ良い子だ。
朝倉さんもなっちゃんも小食だから、ひとりでバクバク食べづらかったんだよね。
河合さんがダイナミックにパキィッといい音を立ててウインナーをかじる。
好き。
「浜崎さんは女子全員から告白を断られるというミッションにでも挑戦してるんですかね?」
「あはは! ミッションコンプリート」
「Congratulation!」
「人を巻き込まないでひとりでミッションやってよねー」
「ほんと、難波くんと浜崎くんが仲良いの謎だわー」
「全然タイプ違うもんね。見た目も中身も」
「見た目は浜崎さんのせいじゃないですから……」
「マジトーンで言うのやめたげて」
河合さんが真剣に私たちをたしなめてくる。
のを朝倉さんがたしなめる。
やだ、好き。
「彼女から見てどう? 共通点ある感じ?」
「うーん……人間」
「私たちもだよ」
「あの二人の共通点なんてそんなもんだよね」
「うん」
あ……河合さんの顔が心なしか曇った気がする。
私が彼女として大輝くんの話をするのは、河合さんにとってはつらいかもしれない。
「あの、前に言ってたサンダル買ったんですけど、弟と変わらないくらいの身長になっちゃって、まだ履いたことないんですよ」
「サンダル? ああ、言ってたね。なっちゃんのみたいなサンダル」
「今日も履いてるよ。会社にも履いてきてよ」
「でもね、なっちゃんと違って巨女になるの」
「巨女。初めて聞いた」
多少強引に話を変えてしまったけど、みなさん疑問に思わずついてきてくれてるご様子。
「私も買いました。会社には派手だから常識的に考えてダメかなと思うのでプライベートで履いてます」
「私会社に履いてきてるんだけど……」
「あ! ごめんなさい、厚木さんが非常識だって意味ではないです!」
ドジっ子炸裂してるなあ。おもしろい。
河合さんが焦るから、なっちゃんがわざと膨れてる。二人ともかわいい。
「魁十くんくらいの身長ってことは、難波くんと並んだら同じ目線になるね」
「魁十くんの方がちょっとだけ高いくらいでほとんど同じですもんね」
「かいとくん?」
「遠山さんの弟。ものすっごいイケメン。タイプが違って比べられないけど難波くんと張るイケメン」
「難波さんくらい?!」
やめて! 朝倉さん!
河合さんが魁十に興味を持ってしまう。
いくら好みの顔でおもしろい良い子でも嫌。
「サンダル、どうですかサンダル!」
「どうですかとは?」
「河合さん、私より巨女じゃないですか。サンダル履いた感じどうかなって」
「ああ」
河合さんがニッコリと微笑む。ほんと好みの顔。
「世界の覇者になった気分です。小さき者たちががんばってるなあって、優しくなれます」
180超えると優しくなれるんだ……。
そっかあ、こんないい笑顔なんだから嫌な思いはしてないっぽい。
次のデートで履いてみよう。お気に入りのサンダル。
新メンバー河合さんがニコニコしながらメロンソーダを飲む。
朝倉さん、なっちゃんと今日どこ行こっか~と食堂でお昼を食べ終わってもダラダラしゃべってたら気付いた。
河合さんが仲間になりたそうにこっちを見ている、と。
「良かったら一緒に行きます?」
って聞いたらなっちゃんがいいの? って気遣ってくれたけど、大人ですから。彼氏に気がある子だからって仲間外れになんてしない。
「実は、悩みがあるんです」
「恋愛系でしょ」
「なんで分かるんですか?! 朝倉さんって占いできそう!」
「できないできない」
やっぱ、おもしろい子だな。
驚いた河合さんの口から飛び出した枝豆がおでこに当たったから、即おしぼりでゴシゴシ拭う。
「あの……先輩に告白されたら、やはり断ってはいけないんでしょうか?」
「はい?」
「誰に告白されたの?!」
「まさか?!」
「浜崎さんです」
なんっじゃそりゃ。
新喜劇だったらずっこけてるよ。
「断っていいよ。実際私断ったもん」
「なっちゃんも? 私も昔断った」
「朝倉さんまで? 実は、私も断りました」
「なーんだ。私も断ろ」
河合さんもあからさまに白けて爆食い始める。
「意外と勢い良く食べるのね」
「はい! ごはん大好きです」
「分かる」
この子、やっぱ良い子だ。
朝倉さんもなっちゃんも小食だから、ひとりでバクバク食べづらかったんだよね。
河合さんがダイナミックにパキィッといい音を立ててウインナーをかじる。
好き。
「浜崎さんは女子全員から告白を断られるというミッションにでも挑戦してるんですかね?」
「あはは! ミッションコンプリート」
「Congratulation!」
「人を巻き込まないでひとりでミッションやってよねー」
「ほんと、難波くんと浜崎くんが仲良いの謎だわー」
「全然タイプ違うもんね。見た目も中身も」
「見た目は浜崎さんのせいじゃないですから……」
「マジトーンで言うのやめたげて」
河合さんが真剣に私たちをたしなめてくる。
のを朝倉さんがたしなめる。
やだ、好き。
「彼女から見てどう? 共通点ある感じ?」
「うーん……人間」
「私たちもだよ」
「あの二人の共通点なんてそんなもんだよね」
「うん」
あ……河合さんの顔が心なしか曇った気がする。
私が彼女として大輝くんの話をするのは、河合さんにとってはつらいかもしれない。
「あの、前に言ってたサンダル買ったんですけど、弟と変わらないくらいの身長になっちゃって、まだ履いたことないんですよ」
「サンダル? ああ、言ってたね。なっちゃんのみたいなサンダル」
「今日も履いてるよ。会社にも履いてきてよ」
「でもね、なっちゃんと違って巨女になるの」
「巨女。初めて聞いた」
多少強引に話を変えてしまったけど、みなさん疑問に思わずついてきてくれてるご様子。
「私も買いました。会社には派手だから常識的に考えてダメかなと思うのでプライベートで履いてます」
「私会社に履いてきてるんだけど……」
「あ! ごめんなさい、厚木さんが非常識だって意味ではないです!」
ドジっ子炸裂してるなあ。おもしろい。
河合さんが焦るから、なっちゃんがわざと膨れてる。二人ともかわいい。
「魁十くんくらいの身長ってことは、難波くんと並んだら同じ目線になるね」
「魁十くんの方がちょっとだけ高いくらいでほとんど同じですもんね」
「かいとくん?」
「遠山さんの弟。ものすっごいイケメン。タイプが違って比べられないけど難波くんと張るイケメン」
「難波さんくらい?!」
やめて! 朝倉さん!
河合さんが魁十に興味を持ってしまう。
いくら好みの顔でおもしろい良い子でも嫌。
「サンダル、どうですかサンダル!」
「どうですかとは?」
「河合さん、私より巨女じゃないですか。サンダル履いた感じどうかなって」
「ああ」
河合さんがニッコリと微笑む。ほんと好みの顔。
「世界の覇者になった気分です。小さき者たちががんばってるなあって、優しくなれます」
180超えると優しくなれるんだ……。
そっかあ、こんないい笑顔なんだから嫌な思いはしてないっぽい。
次のデートで履いてみよう。お気に入りのサンダル。
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