72 / 77
2022年 11月
SFとファンタジー
しおりを挟む
前回、
「SFはファンタジーと決まって守らないといけない約束がある」
と書きましたが、では、ファンタジーはやりたい放題かと言うとそうではないと思います。
自分で好きな世界を作れると言っても、その芯の部分、根底の決まりごとがきっちりしていないと、その世界自体がいい加減になってしまう。
かなり昔になりますが、私が買っていた漫画雑誌で、それまで学園物などを書いていたまだ新人の方がファンタジーの連載を始めました。
ファンタジーが好きなので読んでいたんですが、なんとなく心地が悪い、読んでいて世界に入れない。
どうしてかなと思っていたある回で「ああ、なるほど」と納得する場面がありました。
主人公と、なんだったか忘れましたが人間がまたがって乗れるぐらいのサイズの犬かなあ、まあ何かの生き物が絶体絶命の危機になります。どうやって助かるのかと思ったら、いきなりその動物に羽が生えて、飛んで逃げて助かりました。
それまでその動物に羽根があるとか飛べるとかの前提が全くなく、その後も説明はなかったと記憶しています。いくらファンタジーだからってこれはなかろうと思いました。
これから「見聞録」で紹介しようと思っているあるSF系のファンタジーにも同じようなシーンがありました。同じように、絶体絶命になった主人公が、いきなり羽が生えたその生き物と飛んで逃げて助かるのですが、この場合、それまでにその生き物の設定がきちんと決まっていて、「羽が生えても当然だな」と思わせる説明もありました。その下地があるから「ああ、なるほど」と、同じ言葉で感想を持っても、正反対の内容となったというわけです。
本当は伏線のように、「こうなってもおかしくない設定ですよ」と読者に分かってもらえてればいいんですが、あとづけでもいいから「これはこういうことでして」って最低限納得してもらえるだけの説明は必要かと思います。
この世界で一番硬い物質はダイヤモンドだと言われていますが、自分が描く、創る世界で「ダイヤより硬い物質がある」と決めて、それに合わせて話を進めるなら、ファンタジーの場合問題ないんじゃないかなと思います。SFではおそらくそれはだめでしょう。
そういうしっかりした「お約束」がなく好き勝手書いてるファンタジーっぽい作品を私は勝手に「なんちゃってファンタジー」と呼んでるのですが、自分はできるだけ「なんちゃって」にならないようにしたい、と思ってはいます。できてるかどうかは別ですが。
空想はある意味嘘の世界です。空想世界を作るのなら、できるだけうまく嘘をつくことを心がけていきたいと思っています。そうでないとダイヤもガラスになってしまいますからね。
「SFはファンタジーと決まって守らないといけない約束がある」
と書きましたが、では、ファンタジーはやりたい放題かと言うとそうではないと思います。
自分で好きな世界を作れると言っても、その芯の部分、根底の決まりごとがきっちりしていないと、その世界自体がいい加減になってしまう。
かなり昔になりますが、私が買っていた漫画雑誌で、それまで学園物などを書いていたまだ新人の方がファンタジーの連載を始めました。
ファンタジーが好きなので読んでいたんですが、なんとなく心地が悪い、読んでいて世界に入れない。
どうしてかなと思っていたある回で「ああ、なるほど」と納得する場面がありました。
主人公と、なんだったか忘れましたが人間がまたがって乗れるぐらいのサイズの犬かなあ、まあ何かの生き物が絶体絶命の危機になります。どうやって助かるのかと思ったら、いきなりその動物に羽が生えて、飛んで逃げて助かりました。
それまでその動物に羽根があるとか飛べるとかの前提が全くなく、その後も説明はなかったと記憶しています。いくらファンタジーだからってこれはなかろうと思いました。
これから「見聞録」で紹介しようと思っているあるSF系のファンタジーにも同じようなシーンがありました。同じように、絶体絶命になった主人公が、いきなり羽が生えたその生き物と飛んで逃げて助かるのですが、この場合、それまでにその生き物の設定がきちんと決まっていて、「羽が生えても当然だな」と思わせる説明もありました。その下地があるから「ああ、なるほど」と、同じ言葉で感想を持っても、正反対の内容となったというわけです。
本当は伏線のように、「こうなってもおかしくない設定ですよ」と読者に分かってもらえてればいいんですが、あとづけでもいいから「これはこういうことでして」って最低限納得してもらえるだけの説明は必要かと思います。
この世界で一番硬い物質はダイヤモンドだと言われていますが、自分が描く、創る世界で「ダイヤより硬い物質がある」と決めて、それに合わせて話を進めるなら、ファンタジーの場合問題ないんじゃないかなと思います。SFではおそらくそれはだめでしょう。
そういうしっかりした「お約束」がなく好き勝手書いてるファンタジーっぽい作品を私は勝手に「なんちゃってファンタジー」と呼んでるのですが、自分はできるだけ「なんちゃって」にならないようにしたい、と思ってはいます。できてるかどうかは別ですが。
空想はある意味嘘の世界です。空想世界を作るのなら、できるだけうまく嘘をつくことを心がけていきたいと思っています。そうでないとダイヤもガラスになってしまいますからね。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる